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福島第1原発:除染ロボに「天の目」 障害物しっかり把握(27.9.21)

東京電力福島第1原発の廃炉作業で、広範囲の状況把握ができる新型の遠隔操作ロボットの実証試験が来月にも始まる。周囲を360度見渡せる「俯瞰(ふかん)カメラ」や、三次元(3D)表示が可能になるレーザーを搭載したのが特徴。東電は性能を確認した上で、除染作業に活用する予定だ。


東電が投入を予定しているのと同じ種類のロボット=三菱重工業提供

 約30〜40年かかるとされる同原発の廃炉作業には、原子炉建屋内に人が立ち入る必要がある。そのため東電はロボットを使った除染を進めているが、散乱しているがれきなどの障害物を十分に把握できず、立ち往生してしまうトラブルも多い。

 そこで新型ロボットには、東京大、筑波大、国際廃炉研究開発機構(IRID)などが開発した俯瞰カメラを搭載。前後左右に取り付けた4台のカメラを使って、ロボットを中心に上から360度見下ろした画像を表示できるようにした。

 最新の自動車にも取り入れられている技術で、IRID担当者は「視野が広がり、作業員が遠隔操作する際の『天の目』の役割を果たすだろう」と話す。

 さらに、がれきや機器類の位置と距離をレーザーで計測し、その情報をカメラ画像に反映することで3D化する技術も取り入れた。【斎藤有香】
ーーー毎日新聞(27.9.21)



原発の高所除染ロボット投入に向け稼働試験(27.9.3)

東京電力福島第一原子力発電所で、原子炉がある建屋内の高い放射線量が廃炉に向けた課題となってるなか、これまで対策が遅れていた高い場所の除染を行うロボットが、ことし10月にも現場に投入されることになり、実際の作業を想定した稼働試験が行われました。
このロボットは、直径数ミリのドライアイスの粒を高圧で壁に噴射し、表面を薄く削りながら除染する仕組みで、噴射口がついたはしご状の構造物を伸ばすことで高さ8メートルまで対応することができます。
3日は愛知県豊橋市にあるメーカーの工場に福島第一原発3号機の建屋内の一部が再現され、試験が行われました。試験では、担当者たちがロボットに取り付けられた22台のカメラの映像を見ながら遠隔操作し、高さ3メートルの壁に塗られた青い塗装を慎重にはがしていきました。
ロボットはことし10月にも福島第一原発の3号機に投入される予定で、これまでのロボットでは高い場所の汚染が取り除けなかったために放射線量が下がらず、廃炉に向けた作業の妨げになっているだけに、効果が期待されています。
開発現場の責任者を務める東芝の酒井仁志さんは「高い場所は汚染状況が詳しく分かっていないところも多く、放射線量を測定しながら除染を行うことで、廃炉作業に当たる作業員が現場に近づける環境を速やかに作っていきたい」と話しています。
ーーーNHK(27.9.3)




福島原発の廃炉は、未経験の分野への挑戦とリスクがある。

かって原発事故を発生したスリーマイルズ島のメルトダウンに比べ、福島原発の事故は3つの炉心がメルトダウンし、数量的にも、構造的にも困難度は非常に高い。チェルノブイリ事故は、廃炉の作業も進まず、全員が避難し、汚染地域を放棄したのに対し、福島は除染で現状回復に挑戦している。
福島原発の廃炉は、未知の分野への挑戦になる。
廃炉は決定されたが、40年にも及ぶ 1世代を超える時間でしか解決できない原発事故を、進展を見ながら、もう一度、原発の再稼働と原発の利用を再考する必要があるのではないだろうか?


スリ-マイル島事故と福島原発事故の比較(朝日新聞)



"核燃料デブリ" 未知の分野を研究開発(27.5.17)

東京電力福島第一原子力発電所の複数の原子炉を同時に「廃炉」する、世界でも例のない取り組みを長期間記録するシリーズの第3弾。数十年という廃炉への道における最大の難関、“核燃料デブリ”との闘いに迫る。
溶け落ちた核燃料が、原子炉の構造物などと混じり合った“核燃料デブリ”。今なお、人が一瞬で死に至る、数千シーベルトとも言われる放射線を出し続けている。デブリはどこにどのように溶け落ちているのか?宇宙線を使った“透視”や、小型のロボットカメラなど、最新の技術を使って、デブリの姿を捉えようという試みが急ピッチで進む。海外の研究では、チェルノブイリやスリーマイルとは違う“フクシマ・デブリ”の正体も少しずつ分かってきた。はたして、デブリを取り出して、廃炉を前進させることはできるのか?(要旨)
ーーーNHK(27.5.17)



核燃料デブリの位置確認・模擬デブリの開発の必要(27.5.17)

長く険しい道のりの最大の難関は溶け落ちた核燃料デブリを取り出すことです。
デブリ(debris)=破片、残骸の意で、溶けた核燃料が原発の構造物とまざり固まったものです。デブリは数万年にわたって強い放射線量を発し続けます。1号機から3号機まで推定600トンの核燃料デブリの取り出しは、かつて人類が経験したことのないものです。
最大の難関は、燃料デブリの取り出しです。取り出しに向けてまずは、どこに、どのような形でデブリが存在しているのかを調べる必要があります(格納容器内部調査)。そして、デブリを取り出す際のリスクを下げるためにデブリがどんな性質を持っているのか実際に模擬のデブリをつくって性質を調べます(模擬デブリ性状把握)。さらに、デブリを取り出す際の工法や装置の開発を行います(燃料デブリ取出 工法・装置開発)。

デブリの取り出しの成否はこれらの準備作業に大きく左右されます。そのため科学者や技術者を動員した国家プロジェクトが始まっています。
過去に事故を起こしたアメリカのスリーマイル島原発でデブリ取り出しの貴重な映像が残っていました。周りの金属と溶けて混じり合ったデブリは、撮影に3年、取り出しに11年かかりました。

スリーマイル島原発のデブリは原子炉内に止まっていましたが、福島では原子炉を突き破ったとされています。原子炉を覆う放射性物質を外に漏らさないための最後の砦である格納容器の下部まで達したとみられているのです。
               ミューオン装置の仕組み
宇宙線が大気圏を通過する際ミューオンと呼ばれる素粒子が大量に生まれます。ミューオンは物質を通過する性質を持ちます。物質の密度のよって通過するミューオンの量は異なります。核燃料は極めて密度が高いのでほとんどミューオンを遮ってしまいます。そのため、ミューオンが通るところと通らないところが鮮明にわかるのでデブリがあるところとないところが外からはっきりわかると考えられます。

ミューオンを使った調査は時間をかけるほど精度が上がります。測定開始から1ヶ月、結果は,1号機の
原子炉の内部のほとんど核燃料がないことがわかりました。つまり、デブリの状態になって原子炉のさらに下へ溶け落ちていることがわかったのです。

               格納容器の下部を調査
原子炉のないということ はさらに下の格納容器の下部にデブリがあると考えられます。ロボットを投入して格納容器の内部の調査を進めるのは、東電の清水さんです。格納容器内部にロボットが入るためのルートは限られています。検査に使われていた配管は放射線量が高いため、検査のための予備の配管を使うこととしました。配管の直径は10cmしかありません。そのため配管を通る特殊なロボットを3年かけて開発しました。配管を蛇のように進み、その後、走行しやすい形に変形して進むロボットです。

ロボットが走行する格納容器内部の通路は定期検査の際に人が歩くためのもので、原子炉を取り囲むように設置されています。デブリはその通路の下に溶け落ちていると考えられています。

調査を実施するメーカーの日立GEニュークリア・エナジーは、格納容器内部の一部再現をして訓練をしてきました。被曝をさけるため作業員は20分交代で6チームに分かれて作業にあたります。

配管を抜けて下部にある通路へ紐をつかってロボットを慎重に下ろします。白いモヤが見えてきました。核燃料を冷やす水がデブリの熱で水蒸気となっていました。原子炉を支える土台が見え、核燃料が溶け落ちたと思われる原子炉の壁に損傷はみられませんでした。

通路の床の隙間にカメラを向けると約70cm下方に水面が見えます。冷却水が安定して確保されていることがわかります。明かりが足りないため水の中までは見えませんでしたが、格納容器の底までの3mの間のどこかにデブリがあると考えられています。

デブリを確認するためには格納容器の底に降りるしかありません。カメラは地下へと降りるはしごをとらえました。損傷がなく入り口もふさがっている様子がないので、今後水中を調査するロボットが投入できそうなことがわかりました。

格納容器の底へ降りるもうひとつの通路の手前でロボットは身動きができなくなってしまいました。溝のはまってしまったのです。2時間脱出を試みましたが回収を諦めました。

10日間かけてひとつのフロアを確認することができました。今回の調査で格納容器の底へ降りるアクセスルートの確認ができたのは大きな収穫となりました。

デブリの取り出し

デブリの取り出しは、事故で壊れた格納容器を補修して水で満たし放射性物質を閉じ込めてからデブリを取り出す計画です。その際にデブリを動かす危険はないのか、デブリの性質をつかむ必要があります。デブリに何が混ざっているのかで対応が違ってくるからです。そこで様々なデブリの性質を把握するために模擬的に福島第一原発のデブリを作ってその性質を研究しています。

特殊な状況に注目

溶けた核燃料は、格納容器の下部にある厚いコンクリートを溶かしデブリにコンクリートが溶け込んでいるとされています。そこで模擬のデブリをつくりその性質を研究しています。
エネルギー総合工学研究所は、コンクリートに溶け込んでいない上部のデブリの性質を調査研究しています。核燃料を溶かして様々なデブリをつくることができる韓国原子力研究所で実験を行いました。

実際に福島第一原発の事故のデータに基づきグラム単位で核燃料を形成する酸化ウランやそれを覆う金属のジルコニウムなど原子炉内にあった5つの物質で模擬デブリをつくります。

注目は酸化ホウソ

酸化ホウソは、核分裂を止める際に投入される制御棒の主な材料です。つくった模擬デブリは2つの部分から構成されていました。電子顕微鏡で拡大して調べてみると2つの部分はウランの濃度に3倍の違いが生じていました。酸化ホウソにも偏りが見られ、ウランの少ない方に酸化ホウソが集中していました。酸化ホウソが少なくウランが多い部分に再臨界の懸念が生まれました。

核燃料と制御棒が溶けた模擬デブリ:(a)原料混合物(b)アーク溶解時の様子(c)冷却後の固化物の外観で、(d)と(e)は切断面の観察像です。金属質部分には、Zrに還元されたUが含まれるほか、薄片状のZrB結晶が析出しています((e)中の針状に分散しているもの)

再臨界の懸念

臨海とは、原子炉の内部でおこっている核分裂反応の連鎖です。ウランが連続的に分裂し新たな放射性物質を生み出します。その際、膨大な熱が生じます。この臨海がデブリで再び起きるのが再臨界です。

東京都市大学高木直行教授によると、デブリを切断したり位置を変えたりすることで臨海が起こる懸念はあるが、局所臨海で放射線が外部に影響を与えるとか運転員に大きな影響を与えるということは懸念しなくてもいいのではと語ります。

デブリを取り出す装置開発

デブリを取り出す装置(ロボット)の開発に取り組む三菱重工業では再臨界への対応を検討していました。臨海監視や万が一を想定してシステムや施設の開発を進めています。(要旨内容)
ーーーNHKスペシャル(27.5.18)



スリーマイルズ事故のデブリ


スリーマイルズ事故の核デブリ



1号機格納容器ロボット調査結果(27.4.30)


 動画:2分40秒
東電のロボットによる調査は4月10日と18日の2回に渡りロボットで内部調査を行い成果として①想定より損傷が少ない。②想定より放射線量が低い ③地下への入り口に障害がないこと確認等の大きな成果を上げたと東電は発表している。ーーー東電(27.4.30)



福島第1 来月、デブリ本格調査 “透視”成功、ロボ投入へ(27.3.31)

東京電力福島第1原発事故で、宇宙線を用いた原子炉内の“透視”に連続して成功した。廃炉の最難関となる溶け落ちた燃料(デブリ)の取り出しに弾みがつき、東電などは4月中旬から、ロボットを入れた炉内の本格調査に着手することを決めた。

1~3号機核デブリの状況

 事故から4年が過ぎても高い放射線量に阻まれ、炉内の様子は把握できていない。宇宙から降り注ぐ「ミュー粒子」を使った実証試験が1号機で始まったのは2月。ミュー粒子は、核燃料に含まれるウランなどにぶつかると吸収されたり進路が変わったりする性質があり、レントゲンのように利用して中が透視できる。

 国際廃炉研究開発機構(IRID)や東電によると、今月中旬にまとめたデータで「炉内に1メートルを超えるような大きな塊はない」として、1号機の燃料がほぼ全量溶け落ちたことを確認した。

 また名古屋大なども今月20日、2号機の大まかな透視に成功したことを明らかにした。名大によると、炉心溶融が起こったことを裏付ける測定結果が得られたという。名大の測定方法は電荷を持つ素粒子を写すことができる特殊な写真フィルムを使っていることが特徴。小型で電源を必要とせず、高い放射線量の現場でも短時間で設置できるというメリットがあるという。
ただ、ミュー粒子調査でも、機器の設置が難しく、格納容器の底に落ちたデブリを把握できない。このため、IRIDなどは4月に容器の底の状況を確認するため、ロボを投入する。ロボには線量計や温度計、調査用カメラなどを搭載。平成32年以降のデブリ取り出しに向け状況を把握する。
ーーー産経新聞(27.3.31)




原子炉内部、宇宙線で透視 福島第1廃炉へ一歩 :東芝、装置開発 (27.3.31)

東芝が東京電力福島第1原子力発電所の炉心溶融(メルトダウン)で溶け落ちた核燃料(デブリ)の位置を測定する装置を開発した。宇宙から絶え間なく降り注ぐ小さな素粒子(ミュー粒子)の特性を活用し、デブリの位置を30センチメートル単位で特定できるという。今年10月以降に同原発2号機で測定を始める。原子炉内部のデブリを把握できれば、廃炉作業へ一歩前進する。
ミュー粒子を検査する装置ミュー粒子を検査する装置

 「人が直接見れないものをミュー粒子で外側から見る」。東芝原子力福島復旧・サイクル技術部の四柳端氏は27日、生産技術センター(横浜市)で開いた測定装置の見学会で力を込めた。ミュー粒子は物体を透過する能力の高い宇宙線だ。地上には1平方センチメートルあたり1分間に1個降り注いでいるという。ピラミッドの内部調査や火山内部の測定などに利用されている。

 レントゲン写真のように原子炉内部を透視してデブリの状況を把握できないか――。2011年3月、東日本大震災の翌週には米国のロスアラモス国立研究所がミュー粒子を使ったデブリ測定の検討に入った。同年8月には原子炉模型で実証実験を実施した。東芝は同研究所と13年から共同開発を始めた。今回の装置開発には技術研究組合国際廃炉研究開発機構(IRID)も加わった。

 福島第1原発の廃炉作業の課題の一つが溶け落ちた核燃料が、どこにどれだけあるか分からないことだ。デブリの場所や量を把握できれば、取り出す手順や工法を具体的に検討できるようになる。廃炉作業が一歩前進する。国や東電は21年12月以降にデブリの取り出しを始める計画だ。


ミュー粒子を使った核燃料測定のイメージ図
今回開発した測定装置はミュー粒子が物質を透過する際に方向を変える特性を活用する。8メートル四方もの大きな装置に直径5センチメートル、長さ7メートルのチューブ状のセンサー3360本を備える。原子炉を挟みこむ形で設置し、原子炉内部を通過した後、ミュー粒子の角度がどう変わったかを分析すれば、デブリの場所が分かる。核燃料のウランと鉄やコンクリートではそれぞれ曲がり具合が違うという。場所だけでなく何があるかも分かるのが特徴だ。空港で核物質の持ち込みを防ぐなど、テロ対策にも応用できるという。

 東芝の手法は散乱法と呼ばれる。ミュー粒子を使うデブリ測定では透過法という別の手法もある。ミュー粒子が物質に吸収される特性を使ったもので場所の特定は1メートル範囲にとどまる。東芝の技術なら30センチメートルで把握でき、内部の様子がより詳細に分かる。

 2号機をモデルにしたシミュレーションでは30日間、60日間と測定を続けるほど、原子炉内部のデブリの様子が鮮明になるという結果を得た。ただ実際の現場は放射線量の高い過酷な環境だ。ガンマ線が測定に影響しないように電気回路を工夫したという。

 もっとも装置は完成したが課題も残る。27日の見学会ではソフトウエアの不具合で測定デモを取りやめた。巨大装置だけに設置作業は難しそうだ。10月以降に実際の測定作業が始まる。どのくらいの期間で内部が分かるのか。「30日なのか60日なのか、やってみないと分からない」(東芝)。廃炉へ向けた手探りの努力が続く。
---日経新聞(27.3.31)



ミュー粒子で透視する仕組み


核燃料 ほぼ全量溶融 宇宙線利用調査で確認(27.3.20)

東京電力は十九日、宇宙から地球に降り注ぐ宇宙線から生じる「ミュー粒子」を利用して福島第一原発1号機を調査した結果、原子炉内の核燃料がほとんど溶け落ちていることを確認したと発表した。燃料溶融を調査により確認したのは初めて。

測定器2(北側)からの測定画像

測定器1(北西側)からの測定画像

ミュー粒子を使って福島第一原発1号機の原子炉を透視した様子。格納容器や圧力容器の輪郭が浮かび上がったが、核燃料があるはずの場所には何も写っていない=国際廃炉研究開発機構提供

 東電は1号機について、事故時のデータ解析などから、ほとんどの燃料が溶融して格納容器に落下したとみており、今回の調査結果はこれを裏付ける内容。今後、2号機でも調査を実施する。

 燃料溶融した1~3号機は原子炉建屋内の放射線量が極めて高く、人が入って調べることができない。東電は今回の結果を、廃炉工程で最難関となる溶けた燃料(デブリ)の取り出し方法の検討に活用する。東電は「(炉内に燃料が)ないと分かっただけでも絞り込んだ検討ができる。大きな進歩だ」としている。

 ミュー粒子はほとんどの物質を透過する一方で、ウランなど密度が高い物質にぶつかると吸収されたり進む方向が変わったりする性質がある。

 調査はこの性質を利用して開発された測定装置を使用。二月から原子炉建屋脇に設置した二台の装置で建屋を抜けるミュー粒子を測定し、燃料の位置や分布を調べたところ、炉内に燃料を確認できなかった。今後、データを蓄積し、炉内に大きさ一メートル未満のデブリが残っていないか調べる。デブリがたまっているとみられる格納容器底部は、今回の装置では観測できず、東電は遠隔操作のロボットによる調査を検討している。

<ミュー粒子> 宇宙から地球に無数に降り注ぐ宇宙線が大気に衝突して生じる「2次宇宙線」に含まれる素粒子の一つで、ミューオンとも呼ばれる。1930年代に発見された。地上には1平方メートル当たり毎分約1万個のミュー粒子が降り注いでいる。物質を通り抜ける透過力が強いため、火山のマグマ観測やエジプトのピラミッドの内部調査などに活用されるほか、テロ対策で核物質を探知する技術にも使われている。
ーーー東京新聞(27.3.20)



ミュー測定器による測定結果・長時間観測時間が増えるほど、明確化する

 


溶け落ちた核燃料の場所、状況想定画像


1~3号機核燃料の場所と位置想定


核燃料デブリ推定600トン 未経験の数量




福島原発の現状(26.4.1)



汚染水処理と冷却


核燃料とメルトダウン予想




廃炉の終了は2050年









2011年~2020年 準備機関



格内容機、周辺の除染、ロボットの活躍の必要

放射線量が強い環境では、ロボットが人間に代わり、調査や作業をする必要がある。
ロボット,meister等が開発され、使用されているが、まだ機能は未熟で課題が多いのが現実だ。




廃炉で活躍が期待されるロボット


最近使用するロボット最新情報



Astaco-SoRa 日立製;遠隔除染装置による建屋内除染作業


マイスター 三菱重工製;遠隔除染装置による建屋内除染作業



床面ロボット:格納容器漏えい箇所特定調査


水中遊泳ロボット;格納容器漏えい箇所



当初に利用したロボット



クインス 千葉工大


   
当初利用されたi-ロボット、            


サーベライナー トピー製

その後除染作業・調査用のロボット



瓦礫処置ロボット ガンダム 日立製


 
4本足ロボット 東芝製    4本足ロボットによる調査、時間がかかりすぎる欠点が判明



 除染ロボット 東芝製


ブロッコ スエーデン製、除染ロボット 大成建設




  
三菱重工製 ロボ4


カマキリアームロボ ASTACO-sora、瓦礫を除去


J-ROBOT-H、床の放射線除去作業


形状変化ロボ クローラ 日立製


形状変化ロボ クローラ 日立製


水中走行遊泳ロボット 日立製


mhiーMeister 三菱重工製


mhiーMeister 三菱重工製


i-robot  ウワリアー 障害物を削除する



SC調査装置(圧力抑制室)・日立GEテレランナー


 世界のロボット事情、最新情報







2号機が先行してデブリ取出しの対象

2号機が最初のデブリ取出しが予定されている。
屋上のオペレーションフロアにロボットを上げて、放射線量やゴミの散乱状況を調査した。
フロア中心部のコンクリートを抜き取り、コンクリートの放射線量を計測した。


mhi-meister 三菱製、削孔 切断作業可能なロボット

調査から、コンクリートにしみ込んだ放射線を除去するには、コンクリートを削り取るロボットの開発が必要と判明した。


溶解燃料・デブリの様子は全く不明

メルトダウンした核燃料の様子や落下したデブリ等を極めておおざっぱに想定するだけで、様子は全く不明な状態だ。
格容器に通じる管(X-6)管を通して、内部の様子をカメラで撮影を試みたが、周囲の放射線量が異常に高く作業が困難で、断念した。
代わりに反対側の細い配管(160mm)を通して、蛇のようなカメラをいれて内部の様子を把握するることを試行中。


形状変化型ロボット、日立製



--時事ドットコム(23.12)


福島第1原発1~3号機の炉心溶解燃料の推定状況

溶融燃料、コンクリ床浸食=格納容器内で最大65センチ-東電が推定公表・福島第1

  東京電力福島第1原発事故で、東電は30日、炉心溶融(メルトダウン)が起きた1~3号機について、溶けた核燃料の位置の推定を公表した。データ解析の結果、1号機は「相当量」、2、3号機は一部の溶融燃料が原子炉圧力容器から格納容器に落下したと推定。床面のコンクリートを1号機では最大65センチ浸食した可能性があるが、いずれも格納容器内にとどまっており、注水で冷却されているとしている。


1号機の溶解燃料=相当量
床面のコンクリートを65cm浸食
床厚さは1mあり突き抜けていないと想定



2号機の一部の溶解燃料が格納容器に落下
床面のコンクリートを12cm浸食



3号機の一部の溶解燃料が格納容器に落下
床面のコンクリートを20cm浸食

 東電の松本純一原子力・立地本部長代理は同日の記者会見で、「燃料の状況はほぼ推定できた。冷温停止状態の判断に変更はないが、10年先、20年先の燃料取り出しはこうした条件を加味して考えないといけない」と述べた。

 原子炉内の状況は直接確認できないため、東電は核燃料の崩壊熱などを基に計算。経済産業省原子力安全・保安院が開いた「炉心損傷推定に関する技術ワークショップ」に同日提出した。

 東電の解析によると、非常用炉心冷却装置が十分機能せず、注水停止時間が長かった1号機では、ほぼ全ての燃料が本来の位置から溶け落ち、圧力容器底部を破損したと推定。燃料が全て格納容器内に落ちたと仮定すると、高熱で格納容器床のコンクリートを最大65センチ浸食するという。ただ、床の厚さは最も薄いところで約1メートルあり、東電は容器を突き抜けていないとみている。

 また、一定時間冷却が続いた2、3号機では、燃料の約6割が溶け落ちたと推定。そのまま格納容器に落ちたとしても、床コンクリートの浸食は2号機で最大12センチ、3号機で同20センチにとどまるとした。 
---時事ドットコム(2011年11月30日掲載)






2011年~2019年:冷却ー止水ー冠水


① 原子炉の冷却・滞留水処理
Ø 燃料デブリ取り出し終了までは注水冷却を継続し、冷温停止状態を安定的に維持。
Ø 引き続き設備の信頼性向上等を検討し、継続的に設備改善を実施。循環ループの縮小についても段階的に実施。
Ø 現行水処理施設では除去が困難なセシウム以外の放射性物質を除去可能とする多核種除去設備を2012 年内に導入。
Ø 第2期中には、タービン建屋/原子炉建屋間止水、格納容器下部補修を実現後、建屋内滞留水処理を完了。原子炉冷却はより安定的な冷却となる小循環ループ化を検討。

5年後(2019年)に冠水を完了する予定。
現状は、水(汚染水が)抜けるために、冠水できない状況だが、水漏れ箇所を限定して、修理し、格納容器に水で冠水させた上で、デブリを取り出す手順。
2019年までに本当に止水できて、冠水ができるのかが、廃炉への重大なステップとなる。

周辺住民はあと5年ならなんとか待とうと、堪忍してるが、これが5~10年に延びたら、待てる限界を超えることになるからだ。


廃炉への道のポイント:

1.4号機使用済み燃料取出しー1~3号機使用済み燃料取出し
2.格納容器の修復、止水、冠水
3.汚染水処理の完了
4.溶解燃料(デブリ)の取出し開始
5.デブリの取出し完了
6.原子炉、建屋の解体





作業に必要な除染、漏えい個所の限定ーー損傷部分を補修、止水を実施ーー冠水


冷却ー汚染水処理ー止水ー汚染水処理完了







福島廃炉に30年超 落ちた溶解燃料の回収が難関

福島第一原発の廃炉に向けた工程表を検討している国の原子力委員会の専門部会は二十八日、廃炉が完了するまで「三十年以上の期間を要する」との見通しを盛り込んだ報告書の原案をまとめた。圧力容器も格納容器も損傷し、溶融した燃料の取り出しが非常に困難な状況であることなどを理由とした。十二月中に報告書をまとめ、同委に提出する。

 国と東電はまず、1~3号機の「冷温停止状態」達成を年内に前倒しで実現させたいとしている。報告書案では、この後、原子炉建屋内の除染やがれき撤去などを進めるとともに、三年ほど後に使用済み燃料を建屋内のプールから取り出しに着手するとしている。

 最大の課題は溶融した核燃料の取り出し。作業をするためには、圧力容器を水で満たし放射線を遮蔽(しゃへい)することが大前提になる。報告書は、格納容器ごと水で満たす「水棺」状態にし、炉内にテレビカメラを挿入するなどして様子を把握し、十年以内に取り出しを開始することを目標とした。

 ただ、核燃料は圧力容器の底部を溶かし、格納容器にまで落ちている。圧力容器の底をくり抜き、格納容器上部に設置した作業台から三十数メートルの伸縮式のアームを水中に伸ばして燃料を回収する作業が必要になる。これは世界でも前例がなく、技術開発から始めることになる。

 建屋などの解体はその後になるため、廃炉が完了するまでには三十年以上かかると推定した。

 目標の実現には「オールジャパン体制」の構築が必須と指摘。経済産業省や文部科学省、東電、原子炉メーカーなどで「研究開発推進本部」をつくり、そのトップは国側が選ぶとした。国が主体的にかかわり、研究開発全体を取りまとめていく方針だ。

 廃炉完了の見通しを示したのは初めて。専門部会長の山名元(はじむ)京都大教授は「事故を起こしていない原発を廃炉するのにも十五年かかる。福島原発では燃料の取り出し準備に十年、回収に五年かかれば合わせて三十年になる」と説明した。
ーーー東京新聞(23.10.29)







2020年~2036年:デブリ(溶解燃料)取出し


Ø 初号機での燃料デブリ取り出し開始の目標をステップ2完了後10年以内に設定。
Ø 以下のステップで作業を実施する。作業の多くには遠隔技術等の研究開発が必要であり、これらの成果、現場の状況、安全要求事項等を踏まえ、段階的に進めていく。
a)技術開発成果を順次現場に適用し、原子炉建屋内除染を進め、2014 年度末までに漏えい箇所調査等に本格着手。
b)2015 年度末頃に格納容器補修技術(下部)の現場実証を終了し、当該技術を現場に適用することにより、a)において特定された漏えい箇所(下部)を補修し、止水する。その後、格納容器下部の水張りを行う。
c)格納容器下部の水張り後、格納容器内部調査技術の現場実証を2016 年度末頃に終了し、本格的な内部調査を行う。
d)格納容器(上部)の補修を実施し、格納容器に更なる水張りを実施する。その後、原子炉建屋コンテナ(又はカバー改造)を設置し、閉じ込め空間を形成した上で、原子炉圧力容器の上蓋を解放する。
e)原子炉圧力容器内部調査技術の現場実証を2019 年半ば頃に終了し、原子炉圧力容器内部調査を本格的に実施する。
f)これまで実施した格納容器、原子炉圧力容器内部調査結果等も踏まえ、燃料デブリ取り出し方法を確定することに加え、燃料デブリ収納缶開発、計量管理方策の確立が完了していること等も確認した上で、ステップ2完了から10年以内を目途に燃料デブリ取り出しを開始する。
---東電(中長期ロードマップ)









溶融燃料10年内に回収=解体完了、最長40年-廃炉工程表を決定



東京電力福島第1原発事故で、廃炉に向けた作業に当たる政府・東電中長期対策会議(共同議長・枝野幸男経済産業相、細野豪志原発事故担当相)の初会合が21日開かれ、原子炉内で溶けた核燃料の取り出しを今後10年以内に始め、30~40年後の廃炉作業完了を目指すとした工程表を決定した。
枝野経産相は記者会見し、「工程表を着実に実施し、廃炉に向けて万全を期す」と述べた。
工程表は今後30~40年にわたる廃炉計画を3期に分割。第1期は使用済み燃料プールからの燃料取り出しまでで、2年以内に着手する。第2期は炉内の溶融燃料取り出し開始までで、10年以内に実施。第3期で建屋が解体され、廃炉作業が完了するまでに最長40年かかるとしている。
最大の難関とみられる第2期の溶融燃料取り出しでは、対策会議の下に設置した研究開発本部で、ロボットの遠隔操作技術など必要な研究開発を行う。現在冷却水が漏れている格納容器下部を2015年度末までに補修し、水で満たす「冠水」に着手。19年度半ばごろから圧力容器内の本格的調査に入り、21年末までに溶融燃料の取り出しを始める。
ーーー時事ドットコム(2011年12月21日掲載)







2036年~2051年処分解体


Ø 1~4号機の原子炉施設解体の終了の目標をステップ2完了から30~40年後に設定。
Ø 解体・除染工法等の検討に必要な汚染状況等の基礎データベースの構築、これに基づいた遠隔解体などの研究開発、必要な制度の整備等を実施し、解体工事で発生した廃棄物処分の見通しが得られていることを前提に、第3期に解体作業に着手。


---東電(中長期ロードマップ)







NHK スペシャルシリーズ 廃炉への道 第2回誰が作業を担うのか(26.4.25)

第2回のテーマは、廃炉の成否を左右する課題のひとつ、「作業員の確保」だ。東京電力は、今後必要とされる作業員の数を大幅に上方修正。作業環境の改善や労務単価の引き上げなど、要員確保に向けた対策に乗り出した。
しかし、今後、数十年続く廃炉の担い手を確保していくには、多くの課題が立ちはだかっている。高線量の現場での作業は人海戦術を取らざるを得ないが、労働条件が割に合わないなどの理由で、作業員が別の仕事を求めて廃炉現場を離れていく実態。繁忙期と閑散期が繰り返される不安定な発注状況も、要員集めを難しくしている。
番組では、廃炉作業の「発注」から「人繰り」そして「作業」に至るまでのプロセスの中で、現場はどのような課題に直面しているのか取材。さらに、専門家などによる検証チームを結成し、人員確保の見通しについて長期シミュレーションを実施する。また30年近くチェルノブイリ原発の廃炉作業を続けるウクライナで、作業員を確保する仕組みなども紹介。「廃炉」を実現するために、現場の作業員を長く安定的に確保し、持続可能な体制を構築するために、国は、東電は、そして社会は何をすべきなのか考える。

第2回・誰が作業を担うのか? 福島第一原発の事故から3年。
いまも1日4000人が、高線量のなか廃炉作業をしている。
40年とも言われる長い戦いの成否は、原発作業員にかかっている。
いま、作業員の被ばく線量が限度に近づき、次々と現場から離れている。
専門家は、廃炉作業が進むにつれ、担い手が不足すると予想している。
担い手をどう確保し続けるのか。
初めて溶け落ちた核燃料を取り出したスリーマイル島原発では、熟練作業員を確保する緻密な戦略があった。
チェルノブイリ原発は、100年にわたって作業員を維持する計画が進められている。
ーーーNHK(26.4.25)







資料説明

NHKスペシャル、東京電力(廃炉ロードマップ)、時事ドットコム、朝日新聞、他の資料を編集の上掲載。
  
中長期ロードマップ概要(東電)   中長期廃止措置ロードマップ(東電)

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