1号機水棺案 福島第一原発現状・復旧作業状況、原子炉図解、原子炉爆発 福島第一原発の事故による放射線レベル、各地の空中、海洋、並びに地上の放射線レベル、原発の最新状況、関係新聞記事抜粋
放射線汚染推定マップwave 現在放射線汚染マップ福島原子炉爆発
放射能マーク福島第一原発事故の放射線汚染速報・
最新現状・復旧情報 
最新、最新前ページ 1.10月5日以降 2.9月5日~10月4日
3.8月5日~9月4日 4.7月4日~8月4日 5.6月13日~7月3日
6月以前、前ページへ 6.6月1日~15日 7.5月15日~6月1日 8 4月25日~5月14日 9.4月14日~4月24日 10.3月31日~4月14日 11.3月11日~3月31日
福島原発事故・現況画像・原子炉説明図
集塵システム
集塵システム(東電資料)
セシウム134,137の蓄積量マップ
4号機 原子炉建屋上部がれき撤去工事に伴う使用済燃料プール養生の試験の様子
(東電資料9.27)
3号機周辺ガレキ撤去作業 9.17
3号機周辺ガレキ撤去工事の様子(東電資料9.17)
4号機外観 現況9.17
4号機外観ー現況(東電資料9.17)
炉心注水ポンプユニット
炉心注水ポンプユニット(朝日新聞)
1号機海水装置 上図
1号機屋外海水設備下
1号機海水装置 上から見た画像
屋外海水設備、1号機屋外海水設備上(東電資料9.10)
4号機プール 状況 23.9.10
4号機プールの状況(東電資料23.9.10)
津波被災時と現在の修復状況
避難している住民数
現在
放射線雲の動き3月15日
海水熱交換器建屋内の被水状況(4号機海水熱交換器建屋1階RHRCポンプ(C)):被災時
3月15日の雨が放射線を拡散
設備状況(3号機海水熱交換器建屋周辺):現在(下図と比較)
スペイン皇室が福島原発の人達の勇気をたたえる
津波被害を象徴するような設備状況(3号機海水熱交換器建屋周辺):被災時
中央紙魚室
中央電源指令所(東電提供、23.7.1)
4号機プール
4号機原子炉上部(東電提供23.7.1)
メガフロート
メガフロートへ汚染水移送は始まる。(23.7.1東電資料)
汚染水浄化装置
汚染除染装置
汚染処理システム
汚染除染処理装置の流れ
汚染水浄水走内説明
汚染除染装置説明図1
3号機補給水系統弁
フランス・アレバ社の汚染除染システム
汚染処理装置
セシウム吸着塔
3号機内部写真
油類分離装置
セシウム吸着塔ラプチャーデイスク(東電提供6.17)
建物カバー想像図
建屋のカバー取り付けイメージ(東電6.14)
建物カバー予想図
建屋のカバー縮小見本(東電本社、6.14)
アレバ製汚染除染システム
除染装置(東電提供、5.11撮影)
処理水タンク(東電提供、6.1撮影)
セシウム吸着塔
セシウム吸着塔<全体>、(東電提供、6.1撮影)
予備タンク
汚染水用タンク(玉田工業)より搬出開始(23.6.4)
汚染灰の処理
仮設貯蔵タンク(5、6号機低レベル用)設置状況::丸型タンク(23.5.20)
シルトフェンス施設
2号機取水口のシルトフェンス施設状況(5.6. 東電提供)
復旧作業風景(5.6。東電提供)詳細画面は動画(5.18)を参照下さい。
メガフロート
福島港に到着したメガフロート(5.17 東電提供)
4号炉の爆発は排気管からの水素ガス

4号機の爆発は人為的ミス:
爆発した水素ガスは、福島第1原発の3号機側(下)から、排気管を通り、排気筒から排出されると共に、4号機(上)の建屋内に流れ込み爆発したと見られる(東京電力提供、5.16)

汚水処理計画図
東京電力の工程表
4号機外観
4号機 無人ヘリ撮影(4.11)
3号機蒸気
3号機 無人ヘリ撮影(4.11)
2号機
2号炉
1号機 作業の様子 動画
1号炉
放射線被爆と健康情報
放射線レベルと健康関係
国際原子力事象評価尺度・福島はレベル5へ
被爆と健康の目安
1号機ロボットの調査 動画
放射線と健康影響度
1号機 爆発 動画
作業員の被爆レベル
福島第一原子力発電所・原子炉図解
3号機 爆発 動画
原子炉・配置図。現地。説明図
4号機 火災 動画
放射性物質の半減期・由来
福島第一原発 津波の瞬間 動画
溶解の説明
炉心溶解の仕組み
福島泰一原発 図
福島第一原発のレイアウト
福島原発水素爆発の瞬間【動画】
1号機が水素爆発(23.3.12)
3号機水素爆発(23.3.14)
http://www.asahi.com/national/update/1002/TKY201110020282.html へのリンク
3号機水素爆発・上空撮影(23.3.14)
4号機火災発生(23.3.14~16)
津波襲来の一瞬
原子炉各地の(公的)放射線レベル情報 復旧作業情報、 新聞記事抜粋

         今日のクリップ今日のCLIP(クリップ)

平成23年10月5日

1号機建屋開口部サンリング風景
1号機 原子炉建屋開口部 ダストサンプリング風景(東電資料10.4)


平成23年10月4日

ショベルカーが吸引機に変身
ショベルカー、掃除機に変身 原発周辺の砂ぼこり吸引[朝日新聞資料)

平成23年10月3日

2号機水素爆発なし、東電社内調査
2号機、水素爆発なかった可能性 東電社内事故調が見解 原子炉注水システムの設置、運用状況詳細記事を読む


[動画]3号機原子炉建屋内風景(東電資料


平成23年10月2日

ストロンチウム分布図
プルトニウム、ストロンチウムの分布図

福島県森林の除染
福島県の森林分布図

平成23年9月30日


2号機原子炉建屋内風景JAEA3入域風景(東電資料)



ホットスポット、柏市
千葉県、柏市近辺のホットスポット 原子炉注水システムの設置、運用状況 詳細記事を読む

平成23年9月29日

Ⅰ,2,3、号機温度の推移、100度以下へ
1~3号機の温度推移(朝日新聞資料23.9.29)


平成23年9月28日

4号炉修理の養成機器
セシウム蓄積量(朝日新聞資料23.9.28)

平成23年9月27日

緊急避難準備地域を解除
緊急時避難準備区域と非難者数 原子炉注水システムの設置、運用状況詳細な記事を読む

緊急避難準備地域の閑散とした町の様子
避難準備区域の福島県田村市の都路地区

福島原発の現況
福島原発現況(9.20)

平成23年9月26日

浜岡原発は地震の巣の上にある
浜岡原発の位置:「津波集中」の立地  原子炉注水システムの設置、運用状況詳細記事を読む

平成23年9月25日


[動画]3号機建屋上部の状況:水蒸気が上がる(東電資料9.24)

3号機から水蒸気が上がる
3号機から水蒸気があがる、写真中央部(朝日新聞資料、9.25)

平成23年9月24日

警戒区域でダチョウ発見
警戒区域、住宅街でダチョウ発見 原子炉注水システムの設置、運用状況詳細記事を読む


平成23年9月23日

台風15号で復旧作業を一時停止
台風15号の接近で復旧作業を一時中止

平成23年9月22日

ヨウ素汚染マップ(文部科学省)
ヨウ素汚染マップ(文部省資料23.9..21)冷温停止判断 来月末か?詳細記事を読む

平成23年9月21日

工程表の進展状況と目標
各原子炉の現況(読売新聞資料、9.21)

各原子炉の現況
行程表の進行状況と目標(読売新聞資料9.21)

平成23年9月20日

浄化装置水漏れ箇所23.9.20
浄水装置の水漏れ箇所(東電資料9.19)


平成23年9月18日

1号機カバー工事進む 9.17
1号機建屋カバ-工事進む(東電資料9.17) 原子炉注水システムの設置、運用状況 詳細記事を読む

平成23年9月17日

福島第一原発全体写真、現状
福島第一原発全体写真


平成23年9月16日

作業員の累積被爆分布
作業員の累積被爆数量の分布

平成23年9月15日

 土壌の汚染を計測 汚染土砂一時置き場 


平成23年9月14日

3号機建屋開口部ダストサンプリング
3号機原子炉建屋開口部ダストサンプリング風景(東電資料9.14)


平成23年9月13日

1号機開口部サンプリング
1号機原子炉建屋開口部ダストサンプリング風景(東電資料9.12)

平成23年9月12日


[動画]第1回「原子炉注水システムの設置・運用状況」(東電資料9.11)


1,3号機ダストサンプリング用装置
1、3号機原子炉建屋開口部ダストサンプリング用装置(東電資料、9.11


平成23年9月11日

1号機建屋カバー枠完成
1号機 原子炉建屋カバー鉄骨建方完了(東電資料、9.11)

平成23年9月10日

1,2,3,4号機の地震発生時と現況図
1~4号機現状(毎日新聞)

作業員の累積被爆線量の分布
作業員の留意碩被爆の分布(毎日新聞.23.9.10)

平成23年9月9日

原発事故で避難している住民数
避難している住民の数(毎日新聞)原子炉注水システムの設置、運用状況詳細記事を読む


平成23年9月8日

3月15日の雨放射線を拡散、北西へ
3月15日の雨放射線を拡散、北西に帯(朝日新聞)  冷温停止判断 来月末か? 詳細記事を読む

平成23年9月7日

津波被災のポンプ
補機冷却系海水ポンプの被水状況(4号機海水熱交換器建屋地下1階RCW2ポンプ(B))
被災時の画像
現在のポンプ
現在の画像(東電資料9.6)

平成23年9月6日

福島第一原発 現在
2~3号機付近前日より上がる。放射線拡散の原因、 3月15日の雨か詳細記事を読む


平成23年9月5日

栃木県の放射線マップ

平成23年9月4日

日本原発map
日本原発マップ




海洋(福島沖近辺)の放射線(ヨウ素、セシウム137)の拡散状況

福島沖の海のセシウム濃度




福島原発事故新聞記事福島第一原発事故新聞記事抜粋

平成23年10月5日

細野原発事故担当相:福島県外でも除染費支援

細野豪志原発事故担当相は4日午前の閣議後会見で、東京電力福島第1原発事故に伴い放出された放射性物質の除染について、「福島に限定的に考えていることではない」と述べ、年間被ばく線量1ミリシーベルト以上の地域であれば福島県外でも、国の財政支援の対象になるとの考えを示した。

 細野氏は福島県外の自治体への説明について「徐々に始めている。ある程度どこにそういった地域があるのかは分かっている」と語った。
---毎日新聞


宮城県 放射線量の計測強化へ

宮城県は原発事故を受けて、大気中の放射線量を計測する「モニタリングポスト」を県内のすべての市町村に新たに設置することになりました。

東京電力福島第一原発の事故を受けて、宮城県は計測の体制を強化しようと新たに44基のモニタリングポストを設置することを決めました。このうち、女川原子力発電所周辺の女川町と石巻市には合わせて6基を設けるほか、福島県に近い宮城県南部で計測体制を特に強化するため、丸森町に3基、白石市、角田市、それに七ヶ宿町にそれぞれ2基ずつを設置します。そのほか、仙台市などすべての市町村にも設置することにしています。宮城県内では震災前、女川原発の周りに7基が設置されていましたが、このうち4基が津波で流される被害を受けました。新たに設置されるモニタリングポストの運用は早ければ年度内に始まり、計測したデータは宮城県のほか、文部科学省のサーバーにも送られ、ホームページで公開されることになっています。
---NHK






平成23年10月4日

原発の津波評価、東電が先送り計画 震災前の文書で判明

東京電力が東日本大震災前に福島第一原発で想定を上回る津波を試算していた問題で、東電が原発の津波評価の見直しを2012年10月に先送りする計画だったことが分かった。朝日新聞の情報公開請求で経済産業省原子力安全・保安院が3日開示した東電の文書で明らかになった。

 開示された資料は、東電が震災4日前の3月7日、保安院の担当室長らに説明していた「福島第一・第二原子力発電所の津波評価について」でA4判1ページとA3判2ページ。政府の地震調査研究推進本部の見解や土木学会での審議を踏まえた3通りの試算を提示。いずれも従来想定の5.7メートルを大幅に上回り、うち2つは10メートルを超えていた。この報告を受けて、保安院の担当室長は早急に報告書を提出し、設備面の対策を取るよう求めていた。

 文書は一方で、過去に起きた大津波(貞観津波)を考慮してより具体的な評価をするには「更なる知見の拡充が必要で、あと2~3年程度要する」との専門家の見解を提示。福島県内では高さ4メートルまでしか津波の痕跡が見つからないことを踏まえた計算を、今年10月に学会発表する方針を示していた。そのうえで土木学会が津波評価技術の報告書(指針)を改訂予定の12年10月に合わせて津波想定を再評価するとしていた。
---朝日新聞


東電賠償額4.5兆円以上…調査委が報告書

東京電力福島第1原発事故の賠償財源確保に向け、東電の資産査定を行う政府の「東京電力に関する経営・財務調査委員会」(委員長・下河辺和彦弁護士)は3日、野田佳彦首相に報告書を提出した。東電が支払う損害賠償額は13年3月末までで4.5兆円に上ると試算。支払いの原資を確保するため、10年間で2兆5455億円のコストを削減し、3年以内に7074億円の資産売却が必要と結論付けた。東電の電気料金を決める原価計算で、過去10年間で5926億円のコストを過大に見積もっていたとして、料金制度の見直しにも言及した。

 報告書を受け、東電は今月下旬をめどに追加リストラ策などを盛り込んだ「特別事業計画」を策定し、原子力損害賠償支援機構に支援を要請する。下河辺委員長は「リストラや資産売却が実現すれば、資金支援に道筋がつく」と述べた。

 賠償額について報告書は、農林漁業や観光業などへの風評被害など一過性の損害を2兆6184億円、避難や営業損害など事故収束までかかる損害額を初年度1兆246億円、2年度目8972億円と推計した。これだけで4.5兆円に上るが、営業損害などが長期化したり、除染などの費用負担が上乗せされれば、さらに増える。また、1~4号機の廃炉費用を約1兆1500億円と見積もった。

 コスト削減では、東電単体で全社員の約9%に当たる約3600人(グループでは同14%の7400人)を削減し、一般職の給与を10年間にわたり2割削減、企業年金の運用利回りを現行の2.0%から1.5%に引き下げるなどし、人件費を1兆454億円削減するなどとした。

 資産売却は、東電の当初計画6000億円に対し、▽不動産2472億円▽有価証券3301億円▽子会社・関連会社1301億円--の売却収入で7074億円を捻出する。

 それでも原発が再稼働しないと、火力発電に切り替える燃料費などがかさむ。機構からの資金支援がなく、値上げもしない東電にとって最も厳しいケースでは、12年度に2931億円の債務超過に転落、現預金残高が大幅に不足し、20年度は8兆6427億円の資金不足に陥る。報告書は「再稼働がなければ、著しい料金値上げをしない限り、事業計画の策定は極めて困難」と指摘、再稼働や値上げの必要性をにじませた。一方、11年3月末時点では、廃炉費用の上積みなどを考慮に入れても1兆2922億円の資産超過となるため、金融機関への債権放棄要請は「困難」とした。
---毎日新聞


放射性物質の調査範囲を拡大…文科相方針

東京電力福島第一原発事故によって、原発敷地外の土壌から放射性物質のプルトニウムとストロンチウムが検出された問題について、中川文部科学相は4日の閣議後の記者会見で、放射性物質の調査範囲を拡大し、より精密に進める方針を明らかにした。

前回の調査は今年6、7月に原発周辺100か所で実施。福島県双葉町と浪江町、飯舘村の計6か所の土壌からプルトニウムが検出された。
---読売新聞






平成23年10月3日

除染、福島隣県も対象の可能性 1ミリ以上 費用課題

細野豪志原発相兼環境相が、年間追加被曝(ひばく)線量5ミリシーベルト以上の地域に加え、1ミリ以上5ミリシーベルト未満の地域も国の責任で除染する方針を明言したことで、対象地は大きく広がる見通しだ。細野氏は福島県の佐藤雄平知事に財政支援を約束。国の費用負担はさらに膨らむことになる。

 政府はこれまで、除染や放射性廃棄物の処理費用について、今年度第2次補正予算の予備費から支出する除染費用2200億円と第3次補正予算案、来年度予算案などで計1兆1400億円と見積もっていた。

 除染対象地を1ミリシーベルト以上に広げれば、福島市や郡山市など県中部の主要都市だけでなく、群馬や栃木など隣県まで広がる可能性もある。費用が大幅に増えるのは確実だが、「範囲が広すぎて対象地域を確定できていない」(環境省幹部)ため、具体的な増加額は未知数だ。

 細野氏は記者団に「福島の皆さんを見捨てるようであれば、日本はもう先進国と言えない」と語り、国の責任で除染することを強調。福島県外でも同様の基準を適用するかについては言及しなかった。
---朝日新聞


2号機、水素爆発なかった可能性 東電社内事故調が見解

東京電力福島第一原発2号機で起きた爆発事故について、東電が社内に設置した事故調査委員会(委員長・山崎雅男副社長)が、これまで言われていた水素爆発ではなかったとする見解をまとめていたことが2日、わかった。発電所内の地震計からの推定だが、事故時の衝撃音や格納容器の圧力低下の原因については説明していない。

 2号機は3月15日午前6時ごろ、原子炉格納容器につながる圧力抑制室の圧力がゼロになった。その際、衝撃音がしたという。

 東電は当初、核燃料を覆う金属から水素が発生し、圧力抑制室にたまって爆発したことは否定できないと説明をしていた。6月に政府が国際原子力機関(IAEA)に提出した報告書にも、水素爆発と思われる、と記載された。

 ただ、1、3、4号機は水素爆発で原子炉建屋が吹き飛んだが、2号機は圧力を逃がすパネルが開いて建屋が吹き飛ばなかったことから、爆発の有無を調べるため、東電は発電所内の地震計の記録を分析した。

 その結果、2号機で衝撃音がした午前6時から同6時10分にかけて、爆発によるとみられる揺れは観測されていなかったという。揺れは午前6時12分に観測されていた。東電が解析したところ、4号機で発生したものとみられるという。
---朝日新聞


増え続ける廃棄物 循環注水3カ月

東京電力福島第1原発事故で、高濃度の放射性汚染水を浄化して原子炉の冷却に使う「循環注水冷却」が本格稼働して、9月27日で3カ月になった。今月上旬からは東芝製装置の単独運転に変わり、トラブルの多かった米仏製装置はバックアップに回る。これにより汚染水処理装置の稼働率向上が期待される一方、処理に伴い生じた高濃度の放射性廃棄物はドラム缶約4700本分相当に達し、今後も増え続ける見通しだ。最終的な処分方法は未定で、汚染水処理の障壁になっている。

 東電によると、米キュリオン社の装置と、8月に稼働を始めた東芝製の「サリー」は、軽石(ゼオライト)が入った「ベッセル」と呼ばれる円柱形の吸着装置に汚染水を通す。ベッセルは数日使うと交換し、使用後は放射性廃棄物になる。

 仏アレバ社の装置は、汚染水の放射性物質を砂に吸着して薬品で沈殿させる。処理後に極めて高線量の汚泥が発生する。

 これまでに発生した放射性廃棄物は、キュリオンのベッセル(直径0.9メートル、高さ2.3メートル)210本(計約307立方メートル)▽サリーのベッセル(直径1.4メートル、高さ3.5メートル)10本(計約54立方メートル)▽アレバの汚泥581立方メートル--に上る(9月27日現在)。

 これらは現在、敷地内の仮設保管場所にあるが、廃棄物に含まれる核物質の種類と濃度が把握できず、処分方法の見通しは立っていない。経済産業省原子力安全・保安院放射性廃棄物規制課は「核廃棄物の処理法を定めた原子炉等規制法を適用できるか分からず、新法を考えなければならないかもしれない」と話す。

 地元自治体も不安を募らせる。福島県双葉町は「仮置き場が最終処分場になったら困る。県外に移動してほしい」と訴える。

 放射性廃棄物の処理に詳しい京都大原子炉実験所の小山昭夫教授は「高濃度汚染水の濃度は1リットルで最大100億ベクレル程度と予想され、汚泥やゼオライトに濃縮されるとその1万倍の濃さになることもある。従来の制度で対応できる濃度ではない」と警鐘を鳴らす。
---毎日新聞








平成23年10月2日

福島県の森林全域を調査 農水省、除染に向けて

東京電力福島第一原発事故による森林の放射能汚染を測定するため、農林水産省は福島県内の森林全域を対象とした実地調査に乗り出した。森林に分け入り、広域的に汚染状況を調べるのは、今回が初めてという。住宅地や道路と比べて難しいとされる森林の除染作業を進めるため、詳しく汚染の実態を把握する。

 福島県は、県土の約7割にあたる97万ヘクタールが、森林で覆われている。上空から調査した土壌汚染の広域分布は、文部科学省が公表済みだが、今回は実地調査によって放射性セシウムの土壌濃度と空間線量を測る。

 調査は先月下旬から始まった。計400地点で行い、福島第一原発から80キロ圏内は4キロ四方、80キロ圏外は10キロ四方の区画ごとに1カ所ずつ、測定する。
---朝日新聞


原子炉注水が38時間止まったら…東電が描く最悪想定

東京電力は1日、復旧作業中の福島第一原発1~3号機で、仮にすべての対策ができずに原子炉への注水が中断したまま38時間過ぎると、核燃料が再び溶け出し、多量の放射性物質が放出されるという最悪のシナリオを明らかにした。

 注水が止まる原因として考えられるのは、炉内に注水しているポンプの故障、ポンプへの電源の喪失、タンクなど水源の喪失、注水ラインの損傷などだ。東電は原因が一つなら30分以内に復旧できるとみており、「複数のトラブルが起きても3時間程度で注水が復旧できる見込みだ」としている。

 1~3号機の炉内の水温は、いずれも冷温停止の条件になる100度未満まで下がっているが、注水が止まれば、1時間で48~51度上がるという。仮に注水が復旧しないと、18~19時間で爆発の引き金になる水素が発生する1200度に到達する。さらに38~50時間後に燃料の再溶融が始まり、圧力容器の底にたまった燃料がさらに外側の格納容器に漏れ出すという。

 ただ、ポンプには予備もあり、注水する経路はいくつもあるので注水が長時間中断することは考えにくいという。東電は「今後、注水システムの信頼性の向上に努めたい」と話している。
---朝日新聞


ショベルカー、掃除機に変身 原発周辺の砂ぼこり吸引

東京電力は1日、福島第一原子力発電所の道路などに降り積もった放射性物質のついた砂やほこりを、ショベルカーや吸引車を組みあわせた掃除機のような集塵(しゅうじん)システムで掃除すると発表した。作業員の被曝(ひばく)量を減らすのが目的という。

 東電はこのシステムについて「掃除機を大型化したようなもの」と説明する。ショベルカーに吸い込み口を取り付けて、後ろの吸引車で砂やほこりを吸い込む。途中の集塵機にフィルターを取り付け、ほこりなどを取り除くという。

 全長は25メートル。8月11日からの実験で、地上1メートルの放射線量は掃除後、最大53%下がり、毎時0.62ミリシーベルトまで下がったという。東電は今月中に発電所内の道路を掃除する予定だ。
---朝日新聞


2号機、実は水素爆発なかった…東電報告案

福島第一原子力発電所の事故を巡り、東京電力が社内に設置した「福島原子力事故調査委員会」(委員長=山崎雅男副社長)の中間報告案の詳細が明らかになった。

 2号機で水素爆発があったとする従来の見解を覆し、爆発はなかったと結論付けた。事故を招いた津波について「想定できなかった」と釈明し、初期対応の遅れについても、「やむを得なかった」との見解を示すなど、自己弁護の姿勢が目立つ。東電は、社外有識者による検証委員会に報告案を諮った後、公表する方針だ。

 同原発では、1号機の原子炉建屋が3月12日午後に水素爆発を起こしたのに続き、14日午前に3号機が水素爆発した。さらに15日早朝、爆発音が響き、4号機の建屋の損傷が確認された。爆発音の直後に2号機の格納容器下部の圧力抑制室の圧力が急落したため、東電は2、4号機でほぼ同時に爆発が起きたとし、政府も6月、国際原子力機関(IAEA)に同様の報告をしていた。
---読売新聞


原発周辺、国の指示なしで即避難の地域指定へ

細野原発相は1日、滋賀県米原市で講演し、原子力発電所周辺で防災対策を重点的に強化する地域(EPZ)について、現行の「原発から半径8~10キロ・メートル圏内」から拡大させる必要があるとの考えを示した。

具体的な拡大の範囲などは、今月中に方向性が示されるとの見通しも示した。細野氏は「EPZは拡大の方向に行くことは間違いない」と述べた。

 また、EPZより原発から近い地域を新たに「予防的措置範囲」(PAZ)に指定し、事故の際は国などの指示を待たず、直ちに避難することができるようにするべきだとの考えも表明した。
---
読売新聞


福島第1原発:45キロ離れた飯舘でプルトニウム検出

文部科学省は30日、東京電力福島第1原発から約45キロ離れた福島県飯舘村を含む同県内6カ所の土壌から、同原発事故で放出されたとみられる毒性の強い放射性物質のプルトニウムが検出されたと発表した。事故後、同原発の敷地外でプルトニウムが検出されたのは国の調査では初めて。原発80キロ圏内の広範囲では放射性物質のストロンチウムも検出され、事故の影響が広範囲に及んでいることが改めて裏付けられた。

 ◇敷地外で初検出

 調査は6~7月、原発80キロ圏内の100カ所の土壌で実施。同村と双葉町、浪江町の計6地点から今回の事故の影響とみられるプルトニウム238が検出された。多くの地点でプルトニウム239、240も検出されたが、事故の影響か特定できないという。

 文科省によると、いずれの地点も過去の大気圏核実験によって日本に降ったとみられるプルトニウムの最大値を下回ったが、238は事故前にほとんど検出されていなかったため、今回検出された238は、同原発でできたものと分析した。

 検出された最大濃度は、プルトニウム238が土壌1平方メートルあたり4ベクレル(浪江町)、239と240の合計で同15ベクレル(南相馬市)。飯舘村で検出された238は同0・82ベクレルだった。文科省は「人体に影響を及ぼす値ではない」としている。プルトニウム238の半減期は88年。東電などはこれまで、プルトニウムは放射性ヨウ素などと比べて重く、遠くまで拡散しにくいと説明していた。

 ◇79キロの白河ではストロンチウム

 一方、ストロンチウム89は約79キロ離れた同県白河市など半数近い地点で検出。半減期が約50日と短いことからいずれも事故による影響と分析した。最大濃度は同2万2000ベクレル(浪江町)。文科省は事故で放出された放射性セシウムとの分布の違いに注目、ストロンチウムは骨に沈着しやすい特徴があるため、追加調査する方針。

 松本純一・東電原子力・立地本部長代理は30日の会見で「避難住民が戻れるよう、どのような放射性物質があるのか調べるのは重要。政府と相談しながらサンプリングの方法を検討したい」と話す。
---毎日新聞

プルトニウム 濃度は原発敷地の1~3割


東京電力福島第1原発から約45キロ離れた福島県飯舘村などの土壌でプルトニウムが検出された問題について、東電は1日、濃度の最高値は原発敷地内の1~3割に相当すると発表した。

 文部科学省によると、同位体の一つのプルトニウム238(半減期約88年)の最高値は浪江町での1平方メートル当たり4ベクレル。これを東電が用いている土壌1キログラム当たりに換算すると、0.062ベクレルになり、原発敷地内の最高値の同0.54ベクレルの11%に相当した。

 プルトニウム239(同2万4000年)と、プルトニウム240(同6540年)を合わせた濃度の最高値は南相馬市で1平方メートル当たり15ベクレルだった。これは1キログラム当たりでは0.23ベクレルで、原発敷地内の最高値の同0.75ベクレルの31%となる。
---毎日新聞


除染、保管先の壁 決まらぬ仮置き場、自治体苦悩

東京電力福島第1原発事故で放出された放射性物質(放射能)を取り除く除染作業をめぐり、除去した土など廃棄物の処分先が決まらず、自治体が頭を悩ませている。除染の進捗(しんちょく)は避難住民の早期帰宅のカギを握るが、「仮置き場」のメドさえ立たず、除染作業に支障が出ている。(原子力取材班)

場所丸投げ

 「汚染された土砂は早く持っていってほしいが、自分の近くに置かれるのは嫌だと誰もが思っている」

 福島市の担当者はこう吐露する。

 政府は、除染で生じる廃棄物を中間貯蔵施設で保管する方針だが、場所や期間は未定。細野豪志原発事故担当相は「当面は市町村に仮置きする」とするが、仮置き場の選定は自治体に“丸投げ”されている。

 福島県によると、仮置き場が決まっているのは、モデル事業が行われている福島市と伊達市の2カ所だけ。小中学校で除去した表土の大半は、校庭の隅に埋められたままだ。

 来年3月の全村民帰還を目指す川内村では、5カ所の仮置き場を計画しているが、まだ一つも決まっていない。担当者は「候補地はあるが、住民にどう説明するかが問題。仮置き場が決まらないと除染を始められない」と頭を抱える。

 福島市も他の仮置き場が決まらない。「長期間置くのではないか」と住民に不安視され、協議が進まないという。
---産経新聞








平成23年9月30日

宮城県産米「安全宣言」本検査で基準値下回る

宮城県は29日、同県産米の放射性物質の本検査が29日に終了し、国が重点調査区域を指定するために設けた放射性セシウムの基準値(1キロ・グラムあたり200ベクレル)を下回ったと発表した。

同県の村井嘉浩知事は同日、県産米の「安全宣言」を出した。

 同県は、収穫前の玄米を対象にした予備検査に続き、収穫後の本検査を、9月8日から県内33市町村の381地点で行ってきた。県の結果発表によると、全地点で基準値を下回り、このうち372地点では放射性物質は検出されなかった。これで、33市町村すべてで米の出荷・販売ができるようになった。

 また、福島県は29日、予備検査を追加で実施した11市町村の47検体について、すべて基準値を下回ったと発表した。追加検査は、二本松市の1検体から国の暫定規制値(1キロ・グラムあたり500ベクレル)と同じ放射性セシウムが検出されたことを受け、地形の類似する場所で行われていた。
---読売新聞


概算要求:除染に1兆数千億円…環境省、4536億円要求

環境省は29日、東京電力福島第1原発事故による放射性物質の除染や汚染がれきの処理で、少なくとも1兆数千億円の経費がかかるとの見通しを示し、2012年度概算要求に関係費用4536億円を盛り込むことを明らかにした。除染後に発生する汚染土壌や汚染廃棄物の中間貯蔵施設整備費、高濃度汚染地域の対策費用は含まれず、今後さらに数兆円かかる可能性があるという。

 除染と汚染廃棄物処理に関する予算は、他省分を含めて環境省が一括して要求する。来年度分の予算として、除染に3744億円、汚染廃棄物処理に772億円、中間貯蔵施設の調査・検討に20億円を要求する。

 具体的な事業としては、国が直轄で行う除染や汚染土壌の管理、除染実施後の定期的な線量モニタリングに加え、自治体が行う除染活動を支援。また、中間貯蔵施設については、現地での地形・地質、環境影響に関する調査や汚染廃棄物の容量を減らす技術・手法の検討などを行う。

 除染や廃棄物処理の予算は、来年度要求分以外に、11年度第3次補正予算で2459億円を計上する予定で、さらに12年度中に契約する国庫債務負担行為の13年度負担分として2308億円を確保する。また、政府は11年度第2次補正予算の予備費2200億円を活用することを決めている。
---毎日新聞


汚染マップ:柏周辺6万~10万ベクレル 千葉・埼玉公表
部科学省は29日、東京電力福島第1原発事故で生じた放射性セシウムの土壌への沈着量を、東日本全域などで航空機から測って作製を進めている汚染マップのうち、千葉県と埼玉県分を公表した。千葉県では柏、流山、我孫子、松戸市にまたがる10平方キロほどの一帯で、セシウム134と137を合わせると、福島県内の比較的汚染が少ない地域に匹敵する1平方メートルあたり6万~10万ベクレルが測定された。

 柏市は、周辺よりも放射線量が高い「ホットスポット」と指摘されており、土壌のセシウム沈着量でも確認された。また埼玉県秩父市南部の山中の一部でも、沈着量の多い場所があった。これらの地域では、事故後に放射性物質を含む雲が風で運ばれ、雨が降った際に地表に沈着したとみられる。
---毎日新聞


原発 冷却システムなど安定必要

東京電力福島第一原子力発電所では、2号機の原子炉周辺の温度が100度を下回りました。これで、1号機から3号機の原子炉の周辺温度がすべて100度を下回ったことになりますが、東京電力が目指す「冷温停止」の状態には、まだ、冷却のシステムを安定させることなどが必要です。

東京電力福島第一原発では、原子炉の温度が安定して100度を下回る「冷温停止」の状態に向けて冷却作業が続けられていますが、最後まで100度を超えていた2号機の原子炉の下部の温度も、28日午後5時の時点で99.4度となり、3月の事故発生以来初めて100度を下回りました。同じ箇所の温度は、28日の夜から29日の朝にかけて、いったん僅かに100度を超えましたが、29日午後5時の時点では99.4度と、100度を下回っています。2号機の原子炉下部の温度は今月中旬まで110度台半ばの高い温度が続いていましたが、冷却に使う水の量を増やすとともに、溶け落ちた核燃料の上からスプレーのように水をかける方式を取り入れた結果、温度は急速に下がりました。そのほかの号機では、3月下旬におよそ400度を計測した1号機も、3号機とともに、先月以降100度を下回っていて、これですべての原子炉の周辺温度が100度を切ったことになります。原子炉の「冷温停止」は、温度が継続的に100度を下回り、トラブルが起きても状態が安定していることなどが条件となることから、今回の温度の低下が即座に「冷温停止」に結びつくわけではありませんが、東京電力はこれまでの冷却作業の成果が出たものとみています。東京電力の松本純一本部長代理は、「原子炉が冷温停止したと考えるのは、まだ早いと感じている。今後は冷却システムの信頼性を確保することが重要になる」と話しています。
---NHK







平成23年9月29日

汚染土、飯舘・二本松の国有林に仮置きへ 林野庁方針

林野庁は、東京電力福島第一原発の事故に伴う除染作業で出た汚染土の仮置き場として、国有林をあてる方針を固めた。福島県の飯舘村と二本松市にある国有林内に仮置き場を設ける方向で、自治体側と調整に入った。仮置き場のめどが立てば、除染作業を進めやすくなる。

 政府は、8月にまとめた「除染に関する緊急実施基本方針」で、年間被曝(ひばく)線量が20ミリシーベルト以下の地域の除染作業で出た汚染土について、中間貯蔵施設に運ぶまでの間、市町村が仮置き場で保管するように求めている。

 関係市町村は、仮置き場の用地として国有林を使いたいと要望。林野庁は「国が除染に責任を持つ以上、前向きに協力したい」(幹部)として、地元住民の理解や水源の保全に支障がないことなどを条件に、使用を認めることにした。
---朝日新聞


中間貯蔵施設8都県に 汚染土壌・焼却灰 環境省要請へ

環境省の南川秀樹事務次官は28日、福島県郡山市内で記者会見し、東京電力福島第一原発事故で飛散した放射性物質を含む土壌や下水汚泥、焼却灰の処理について、中間貯蔵施設を福島県だけでなく東京都や宮城県など関東・東北8都県に設置し、各都県が地元で保管する考えを明らかにした。除染で除去する土壌が大量となる福島県については容積9千万立方メートル規模の施設が必要と述べた。

 南川次官はこの日、福島県内で東日本大震災で出た災害廃棄物の処理状況を視察した。

 その後の会見で、比較的高濃度の放射性物質を検出した下水汚泥やごみの焼却灰が、行き場がないまま仮置き状態になっている問題に触れて、「(放射能を帯びた廃棄物の処理は)福島県だけの問題ではなく県ごとの対応が必要」と述べ、福島と東京、千葉、茨城、栃木、群馬、宮城、岩手の8都県にそれぞれ設置する考えを示した。
---朝日新聞


1~3号機とも100度未満に 事故後初めて

東京電力は28日、東日本大震災発生時に運転中で、その後爆発事故を起こした福島第一原発1~3号機の原子炉圧力容器底部の温度がいずれも100度未満になったと発表した。原子炉の水の温度が100度を下回ることは事故収束の工程表の目標である冷温停止状態の条件の一つだった。ただ、原子炉からの放射性物質の飛散対策や水素爆発防止対策など、冷温停止に向けては課題が残る。

 3基とも100度未満になったのは事故後初めて。東電は「2号機では全体的に温度の低下傾向にあるが、まだ温度の上昇と下降がある。さらに冷却を目指す」としている。

 28日午後5時現在の温度は1号機が78度、2号機が99.4度、3号機が79度。100度以上が続いていた2、3号機は、新たな注水方法を採用。3号機は9月中旬以降100度未満を保ち、2号機は28日に100度を下回った。
---朝日新聞


岩手のがれき約1千トン、東京都が受け入れへ

東日本大震災で生じた大量のがれきについて、東京都は28日、11月までに岩手県内のがれき約1000トンを受け入れると発表した。

 環境省によると、被災地の大量のがれきを、近接していない自治体で処理するのは初めて。都は今年度末までに同県のがれき約1万1000トンを引き受け、13年度末までには岩手、宮城両県のがれき約50万トンを受け入れる方針。こうしたがれき処理の広域連携は今後、拡大するとみられる。都は30日に岩手県と協定を結び、10月から受け入れを始める。

 今回、受け入れが決まったがれきは同県宮古市などから出たもので、10月~11月にかけて鉄道などで都内に運ばれ、焼却などの中間処理をした後、埋め立てる。東京電力福島第一原子力発電所事故の影響も懸念されることから、現地と都内で放射能検査を実施する。同県による9月の検査では、焼却灰は1キロ・グラム当たり133ベクレルを検出している。環境省が通常の埋め立て処分を可能とする同8000ベクレル以下だった。
---読売新聞

1号機水素 60%超の高濃度

東京電力福島第一原子力発電所1号機の配管にたまっていた水素の濃度は、60%余りという高い濃度だったことが分かりました。東京電力は爆発のおそれはないとしていますが、29日、水素を抜き取る作業を行うことにしています。

福島第一原発1号機の格納容器につながる配管では、水素がたまっていることが分かったため、東京電力は、28日、爆発を防ぐため、詳しい濃度の測定を行いました。その結果、配管の中の水素濃度は61%から63%と、全体の3分の2近くを占める高い濃度だったことが分かりました。この水素は、3月の事故の際、核燃料が損傷したことによって発生し、爆発を引き起こしたものの残りだとみられています。配管の中のあとの30%余りは、事故後に注入された窒素だとみられています。東京電力は、配管の中には酸素がないことなどから、爆発するおそれはないとみていますが、29日、配管から水素を抜き取る作業を行うことにしています。東京電力は、2号機と3号機についても配管などの水素濃度を調べるよう国から指示を受けていて、今後、1号機と同じように調査を行うことにしています。
---NHK






平成23年9月28日

セシウム飛散、250キロ以遠にも 群馬の汚染地図公表

文部科学省は27日、航空機を使って測定した放射性セシウムの蓄積量について、群馬県の汚染マップを公表した。東京電力福島第一原発事故によって飛散した汚染の帯が、250キロを超えて広がっていることが分かった。

 8月23日~9月8日、県の防災ヘリコプターで測定した。汚染度の高い地域の帯は、原発から北西60キロ付近まで延びた後、南西に方向を変えて栃木県を越え、群馬県まで続いていた。文科省によると、放射性物質を含んだ雲が山地に沿って風に運ばれ、樹木や雨によって地上に沈着したと推測できるという。

 放射性物質の量が半分になる半減期が30年のセシウム137で最も蓄積が多かったのは県北部。原発から約180キロ離れたみどり市や桐生市などの山間部の一部で、1平方メートルあたり10万~30万ベクレルにのぼった。250キロ離れた長野県境の一部でも3万ベクレルを超えた。チェルノブイリ原発事故では3万7千ベクレル以上が「汚染地域」とされた。
---朝日新聞


 東京電力福島第一原発事故による放射能対策として、福島市は27日、市内全域について、今後2年間で、地表から1メートルの空間放射線量を毎時1マイクロ・シーベルト以下に低減させる除染計画を発表した。

1マイクロ・シーベルトを下回っている地域では60%低減させる。除染で取り除いた土壌などの仮置き場を確保した地域で、10月から始める。10年後を目安に、国際放射線防護委員会が一般人の被曝(ひばく)限度と定めた年間1ミリ・シーベルト以下にすることを目標としている。

 発表によると、計画期間は5年で、最初の2年間を重点期間に設定。線量の高い地域から、民家の玄関や庭先のほか、通学路や公園など子供や市民の利用が多い場所を優先して除染する。市が主体となって取り組むが、放射線量の低い場所などでは、市民や企業、さらに全国からボランティアを募って実施するという。
---読売新聞







平成23年9月27日

政府は26日、東京電力福島第1原発の半径20~30キロの「緊急時避難準備区域」を早ければ29日にも解除する方針を固め、松下忠洋副経済産業相を福島県に派遣して地元に方針を伝えた。避難区域の解除は原発事故後初めて。

 松下副経産相は緊急時避難準備区域にかかる5市町村のうち、川内村、楢葉町、南相馬市を26日訪れ、首長らに解除の意向を伝えて理解を求めた。

 南相馬市の桜井勝延市長はこれを了解したうえで、「(政府、東電への)住民感情は並大抵ではない」と述べ、除染など住民帰還に向けた環境整備に徹底して取り組むよう要請。さらに区域解除イコール補償終了ではないとして、「解除と補償がリンクしない点を政府声明として発表してほしい」とクギを刺した。

 3首長らとの協議を終えた松下副経産相は「(地元の理解は)頂けた。3月11日以前の状況へ戻せという住民の要望はしっかり受け止める。住民の帰還へ向けた動きが今始まった」と述べた。

 政府は28日に広野町と田村市にも解除方針を伝え、29日にも災害対策本部会議を開いて決定する。
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酒類の放射性物質検査実施へ 国税庁、10月から

日本酒やワインの製造が本格化する時期を迎え、国税庁は26日、出荷前の酒類の放射性物質検査を10月から実施すると発表した。

 対象となるのは、東京電力福島第一原発から150キロ以内の地域(福島、宮城、山形、新潟、栃木、茨城の6県の一部)の全ての製造場。その他の地域では無作為に選んだ約2~4割の製造場が対象となる。酒や醸造用の水に含まれる放射性物質が食品衛生法で定めた飲料水の暫定基準値(1キロあたり放射性セシウム200ベクレルなど)以下かどうかを調べる。
---朝日新聞


福島市 2年間で全世帯を除染へ

福島市は、市内の放射線量を大幅に減らすため、今後2年間で市内の全世帯に当たる11万世帯を対象に、放射性物質を取り除く大規模な除染を行うとする計画を固めました。27日に計画を公表し、今後、住民への理解を求めたいとしています。

福島市は、市内の一部の地域で避難が求められる国の目安に近い放射線量が計測され、子どもを持つ住民らが市外に移り住む事態となっています。このため福島市は、今後2年間で市内の大気中の放射線量を大幅に減らすため、放射性物質を取り除く大規模な除染を行うとする計画を固めました。計画では、放射線量が比較的高く高校生以下の子どもがいる住宅などについては、市が業者に委託して屋根や側溝の作業に加え、放射性物質が取れにくいコンクリートをはぎ取るなど建物全体を除染するとしています。また、それ以外の住宅についても原則として委託を受けた業者が屋根や側溝を除染し、市内の全ての世帯に当たる11万世帯で作業を行うとしています。さらに、公園や公民館など公共施設も市が除染を行う一方で庭の土のはぎ取りや草むしりなどは住民に行ってもらい、人手が足りない場合は全国から募集するボランティアを派遣するとしています。しかし、今回の計画では、除染で出た放射性物質を含む土などの処理方法は決まっていません。福島市は、27日に計画を公表し、今後、住民への理解を求めたいとしています。
---NHK






平成23年9月26日

東海地震の震源域に位置する中部電力浜岡原発(静岡県御前崎市)の前面の海域には、浅い海底が外洋に突き出すように広がり、津波のエネルギーが集中しやすい地形であることが、東京大地震研究所の都司嘉宣(つじ・よしのぶ)准教授(地震学)の分析で分かった。

 浜岡原発の前面には、深さ200メートルより浅く、約20キロ沖まで舌状に広がる「御前崎海脚」と呼ばれる海底があり、その先は深さ500メートルまで急激に落ち込んでいる。また、御前崎海脚の両側も急に深くなっている。

 津波の速度は水深が深いほど速く、浅いほど遅い。都司准教授によると、海から陸に向かう津波は、海脚の中央に近いほど速度が遅くなる一方、中央から離れるほど速度が速く、津波の進む向きが中央方向に曲げられる。そのため、光が凸レンズを通過して焦点に集まるように、海脚の根元に当たる同原発周辺に津波のエネルギーが集中するという。
---毎日新聞


2・3号機も水素調査を指示

京電力福島第一原子力発電所1号機で、原子炉の格納容器につながる配管に水素がたまっていることが分かったことを受けて、経済産業省の原子力安全・保安院は、25日夜、2号機と3号機でも同じように水素がたまっていないか調査するよう、東京電力に指示しました。

福島第一原発1号機では、格納容器につながる配管に、3月に水素爆発を引き起こしたと見られる水素が、今も引き続きたまっていることが分かり、東京電力は近く、詳しい水素の濃度を測定することにしています。これを受けて、原子力安全・保安院は25日夜、1号機と同じように水素爆発を起こすなどした2号機と3号機でも、同じように水素がたまっているおそれがあるとして、配管などの水素濃度を詳しく調査するよう東京電力に指示しました。東京電力は、1号機の配管については、濃度を測定したあと、窒素を送り込むなどして爆発が起きないようにすることにしていて、2号機と3号機でも水素がたまっていることが分かれば、同様の対策がとられる見通しです。
---NHK


放射性ごみ 処分進まず

東北や関東地方などの清掃工場で、一般ごみを燃やした灰から放射性物質が検出された問題で、環境省が埋め立てが可能としている、放射性物質の濃度が比較的低い場合でも、住民の反対などから首都圏を中心にした22の施設で埋め立てができていないことが分かりました。

これは、25日に開かれた環境省の専門家会合で報告されたものです。一般ごみを燃やした灰について、環境省は、放射性セシウムの濃度が、▽1キログラム当たり8000ベクレル以下であれば処分場での埋め立てを認め、▽8000ベクレルを超え10万ベクレル以下の場合は、灰をセメントで固めたうえで、コンクリートの容器に入れるなどすれば埋め立てができるとする方針を示しています。焼却灰の処分がどこまで進んだか、環境省が東北や関東甲信越などの焼却施設を調査したところ、8000ベクレル以下だった410の施設のうち、首都圏を中心とする22の施設が住民の反対などから埋め立てができず、保管を余儀なくされていることが分かりました。また、8000ベクレルを超える42の施設では、処理方法が難しいなどの理由で、いずれも埋め立てができていませんでした。環境省は、自治体が行う住民説明会に職員を派遣して理解を求めるとともに、8000ベクレルを超える焼却灰のより具体的な処理方法を示すことにしています。
---NHK







平成23年9月25日

3号機原子炉建屋、立ち上がる湯気 東電が映像公開

 東京電力は24日、福島第一原子力発電所3号機の上空からの映像を公開した。屋根が事故時の爆発で吹き飛んだ原子炉建屋からは湯気が立ち上っているのが見えた。東電は「湯気の下には原子炉がある。原子炉から漏れた水蒸気が立ち上っているのか、雨が入り込んで原子炉のふたの熱で蒸発しているのではないか」と話している。

 東電は8月24日に3号機の原子炉建屋上空の放射性物質をクレーンで測定した際、クレーンに付けたカメラで撮影したという。2号機でも9月17日に原子炉建屋の最上階の様子をカメラで撮影したところ、原子炉から湯気が立ち上っていたという。

 また今回、福島第一原発5、6号機の写真も公開した。タービン建屋地下の配管がちぎれたり、屋外の点検用クレーンが倒れたりしていた。東電はこの二つの原子炉では「安全上重要な設備には影響がなかった」と話した。
---朝日新聞


避難準備区域の解除後、5市町村に仮設住宅建設

東京電力福島第一原発周辺で指定している緊急時避難準備区域を政府が今月中に解除する方針を示したことを受け、福島県は区域内の5市町村に仮設住宅を建設する方針を固め、用地の選定作業を始めた。

津波や地震で自宅が壊れた人たちに、より近い場所で暮らしてもらうための措置。

 5市町村は、南相馬市と田村市、広野町、楢葉町、川内村。県は、各市町村が希望する戸数などを聞き取り、建設に着手する。南相馬市からは既に400戸程度の要望を受けている。

 5市町村の同区域からは、原発事故前の人口約5万8000人のうち、約3万人が避難している。
---読売新聞


福島除染土、最大2800万立方m…環境省試算

東京電力福島第一原子力発電所の事故で放射性物質に汚染され、除去が必要となる土壌の量と面積について、環境省の試算値が24日、明らかになった。

 被曝(ひばく)線量と森林での除染率に応じて9パターンを想定。年間5ミリ・シーベルト以上のすべての地域を対象にすると、東京ドーム23杯分に相当する約2800万立方メートル、面積は福島県の約13%に及ぶ。試算値は、汚染土を保管する仮置き場や、その後に土を運び込む中間貯蔵施設の容量の目安になる。国の除染方針を決める同省の検討会で27日に示される。

 文部科学省が福島県内で行った航空機による線量調査と、国土交通省の土地利用調査をもとに試算した。

 土壌の量と面積について、年間被曝線量がそれぞれ〈1〉20ミリ・シーベルト以上〈2〉5ミリ・シーベルト以上〈3〉5ミリ・シーベルト以上と部分的に1ミリ・シーベルト以上――と段階的に想定。これらをさらに森林での除染面積について100%、50%、10%の計九つのパターンに分け、「家屋・庭」「学校・保育所」「農地」などの数値を計算している。

 それによると、汚染土の最大量は〈3〉の森林100%で2808万立方メートル。最少量は〈1〉の森林10%で508万立方メートル。5ミリ・シーベルト以上の地域の内訳は、家屋や庭102万立方メートル、学校や保育所56万立方メートル、農地1742万立方メートルなどとなっている。その総量は森林100%の場合、2797万立方メートルで、面積は1777平方キロ・メートル。
---読売新聞


1号機配管 水素濃度を調査へ

東京電力福島第一原子力発電所1号機で、原子炉を覆う格納容器につながる配管に、水素がたまっていることが分かったのを受けて、東京電力は、水素爆発を起こす可能性は低いとしながらも、近く詳しい水素濃度を調べ、対策を取ることにしています。

福島第一原発1号機では、格納容器の内部の放射性物質を取り除くため、格納容器につながる配管を切断し、浄化装置を取り付ける計画ですが、その配管に今月22日、水素がたまっていることが分かりました。東京電力では、3月に水素爆発を引き起こした水素が、配管に入り込んでいる可能性が高いとみています。東京電力では水素の濃度が4%以上あり、5%以上の酸素と反応した場合、配管の切断作業中に水素爆発を起こすおそれがあるとして、近く詳しい水素の濃度を測定することになりました。東京電力は、現在1号機の格納容器には水素濃度を下げるための窒素が送り込まれ、圧力が高くなっていることから、配管に外部から酸素が入り、実際に水素爆発が起きる可能性は低いとみていますが、水素濃度を測定したあとは、配管に窒素を送り込んで濃度を下げるなど対策をとることにしています。また濃度の測定のために、配管の弁を開く際にも、中の水素と外の酸素が反応するおそれがあるため、静電気を抑えるなど慎重に作業を進めるとしています。
---NHK


放射性物質検出 追加の検査へ

コメの放射性物質を調べる「予備検査」で、福島県二本松市の水田のコメから国の基準と同じ値の放射性セシウムが検出されたことを受けて、福島県は、この水田がある場所と地形などの条件が近い地域で、追加の予備検査を行うことを決めました。

収穫前の稲の一部を刈り取る福島県の「予備検査」は、県内の48市町村、402地点で行われ、24日までに予定していた検査はすべて終わりました。このうち二本松市の旧小浜町では、国の暫定基準値と同じ値の放射性セシウムが県内で唯一検出されました。福島県は二本松市で国の基準と同じ値の放射性セシウムが検出されたことを受けて、周辺の地形や土の種類が関係している可能性もあるとして、追加の予備検査を行うことになりました。追加の検査は、このコメが収穫された水田と地形などの条件が近い山あいの地域で、土壌の放射性物質の濃度が比較的高い場所を対象にして、今後検査地点を決めていくことにしています。福島県は「さらに詳しく調べることで、今回の水田で放射性セシウムが検出された原因を突き止めたい」としています。
---NHK





平成23年9月24日

原発の警戒区域、住宅街でダチョウ発見 対策本部が撮影
東京電力福島第一原発がある福島県大熊町のJR大野駅近くの住宅街で23日、ダチョウ1羽がいるのを、政府の原子力災害現地対策本部の担当者が見つけた。町内のダチョウ園で飼育されていて、震災後に逃げ出したダチョウのようだ。
---朝日新聞

予備検査で初の基準超え 福島県二本松市で採取のコメ

福島県は23日、収穫前に行う一般米の放射性物質の予備検査で、二本松市の旧小浜町地区で採取したコメから1キロあたり500ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。予備検査の基準の同200ベクレルを初めて超えた。

 これにより、二本松市は、収穫後に行う本検査の重点調査区域となり、調査地点を38から約300に増やして本検査を行う。本検査で同500ベクレルを超えると、出荷停止になる。

 県によると、基準を超えたのは9月12日に採取したひとめぼれの玄米。この水田の土壌の放射性セシウムは同3千ベクレルで、県は、土がコメに混入した可能性もあるとして再検査したが、ほぼ同じ値が出たという。周辺の水田から採取した玄米を調べた結果、最大で同212ベクレルだった。県の菅野和彦・水田畑作課長は「高い濃度が検出された理由は分からない」としている。
---朝日新聞


原発配管2か所、1%以上の濃度の水素検出

東京電力は23日、福島第一原子力発電所1号機の原子炉建屋1階にある格納容器に通じる配管2か所から1%以上の濃度の水素を検出したと発表した。

 東電は予想以上の濃度としている。現在も格納容器内に想定を超える濃度の水素が残っている可能性があるとした。

 4%以上の水素と5%以上の酸素が同時に存在すると爆発の危険性が高まる。東電は、4月から格納容器へ窒素を注入しており、酸素がほとんどないと思われることから、直ちに爆発の心配はないとしている。

 水素の残留は、格納容器内の放射性物質を除く「ガス管理システム」の設置工事に先立った配管点検で判明した。東電は、詳しい濃度を調べた上で、配管に窒素を注入して中の水素を追い出す予定。
---読売新聞


3号機取水口 濃度3倍近く上昇

東京電力福島第一原子力発電所周辺の海水の調査で、22日、放射性セシウムの濃度は、3号機の取水口付近で前の日の3倍近く上昇しました。

福島第一原発周辺では、東京電力が取水口付近などで海水を採取し、放射性物質の濃度を調べています。このうち、22日、2号機の取水口付近で採取した海水から検出された放射性物質は、1cc当たりセシウム134が国の基準の2倍の0.12ベクレル、セシウム137が1.6倍の0.14ベクレルで、前の日に比べて下がりました。この2号機の取水口付近の海水からは、4月にセシウム137が国の基準の110万倍の濃度で検出されています。一方、3号機の取水口付近では、1cc当たりセシウム134が基準の38倍の2.3ベクレル、セシウム137が30倍の2.7ベクレルで、いずれも前の日の3倍近くに上昇しました。沿岸と沖合の海水の調査は、台風の影響で22日は実施されませんでした。
---NHK






平成23年9月23日

低濃度汚染水、浄化し発電所内に散水へ 福島第一6号機

東京電力は22日、福島第一原発6号機のタービン建屋地下にたまった低濃度の放射能汚染水を浄化したうえで発電所内に散水する計画を明らかにした。従来の運転時に法律で海に放出が許されていたレベルにまで浄化する。今後、周辺自治体の理解を求めるという。

 汚染水は震災時の津波や地下水が、爆発で周囲に放出された放射性物質と共に入り込んだとみられ、今も増えている。これまで仮設タンクに約1万トン、大型浮体式構造物(メガフロート)に約7千トン移した。

 汚染水の放射能は1ミリリットルあたり0.01ベクレルで、国の放出基準とほぼ同じだが、放射性物質を除去して十分に濃度を下げるという。東電は「地下に染みこみ海に流れても環境への影響はほとんどない」とする。経済産業省原子力安全・保安院は放射性物質の除去の徹底を求め、基準を下回ったか確認するとしている。
---朝日新聞


原発の安全性 “世界最高水準に”

ニューヨークの国連本部で原子力安全に関する首脳級会合が開かれ、野田総理大臣やフランスのサルコジ大統領などが演説を行ったあと、原発の安全管理の基準を最高のレベルにする必要があるという議長総括を発表しました。

これは、東京電力福島第一原子力発電所の事故を国際社会の教訓にしようと、国連のパン・ギムン事務総長が22日開いたもので、およそ60か国の首脳や閣僚が出席しました。この中では、野田総理大臣が「日本は、原発の安全性を世界最高水準に高める」と演説しました。一方、フランスのサルコジ大統領は「石油が出ない日本のような経済大国は、太陽光と風力だけで必要なエネルギーを賄えない。世界は、もはや原子力の是非を議論する段階ではなく、安全策を議論すべきだ」と述べました。さらに、韓国のイ・ミョンバク大統領も「福島の事故を受けて原子力を否定するのではなく、安全性向上のきっかけにすべきだ」と述べるなど、原発を推進している国々から安全管理の強化が必要だとする発言が相次ぎました。このあと、閣僚らによる分科会が開かれ、最後にパン事務総長が、日本国民と政府に連帯を表明するとしたうえで、原発の安全管理の基準を最高のレベルにする必要があることを確認したとする議長総括を発表しました。
---NHK






平成23年9月22日

台風で汚染水水位24センチ上昇 東電「想定の範囲内」

 東京電力は22日午前、台風15号の影響で、福島第1原発の原子炉建屋地下などにたまる放射性物質を含んだ汚染水の水位が最大で約24センチ上昇したと発表した。東電は「水位上昇は想定の範囲内。約1メートルの余裕があり、あふれ出すような状況ではない」としている。

 原子炉への注水や汚染水処理などは継続。放射性物質についても、敷地内の観測地点で大きな変動はなく、新たに大量に放出された形跡はないという。

 東電によると、最も水位が上昇したのは、1号機原子炉建屋で24・2センチ。3号機は8・5センチ、4号機は6・4センチ上昇した。2号機は水位計に水滴が付いて確認できていないが、建屋には屋根が残っており、水位上昇は限定的とみられる。

台風で汚染水位上昇
6号機タービン建屋の雨水の漏水

 1号機で水位の上昇が大きかったのは、1号機はタービン建屋の汚染水も原子炉建屋に流れ込んでいるため。天候は回復したが、雨が地下水となって建屋内に流入するため、東電は「しばらくは水位の上昇傾向が続くだろう」としている。
---産経新聞



2号機の格納容器、震災直後に穴開いた可能性

東日本大震災直後に、東京電力福島第一原子力発電所2号機の格納容器が損傷、直径約7・6センチ相当の穴が開いた可能性のあることが、日本原子力研究開発機構の柴本泰照研究員の模擬実験で分かった。

格納容器の損傷度を示す具体的な数値が推定されたのは初めて。北九州市で開かれている日本原子力学会で21日、発表された。

 柴本さんは、交流電源が喪失した後に、蒸気で注水を継続する非常用冷却装置「原子炉隔離時冷却系」(RCIC)の動作状況、圧力の推移など東電が発表したデータを活用。RCICへの水の供給源は、震災14時間後に、枯渇した復水貯蔵タンクから格納容器の底部の「圧力抑制室」に切り替わった。

 この場合、熱が外部に逃げないため、圧力は、震災後、2日程度で設計圧力(約5気圧)の2倍まで急上昇する。しかし、実際は、圧力の上昇は緩やかで、7気圧に達するまで3日以上経過していた。
---読売新聞


放射性ヨウ素、原発北西の土壌で高濃度の傾向

文部科学省は21日、東京電力福島第一原子力発電所事故で各地に広がった放射性ヨウ素による土壌の汚染状況を発表した。

6月14日時点の結果で、放射性セシウムと同様に、原発から北西方向の地域で、高い濃度の傾向が確認されたほか、南方向の一部地域でも高い地点があった。同省では「放射性物質の放出状況の解明や住民の被曝(ひばく)線量の評価などに活用したい」としている。

 同省などは、原発から半径100キロ圏内を中心に、約2200地点の土壌のヨウ素131を測定した。

 最も高かったのは、立ち入り制限の警戒区域に指定されている福島県富岡町の測定地点で、1平方メートル当たり5万5391ベクレル。原発から北西に位置する飯舘村や浪江町、南側の楢葉町などでは同5000ベクレルを超える測定地点が点在していた。
---読売新聞


原発依存度、40年後増えることない…IAEA

国際原子力機関(IAEA)は20日、東京電力福島第一原発事故を受け、全世界の原発依存度が40年後、大幅に減ることはあっても、増えることはないとの見通しを発表した。

依存度が増す可能性を指摘した昨年の予測を下方修正したもので、原子力政策を見直す国が相次いだ影響という。発表によると、発電総量に占める原発の割合は、2010年の13・5%から、50年には6・2~13・5%になると予測。昨年の発表では、09年の13・8%から50年には7・1~17%になるとしていた。一方、20日の発表では、全世界の発電総量の増加に伴い、原子力発電の絶対量は10年から50年にかけて約1・7~3・8倍に増えると予測した。
---読売新聞

文部科学省は21日、東京電力福島第1原発から半径100キロ圏の土壌中の放射性ヨウ素131の濃度マップを公表した。放射性セシウム137は原発北西部で高濃度だったが、ヨウ素は北西部に加え南部でも高い地域があった。ヨウ素はセシウムより気化しやすく、風や雨の気象条件が影響したとみられるが、南にも大量拡散していたことになる。

 調査は6~7月、約2200カ所で実施。ヨウ素は半減期が8日と短いので、解析できた約400地点の数値を6月14日時点に換算してマップに示した。

 それによると、ヨウ素の濃度はセシウム137と比べ、北西部で170分の1だったが、南部では最大40分の1と、セシウムに対する比率に差があった。最も高濃度だったのは、原発から南南西約6キロにある福島県富岡町大菅川田付近で、1平方メートル当たり5万5400ベクレルだった。
---毎日新聞


3号機、炉心の検出器全滅 損傷状況推定できず

東京電力は21日、福島第1原発3号機の原子炉圧力容器の下に位置し、制御棒137本の挿入状態を知るための検出器を調べた結果、すべてが損傷などで正常に作動しなかったと発表した。東電は、炉心溶融(メルトダウン)の高熱で電線が断線したりショートしたとみている。

 3号機の圧力容器の底には溶けた燃料がたまっているとみられる。東電は、炉心の状況を推定するため、制御棒にそれぞれ設置された検出器が正常に作動するかを調査。電気を流したが、健全な反応を示した検出器はなかった。

 東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「圧力容器下部の損傷の程度は、はっきり分からない」と説明した。

 東電は当初、検出器の作動状況から、燃料損傷の度合いや原子炉下部の温度を推定できるとみていたが、検出器の損傷が予想以上に大きく、手掛かりは得られなかった。東電は燃料の損傷状態を調べる別の手法を検討する。

 1号機でも検出器を確認しているが、ほとんどの検出器が作動せず、損傷の程度は分からなかった。
---産経新聞


東京電力福島第一原子力発電所周辺の海水の調査で、20日、放射性セシウムの濃度は3号機の取水口付近で19日の2倍に上昇しました。

福島第一原発周辺では、東京電力が取水口付近などで海水を採取し、放射性物質の濃度を調べています。このうち、20日、2号機の取水口付近で採取した海水から検出された放射性物質は、1cc当たりセシウム134が国の基準の3倍の0.18ベクレル、セシウム137が2.8倍の0.25ベクレルでした。この2号機の取水口付近の海水からは、4月にセシウム137が国の基準の110万倍の濃度で検出されています。一方、3号機の取水口付近では、1cc当たりセシウム134が基準の22倍の1.3ベクレル、セシウム137が16倍の1.4ベクレルで、19日に比べて2倍に上昇しました。沿岸と沖合の海水の調査は、台風の影響で20日は実施されませんでした。
---NHK





平成23年9月21日

原発収束、順調さ強調…放射性物質が大幅減

細野原発相が19日、国際原子力機関の年次総会で、東京電力福島第一原発の事故収束に向けた工程表のステップ2の達成時期を来年1月中旬から年内に前倒しすることを明言したのは、原子炉の「冷温停止状態」に導く作業が順調に進んでいることを、国際社会にアピールする狙いがある。

 工程表のステップ2の目標は、避難した住民帰還の目安となる「原子炉を冷温停止状態に持ち込むこと」。原子炉底部の温度を100度以下にするだけでなく、放射性物質の放出量の大幅な抑制が二つの柱だ。

 東電によると、原子炉底部の温度(19日午前11時現在)が100度以下になったのは1号機と3号機。温度が高めの2号機は、今月から注水系統を、3号機同様2系統にし、原子炉への注水量も増やしている。

 その背景には、汚染水循環処理システムの稼働率向上がある。従来の米仏2社の装置に、8月中旬から東芝製の「サリー」が加わった。今月上旬、建屋地下の水位が、大雨でも海などに流出しないという目標の水位(海面から約3メートルの高さ)を下回った。

 放射性物質の放出量も激減した。東電によると、8月上旬の原発からの放射性物質の放出量は、3月の事故直後の1000万分の1以下に減少。敷地境界の被曝(ひばく)推定量は年間0・4ミリ・シーベルトと、工程表の目標値を達成した。
---読売新聞


放射能放出、さらに低減へ…ステップ2年内達成

政府と東京電力は20日、福島第一原子力発電所の事故収束に向けた工程表の過去5か月間の達成状況と見直しを盛り込んだ改訂版を発表した。

 工程表は現在、放射性物質の放出の大幅抑制などを目指す「ステップ2」の段階で、来年1月が達成期限とされてきた。その中心課題である原子炉の「冷温停止状態」だけでなく、他の課題を含めたステップ2全体について、園田康博・内閣府政務官は「年内をメドにする」と述べ、達成の前倒しを表明した。

 ステップ2の課題は、冷温停止状態のほか、海洋汚染の拡大防止、汚染水処理で発生する放射性汚泥の貯蔵施設の拡充など。海洋汚染対策では、放射性物質を含む地下水の流出を防ぐため、遮水壁の設置を年内に始める。

 「冷温停止状態」の条件である「原子炉底部の温度が100度以下」は、1、3号機で達成した。工程表では、もう一つの条件である「放射性物質の放出の大幅抑制」をさらに進めるため、1~3号機の格納容器から漏れ出るガスをフィルターで浄化し、放射性物質を除く「ガス管理システム」の新設を盛り込んだ。

 東電によると、原発から放出される放射性物質の量は、最近2週間に推定毎時2億ベクレル。3月の事故直後の最大放出量の400万分の1で、大幅減少傾向が続いているとしている。
---読売新聞





平成23年9月20日

避難準備区域、9月中に指定解除へ 官房長官が言及
藤村修官房長官は20日の記者会見で、東京電力福島第一原発から半径20~30キロ圏内の「緊急時避難準備区域」について、9月中に指定を解除する方針を明らかにした。

 藤村官房長官は会見で「解除の要件が整ったので9月中をめどに結論を得る予定だ」と述べた。藤村氏によると、解除の要件となっていた「復旧計画」が、準備区域のある5市町村から原子力災害対策本部(本部長・野田佳彦首相)に提出された。原子力安全委員会などの意見も踏まえ、最終的に同対策本部で決定する。

 緊急時避難準備区域は半径20~30キロ圏で、年間の累積放射線量が20ミリシーベルトに達するおそれがない地域。福島県広野町、楢葉町、川内村、田村市、南相馬市の計5市町村の一部が対象だ。子どもや妊婦、入院患者らは立ち入らないよう求められ、それ以外の人も緊急時に屋内退避や避難ができるよう準備する必要があった。
---朝日新聞


冷温停止、年内前倒し…除染調査団も受け入れへ

細野原発相は19日、ウィーンで開幕した国際原子力機関(IAEA)の年次総会で演説し、東京電力福島第一原子力発電所の事故収束に向けた工程表について、原子炉を冷温停止状態とする「ステップ2」の達成期限をこれまでの「来年1月中旬」から「年内」に前倒しする考えを表明した。 また、放射性物質の除染に関する国際的知見を得るため、10月にIAEA除染調査団を受け入れる方針を明らかにした。 細野氏は演説で「事故の状況は着実に収束に向かっている。『ステップ2』の予定を早めて年内をめどに達成すべく、全力を挙げて取り組む」と語った。
---読売新聞


 事故前提に対策を、反省も 原子力学会がシンポ


日本原子力学会の大会が19日、北九州市内で始まり、初日は東京電力福島第1原発事故の特別シンポジウムを開催、講演した専門家から、事故があることを前提にした対策の重要性の指摘や研究者の責任を自ら問う意見が出された。

 田中知学会長(東京大教授)は冒頭「学会は、一刻も早い環境の修復と避難住民の帰還に貢献する。国民に信頼される専門家集団に発展させたい」とあいさつ。

 シンポで東京工業大の二ノ方寿教授は「われわれもこんな事故は起こらないと思っていた。大きな反省点だ。自己批判しながら提言や提案をしたい」と述べた。

 福山大の占部逸正教授は「事故があるとの前提で防災対策を考えるべきだ」と強調。東京大の岡本孝司教授は「原子力安全の目的を『事故を起こさない』ではなく『人と環境を守ること』と明確化すべきだ。日本では過酷事故防止の対策が法律から抜けている」と指摘した。
---産経新聞






平成23年9月18日

福島の一般米、出荷可能に まず2町でセシウム不検出

早場米の出荷が始まっている福島県で、矢祭町と会津坂下(ばんげ)町で収穫されたコシヒカリなどの一般米の出荷も可能になった。17日に発表された放射性物質の検査結果で、両町の一般米からは放射性物質が検出されなかったため。東京電力福島第一原発の事故後、同県産の一般米の出荷ができるようになるのは初めて。

 一般米の検査は収穫前に放射性セシウムによる汚染の傾向をつかむ予備調査と、収穫後に出荷の可否を判断する本調査の2段階。本調査のすべての検査地点で国の基準値(1キロあたり500ベクレル)を下回った市町村に限り、その市町村からの出荷が可能になる。

 検査は原発事故で作付けが禁止された双葉郡などを除く48市町村で実施。これまでの予備調査ではほとんど検出されず、1キロあたり200ベクレルを超えると本調査で重点的に調べるが、この日まで超えた例はない。

 この日の発表で、矢祭町と会津坂下町については県内で初めて全地点の検査結果が出そろった。矢祭町では6地点、会津坂下町では17地点で検出されなかった。
---朝日新聞


マツタケから基準超セシウム 福島・伊達市産

福島県は17日、同県伊達市霊山町の山林で採れたマツタケから基準値(1キロあたり500ベクレル)を超す3300ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。県内のマツタケが基準を超えたのは初めて。すでに伊達市では野生のキノコの出荷が制限されており、市場に出回ることはない。野生のキノコを巡っては、国は15日に福島県の東側43市町村に対し、出荷制限を指示している。
---朝日新聞


福島第一原発、1号機で建屋カバーの設置進む

東京電力は17日、福島第一原子力発電所で行われている復旧作業の写真を公開した。

 1号機で設置工事が進められている原子炉建屋カバーは、縦42メートル、横47メートル、高さ54メートル。放射性物質の大気への拡散や、雨水の建屋内への流入を防ぐ。すでに鉄骨が組み上がっており、下段からポリエステルのシートが張り付けられている。作業員の被曝(ひばく)を避けるため、組み立て作業は超大型クレーンを使った遠隔操作で行われている。9月下旬には組み立て作業を終え、10月中に換気装置などを取り付けて完成させる。

 3号機周辺では、水素爆発で散乱したがれきの撤去作業が続いている。
---読売新聞


南相馬の自治会が自力で詳細な放射線量地図

東京電力福島第1原発に近い福島県南相馬市の自治会が、地区内外の人的ネットワークを駆使し、政府作製のものより細かい200メートルごとの線量地図を作った。「行政ばかりに頼ってはいられない」と道路の除染も実施。普通の暮らしを取り戻そうという切実な思いが、住民たちを突き動かした。

 南相馬市の農村地域にある原町区太田地区は13区に分かれており、南側の一部は原発事故の警戒区域(半径20キロ圏)内だ。それ以外の場所も緊急時避難準備区域になっており、子供のいる家庭を中心に避難している人も少なくない。

 区長会を中心に小中学校PTA、老人会、消防団などの世話役約40人が集まって「太田地区災害復興会議」を結成したのは7月1日。「できることから自分たちでやろうということになった。行政に文句を言っているだけでは、何も進まないですから」と、会長の渡部紀佐夫さん(70)=農業=は言う。

 専門家を招いて放射線の性質や測定器の使い方、除染の方法などを学ぶ講習会を開き、地区内を200メートル四方の網目(メッシュ)に区切った線量地図を作製することを決めた。

 7月13~30日、住民2~3人が1組となって計470カ所を回った。GPS(全地球測位システム)と4台の測定器を使い、地点ごとに地面から1センチと1メートルの高さで線量を正確に測った。

 地図は今月2日に完成。政府が警戒区域と計画的避難区域で作製した最も詳細な地図(500メートルメッシュ)より倍以上細かい。地区内は毎時0.25~4.62マイクロシーベルトだったが、西側の山林以外は比較的低いことが分かった。地図は15日に地区内の全1000世帯に配った。今後も継続的に測定していくという。

 8月28日には自治会のメンバー90人が参加して地区内の主要道の歩道約800メートルの除染も行った。

 測定器や除染用の高圧洗浄機は上限50万円とされている市の補助を活用した。線量測定の指導やデータの地図化は、地区選出の市議(54)の親類のつてで東京の研究機関や業者が無償で協力してくれた。

 もともと太田地区は地域の結びつきが強い。だが、原発事故で子供の姿が消えてしまった。小中学校は休校したままだ。

 「実にわびしいもんだね。とにかく元通りの生活を取り戻したい。それだけですよ」と渡部さん。「国は54基もの原発を造っておいて、万一の時の対策はゼロだったということが、よく分かった」と話した。
---毎日新聞





平成23年9月17日

炉心溶融防げた?海水注入4時間早ければ

東京電力福島第一原子力発電所事故で、放射性物質の大量放出の原因となった2号機の炉心溶融(メルトダウン)は、海水注入の開始が4時間早ければ防げた可能性が高いとするシミュレーション結果を、日本原子力研究開発機構の渡辺正・研究主幹らがまとめた。

19日から北九州市で始まる日本原子力学会で発表する。

 渡辺主幹らは、3月11日の電源喪失後の2号機原子炉内の温度や水位をコンピューターで再現。今回の事故と同様に、炉への注水が14日昼頃に停止したと仮定、何時間以内に注水を再開すれば炉心溶融が避けられたかを調べた。

 その結果、14日午後4時頃までに注水できれば、炉内の温度は1200度以下に保たれ、核燃料は溶けなかったとみられることがわかった。
---読売新聞


2号機海水 放射性セシウム不検出

東京電力が福島第一原子力発電所周辺で行っている海水の調査で、15日に採取した海水の放射性物質の濃度に大きな変動はありませんが、2号機の取水口付近では、調査を始めて以来初めて、放射性セシウムが検出されませんでした。

福島第一原発周辺では、東京電力が取水口付近などで海水を採取し、放射性物質の濃度を調べています。このうち、15日に2号機の取水口付近で採取した海水からは、調査が始まって以来初めて、セシウム134とセシウム137がともに検出されませんでした。2号機の取水口付近の海水からは、4月にセシウム137が国の基準の110万倍の濃度で検出されています。一方、3号機の取水口付近では、1cc当たり、セシウム134が基準の0.8倍の0.048ベクレル、セシウム137が0.38倍の0.034ベクレルで、いずれも前の日を下回りました。このほか、15日に福島県の沿岸と沖合の合わせて9か所で行われた調査と、今月12日から14日にかけて宮城県と茨城県の沖合の合わせて11か所で行われた海水の調査では、放射性物質は検出されませんでした。
---NHK


2、3号機 原子炉注水量増加

東京電力福島第一原子力発電所の2号機と3号機では、原子炉の温度が安定的に100度を下回る「冷温停止」に向けて、16日午後から原子炉への注水量が増やされ、冷却の効果を確認する作業が続けられています。

福島第一原発では、原子炉に水を注入して冷却する作業が続けられていて、16日午前11時現在の原子炉の底の部分の温度は、▽1号機は85.4度、▽2号機は113.6度、▽3号機は103.4度となっています。東京電力では、依然として100度を超えている2号機と3号機の冷却の効率を高めるため、今月から、原子炉の側面から注水している従来の方法に加えて、燃料の真上にある配管からも注水を行っています。この結果、いずれも原子炉の温度が下がる傾向が見られたことから、東京電力はより確実に冷却を進めるため、16日午後から、2号機の注水量をこれまでより1トン多い1時間当たりおよそ7トンに、3号機では5トン多い1時間当たり12トンにそれぞれ増やしました。事故の収束に向けた工程表では、来年1月までにすべての原子炉の温度が安定的に100度を下回る「冷温停止」を達成するとしていて、東京電力では、今後、温度の下がり方を確認しながら注水量を調整するとともに、比較的温度が低い1号機についても注水量を増やすことを検討したいとしています。
---NHK






平成23年9月16日

セシウム汚染:福島の野生キノコ 43市町村で出荷停止に

福島県内の野生キノコから国の暫定規制値(1キロあたり500ベクレル)を超える放射性セシウムが相次いで検出されていることを受け、政府は15日、同県浜通り(東部)、中通り(中部)の全域と会津地域(西部)の猪苗代町の43市町村で採れる全ての野生キノコの出荷停止を同県に指示した。栽培キノコは規制の対象外。

 同県は、出荷停止対象になっていない会津地域の16市町村についてもモニタリング検査で十分な安全が確認されるまで採取の自粛を呼び掛ける方針で、これから最盛期を迎える同県のキノコ狩りは事実上できなくなる。最大で6200~2万8000ベクレルのセシウムがチチタケから検出された、いわき市と棚倉町については摂取制限も付けた。
---毎日新聞


「循環注水冷却システム」が不調 一部停止

東京電力は15日、福島第1原発事故で生じた高濃度の放射性物質を含む汚染水を浄化して原子炉の冷却に使う「循環注水冷却システム」で、米キュリオン社の装置によって下がった放射性物質の濃度が、続いて仏アレバ社の装置を通すと上がるトラブルが起きたと発表した。アレバ社の装置が処理する高濃度の汚泥が流出した可能性もあり、原因を調べている。現在は、アレバ社の装置は止め、キュリオン社の装置だけで処理している。

 東電が同日、両社の装置の処理能力を確認したところ、キュリオン社単独では汚染水の放射性物質の濃度が1立方センチ当たり数百万ベクレルから数百ベクレルまで下がったが、その汚染水を続けてアレバ社の装置で処理すると、逆に数十万ベクレルに上がった。

 東電は10月以降、キュリオン社とアレバ社の装置を組み合わせた浄化システムを止め、比較的故障が少ない東芝製の別の浄化装置「サリー」で汚染水を浄化する方針だ。
---毎日新聞


福島の1施設、産廃焼却灰14万ベクレル 埋め立て新基準超

 ◇16都県調査

 環境省は15日、東北、関東地方など16都県の産業廃棄物焼却施設で、焼却灰の放射性セシウム濃度を調査した結果、福島県内の1施設で埋め立て可能な新基準(1キロ当たり10万ベクレル以下)を超える14万4200ベクレルを検出したと発表した。この施設のほか、福島、岩手、千葉の3県5施設の焼却灰で、埋め立てる場合には焼却灰をセメントで固め、保管施設に雨水の浸入を防ぐ措置が必要な1キロ当たり8000ベクレルを超す濃度が計測された。

 調査は、6月に東京都内の一般廃棄物焼却施設で、埋め立て可能な当時の暫定基準(1キロ当たり8000ベクレル以下)を超す放射性セシウムが検出されたことを受け、同省が実施。青森を除く東北5県、関東甲信越の1都9県、静岡県の産業廃棄物焼却施設約650施設のうち、各都県がサンプルとして選んだ計110施設で測定。

 8000ベクレルを超えたのは▽福島県4施設(1キロ当たり1万800~14万4200ベクレル)▽岩手県1施設(同2万3000ベクレル)▽千葉県1施設(同1万1500ベクレル)--だった。これらの施設は、木くずや汚泥など屋外から運び込んだものや、屋外で保管していた廃棄物の焼却を行っている。新基準を上回る高濃度の焼却灰は、放射線を遮蔽(しゃへい)する状態で一時保管されているという。

 その他の施設は全体の約3分の2の77施設が1キロ当たり1000ベクレル以下で、約4分の1の27施設が同1000~8000ベクレルだった。

 東京電力福島第1原発事故を受け、同省は焼却灰の埋め立て可能な暫定基準を示したが、8月31日に基準を変更した。一般廃棄物焼却施設を対象にした調査で最も高かったのは福島市内の施設の9万5300ベクレルだった。
---毎日新聞


“4時間早ければ溶融回避”

東京電力福島第一原子力発電所の事故では1号機から3号機で核燃料が溶け落ちるメルトダウンが起きましたが、このうち大量の放射性物質の放出につながった2号機のメルトダウンは、実際より4時間早く水の注入を始めていれば防げた可能性のあることが、研究機関の解析で分かりました。

福島第一原発では、3月11日から14日にかけていずれも冷却機能を失って1号機、3号機、2号機の順にメルトダウンし、このうち2号機では、15日朝に起きた爆発で大量の放射性物質が放出され、放射能汚染が広がる大きな原因となりました。日本原子力研究開発機構は、2号機の原子炉の状態をコンピューターで再現し、メルトダウンを防ぐ手立てはなかったか調べました。実際の2号機の対応では、14日に水の注入のため原子炉の圧力を下げたあと午後8時ごろに水を入れ始めたとされています。解析では、午後4時半以降に圧力を下げて水を入れた場合、温度はいったん下がりますが、すでに原子炉の水位が大幅に低下しているため温度が上昇に転じ、メルトダウンに至ります。しかし、圧力を下げる作業をもっと早く始めて午後4時ごろまでに水の注入を始めた場合、燃料の表面温度は被覆管が壊れる1200度に達する前に下がりはじめ、メルトダウンを防げた可能性があるという解析結果となっています。東京電力の当時の対応では、2号機の周辺に消防車を配置して注水の準備を整えていましたが、3号機の水素爆発によって消防車が壊れるなどして水の注入のための作業開始に時間がかかっていました。東京電力は「放射線量が高いなど非常に厳しい環境下で懸命の作業を行ったもので、注水作業が遅れたとは考えていない」としています。解析を行った原子力機構の平野雅司安全研究センター長は「2号機は3日間、原子炉の冷却が続いていたので時間的に余裕があり、燃料の損傷を避けられた可能性が十分にある。困難はあってもなぜ速やかに原子炉に水を入れられなかったのか、運転員の行動や水を入れる準備の状況が事故調査の重要なポイントになる」と話しています。この研究結果は、今月19日から北九州市で開かれる日本原子力学会の大会で発表されます。

---NHK





平成23年9月15日

除染対象、福島全土の7分の1 専門家が最大値試算

東京電力福島第一原発事故に伴い、放射性物質の除染対象になる可能性のある地域は、最大で福島県全体の7分の1に当たる約2千平方キロに及ぶことが専門家の試算で分かった。除染土壌の体積は東京ドーム80杯分に相当する1億立方メートルに上る計算だ。中間貯蔵施設の規模と建設費に影響することから、政府は今後、除染地域の絞り込みや技術開発などによる大幅な減量化を迫られそうだ。

 森口祐一東京大教授(環境システム工学)が試算した。森口教授は、除染の考え方や手順などを盛り込んだ除染基準をまとめるために環境省が14日に初会合を開いた有識者による「環境回復検討会」のメンバー。

 森口教授によると、年間の追加被曝(ひばく)線量を1ミリシーベルト以下に抑える目安として、毎時1マイクロシーベルト以上の分布域を、6月下旬に測定された空間線量のマップから抜き出した。警戒区域と計画的避難区域計1100平方キロを含む約2千平方キロにのぼった。その全体を、セシウムをほぼ除去できるとされる深さ約5センチまではぎ取ると、体積は約1億立方メートルになる。
---朝日新聞


原発事故時の新たな避難区域導入へ 原子力安全委

 国の原子力安全委員会の作業部会は14日、原発で重大事故が発生した際に、すぐに住民を避難や屋内退避させる「予防的措置範囲(PAZ)」を新たに導入する方針を決めた。来月をめどに範囲の目安を定めるが、国際原子力機関(IAEA)が示す原発から半径3~5キロ程度になる見通し。

 福島第一原発の事故では、国の防災指針が示す「防災対策を重点的に充実すべき地域の範囲(EPZ)」の目安を大幅に超えて住民避難が必要になったため、安全委がEPZ拡大など指針の見直し作業を進めている。

 この日の作業部会で示されたEPZ見直しの骨子案では、事故が急速に進展した場合などに備え、事前にPAZを設定することが盛り込まれた。原発が立地する各自治体の地域防災計画に反映され、住民への周知や避難の方法など避難計画を準備することになる。
---朝日新聞


森に降下のセシウム、50~90%落ち葉や枝に

東京電力福島第一原子力発電所事故で、森林の地上に降下した放射性セシウムの50~90%前後が、落ち葉や落下した枝の切れ端に付着していることが筑波大学の恩田裕一教授らの測定でわかった。

13日の文部科学省の検討会で報告した。落ち葉の除去により、大幅な放射線量の減少が可能なることを示すもので、除染対策の基礎データとなりそうだ。

 恩田教授らは6~8月、計画的避難区域に指定されている福島県川俣町にある針葉樹の杉林、ナラガシワなどが生育する広葉樹林の放射性セシウムの濃度、蓄積状況を比較した。

 その結果、杉林の生きた葉への蓄積量は、広葉樹林に比べ多かったが、落ち葉では、広葉樹林が杉林の3~6倍となった。放射性物質が拡散した3月時点では、広葉樹の生きた葉は少なく、セシウムが落ち葉の積もる地面に落下したためとみられる。
---読売新聞


セシウム137:北太平洋を時計回り循環 気象研など試算

東京電力福島第1原発事故で海に流出した放射性セシウム137は、黒潮に乗って東へ拡散した後、北太平洋を時計回りに循環し、20~30年かけて日本沿岸に戻るとの予測を気象研究所の青山道夫主任研究官らと電力中央研究所の研究チームがまとめ、14日発表した。

 海に直接出たセシウム137は、5月末までに3500テラベクレル(テラは1兆)と試算した。ほかに大気中へ放出された後に海に落ちた量が1万テラベクレル程度あるとみており、総量は1万3500テラベクレル。過去の核実験で北太平洋に残留している量の十数%に当たるという。

 青山さんらは、核実験後に検出された放射性物質のデータなどを基に、今回の事故で出たセシウム137の海での拡散状況を分析した。福島県沖から北太平洋へ水深0~200メートルの比較的浅い部分で東へ流れ、日付変更線の東側から南西方向に水深400メートルで運ばれる。フィリピン付近から一部は黒潮に乗って北上し日本沿岸に戻る。

 フィリピン付近からはインドネシアを通過してインド洋、さらに40年後には大西洋に到達する流れのほか、赤道に沿って東に進み太平洋の東端で赤道を越えた後、赤道南側で西向きに流れるルートもある。

 海への流出量は、東電が作業用の穴の割れ目などから約1000テラベクレルが出たと発表していた。今回は海水で検出された濃度などから流出量を試算し、東電発表の3倍以上となった。

 青山さんは「事故で放出されたセシウム137の全体像を把握するには、太平洋全域での高精度の測定が必要だ」と話している。
---毎日新聞


セシウム汚染:ヒマワリ栽培は効果小 農水省が実証実験

農林水産省は14日、福島県飯舘村などで5月から行っていた農地の放射性物質を除去する実証実験結果を発表した。農地の表面を3~4センチ削った場合はセシウムを7~9割減らせることが確認された。一方、放射性物質を取り込みやすいとされるヒマワリを植えてセシウムを吸収させる実験は効果が小さく、同省は「現時点での実用化は困難」とした。

 同省によると、5月に飯舘村で植えたヒマワリが吸収していたセシウムは1キロ当たり52ベクレル程度。1平方メートル当たりで10キロのヒマワリが育つとすると、現地の土壌中にあるセシウムのうち約2000分の1しか吸収できていない計算になるという。

 一方で、表面4センチを削った農地では1キロ当たり1万370ベクレルから2599ベクレルまで減少。薬剤で土を固めてから表面(3センチ)をはぎ取ったり、芝や牧草がある農地で網目状に張った根ごと表面(同)をはぎ取るなど工夫すると82~97%も減った。

 ただし、これらの方式では10アール当たり30~40トンの廃棄土砂が出る見込み。1キロ当たり5000ベクレルを超える農地は福島県内に約8300ヘクタールあると推計され、土砂は単純計算で約350万トン(東京ドーム2個分)に上り、処理方法が大きな課題となる。
---毎日新聞


セシウム検出:狭山茶の全銘柄 出荷・販売自粛

埼玉県などで生産された狭山茶から暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を上回る放射性セシウムが検出された問題で、同県は14日、今年産の狭山茶の全銘柄について、県茶業協会に出荷・販売を一時自粛するよう要請し、同協会は受け入れた。
---毎日新聞




平成23年9月14日

住民の帰還完了、3月めど 避難準備区域の5市町村計画

東京電力福島第一原発から半径20~30キロ圏の「緊急時避難準備区域」を抱える福島県の5市町村が、区域の解除に向けた復旧計画をおおむね完成させ、近く国に提出する。各市町村は住民が帰還を完了する時期について、来年3月末を軸に調整している。とはいえ住民が戻るには放射性物質の除染が不可欠。自治体側は「すぐには見通しがたたない」と不安も抱えている。

 同区域は今月中にも、約5カ月ぶりに解除される見通しになっている。

 13日、川内村は最も早く復旧計画を公表した。役場機能を移した同県郡山市での村議会の冒頭、遠藤雄幸村長は「まず居住空間の除染をし、村民の安心・安全が担保される12月に帰還宣言を行う。帰還は来年2月から開始し、3月末までに完了を目指す」とスケジュールを明らかにした。
---朝日新聞


原子力災害対策、無人偵察機・軍事用ロボ配備へ

政府は13日、原子力発電所の事故などの原子力災害への対応を強化するため、無人偵察機と軍事用ロボットを導入する方針を固めた。

2011年度第3次補正予算案に購入費用約10億円を計上する予定で、陸上自衛隊に配備し、実用化に向けた研究を行う考えだ。

 東京電力福島第一原発事故では、被曝(ひばく)の危険を避けるため、自衛隊のヘリコプターなどによる情報収集は限定的となり、代わりに米無人偵察機と米国の軍事用ロボットが原子炉の周辺や内部の状況把握に活躍した。この反省から、原子力災害への対応を強化することにした。

 無人偵察機は米ボーイング社などが開発した「スキャンイーグル」2機と国産の2機を購入する予定だ。スキャンイーグルは翼の幅が約3メートルの小型機で、米軍が中東などの軍事作戦で使用している。
---読売新聞


4号機爆発、水の放射線分解も一因か

東京電力福島第1原発4号機で起きた原子炉建屋の爆発について、沸騰した使用済み核燃料プール内で、水の放射線分解が進んで、水素が大量発生したことが一因との分析を、東京大や日本原子力研究開発機構のチームがまとめた。放射線は、水を水素などに分解する。19日から北九州市で始まる日本原子力学会で発表する。

 4号機のプールには、事故を起こした1~4号機の中で最も多い1535本の燃料棒が入っていた。東日本大震災発生当時、定期検査で運転停止していたが、津波で電源を喪失。冷却機能が失われ、地震発生から4日後の3月15日に爆発した。

 水素爆発を起こした1、3号機では原子炉内にあった燃料棒が損傷し水素が発生したとされるが、4号機の燃料棒に目立った損傷はなかった。東電は排気筒を共有する3号機から水素が流入して、4号機の水素爆発にいたったと推定している。

 しかし、チームは3号機と4号機の爆発に約20時間の差があることに注目し、他の要因があると推測。フラスコ内の水を室温、97度、沸騰状態の3段階にして、放射線を照射。発生した水素の濃度を調べたところ、97度で室温の1.5倍、沸騰状態で100倍となることが分かった。

 水素は空気中の濃度が4%を超えると爆発の危険性が出てくる。建物上部にたまった水蒸気は壁で冷やされて水に戻るが、水素は気体のままで空気中に占める割合が高まったとみられる。

 チームの勝村庸介・東大教授(放射線化学)は「3号機からの流入に加え、放射線分解が重なったのではないか。今後、実際の原子炉建屋やプールの規模で起こるのかを検証したい」と話す。

 東電は「理屈上はありうるが、爆発させるほど水素が大量発生するかどうかは不明」としている。
---毎日新聞


ベント失敗なら線量数シーベルトの試算

東京電力福島第1原発事故で、経済産業省原子力安全・保安院は13日、事故発生当初に1号機の格納容器の圧力を下げるベント(排気)が失敗した場合、敷地境界での被ばく線量が「数シーベルト以上に達する」との試算を、3月12日に実施していたと発表した。数シーベルトを全身で一度に浴びると死ぬ恐れがある。

 ベントが難航していた12日午後1時ごろ、保安院職員が試算の文書を作成。官邸にいた平岡英治・保安院次長(当時)に知らされ、原子力安全委員会に文書がファクスされた。

 試算では、ベントできない状態が続くと、約10時間後の同日午後11時には格納容器内の圧力が上限値(約4.2気圧)の3倍に達して格納容器が破損。大量の放射性物質が放出されると想定した。被ばく線量は敷地境界で数シーベルト以上となり、気象条件次第で原発から3~5キロで「著しい公衆被ばくの恐れがある」と記している。

 東電などによると、1号機は3月12日午前0時6分、格納容器内の圧力が上限値を上回る6気圧になった。午前9時ごろからベント作業を開始。作業に手間取ったが、保安院は「後に格納容器の圧力低下が確認された」としている。
---毎日新聞


流出のセシウム、北太平洋を循環 20~30年で

東京電力福島第1原発事故で海に流出した放射性セシウム137は、黒潮に乗って東へ拡散した後、北太平洋を時計回りに循環し、20~30年かけて日本沿岸に戻るとの予測を気象研究所の青山道夫主任研究官らと電力中央研究所の研究チームがまとめた。札幌市で開催の日本地球化学会で14日発表。また海に直接出たセシウム137は、5月末までに3500テラベクレル(テラは1兆)と試算した。
---共同通信





平成23年9月13日

原発の冷温停止判断、早ければ来月末の見通し

経済産業省原子力安全・保安院は11日の記者会見で、東京電力福島第一原子力発電所事故で原子炉が安定的に停止する「冷温停止状態」を判断する時期について、早ければ来月末になるとの見通しを明らかにした。

政府は同原発の冷温停止状態を、同原発から半径20キロ・メートル圏内の警戒区域解除の前提としている。事故を起こした同原発には既存原発の安全指針類が当てはまらないため、保安院は現在、福島第一原発に特化した代替指針「安全に対する基本的な考え方」を作成中だ。

 記者会見した保安院の森山善範・原子力災害対策監は、考え方の公表時期について、「(事故収束に向けた工程表の)ステップ2実施後3か月(来月17日)までには間に合わせたい」と述べ、保安院による冷温停止状態の判断時期は来月下旬以降になることを示唆した。
---読売新聞


海の放射性物質調査 1万倍精度向上へ

文部科学省は12日、東京電力福島第1原発事故後に実施している周辺海域での放射性物質濃度調査で、多くの地点で不検出の状態が続いているため、今後は検出限界値を下げて最大約1万倍まで精度を高めることを明らかにした。また試験的に7月末に採取した海水を高精度で調べたところ、原発から約30キロ東の地点でセシウム134(半減期2年)を1リットル当たり0.39ベクレル、同137(同30年)を0.51ベクレル検出した。この数値は事故前の200~400倍だが、飲料水で定めた国の暫定基準値の200分の1程度という。

 一方、原発から60キロ東では同134が0.0061ベクレル、同137が0.0092ベクレルだった。これまでの検出限界値は同134が6ベクレル、同137が9ベクレルだったため、内閣府原子力安全委員会が精度向上を求めていた。

 今後は、原発を中心に海岸から280キロまでの海域を四つに分け、それぞれ最適な検出限界値を設定して、計96地点で調査を続ける。
---毎日新聞


30キロ圏の住民 被ばく状況

東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響を調べるため、国と福島県が、原発から30キロ圏内に住んでいた52人について詳しい検査を行った結果、呼吸や食事などで取り込んだ放射性物質による「内部被ばく」は、いずれも一般の人が1年間で浴びても差し支えないとされる1ミリシーベルト未満であることが分かりました。

検査を受けたのは、原発から30キロ圏内の双葉町や大熊町、それに田村市や川内村などに住んでいて、事故のあと避難したり屋内退避したりした合わせて52人です。呼吸や食事などで取り込んだ放射性物質による内部被ばくをしているか、事故の発生から4か月後の7月に「ホールボディーカウンター」という専用の装置を使って詳しく検査しました。その結果、半数の26人で放射性のセシウム134やセシウム137が検出されたものの、内部被ばくは、いずれも一般の人が1年間で、浴びても差し支えないとされる1ミリシーベルト未満でした。一方、放射線の量が半分に減る「半減期」が8日と短い、放射性ヨウ素が検出された人はいなかったということです。内部被ばくを巡っては、6月から7月にかけて福島県の健康調査で、詳しい検査を受けた浪江町と飯舘村、それに川俣町山木屋地区の住民122人も全員が1ミリシーベルト未満でした。

---NHK






平成23年9月12日

冷温停止向け注水量増加へ 東電

東京電力は11日、早ければ今週末にも、福島第一原発で原子炉の温度が100度以下になる「冷温停止」の状態を実現するため、冷却水の量を増やす考えを明らかにした。2、3号機のタービン建屋地下の汚染水が目標の水位まで下げられたため、原子炉から漏れ出た汚染水がすぐにあふれるおそれが少なくなったと判断した。

 冷温停止になって溶けた核燃料の表面が十分に冷えれば、放出される放射性物質の量も減らせる。

東電は6月、冷却した後の汚染水を浄化処理施設で放射性物質を取り除いてふたたび冷却に使う循環注水冷却を始めた。汚染水の浄化処理を進めた結果、2、3号機では、汚染水の水位がピーク時から1メートル下がった。4号機もあと数日で下がる見込みだ。東電は「急な豪雨や汚染水処理施設のトラブルが長引いても汚染水がすぐにあふれるおそれは少なくなった」として、今後、経済産業省原子力安全・保安院の了承が得られれば、試験的に注水量を増やすことにしている。

---朝日新聞

2・3号機汚染水、流出の恐れない水位に

東京電力は11日、福島第一原子力発電所2、3号機のタービン建屋にたまった高濃度汚染水の水位が、大雨などで環境中にあふれ出す恐れのない高さになったと発表した。

 3号機と地下がつながっている4号機も数日中に目標水位に達する見込み。今後、東電は、原子炉の冷温停止へ向け、注水量の増加を検討する。

 現在、東電は、タービン建屋にたまった水を減らすため、汚染水処理システムで浄化した水を、原子炉冷却に再利用する一方、注水量を絞っている。これまでは汚染水の水位が高く、タービン建屋につながる作業用トンネルから海への流出が懸念されていた。

 東電によると、目標の水位は、海面から約3メートルの高さ。この水位を維持できれば、大雨で1000ミリ水位が上昇したり、汚染水処理装置が1か月程度停止したりしたとしても、海などに流出しないという。8月中旬から東芝などが製作した装置が導入されたことで、汚染水の処理が順調に進み、「計画よりやや早く目標水位に達した」(東電)という。
---読売新聞


“山林の動植物 影響調査を”

東京電力福島第一原子力発電所の事故のあと、野菜などから国の基準値を超える放射性物質が検出されるケースが相次ぎましたが、最近は、キノコやイノシシなどで高い値が出ていることから、専門家は「山林の生物への影響を詳しく調べるべきだ」と指摘しています。

福島第一原発の事故のあと、国は食品に含まれる放射性物質の暫定基準値を定め、都道府県などが行った分と併せ11日までに2万件近い食品を検査しました。3月から4月にかけては野菜や原乳などで相次いで基準値を超えましたが、このところは、検出されても基準値未満となる場合が多くなっています。一方、今月3日、福島県で林に自生している「チチタケ」というキノコから、基準値を大幅に超える1キログラム当たり2万8000ベクレルの放射性セシウムを検出したほか、野生のイノシシからも基準値のおよそ6倍を検出するなど、最近は山林の生物で高い値が出ています。これについて学習院大学の村松康行教授は「山林の土や落ち葉に付着した放射性セシウムは、きのこや山菜に吸収されやすく、それを食べるイノシシなどにも多く蓄積される。チェルノブイリ原発事故のあと、ヨーロッパでは、各地でこうした状況が続いているので、山林の生物への影響を詳しく調べるべきだ」と指摘しています。
---NHK






平成23年9月11日

東電が注水システムの動画を公開 福島第一、巡るホース

東京電力は10日、福島第一原子力発電所の循環注水冷却システムの様子を映した動画を公開した。タービン建屋にたまった高濃度放射能汚染水を移送、浄化してタンクに貯蔵。一周4キロの経路をホースで巡らせて原子炉に注水している。

 循環注水冷却は6月に始まった。施設は仮設で、ホースは道端に引かれ、ポンプや非常用電源は車上に置かれている。作業員が注水量を調整する様子も収録されている。
---朝日新聞


福島市一部で3マイクロシーベルト超 政府、対応判断へ

福島市内の一部で比較的高い放射線量が測定されていた問題で、政府と県が8月に同市の渡利、小倉寺両地区にある計約1千世帯を詳細調査した結果、一部で毎時3マイクロシーベルトを超える線量が計測されたことが分かった。

 政府の原子力災害現地対策本部と県、市は近く本格協議に入り、両地区の高線量世帯を特定避難勧奨地点に設定する必要があるかどうか判断する。

 特定避難勧奨地点はこれまで3市村計245世帯に設定されている。いずれも3月11日からの1年間に受ける放射線量が20ミリシーベルトを超える可能性のある居住世帯や、その周辺にある妊婦や幼児のいる世帯が対象だった。現在の線量で毎時3マイクロシーベルト前後が判断の目安とされてきた。
---朝日新聞


野生キノコから基準超のセシウム 福島県、注意呼びかけ

福島県は10日、福島市、白河市、川内村でとれたハツタケと、いわき市のアミタケ、同市と棚倉町のチチタケから国の基準値(1キロあたり500ベクレル)を超える760~1万3900ベクレルの放射性セシウムが検出された、と発表した。いずれも野生で、県はキノコ狩りに注意を呼びかけている。

 県は、生きた木と共生して養分を吸い上げる「菌根菌(きんこんきん)」類について、福島、白河、いわきの各市と川内村に対し採取と出荷の自粛を要請。いわき市では摂取も控えるよう呼びかけた。棚倉町と古殿町の菌根菌類については、すでに法律で出荷停止が指示されている。

 各地の施設栽培での原木シイタケは、調べた22点ですべて基準以下だった。
---朝日新聞


福島第一原発3・4号機、がれき撤去へ準備

東京電力は10日、水素爆発で壊れた福島第一原子力発電所3、4号機の原子炉建屋上部のがれきを撤去する準備作業を開始した。

政府と東電は中期目標で、2014年頃までに使用済み核燃料一時貯蔵プールから燃料の取り出しを始めるとしており、障害となるプール周辺のがれき撤去を12年夏までに完了させる方針。

 3号機のがれき撤去は、建屋周辺に高さ30メートル、総延長150メートルのコの字形の鉄製の足場を組み、遠隔操作の無人重機や無人大型クレーンで行う。付近の放射線量が比較的低い4号機では、放射性物質の飛散防止剤をまきながら、有人の大型重機を使う。
---読売新聞


福島第一3号機の再溶融を否定…東電

 東京電力は9日、福島第一原子力発電所事故で、3号機の炉心再溶融が起きた可能性は低いと発表した。

3号機は、海水注水量が減った3月21日頃、原子炉の圧力が急上昇したため、一度固まり始めた溶融核燃料が再度、溶融した可能性も指摘されていた。

 しかし、当初は1日約24トンとしていた注水量が、実際には1600トン以上だったことが判明。原子炉の温度が低下傾向だったことも考えると、圧力計に何らかの異常が起きたとみる方が妥当だとした。

---読売新聞

汚染水増やさず 安定冷却が課題

東京電力、福島第一原子力発電所では、原子炉の溶けた燃料を水で冷やす作業が今も行われ、原子炉の温度は事故直後に比べると低下し、100度前後まで下がっています。しかし、作業に伴って出る汚染水は10万トン以上たまっていて、原発の収束作業では、汚染水を増やさずに原子炉を安定的に冷やすことが課題になっています。

福島第一原発では、1号機から3号機の原子炉や格納容器に溶け落ちた燃料を、1日に15トンの水を使って冷やす作業が今も行われています。原子炉の温度は、3月下旬には、1号機でおよそ400度ありましたが、1号機から3号機のいずれも事故直後に比べると低下し、現在は100度前後まで下がっています。一方で、原子炉の冷却に伴って放射性物質を含む高濃度の汚染水が大量に発生し、東京電力は6月からアメリカ製とフランス製の装置を組み合わせた、世界で例のない浄化設備を作り、汚染水の処理を始めました。汚染水はこれまでにおよそ8万5000トンが処理され、また先月から国産の装置も設置した結果、浄化設備の稼働率は、最新の1週間の平均値が目標の90%を初めて超えました。しかし、汚染水は、依然10万トン以上たまっているほか装置から出る廃棄物は、800立方メートルある保管場所のすでに70%近くを占めています。このため原発の収束作業では、汚染水を増やさずに原子炉を安定的に冷やすことが課題になっていて、東京電力は、原子炉の冷却や汚染水の処理の計画を見直すことにしています。東京電力原子力・立地本部の松本純一本部長代理は「汚染水を単に減らすだけでなく廃棄物の発生量も考慮し、どのような運用が最適かを考えて計画を見直したい」と話しています。
---NHK


除染 福島隣接3県でも課題に

地表の放射線量を上空から測定した調査で、福島だけでなく、宮城や栃木、それに茨城の一部でも放射線量の高い場所があることが分かっています。今後、これらの地域でも除染が課題となりそうです。

福島第一原発の事故のあと、文部科学省は、これまでに福島と周辺の4つの県で上空から地表の放射線量を測定し、地表から1メートルの高さの放射線量を示した地図を作りました。赤色で示された1時間当たり19マイクロシーベルトを超える放射線量の高い地域は、原発から北西方向にかけて帯状に広がり、30キロ前後まで達しています。この地域で1年間、同じ値が続いた場合、放射線量は避難区域の目安となる20ミリシーベルトの8倍余りに達する計算です。黄色で示された地域は、1時間当たり3.8マイクロシーベルト以上、計算上、年間20ミリシーベルトを超える場所で、避難区域の外側にまで広がっています。また薄い緑は、1時間あたり0.5マイクロシーベルトから1マイクロシーベルトを示しています。この場所の年間の被ばく線量は、一般の人が浴びても差し支えないとされる1ミリシーベルトを大幅に上回る計算で、福島の広い地域のほか、宮城の南部や栃木と茨城の北部の一部にもあります。今後、これらの地域でも放射性物質を取り除く除染が課題となりそうです。
---NHK






平成23年9月10日

東電「3号機再溶融、起きてない」 注水量維持判明

東京電力福島第一原発3号機の炉心が、東日本大震災10日後に「再溶融」したとする説について東電は9日、「再溶融は起きておらず、冷却は維持できていた」とする見解を発表した。炉内への注水量が激減したデータなどが再溶融の根拠になっていたが、一定量が保たれていたことがその後の調査で判明したという。

 東電が8月以降に調査したところ、3月21日から25日にかけ計器を一時切り替えていたことが判明。むしろポンプを増やして注水量を増加させており、ポンプの給油をしていた作業員が実態に近いとみられる流量を記録していたこともわかったという。

 東電の当初の公表データでは、3月20日まで1日あたり300トン以上を保っていたが、21日から23日には約24トンに急減。圧力容器内の圧力が高まって水が入りにくくなった可能性が指摘されていた。東電は1千トン以上あったとみている。
---朝日新聞


福島第1原発:収束いまだ見えず 事故から半年

基の原子炉が同時にメルトダウン(炉心溶融)するという未曽有の事態に陥った東京電力福島第1原発(福島県大熊町、双葉町)。世界最悪「レベル7」の事故は、半年を経ても放射性物質の放出が止まらず、現場では被ばくの危険と隣り合わせの作業が続く。終わりが見えない原発事故の半年を振り返った。

◇水との闘い、壁に

 半年の収束作業は「水との闘い」の連続だった。今なお、最大の課題となっている。

 水は、核燃料を冷やして再臨界を防ぐと同時に、放射性物質を閉じ込める作用もある。1~3号機では全電源喪失から冷却水の供給が止まり、原子炉内が「空だき」になった。燃料棒と炉水の化学反応で水素が発生、水素爆発が起き、原子炉建屋が壊れた。

 事故当初は、核燃料を冷やすため、あらゆる手段で原子炉や使用済み核燃料プールに水が注ぎ込まれた。自衛隊ヘリ、消防の放水車、コンクリートポンプ車などがかき集められ、海水を注入し続けた。一方でこの水は放射性汚染水となって、格納容器の損傷部分、配管などから漏れ出した。

 3月末、1~3号機の原子炉建屋から海につながるトンネル状の穴で、放射性汚染水が見つかった。原子炉内の水の約4万倍という高濃度。応急処置により流出は止めたが、原子炉への注水を続ける限り汚染水は増え続け、あふれることが確実になった。「(高濃度汚染水に対応する)知識を持ち合わせていない」。内閣府原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長がこう漏らすなど、想定外の事態へのもろさが露呈した。

 判明しているだけで、海への流出は2回。経済産業省原子力安全・保安院によると、1度目は4月1~6日に2号機から520立方メートル、2度目は5月10~11日に3号機から250立方メートル。流出を防ぐため、敷地内のタンクを総動員して汚染水を移動させる「玉突き」作業に追われた。環境への影響が比較的少ない低濃度の汚染水約1万立方メートルを海に放出、事故と関係ない建物もタンクとして代用したほか、1万立方メートル収容できる人工浮き島「メガフロート」を買い取り、原発まで運んだ。

 一方、4月に東電が発表した事故収束のための工程表には、格納容器を水で満たして炉心を冷やす「冠水(水棺)」計画が盛り込まれた。冷却の切り札と頼んだこの手法も、予定水位になかなか達せず、5月の解析で格納容器に穴が開いていることが判明。計画は中止に追い込まれた。汚染水はさらに増え、8月末時点で、1~4号機の原子炉建屋・タービン建屋内に約9万立方メートル、その他も含めると約11万3000立方メートル(ドラム缶換算で約57万本)に上る。

 代替手段として、汚染水から放射性物質を取り除き、原子炉の冷却に再利用する「循環注水冷却」の構築が新たな目標となった。この手法は冷却しながら汚染水をこれ以上増やさない利点がある。

 循環注水冷却のための汚染水浄化システムは、米キュリオン社、仏アレバ社など複数の装置を組み合わせたもので、6月に本格稼働した。東芝などによる除染装置「サリー」を追加するなど処理能力向上を図るが、装置の一時停止や、総延長4キロに及ぶホースからの水漏れなど小さなトラブルは8月中旬までに32件発生。システムの安定運転は、原発から20~30キロ圏内の「緊急時避難準備区域」の解除要件にもなっているが、予断を許さない状態が続く。

 榎田洋一名古屋大教授(原子力化学工学)は「事故後の汚染水に対する備えや想像力が貧困だったことを反省しなければならない。除染システムの稼働率の見込みの甘さは、原子力技術全体への信頼感を失わせてしまった」と指摘する。

 ◇作業員 被ばくと疲労

作業員の被爆

 「誰も経験したことがないような現場。建屋上部のがれきが落ちてこないかと、怖さと疲労を常に感じていた」。収束作業に当たる東電社員(44)は4月以降、約1週間の作業を5回経験し、計23ミリシーベルト被ばくした。一般人の人工被ばくの許容限度(年間1ミリシーベルト)に換算して23年分に当たる。収束作業に当たる作業員は東電、協力企業合わせて1万2000人を超える。被ばくに加え、被ばくを防ぐための重装備と暑さが熱中症を招くなど、作業環境は過酷を極める。

 水素爆発で放出された大量の放射性物質は、被ばくを加速させた。厚生労働省は今回の事故に限り、作業員の累積被ばく限度を100ミリシーベルトから250ミリシーベルトに引き上げたが、その限度も超えた6人(最大は678ミリシーベルト)を含め、100ミリシーベルト超の103人はすべて3月中に作業に当たっていた。

 放出がピークを過ぎた4月以降も、がれきの撤去などが進むにつれ、深刻な汚染が新たに分かってきている。8月には1、2号機原子炉建屋の西側で、1時間あたり10シーベルト(1万ミリシーベルト)超という極めて高い線量を計測した。汚染水処理システムのメンテナンス中に不注意から被ばくする例が相次ぐなど、放射線は依然、大きな障害だ。

 東電がまとめた被ばく量の現状=円グラフ=によると、作業員全体の89%は20ミリシーベルト以下だが、協力企業の作業員の中には、事故初期の手書きの名簿の記入が不正確だったため連絡が取れず、把握できていない人が88人いる。

 6月の工程表改定では「作業員の生活、職場の環境改善」が追加された。東電は被ばく管理に加えて、生活環境の改善を進めている。

 当初、作業員の休憩所は、津波被害から逃れた免震重要棟に限られた。シャワーもなく、食事はビスケットや缶詰などの「非常食」が中心。社員は「汗のにおいが充満し照明もついたまま。疲れていても満足に眠れなかった」と話す。

 8月までに、シャワーを備えた計1200人分の休憩所を16カ所に設置。原発の近くに仮設の寮も建設した。しかし猛暑の中で、延べ41人が熱中症の症状を訴えた。

 ◇放射性物質の放出続く 

 東電は、事故の収束スケジュールを示した工程表を4月に発表。遅くとも来年1月中旬までに、原子炉内の温度が100度未満となる「冷温停止」状態を目指すとともに、放射性物質放出をゼロに近づけることを目標にした。

 工程表は「放射線量が着実に減少傾向になっている」ことを目指すステップ1(4~7月)▽「放射性物質の放出が管理され、大幅に抑えられている」が目標のステップ2(7月から3~6カ月後)▽本格的な廃炉作業の準備期間となる「中期的課題」(ステップ2終了から3年程度)--の3段階で、現在はステップ2の途中段階に当たる。

 東電は4月以降、工程表の内容を毎月見直してきた。当初盛り込まれた「冠水(水棺)」は中止、7月の改定では「格納容器の補修作業」も断念した。ロボットなどの調査により、建屋内の放射線量が数百~1000ミリシーベルトと高いため、補修作業は危険と判断した。

 放射性物質の放出は現在も続いている。東電は、敷地境界で測定された放射線量をすべて原子炉建屋から出た放射性物質によるものと仮定して試算した結果、7月下旬から約2週間の放出量は最大で毎時約2億ベクレルとの解析結果を公表。「事故直後(3月15日)の放出量の1000万分の1」と、減少傾向にあることを強調した。しかし原子力安全・保安院の森山善範原子力災害対策監は「まだまだ粗い試算で信頼性に欠ける」と指摘。実態を踏まえた調査をやり直すよう求めている。

 東電は、原子炉を冷温停止にできれば、放射性物質の放出が抑制できると考えており、ステップ2終了までに、敷地境界での放射線量を「年間1ミリシーベルト以下」に下げることを目指している。放出を少しでも抑えるため、損傷が激しい1号機については、ステップ2の期間内に建屋をすっぽり覆うカバーを設置する計画(3、4号機は3年後めど)だ。

 さらに、東電は、汚染水が地下水を汚染することを防ぐため、遮水壁を設置する方針だ。
---毎日新聞


本格除染へ 福島でモデル事業

原発事故によって建物や土壌に付着した放射性物質を取り除くため、国は、福島県の警戒区域などを含む12の市町村で、具体的な手法を探るためのモデル事業を近く始めるなど、本格的な除染に乗り出すことになりました。

原発事故で広がった放射性物質を取り除く、除染を進めるため、政府は必要な費用としておよそ2200億円を第2次補正予算の予備費から支出することを決めましたが、この予算を使って計画している具体的な除染事業の中身が明らかになりました。それによりますと、国は早ければ今月中にも、警戒区域や計画的避難区域に当たる、年間の積算の放射線量が20ミリシーベルトを超える地域を含む12の市町村で、取り除く土の深さによって放射線量がどれほど下がるかなど、具体的な手法を探るモデル事業を行います。また、年間の放射線量が1ミリシーベルトから20ミリシーベルトの地域でも、比較的線量が高い地域で国道や国有林の除染を行うほか、市町村が道路や住宅、病院といった生活に密着した場所の除染を行うための費用を全額負担します。さらに、除染に伴って出る放射性物質を含む土などを一時的に保管する、仮置き場を設ける費用や、放射線量が低い地域でも側溝など局所的に線量が高い所を除染する費用も国が負担します。国は、こうした事業の中身や具体的な進め方について、担当の職員が市町村を回るなどして説明し、除染が円滑に進むよう支援することにしています。

---NHK

収束作業長期化 被ばく管理課題に

東京電力福島第一原子力発電所の事故の収束作業では、この半年間の被ばく量の累計が本来の限度の100ミリシーベルトを超えた作業員が、100人余りに上っています。今後、作業の長期化に伴って、東京電力に被ばくの管理が、一層厳しく求められることになります。

東京電力福島第一原発では、1日当たり作業員およそ3000人が、汚染水の浄化設備の運転や、放射性物質が付着したがれきの撤去などの作業に当たっています。被ばくの限度は本来100ミリシーベルトでしたが、福島第一原発の特例として250ミリシーベルトに引き上げられました。この半年間で、250ミリシーベルトを超えた作業員は6人いたほか、本来の限度の100ミリシーベルトを超えた作業員も97人に上ったということです。作業員を派遣している企業の中には、健康に配慮して、被ばく量の上限値を独自に定めているところがあり、技術を持つ作業員が限度を超え、働けなくなるケースが相次いでいます。このうち、福島第一原発での収束作業を請け負った福島県内の企業では、作業員数人の被ばく量が、独自に定めた「1か月に15ミリシーベルト」という上限値を超え、原発で働けなくなりました。その後、この会社は、原発ではなく、ほかの仕事を請け負っているということです。60代の社長の男性は「会社を続けていくために、貴重な人材をこれ以上原発で働かせることはできない」と話しています。作業の長期化に伴って、被ばくの管理がいっそう厳しく求められることになり、東京電力は、来月上旬までに内部被ばくを測る装置13台を配備するほか、放射線の専門知識を持つ人を年内に4000人育成するなどして、作業員の被ばく量の削減に力を入れるとしています。
---NHK





平成23年9月9日

海へ放射能放出総量は1.5京ベクレル 原子力機構試算

東京電力福島第一原子力発電所から海へ放出された放射能の総量は、3月21日~4月30日で1.5京(けい)ベクレル(京は兆の1万倍)を超えるとの試算を、日本原子力研究開発機構などがまとめた。東電はこれまで、海に流出した汚染水中の放射能量は約4720兆ベクレルとの推定を発表しているが、今回は、これに大気からの降下分を加えた結果、3倍を超える値になった。

 同機構の小林卓也研究副主幹(海岸工学)らは、原発の放水口付近の海洋での放射能の実測値などをもとに、直接海に流出した量を推定。これとは別に、大気から降下した放射能量もシミュレーションで推定して、足し合わせた。

 その結果、放出量はヨウ素131が1京1400兆ベクレル、セシウム137が3600兆ベクレルになった。セシウム134は計算していないので、総放出量は1.5京ベクレルを超えるという。
---朝日新聞


原発対応「福島の英雄」にスペイン王室財団が平和賞

スペイン王室のアストゥリアス皇太子財団は7日、今年のアストゥリウス皇太子賞平和部門賞を東京電力・福島第一原発の事故対応にあたってきた「フクシマの英雄」に贈る、と発表した。受賞理由は「逆境の中での勇気、任務への責任感や人々の幸福を守る使命感を世界中へ示した」としている。

 賞は1981年から毎年贈られており、今回は20カ国の44候補の中から選んだという。財団のホームページによると、今回の受賞対象には原発内で働いている東京電力や関連会社の作業員のほか、原発への放水作業にあたった消防士や自衛隊員らも含まれている。

 受賞者には5万ユーロ(約544万円)の賞金、スペインの芸術家のジョアン・ミロの彫刻、財団の紋章入りバッジが贈られるほか、10月21日にスペインのオビエド市で開かれる授賞式に招待することが恒例だ。スペイン大使館によると、賞金の分配方法は未定だが、「彫刻とバッジは関係する全員に贈られるのではないか」という。授賞式への招待者は「これから日本の当局とも話し合う」としている。
---朝日新聞


東京電力福島第1原発事故で避難措置がとられている福島県の12市町村で、自治体外での生活を強いられている住民が8月末時点で計10万1931人に上ることが毎日新聞のまとめで分かった。原発周辺では年間の積算放射線量が500ミリシーベルト超と推計される地点もあり、帰郷の見通しは今も立たない。原発から離れた地域でも、風評被害による観光客激減や経済の低迷などが続き、事故から半年たっても福島は全域が影響に苦しんでいる。

 警戒区域、計画的避難区域、緊急時避難準備区域がある12市町村に、原則8月31日現在で、自治体外で生活する住民数を聞いた。南相馬市の2万5184人が最多で、浪江町の2万115人が続く。

 文部科学省の推計では、警戒区域内では35地点で年間放射線量が20ミリシーベルトを超えた。緊急時避難準備区域でも、除染は帰郷への大きな課題となっている。これらの地域では8日現在で小中学校計16校が休校し、子供たちも大きな影響を受けている。

 7月1日現在の県の推計人口は199万7400人で33年ぶりに200万人を割った。もともと減少傾向にあったが、今年3~6月の県外転出者は3万2471人で前年同期の1.7倍になった。住民票を移していない人も含め、県外への避難者は8月25日現在で5万5793人に上る。

 経済や雇用への影響も深刻だ。05年を100とした鉱工業生産指数は6月が86.1で、5月の79.9より回復したものの、事故前の2月の95.8には及ばない。職を失うなどした雇用保険受給者は7月時点で2万3862人で、前年同月の1.9倍。被災により離職し求職活動している人は、8月21日現在で8881人に達する。

 また、4~8月に会津若松市を教育旅行で訪れた学校は31校(2506人)で、前年同期の545校(4万3785人)から激減している。
---毎日新聞


2・3号機 前日の濃度下回る

東京電力福島第一原子力発電所周辺の海水の調査で、7日、放射性セシウムの濃度は2号機、3号機ともに前の日を下回りました。

福島第一原発周辺では、東京電力が原発の取水口付近などで海水を採取し、放射性物質の濃度を調べています。このうち、7日、2号機の取水口付近で採取した海水から検出された放射性物質は、1cc当たりセシウム134は国の基準の9.0倍の0.54ベクレル、セシウム137は6.9倍の0.62ベクレルで、ともに前の日をやや下回りました。この場所では、4月に国の基準の110万倍のセシウム137が検出されましたが、その後、減少し、最近は横ばい傾向が続いています。3号機の取水口付近では、セシウム134が基準の23倍の1.4ベクレル、セシウム137が18倍の1.6ベクレルで、こちらも前の日を下回りました。このほか、沿岸の3か所で採取した海水から放射性物質は検出されませんでした。
---NHK






平成23年9月8日

3月15日の雨、放射性物質運ぶ 原発北西方向に「帯」

 東京電力福島第一原発から北西に帯状に延びた高濃度の放射能汚染地帯は、3月15日午後の気象条件が重なり形成されたことが日本原子力研究開発機構の解析でわかった。2号機の事故で放出された大量の放射性物質が雨で地表に落ちた。降雨がなければ、汚染度は大幅に低くなったという。

 北西の帯は原発から約40キロの長さで浪江町、飯舘村周辺。政府が今月1日に公表した線量調査でも、高線量地域は北西方向と原発周辺に集中していた。最高(地上1メートル)は警戒区域が大熊町夫沢(原発から南西約1キロ)の毎時139マイクロシーベルト。計画的避難区域では、浪江町昼曽根(同北西約22キロ)で毎時41.3マイクロシーベルトだった。

 チェルノブイリ原発事故の強制移住対象となった汚染レベルでみると、該当面積は東京都の4割、800平方キロメートルに及ぶ。

 同機構の永井晴康・環境動態研究グループリーダーの推定では、大量の放射性物質が事故で2号機から放出されたのは3月15日の午前7~同11時と、午後1~3時の2回。特に午後の2回目の放出ではガス状の放射性物質などが集まった放射性プルーム(放射性雲)が、西から次第に北西方向へ流れた。県内各地で線量が上昇。夕方には飯舘村(原発から北西約39キロ)、福島市(同約63キロ)でも上がった。

 このときに雨で放射性物質が地表に落ち、帯ができたと見られる。気象庁によると、飯舘村では午後5時から約半日、1時間あたり0.5~1.5ミリの小雨が観測されている。機構の午後6時の降雨分布の解析でも、北西方向では多くで雨が降っていた。
---朝日新聞


東電:中間貯蔵施設受け入れに前向き 福島第1敷地内に

東京電力の西沢俊夫社長は7日、放射性物質に汚染された汚泥やがれきを仮置きする中間貯蔵施設について、「国からの依頼があって地元合意があれば、我々も話し合いたい」として、福島第1原発敷地内への建設受け入れに前向きな姿勢を示した。同日、福島県議会の全員協議会で事故状況や今後の対応を説明した後、報道陣の質問に答えた。

 県内には、既に下水道処理施設に高濃度の放射性物質を含んだ汚泥が発生。今後、除染が進むにつれ、枯れ草や土、石など大量の放射性廃棄物も発生する。政府はこれらのがれきを保管する中間貯蔵施設を県内に建設する方針を明らかにし、県に理解を求めていた。
---読売新聞


汚染水処理稼働率 初めて9割台に

東京電力は7日、福島第1原発の汚染水処理システムの処理量が8月31日~9月6日の1週間で過去最高の約1万1450立方メートルに上ったと発表した。稼働率は90.6%で、初めて9割台に達した。東電によると、同期間にシステムの大きなトラブルや台風12号の影響もなかったため、安定して処理ができたという。今後順調に稼働すれば、原子炉への注水量を増やして、冷温停止を促進させる方針。ただ、6月の運転開始以降の稼働率は71.8%で初期の稼働率が低かったこともあり、東電の担当者は「年内に20万トンを処理するという見通しは考え直したい」と話している。
---毎日新聞


放射線測定データベース整備へ
さまざまな製品や食品の放射線量の測定を行っている全国の自治体の研究機関は、原発事故のあと、相次いでいる企業などからの依頼に速やかに対応するため、依頼に適した研究機関の紹介などに役立つデータベースを作ることになりました。

原発事故のあと、各都道府県の研究機関には、企業や農業団体などからさまざまな製品や食品の放射線量を測定してほしいという依頼が相次いでいますが、測定に時間がかかっているほか測定に適した装置がないケースも出ています。このため、東京都をはじめ全国の自治体などが運営する49の研究機関は、相次ぐ依頼への速やかな対応に役立つデータベースを作ることになりました。データベースでは、それぞれの研究機関が持つ測定機器の種類やこれまでの測定実績などを調べることができ、自前の装置では対応しきれない場合にほかの研究機関を紹介したり、初めて依頼された食品の測定方法などについての情報を得ることができるということです。東京都立産業技術研究センターの桝本博司上席研究員は「研究機関どうしで情報を共有することで、全国どこにいても同じようなサービスを提供することができる」と話しています。
---NHK


汚染水“今月中旬にも安全水位”

東京電力は、福島第一原子力発電所の地下にたまった高濃度の汚染水について、浄化装置の1週間の稼働率が初めて目標を上回ったことなどから、今月中旬にも安全な水位まで下がるとしています。浄化に伴い、放射性の廃棄物が増えていて、東京電力は保管場所の確保などの対応を迫られることになります。

福島第一原発では、タービン建屋などの地下にたまった高濃度の汚染水を浄化して原子炉の冷却に使う「循環注水冷却」が続けられています。その要となる浄化設備は、当初トラブルが相次ぎましたが、先月下旬以降、比較的安定し、6日までの1週間の稼働率は、設備のうち、国産の浄化装置が91.4%でした。また、フランス製とアメリカ製の装置は90.6%と、東京電力が目標としてきた90%を初めて上回りました。東京電力は、今月中旬にも、地下にたまった汚染水が、大雨になっても地上にあふれるおそれの少ない安全な水位まで下がるとして、これまで慎重に検討してきた原子炉への注水量を増やし、安定的な冷却を目指すとしています。ただ、汚染水の浄化に伴い放射性の廃棄物も増えており、フランス製の装置から生じる泥状の廃棄物は、800立方メートルある今の保管場所の70%近くに達していて、来月上旬には満杯になる見通しです。東京電力は、汚染水を浄化して原子炉を冷却するだけでなく、放射性の廃棄物の新たな保管場所の確保などの対応を迫られることになります。
---NHK



平成23年9月7日

秋の味・キノコ打撃 栽培盛んな福島、放射能汚染で

秋の味覚キノコに原発事故の影響が広がっている。放射性物質を吸い上げやすいとされ、全国有数の出荷量を誇る福島県で出荷停止が相次いでいる。汚染の原因として栽培に使う原木の可能性が浮かび、農林水産省や県は対策に追われる。

 「この道60年で最大のピンチだ」。福島市でシイタケやキクラゲを栽培する斎藤忠助さん(78)は言う。自身の直売所での売り上げは震災前の5分の1。農協に卸す際も半値しかつかない。「うちの商品は全部室内。しかも検査で大丈夫と分かっているのに」

 農林水産省の2009年の統計によると、福島県は生シイタケ生産量が全国8位、ナメコは4位。同県で最初に基準(1キロあたり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたのは4月、露地栽培の原木シイタケだった。以降、各地で基準超えが相次ぎ、9月になっても16市町村で出荷停止が続く。斎藤さんのような屋内での菌床栽培でも値崩れなどの影響が出ている。
---朝日新聞


福島第一原発の浄化装置、運転再開 装置の設定に問題

東京電力は6日、福島第一原子力発電所の放射能汚染水浄化装置の一部が停止したトラブルは、装置内の攪拌(かくはん)機の制御機器の設定が原因と発表した。電流が許容される値以上になったため警報が鳴った。装置自体に問題はなく、電流の上限値を設定し直して夕方に運転を再開した。
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放射能汚染土、水洗いで除染に効果 東北大が開発

校庭などで放射能を除染するためにはぎ取った表面の汚染土から、放射性物質を効率よく取り除く手法を東北大の石井慶造教授(放射線工学)らが開発し、実証実験を宮城・福島両県で進めている。水洗いして粒子の細かい粘土だけを抽出する。放射性セシウムが粘土に付着しやすい性質を利用した。6日の原子力委員会で明らかにした。

 粘土を取り除いた後の汚染土は放射線量が大幅に減って再利用が可能になるほか、廃棄物も減らせる。ただ、粘土の含有率によって除染効果も廃棄物の減容率も異なるという。

 石井教授らは4月、福島市の聖心三育保育園で実証実験をした。園庭700平方メートルの汚染土を表面から5ミリ分、計7トンはぎ取り、水を混ぜた後、手動のミキサーで砂利と泥水に分けた。

 さらに泥水を洗濯機で脱水し、粘土だけ分離。分離した粘土ははぎ取った汚染土の重さの8%だった。粘土の分離除去作業の後に検出された放射性セシウムは、元の測定値(1キロあたり3万ベクレル)の25分の1に減った。
---朝日新聞


3号機圧力容器下部、安定的に100度下回る

東京電力は6日、福島第一原子力発電所3号機の原子炉圧力容器下部の温度が、丸1日にわたって100度を下回ったと発表した。

5日午前5時の計測で98・4度となり、その後も徐々に低下、6日午前5時は96・6度だった。同原発で最も冷却が難航していた3号機が、安定的に100度を下回るのは、事故後初めて。

 東電は今月、溶けた核燃料の真上からシャワーのように水をかけて冷やす方法を3号機に導入した。その効果が表れたとみられる。

 政府と東電は、来年1月までに圧力容器下部を100度以下にするなどの「冷温停止」にするのが目標。既に100度を下回っている1号機とともに、目標に一歩近づいた。
---読売新聞


原発13基で安全性評価を実施 電力各社、再稼働目指す

定期検査中の全国の原発約30基のうち13基が、再稼働の前提となる地震や津波への耐性など安全評価の1次評価に入ったことが6日、共同通信の調べで分かった。関西電力、四国電力は経済産業省の原子力安全・保安院に対し、今月中にも評価結果を報告する。他の電力4社も報告を急ぎ、保安院と原子力安全委員会の検証を経て、一部については年内の再稼働を目指す。再稼働は当面の電力需給への不安払拭が狙い。
ーーーインフォシーク、共同通信







平成23年9月6日

埼玉産の製茶、新たに基準超の放射性セシウム

厚生労働省は5日、流通先で買い上げた食品を調べる「抜き打ち検査」で、埼玉県産の製茶1品から国の基準(1キロ当たり500ベクレル)を超える800ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。市販されている埼玉県産の製茶は2日にも抜き打ち検査で基準値超えが3品見つかっており、埼玉県が、製造・販売した県内の2業者に出荷の自粛と出荷済みの製茶の回収を要請している。
---朝日新聞


放射性物質:野生キノコの一部出荷停止へ 福島県の2町

福島県棚倉町と古殿町のチチタケから高濃度の放射性セシウムが検出されたことを受け、政府は5日、原子力災害対策特別措置法に基づき、2町の野生キノコの一部を出荷停止とする方針を固めた。近く原子力災害対策本部で決定する。

 出荷停止対象は両町の菌根性キノコと呼ばれる品目で、チチタケのほかマツタケやホンシメジも含まれる見込み。福島県産チチタケでは8月12日、古殿町で国の暫定規制値(1キロあたり500ベクレル)を上回る3200ベクレル、棚倉町でも9月3日に2万8000ベクレルを検出している。
---毎日新聞


DASH村で土壌浄化実験 福島県浪江町

福島第1原発事故で計画的避難区域となった福島県浪江町で、日本テレビ系バラエティー「ザ!鉄腕!DASH!!」(日曜午後7時)が宇宙航空研究開発機構(JAXA)などと土壌の浄化実験に取り組んでいる。番組ロケ地であるDASH村を活用。ヒマワリを栽培して、放射性セシウムの吸収量を調べるという。

 DASH村はアイドルグループ・TOKIOのメンバーらが開拓。番組で農作業などを体験してきたが、震災後は原発事故の影響で閉鎖状態となっていた。

 実験はJAXAの長谷川克也研究員が番組に提案。浪江町の許可を得た7月、TOKIOの山口達也ら番組関係者は長谷川氏らと村を訪問し、ヒマワリの種を水田などにまいた。さらに一行は8月に再び村へ行き、成長したヒマワリなどを持ち帰った。
---産経新聞


2、3号機付近 前日より上昇

東京電力福島第一原子力発電所周辺の海水の調査で、4日、放射性セシウムの濃度は、2号機、3号機ともに前の日を上回りました。福島第一原発周辺では、東京電力が原発の取水口付近などで海水を採取し、放射性物質の濃度を調べています。

このうち4日、2号機の取水口付近で採取した海水から検出された放射性物質は、1cc当たり、セシウム134が国の基準の7.2倍の0.43ベクレル、セシウム137が6.2倍の0.56ベクレルで、共に前の日を上回りました。この場所では、4月に国の基準の110万倍のセシウム137が検出されましたが、その後、減少し、最近は横ばい傾向が続いています。3号機の取水口付近では、セシウム134が国の基準の28倍の1.7ベクレル、セシウム137が21倍の1.9ベクレル検出され、5日続けてやや上昇しています。放射性セシウムの濃度が上昇していることについて、東京電力は「台風の影響で比較的濃度が高い海底の泥がまき上がったためと考えられる。変動の範囲内とみられるが、監視を続けていきたい」と話しています。一方、福島第一原発の沿岸や沖合で行っている調査は、台風の影響で中止されました。
---NHK


経産相 原発1次評価今月中にも

鉢呂経済産業大臣は、原子力発電所の新たな安全評価、いわゆる「ストレステスト」について、今月中には、定期検査で止まっている原発で行う1次評価が各電力会社から1基ずつ提出されるという見通しを明らかにしました。

「ストレステスト」は、原発の施設が大規模な地震や津波などにどの程度耐えられるかをコンピューターのシミュレーションで評価するもので、2段階で評価が行われます。これについて鉢呂経済産業大臣は、NHKなどのインタビューに対し、今月中には各電力会社から定期検査で停止中の原発1基ずつ1次評価の結果が提出されるという見通しを明らかにしました。1次評価が出たあと、原発の運転再開などを認めるかどうかについて、鉢呂大臣は「それほど遅くない段階で結論を下せるのではないか」と述べ、評価結果を原子力安全・保安院と原子力安全委員会が検証し、野田総理大臣も含めて政治判断することになるという見通しを明らかにしました。一方、鉢呂大臣は、アメリカやオーストラリアなど9つの国の間で交渉が進められているTPP=環太平洋パートナーシップ協定について、交渉に参加するかどうか、今後、検討を進めるとしたうえで「交渉に参加してから判断することもある」と述べ、交渉には参加し、協定の内容によってはTPPに参加しない選択肢もありうるという認識を示しました。
---NHK






平成23年9月5日

中間貯蔵、福島第一原発を候補に 細野原発相が示唆

細野豪志原発相兼環境相は4日、報道各社のインタビューで、放射能に汚染されたがれきの中間貯蔵施設について「原発内に高い放射線量のがれきが相当あり、簡単に持ち出せない。中での処理をある程度考えなければならない」と述べ、東京電力福島第一原発の敷地内を候補地として検討する考えを示した。ただ「すべてを福島第一原発内で、というのも現実的ではない」とも語った。

 政権幹部が中間貯蔵施設の候補地に公式に言及したのは初めて。菅前政権は最終処分地を福島県外にする方針を打ち出す一方、菅直人前首相が県内に中間貯蔵施設を造らざるをえないとの見通しを示していた。

 細野氏はインタビューで「福島を最終処分場にしない」と明言。中間貯蔵施設を福島第一原発内に造ることを検討する考えを示した一方、除染などによって県内で発生した放射性廃棄物を原発内だけで受け入れることは難しいとの認識を示した。「当面は各市町村の仮置き場に置かざるを得ない」と説明し、地元自治体と協議して慎重に場所を検討する考えを示した。
---朝日新聞


原発訓練見通し立たず”70%

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、住民が避難する範囲が国の想定を大きく超えたことを受けて、NHKが原発を抱える道と県に今年度の原子力事故に備えた訓練について尋ねたところ、「できない」、または「決まっていない」と答えた自治体がおよそ70%に上りました。こうした自治体のほとんどが訓練の想定が定まらないことを理由に挙げています。

原発を抱える全国13の道と県は、毎年、原子力事故が起きた際の住民の避難や関係機関との連携を確認する訓練を国の防災指針に基づいて原発から最大で半径10キロの範囲で行ってきました。しかし、ことし3月の福島第一原発の事故では、国の想定を大きく超える範囲で住民の避難が続いていることから、NHKでは13の道と県に今年度の訓練の計画について尋ねました。その結果、青森県と福島県、それに茨城県の3県が「できない」、北海道や福井県など6つの自治体が「決まっていない」と回答し、実施の見通しが立っていない自治体がおよそ70%に上りました。その理由について、ほとんどの自治体が、国が見直しを進めている原発事故に備えた防災指針がまとまっていないため、訓練の想定や避難の範囲が定まらないことを理由に挙げています。一方、年度内に訓練を行うとした愛媛県や佐賀県などの4県は、独自に暫定の防災計画を定めたり、避難の範囲をこれまでより広げたりするということです。防災指針の見直しを進めている原子力安全委員会は、避難などの範囲を、来月中に見直したいとしていて、班目春樹委員長は「住民を実際に避難させることを踏まえて、避難の範囲を見直していきたい」と話しています。
---NHK


東北・関東の放射線量 4日(いずれも通常よりやや高い放射線量が計測)

文部科学省や各自治体によりますと、東北地方と関東地方各地で、4日、午前8時から9時までに計測された放射線量は次のとおりです。福島県では、いずれも午前9時の時点で、▽福島市で1.05マイクロシーベルト、▽郡山市で0.90マイクロシーベルト、▽白河市で0.40マイクロシーベルト、▽南相馬市で0.43マイクロシーベルト、▽いわき市で0.18マイクロシーベルトと、いずれも震災前に計測されていた通常の値よりやや高い放射線量を計測しました。▽仙台市では、0.059マイクロシーベルト、茨城県では、▽北茨城市で0.155マイクロシーベルト、▽水戸市で0.082マイクロシーベルトと、いずれも通常よりやや高い放射線量が計測されましたが、ほとんどの地点でほぼ横ばいの状態が続いています。青森市、秋田市、盛岡市、山形市、宇都宮市、前橋市、さいたま市、東京・新宿区、神奈川県茅ヶ崎市、千葉県市原市では、通常より高い放射線量は計測されていません。
---NHK






掲載資料:朝日新聞、読売新聞,毎日新聞、産経新聞、ロイター通信、日本経済、NHK, NHK NewsWeb,Yahoo、Google、その他、転用した画像、記事は資料元を記載。
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