1号機水棺案 福島第一原発現状・復旧作業状況、原子炉図解、原子炉爆発 福島第一原発の事故による放射線レベル、各地の空中、海洋、並びに地上の放射線レベル、原発の最新状況、関係新聞記事抜粋
放射線汚染推定マップwave 現在放射線汚染マップ福島原子炉爆発
放射能マーク福島第一原発事故の放射線汚染速報・
最新現状・復旧情報 
ページ 1.9月6日以降 2.8月6日~9月5日
3.8月5日~7月5日 4.7月4日~6月15日
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福島原発事故・現況画像・原子炉説明図
1号機ダストサンプリング風景
1号機 原子炉建屋開口部 ダストサンプリング風景 (東電資料8.31)
塩分除去装置
1.2号機高濃度汚染箇所
1・2号機主排気筒付近高濃度汚染(朝日新聞)
サリー汚染除去装置
東芝製蒸発濃縮装置(東電資料、8.1)
汚染除去装置
支持構造物完成

4号機 原子炉建屋使用済燃料プール底部の支持構造物の設置工事完了
(東電資料、7.30)

汚染処理装置アリバ製
3号機原子炉補給水系統弁(東電資料7.26)
メガフロートへ汚染水の移送
福島第一原子力発電所1号機 原子炉建屋カバー設置作業 部材搬入状況(東電資料、7.25)
サリー汚染処理装置搬入
第二セシウム吸着装置(サリー)の陸揚げ後(東電資料、7.25)
3号機建屋仮屋根作業
3号機用屋根(東電資料23.17.17)
休憩所
新広野単身寮の外観
海水取口のフェンス
2号機取水口(施工後(正面)(東電提供23.7.5)
作業休憩所
休憩所内部
中央紙魚室
中央電源指令所(東電提供、23.7.1)
4号機プール
4号機原子炉上部(東電提供23.7.1)
メガフロート
メガフロートへ汚染水移送は始まる。(23.7.1東電資料)
汚染水浄化装置
汚染除染装置
汚染処理システム
汚染除染処理装置の流れ
汚染水浄水走内説明
汚染除染装置説明図1
3号機補給水系統弁
フランス・アレバ社の汚染除染システム
汚染処理装置
セシウム吸着塔
3号機内部写真
油類分離装置
セシウム吸着塔ラプチャーデイスク(東電提供6.17)
建物カバー想像図
建屋のカバー取り付けイメージ(東電6.14)
建物カバー予想図
建屋のカバー縮小見本(東電本社、6.14)
4号機プール補強工事
4号機プール支柱
アレバ製汚染除染システム
除染装置(東電提供、5.11撮影)
セシウム除去装置
セシウム吸着装置(横側、東電提供、5.11撮影)
警戒地域の帰郷は20年超になるか?
油分離装置(東電提供、5.11撮影)
塩分除去装置
淡水化装置・本体(東電提供、5.31撮影)
予備タンク
処理水タンク(東電提供、6.1撮影)
セシウム吸着塔
セシウム吸着塔<全体>、(東電提供、6.1撮影)
予備タンク
汚染水用タンク(玉田工業)より搬出開始(23.6.4)
汚染灰の処理
仮設貯蔵タンク(5、6号機低レベル用)設置状況::丸型タンク(23.5.20)
シルトフェンス施設
2号機取水口のシルトフェンス施設状況(5.6. 東電提供)
復旧作業風景(5.6。東電提供)詳細画面は動画(5.18)を参照下さい。
メガフロート
福島港に到着したメガフロート(5.17 東電提供)
4号炉の爆発は排気管からの水素ガス

4号機の爆発は人為的ミス:
爆発した水素ガスは、福島第1原発の3号機側(下)から、排気管を通り、排気筒から排出されると共に、4号機(上)の建屋内に流れ込み爆発したと見られる(東京電力提供、5.16)

汚水処理計画図
東京電力の工程表
4号機外観
4号機 無人ヘリ撮影(4.11)
3号機蒸気
3号機 無人ヘリ撮影(4.11)
2号機
2号炉
1号機 作業の様子 動画
1号炉
放射線被爆と健康情報
放射線レベルと健康関係
国際原子力事象評価尺度・福島はレベル5へ
被爆と健康の目安
1号機ロボットの調査 動画
放射線と健康影響度
1号機 爆発 動画
作業員の被爆レベル
福島第一原子力発電所・原子炉図解
3号機 爆発 動画
原子炉・配置図。現地。説明図
4号機 火災 動画
放射性物質の半減期・由来
福島第一原発 津波の瞬間 動画
溶解の説明
炉心溶解の仕組み
福島泰一原発 図
福島第一原発のレイアウト
福島原発水素爆発の瞬間【動画】
1号機が水素爆発(23.3.12)
3号機水素爆発(23.3.14)
3号機水素爆発・上空撮影(23.3.14)
4号機火災発生(23.3.14~16)
津波襲来の一瞬
原子炉各地の(公的)放射線レベル情報 復旧作業情報、 新聞記事抜粋

         今日のクリップ今日のCLIP(クリップ)

平成23年9月5日



平成23年9月4日

日本原発map
日本原発マップ

平成23年9月3日

スラッジポンプ水漏れ箇所
スラッジ移送ポンプケーシング水漏えい箇所(東電資料、9.1)

平成23年9月2日

セシウム137汚染土壌マップ、文部省
セシウム汚染マップ[文部省]  中間保管場所詳細マップを見る。

浪江町放射線汚染マップ通産省
双葉町警戒区域のモニタリング結果 (全体図 1m高さ)(通商産業省資料9.2)

高さ1センチで最も高かったのは、双葉町松ざくの毎時368マイクロ・シーベルトだった。


浪江放射線量マップ

大熊町警戒区域のモニタリング結果(全体図1m高さ)地面から高さ1メートルの空間で最も線量が高かったのは、福島県大熊町夫沢で、毎時139マイクロ・シーベルト(年間推定被曝線量)約730ミリ・シーベルト



広域モニタリングマップ、通産省
広域モニタリングマップ[通商産業省資料23.9.2)中間保管場所詳細記事を読む中間保管場所詳細マップを見る


平成23年9月1日

3号機に追加給水管
福島原発現況、左から4~1号機[産経新聞]  中間保管場所詳細記事を読む

平成23年8月31日

2号機ダストサンプリング
2号機 原子炉建屋開口部 ダストサンプリング風景 (東電資料8.31)

平成23年8月30日


[動画]福島の4号機で3月15日に起きた爆発について、東京電力は、3号機から流れ込んだ水素が爆発した可能性が高まったとする新たな調査結果を明らかにした。




農林水産省 農地汚染分布図
農地の土壌に含まれる放射性セシウムの濃度分布図を作成した。宮城、福島、栃木、群馬、茨城、千葉の6県で計579カ所を調べた。(農林水産省資料8.29)  中間保管場所詳細画面を見る

セシウム汚染、土壌、文部省資料23.8.30
福島第1原子力発電所から半径100キロメートル圏内の土壌に含まれる放射性セシウムの濃度の調査結果資料:文部科学省、23.8.30)


平成23年8月29日

SPEED1放射線量積算値
SPEED1による内部被爆量の試算(3.12~24日の積算値)


平成23年8月28日

汚染物質保管、福島県?
福島第1原発:帰郷困難、20年超も 政府試算
 中間保管場所 詳細記事を読む



平成23年8月27日

米の放射線測定
新米の放射線汚染を測定する測定器 除染効率改善 詳細記事を読む

牡蠣のいかだ造り
広島の牡蠣業者が宮城((気仙沼)を支援 原子炉補給水系弁 詳細情報をみる。

平成23年8月26日

3号機ダストサンプリング
3号機原子炉建屋開口部ダストサンプリング風景(東電資料23.8.26)


平成23年8月25日

放射線汚染マップ
放射瀬汚染関東群馬大学・早川教授作成資料(23.6.16) SPRRD1のよる内部被爆量試算更に詳細情報を見る

3年8月24日

ダスト測定器
ダストサンプリング用機材(水盤)(東電資料8.22)100km土壌汚染セシウム濃度分布図 詳細記事を読む



平成23年8月23日

放射線マップ
放射線汚染マップ(4月24日現在)その他の地域の汚染マップの早期開示が
強く望まれる。

平成23年8月22日

警戒区域
警戒区域政府が借り上げか?(朝日新聞)農地土壌セシウム汚染分布図  詳細記事を読む


平成23年8月21日

塩分除去装置
4号機使用済燃料プールにおける塩分除去装置の設置状況:
塩分除去装置全景(東電資料23..8.20)


平成23年8月20日

警戒地域
警戒地域放射線汚染積算は500年分に相当
    詳細記事を読む



平成23年8月19日


動画福島第一原子力発電所 現場からの報告


平成23年8月18日

工程表
収束に向けた工程表(朝日新聞) 詳細記事を読む

平成23年8月17日

農地土壌の放射線量運否図、農林水産省
3月12日撮影1号機  ベント手順なし。 詳細記事を読む

平成23年8月16日

東日本大震災の震源地海底の裂け目
しんかい6500による三陸沖海底に亀裂(幅30cm X 数十メートル)
動画を見る。  最新東日本大震災被災状況のページで掲載


平成23年8月15日

地球によるプレート撮影
”ちきゅう”による震源地の調査(読売新聞23.8.15)


平成23年8月14日

東電総合打ち合わせの様子
放射線管理要員育成研修の様子(東電資料8.6)


平成23年8月13日

田んぼの汚染土の除去作業
汚染水田の除染試験、福島県飯館村   詳細記事を読む

平成23年8月12日

防護服の着替え所
放射線測定要員育成研修の様子(東電資料、23.8.6)


平成23年8月11日

3号機のダスト放射線測定
1号機 原子炉建屋カバー鉄骨建方の作業状況 (東電資料23.8.10)




平成23年8月10日

放射線汚染広域マップ
迅速なSPEEDの公開は被爆被害者を出さずにすんだのではないかーニューヨークタイムズ紙
詳細記事を読む

平成23年8月9日

放射線汚染マップ
幼稚園児の転園児数(読売新聞) 小学・中学生も多数転校記事を見る

平成23年8月8日

核溶解のイメージ図
3号機再溶解のイメージ(朝日新聞)

2回の放射線排出
東北、関東で観測された放射線(朝日新聞)


平成23年8月7日


免新重要棟で停電(23.8.6)

平成23年8月6日

高濃度放射線箇所
福島第一原子力発電所1・2号機主排気筒 スタックドレン配管
(東側から撮影)
(東電資料8.6)


平成23年8月5日

ロボット調査
1号機高放射線量(5シーベルト)検出箇所


平成23年8月4日


動画1号機高放射線量(5シーベルト)検出箇所、ロボット調査(東電資料8.2)


平成23年8月3日

高濃度放射線排気管そば
1・2号機主排気筒底部 非常用ガス処理系配管接合部付近,高度(10シーベルト)の放射線検出

高濃度放射線の位置
1・2号機主排気筒付近高度(10シーベルト)の放射線検出


平成23年8月2日

高濃度放射線発生箇所、排気管
高度の放射線(10シーベルト)が計測された1号機の主排気管付近((朝日新聞)

平成23年8月1日

4号機プール補強状況
4号機 原子炉建屋使用済燃料プール底部の支持構造物 グラウト注入状況
(東電資料、7.30)



平成23年7月31日

4号機プール支持強化

4号機 原子炉建屋使用済燃料プール底部の支持構造物の設置工事完了
コンクリート打設状況(東電資料7.21)





  各地の放射線累計量 各地の大気中放射線レベル累積放射線量

福島放射線汚染マップ
6月28~29日放射線レベル(福島近辺)(文部科学省資料)





海洋(福島沖近辺)の放射線(ヨウ素、セシウム137)の拡散状況

福島沖の海のセシウム濃度





福島原発事故新聞記事福島第一原発事故新聞記事抜粋

平成23年9月5日

中間貯蔵、福島第一原発を候補に 細野原発相が示唆

細野豪志原発相兼環境相は4日、報道各社のインタビューで、放射能に汚染されたがれきの中間貯蔵施設について「原発内に高い放射線量のがれきが相当あり、簡単に持ち出せない。中での処理をある程度考えなければならない」と述べ、東京電力福島第一原発の敷地内を候補地として検討する考えを示した。ただ「すべてを福島第一原発内で、というのも現実的ではない」とも語った。

 政権幹部が中間貯蔵施設の候補地に公式に言及したのは初めて。菅前政権は最終処分地を福島県外にする方針を打ち出す一方、菅直人前首相が県内に中間貯蔵施設を造らざるをえないとの見通しを示していた。

 細野氏はインタビューで「福島を最終処分場にしない」と明言。中間貯蔵施設を福島第一原発内に造ることを検討する考えを示した一方、除染などによって県内で発生した放射性廃棄物を原発内だけで受け入れることは難しいとの認識を示した。「当面は各市町村の仮置き場に置かざるを得ない」と説明し、地元自治体と協議して慎重に場所を検討する考えを示した。
---朝日新聞


原発訓練見通し立たず”70%

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、住民が避難する範囲が国の想定を大きく超えたことを受けて、NHKが原発を抱える道と県に今年度の原子力事故に備えた訓練について尋ねたところ、「できない」、または「決まっていない」と答えた自治体がおよそ70%に上りました。こうした自治体のほとんどが訓練の想定が定まらないことを理由に挙げています。

原発を抱える全国13の道と県は、毎年、原子力事故が起きた際の住民の避難や関係機関との連携を確認する訓練を国の防災指針に基づいて原発から最大で半径10キロの範囲で行ってきました。しかし、ことし3月の福島第一原発の事故では、国の想定を大きく超える範囲で住民の避難が続いていることから、NHKでは13の道と県に今年度の訓練の計画について尋ねました。その結果、青森県と福島県、それに茨城県の3県が「できない」、北海道や福井県など6つの自治体が「決まっていない」と回答し、実施の見通しが立っていない自治体がおよそ70%に上りました。その理由について、ほとんどの自治体が、国が見直しを進めている原発事故に備えた防災指針がまとまっていないため、訓練の想定や避難の範囲が定まらないことを理由に挙げています。一方、年度内に訓練を行うとした愛媛県や佐賀県などの4県は、独自に暫定の防災計画を定めたり、避難の範囲をこれまでより広げたりするということです。防災指針の見直しを進めている原子力安全委員会は、避難などの範囲を、来月中に見直したいとしていて、班目春樹委員長は「住民を実際に避難させることを踏まえて、避難の範囲を見直していきたい」と話しています。
---NHK


東北・関東の放射線量 4日(いずれも通常よりやや高い放射線量が計測)

文部科学省や各自治体によりますと、東北地方と関東地方各地で、4日、午前8時から9時までに計測された放射線量は次のとおりです。福島県では、いずれも午前9時の時点で、▽福島市で1.05マイクロシーベルト、▽郡山市で0.90マイクロシーベルト、▽白河市で0.40マイクロシーベルト、▽南相馬市で0.43マイクロシーベルト、▽いわき市で0.18マイクロシーベルトと、いずれも震災前に計測されていた通常の値よりやや高い放射線量を計測しました。▽仙台市では、0.059マイクロシーベルト、茨城県では、▽北茨城市で0.155マイクロシーベルト、▽水戸市で0.082マイクロシーベルトと、いずれも通常よりやや高い放射線量が計測されましたが、ほとんどの地点でほぼ横ばいの状態が続いています。青森市、秋田市、盛岡市、山形市、宇都宮市、前橋市、さいたま市、東京・新宿区、神奈川県茅ヶ崎市、千葉県市原市では、通常より高い放射線量は計測されていません。
---NHK







平成23年9月4日

セシウム汚染:野生キノコから高濃度を検出 福島・棚倉町

島県は3日、野生キノコの検査で、棚倉町のチチタケから1キロ当たり2万8000ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。国の暫定規制値(同500ベクレル)を上回り、キノコのセシウム濃度としては過去最大。県はチチタケのほか、同町内の野生のマツタケやホウキタケなどについて、採取と販売自粛を関係団体に要請した。

 3日に同町北山本の山林で採取した。周辺の環境放射線量は毎時0.3マイクロシーベルトと比較的低く、隣接する塙町で採取したチチタケも109ベクレルにとどまっている。県農林水産部は「どうしてこれほど高い値が出たのか分からない。これから野生キノコのシーズンだが、県の検査結果が出るまでむやみに採取しないでほしい」と呼びかけている。
---毎日新聞





平成23年9月3日

1号機の事故解析結果、官邸に報告せず 保安院

経済産業省原子力安全・保安院は2日、東京電力福島第一原発事故直後の3月11~13日、事故の進展を解析していたが、1号機の結果は首相官邸に報告していなかったことを明らかにした。発生時の政府内の連携の悪さが改めて示された。森山善範・原子力災害対策監は会見で「理由はわからない」と説明している。

 保安院によると、3月11日、関連組織の原子力安全基盤機構に「緊急時対策支援システム(ERSS)」を使った解析を依頼。原子炉の水位や圧力の変化や、燃料の溶融、原子炉が壊れる時刻を予測した。

 1号機の解析結果は、基盤機構が12日午前1時57分に保安院に送信。一部は事故による放射性物質の飛散状態を予測する「緊急時迅速放射能影響予測システム(SPEEDI)」に使われた。この計算結果も午前6時7分に出たが、保安院はいずれも官邸に報告していなかった。
---朝日新聞


埼玉・千葉県産の茶葉、抜き打ち検査でセシウム

厚生労働省は2日、市場に流通している食品を国が買い上げて実施する「抜き打ち検査」の結果、埼玉県産と千葉県産の茶葉計4検体から、暫定規制値(1キロ当たり500ベクレル)を上回る放射性セシウムが検出されたと発表した。
同省は先月から抜き打ち検査を開始したが、規制値を上回ったのは初めて。千葉県産では7市町で出荷が停止されているが、埼玉県産は出荷が停止されていない。

 同省によると、茶葉はいずれも製品用に加工した製茶。埼玉県産の3検体は1530~800ベクレルで、それぞれ埼玉県内の2業者と東京都内の業者が製造。千葉県産は2720ベクレルで千葉市内の業者が製造していた。厚労省は同日、埼玉、千葉、東京の3都県に、生産地などの調査を依頼し、具体的な産地が特定できれば出荷停止などを検討する。厚労省は「いずれも煎じて飲む場合は相当程度薄まっており、健康にただちに影響はない」としている。
---読売新聞


保安院、官邸に報告せず…放射性物質の拡散予測

経済産業省原子力安全・保安院は2日、東京電力福島第一原子力発電所事故の直後に緊急時対策支援システム(ERSS)で算出した事故進展予測の結果を公表した。

全電源喪失から1号機は15時間22分、2、3号機は8時間35分で炉心溶融すると予測。1号機の結果をもとに、「SPEEDI(スピーディ)」で放射性物質の拡散予測も行っていたが、官邸の危機管理センターには、2、3号機のERSSの予測を送るだけで、SPEEDIを含む1号機の予測結果は報告していなかった。

 森山善範・原子力災害対策監は、今回の予測も含めて保安院がSPEEDIで解析した45件のうち、官邸には2件しか送付していなかったのを認めた上で、「(送付しなかった)理由は分からない。SPEEDIを使うという思いが至らなかった。問題があった」と述べた。
---読売新聞


炉心予測、官邸活用せず 保安院管理ずさん

経済産業省原子力安全・保安院は2日、東日本大震災当日、東京電力福島第1原発1~3号機で全電源喪失などを想定し炉心溶融などを予測した「緊急時対策支援システム(ERSS)」の解析結果を、約半年たって公表した。2、3号機の予測は官邸に送信したが活用されず、1号機は送信もしていなかった。保安院の情報管理のずさんさが問われそうだ。

 保安院によるとERSSを開発した原子力安全基盤機構(JNES)は3月11日、保安院の依頼でERSSを起動。同原発で全電源が断たれた事態を想定したパターンを使い、1~3号機の原子炉内の水位や圧力、温度が今後どう推移するかの予測結果を出した。

 2号機のデータは11日午後9時半ごろ、JNESから保安院に届いた。保安院の職員はデータを基に「22時50分 炉心露出 24時50分 燃料溶融」など予想される展開を文章にし、同日午後10時45分ごろと12日午前0時過ぎ、危機管理センターに常駐していた保安院職員を通じ内閣府の職員に手渡した。3号機については13日午前6時半ごろに届いたデータを同様の方法で約20分後に官邸に届けたという。しかしこれらは周辺住民の避難指示などに活用されなかった。保安院の森山善範・原子力災害対策監は2日の会見で「事実に基づいたデータではないので活用を思い至らなかった」と釈明した。

 また、保安院は1号機の予測から導いた放射性物質の推定放出量を基に「緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)」で拡散予測を実施していた。しかしすぐには公表せず、避難指示などにも活用しなかった。保安院はこれまで「全電源喪失でSPEEDIが機能しなかった」と説明していた。
---毎日新聞


2・3号機取水口の濃度上昇

東京電力福島第一原子力発電所周辺の海水の調査で、1日、2号機と3号機の取水口付近で採取した海水の放射性セシウムの濃度は、2日続けてやや上昇しました。

福島第一原発周辺では、東京電力が原発の取水口付近のほか、沿岸や沖合などで海水を採取し、放射性物質の濃度を調べています。このうち、2号機の取水口付近で1日採取した海水から検出された放射性物質は、1cc当たり、▽セシウム134が国の基準の8.7倍の0.52ベクレル、▽セシウム137が7.4倍の0.67ベクレルでした。この場所では、4月に国の基準の110万倍のセシウム137が検出されましたが、その後、減少し、最近は横ばい傾向が続いています。3号機の取水口付近では、▽セシウム134が国の基準の13倍の0.79ベクレル、▽セシウム137が11倍の0.97ベクレル検出され、2号機の取水口付近とともに2日続けてやや上昇しています。福島第一原発の沿岸や沖合で行っている調査は、台風の影響で中止されています。
---NHK




平成23年9月2日

立ち入り制限区域、最高線量は避難基準の36倍

 政府の原子力被災者生活支援チームは1日、東京電力福島第一原子力発電所事故によって立ち入りが制限されている警戒区域、計画的避難区域の約2700地点で、空間の放射線量を計測した「広域モニタリング」の結果を初公表した。

 地面から高さ1メートルの空間で最も線量が高かったのは、第一原発から南西に約1・5キロ離れた福島県大熊町夫沢で、毎時139マイクロ・シーベルト(年間推定被曝(ひばく)線量約730ミリ・シーベルト)。住民避難の目安となっている毎時3・8マイクロ・シーベルトの約36倍に相当する値だった。

 調査は、7月4日から8月20日にかけて、警戒区域の同県双葉町、大熊町、富岡町など9市町村の1572地点と、計画的避難区域の飯舘村、南相馬市の一部など5市町村の1124地点で、公民館や病院など人が集まりやすい場所を中心に、高さ1メートルと1センチの放射線量を測った。高さ1センチで最も高かったのは、双葉町松ざくの毎時368マイクロ・シーベルトだった。

 空間線量が特に高い地域は、原発の北西方向に約32キロにわたって延びていた。文部科学省が8月30日に公表した放射性セシウムの土壌汚染の分布図と、おおむね一致している。同じ警戒区域でも、原発北側に2、3キロ離れた海岸沿いでは、毎時1マイクロ・シーベルト未満になるなど、区域内で線量の分布にばらつきが出た。

 政府は、結果を除染対策の検討などに役立てる。地図や各地点の計測データは、http://www.meti.go.jp/earthquake/nuclear/20110901.htmlで公表している。
---読売新聞


放射線量の詳細な分布地図を、政府が作成

閣府原子力被災者生活支援チームと文部科学省は1日、東京電力福島第1原発事故による福島県内の警戒区域(原発から半径20キロ圏内)と、同県飯舘村などの計画的避難区域で、地表から高さ1メートルと1センチ地点での放射線量の詳細な分布地図を作った。おおむね500メートル四方に1カ所、計2696カ所で計測し、これまでで最も詳細な放射線量地図となる。高さ1メートルでは大熊町で最大毎時139マイクロシーベルト、高さ1センチでは双葉町で毎時368マイクロシーベルトと高い線量を計測した。

 原発周辺では南や西、北西方向の4~5キロにかけて毎時19マイクロシーベルト以上の線量の場所が広がっている。一方、原発の北側では2~3キロ離れると、毎時1.9マイクロシーベルトをほぼ下回った。また原発から10キロ以上離れると、北西・南西方向以外は、文科省が学校での屋外活動の制限基準としていた毎時3.8マイクロシーベルトより低かった。

 一方、計画的避難区域では中央部分にあたる浪江町の線量が高く、最大値は高さ1メートルで毎時41.3マイクロシーベルト、1センチでは毎時105マイクロシーベルトだった。

 地図は、市町村別の拡大版も含めて文科省のウェブサイト(http://radioactivity.mext.go.jp/ja/monitoring_around_FukushimaNPP_collect_basic_data/)で閲覧できる。
---毎日新聞


宮城米:5市町でセシウム検出されず…収穫前の玄米

放射性セシウムの汚染米問題で、宮城県は1日、県内32市町村134地点の予備調査(収穫前の玄米)のうち、5市町19地点は不検出だったと発表した。予備調査の結果発表は初めてで、残り115地点は9月中旬までに調べ、結果が分かり次第、県のホームページで公表する。

 予備調査を終えた自治体から本調査(収穫後の玄米)に入り、東日本大震災の影響で作付けがない塩釜市と女川町を除く全33市町村の約400地点を調べる。
---毎日新聞





平成23年9月1日

汚染水処理施設の稼働率89% 東電「ほぼ目標達成」

 東電は31日、福島第一原発の高濃度放射能汚染水の処理施設の稼働率が過去最高の89.2%に達したと発表した。18日に稼働した予備の浄化装置「サリー」の稼働率も82.9%で、東電は「ほぼ目標を達成し、順調に処理が進んでいる」としている。

 8月30日までの1週間の処理量も計1万970トンと過去最高。処理を始めた6月からの累積処理量は6万6980トンになった。前週(17~23日)の稼働率は当初設置の装置だけで59.8%、予備を足しても80.7%で、処理量は6780トンだった。

 東電はさらに、発電所で放射能に汚染された地下水が周囲に漏れ出さないようにするための遮水壁の基本設計を公表した。護岸の海側の周囲に縦方向に長さ22~23メートルの鋼板を打ち込み、30年の耐用年数を想定。護岸と鋼板の間を埋め立て、ここから地下水をくみ上げて水位が海面より下になるよう管理する。事故収束に向けた工程表のステップ2での着工を目指す。工期は2年余りを予定している。
---朝日新聞


原子炉水没させ、溶けた燃料回収…10年必要か

東京電力は31日、福島第一原子力発電所の廃炉作業の基本方針について、内閣府原子力委員会の「中長期措置検討専門部会」に報告した。
 最終的には原子炉全体(圧力容器と格納容器)を水没させ、炉心から溶けて底部にたまった核燃料を回収する。研究開発が求められる技術課題が多いため、実現時期は見通せず明示しなかった。

 東電は当初、原子炉を水没させて冷却する「冠水」を目指したが、原子炉、建屋の損傷が予想以上に激しく、漏水の多さに断念した経緯がある。しかし、廃炉の成否を左右する核燃料の回収は、ロボットによる遠隔作業でも、強い放射線を遮蔽する水中でなければ、達成は困難と判断した。

 ただ、実際に原子炉を水没させるには、高濃度に汚染された建屋を、作業員が入れる水準まで丁寧に除染した上で、冷却水の注水を続けながら、同時に漏水部を補修するという難しい作業が求められる。核燃料回収の開始に1979年の米スリーマイル島(TMI)原発事故では6年かかった。今回は底部にたまった燃料の取り扱いが厄介なため、最低約10年は必要との見方も出ている。
---読売新聞


汚染水処理、水漏れで装置の半分を停止

東京電力は31日、福島第一原子力発電所の高濃度汚染水処理システムのうち、放射性物質を凝縮、沈殿する仏アレバ製の装置で水漏れがあり、装置の半分を停止したと発表した。

漏れた汚染水の量は不明。環境中への流出はないとしている.
---読売新聞

「冠水」後に燃料取り出し…東電が作業計画

東京電力は31日、福島第1原発事故処理で、溶融した核燃料を原子炉から取り出す作業計画を明らかにした。損傷した原子炉格納容器を補修して水で満たした「冠水」状態にした上で、上部から燃料を取り出すとしている。廃炉に向けた中長期の工程表を検討する内閣府原子力委員会専門部会に報告した。

 作業は、高い放射線量の原子炉建屋内で放射性物質の除去やがれきの撤去から始める。遠隔操作のロボットなどを使い、格納容器や原子炉建屋の漏えい部分を特定して補修。その後、格納容器内を水で満たした後、密閉性を確認、原子炉圧力容器のふたをはずして燃料を取り出すという。

 炉心溶融を起こした1~3号機の原子炉内には核燃料計1496体が入っているが、一部は圧力容器から格納容器やその外に漏れ出したとみられている。格納容器の水張りや取り出しには、高度な技術開発が必要となる。東電は「現段階での作業のイメージで、技術的難易度が高いと想定される場合には変更する可能性もある」と説明した。
---毎日新聞


3号機注水、新配管を追加 冷却効率向上に期待

東京電力は31日、福島第1原発3号機で炉心を効率的に冷却するため、現在の給水系配管に加え、新たに「炉心スプレー系」と呼ばれる配管を使った注水を9月1日から始めると発表した。

 東電によると、炉心スプレー系から注水することで、より効率的に炉心に注水することができるという。当初26日から始める予定だったが、炉心スプレー系で使われる配管と同型のステンレス製配管に腐食が見つかったため延期していた。
---産経新聞






平成23年8月31日

放射線高い「ホットスポット」発見法 学会がマニュアル

個人の住宅周辺で特に放射線量が高い「ホットスポット」の見つけ方と、効果的な除染法について、日本放射線安全管理学会がマニュアルをまとめた。雨どいの下など、放射性物質が集まりやすい場所を紹介。放射性物質が飛散しない除染法なども説明している。

 ホットスポットは、雨どい▽側溝▽排水溝▽マンホール周辺▽水たまりの乾燥跡▽さびた鉄材▽切り株や木材▽草木やこけの表面▽枯れ葉や土がたまった場所――などに多く見つかる。

 雨どいや屋根の材質がさびたトタンや凹凸が激しい瓦の場合、セシウムが吸着しやすい。ちりや枯れ葉を掃除して集めると、線量が数十倍になることもある。

 家庭菜園で、3月中旬~下旬以降に枯れ葉などですき込み作業をした場合は、作物への放射性物質の移行に注意が必要という。

 屋根や雨どいを除染する場合はブラシを用い、汚れが落ちにくい場合は重曹水や酢を2~3倍に薄めた水を少しかけてこする。さびた部分は、オレンジクリーナーやクレンザーなどを使うと効果的だという。
---朝日新聞


原発周辺、新たに14活断層か…耐震性問題なし

経済産業省原子力安全・保安院は30日、これまで地震を起こす恐れがないとみられていた原子力発電所周辺の断層のうち、14か所は活断層である可能性が出てきたと発表した。

分析の結果、想定される揺れは各原発の設計の範囲内で、耐震性に問題はないという。

 活断層の可能性が報告されたのは、東京電力福島第一、第二原発付近の5か所と、日本原子力発電・東海第二発電所と日本原子力研究開発機構・東海再処理施設付近の9か所。想定される地震の規模が最大なのは、福島の畑川断層(長さ約44キロ・メートル)でマグニチュード(M)7・6だった。

---読売新聞

福島第一原発周辺、放射能分析値のミス94件

東京電力は30日、福島第一原子力発電所の敷地内や周辺で3~5月に計測した放射性物質の値に、94件の誤りがあったと発表した。

大半は転記ミスや単位の間違いで、放射性物質の濃度が実際の約800分の1になっていたものもあった。 東電は「放出されている放射性物質量の評価などには影響しない」としている。
---読売新聞




平成23年8月30日

浄化処理施設で作業中の男性2人が被曝

東京電力は29日、福島第一原発の高濃度放射能汚染水の浄化処理施設で作業していた男性作業員2人が計画以上に被曝(ひばく)したと発表した。このうち、1人は1時間半の作業で20ミリシーベルトを超える被曝をした。

 東電によると、2人は20代の東電社員。28日午前10時~11時半ごろ、淡水化処理装置で処理水のタンク内にある使用済みのフィルターを手で抜き取り、新品に交換していた。

 2人の被曝線量はベータ線被曝が17.1ミリと23.4ミリシーベルト(計画では15ミリシーベルト)。ガンマ線で0.28ミリ、0.22ミリシーベルト(同1ミリシーベルト)。作業員は翌29日に上司に報告した。ほかにもう一人被曝した可能性があり調査中。線量計は計画線量を上回ると警報が鳴るしくみだが、実際に鳴ったかどうかは確認中という。この装置の交換は初めてという。

---朝日新聞

福島の早場米3サンプルからセシウム 基準値は下回る

福島県は29日、福島市や会津地方で収穫した早場米の放射性物質を調べた結果、サンプル11点のうち、3点で1キロあたり20.8~11ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。いずれも出荷が制限される国の基準値(1キロあたり500ベクレル)を下回っていた。残り8点は不検出だった。

 福島、二本松の2市と会津坂下、柳津、三島の3町の計11の水田から採取した玄米を調べた。福島市の1点が同20.8ベクレル、二本松市の2点がいずれも同11ベクレルで、会津地方の8点は不検出だった。
---朝日新聞


土壌汚染、34地点がチェルノブイリ移住基準超

東京電力福島第一原子力発電所事故で拡散した放射性物質による土壌汚染の状態を調べた地図がまとまり、29日に開かれた文部科学省の検討会で報告された。

 立ち入りが制限されている警戒区域や計画的避難区域で、チェルノブイリ原発事故での強制移住基準(1平方メートル当たりの放射性セシウム137が148万ベクレル)を超える汚染濃度が測定されたのは、6市町村34地点に上った。住民の被曝(ひばく)線量などを把握するのが狙い。菅首相が27日、「長期間にわたり住民の居住が困難になる地域が生じる」との見通しを示したが、それを裏付けた。

 測定結果によると、6月14日時点で、セシウム137の濃度が最も高かったのは、警戒区域内にある福島県大熊町の1平方メートル当たり約1545万ベクレル。セシウム134と合わせると、同約2946万ベクレルとなった。

 同300万ベクレル超となったのは、セシウム137で同町、双葉町、浪江町、富岡町の計16地点に上った。高い濃度の地点は、原発から北西方向に延びており、チェルノブイリ事故の強制移住基準を超える地点があった自治体は、飯舘村、南相馬市を加えた計6市町村だった。同省は約2200地点の土壌を測定した。
---読売新聞





平成23年8月29日

放射性セシウム、14府県がコメ自主検査 安全性アピール
全国の自治体でコメに含まれる放射性セシウムを独自に検査する動きが広がっている。農林水産省は福島第1原子力発電所に近い東日本の17都県に検査を求めているが、中部以西の富山や島根など14府県も自発的な検査に乗り出した。迅速な検査で地元産米の安全性をアピールし、本格的な収穫期を前に消費者の不安を取り除く狙いだ。
 各都道府県に聞き取り調査を実施したところ、富山や島根、山口、高知など14府県が独自検査を予定。
---日経新聞





平成23年8月28日

居住禁止長期化「納得できぬ」 福島、首相に不信感

東京電力福島第一原発事故に苦しむ福島県で、菅直人首相が二つの「通告」をした。原発周辺の一部地域では長期間、居住が難しいという見通し。そして、放射能に汚染された廃棄物の中間貯蔵施設を県内に置くこと。退陣直前の首相の口から示された方針に、住民や自治体には不信と困惑が広がった。

 第一原発から約2.5キロ、福島県双葉町細谷地区の山本安夫さん(60)は26日、妻の秀子さん(61)と一時帰宅したばかりだ。田畑や自宅周辺は草が伸び放題だったが、「できるなら戻ってきたい」と改めて思った。その翌日の菅首相の発言。安夫さんは「ひょっとして(また住める)と思っていたのに。希望を打ち砕かれた」と話した。

 双葉町で生まれ育ち、昨年9月に定年退職した。自宅を改築したばかりで、趣味の農業を続けるはずだった。「あすあさって辞める人に『住めない』と言われても、納得できない」

 同県大熊町の小林末子さん(73)の自宅も第一原発から3キロ圏内。9月1日に一時帰宅する予定だ。「帰れないなら3回は行きたい。もうあそこで暮らすのは無理ね」と淡々と話した。気になるのはこれからの生活のこと。どこに住むのか、土地や家は国が買い取ってくれるのか。今は同県郡山市の賃貸住宅で娘と住むが、「誰も知っている人がいなくてさみしい。大熊の人とまた一緒に暮らせるようにしてほしい」。
---朝日新聞


「突然の話」福島知事、首相の要請に怒り 中間貯蔵施設

「なんですか、これは。突然の話ではないですか」。菅直人首相との27日の会談で、放射性物質を含む廃棄物の「中間貯蔵施設」を県内に整備するよう要請された福島県の佐藤雄平知事は声を荒らげた。「非常に困惑している。震災から6カ月間、猛烈に苦しんでいる福島県には極めて重い問題です」。怒りを押し殺した顔で首相にそう答えた。

 県庁内で行われた会談の1時間前、知事の表情は穏やかだった。念願だった政府と県による「福島復興再生協議会」の初会合が開かれたからだ。首相はこの席で、「原子力を推進してきた国の立場を含め、おわびする」と謝罪。知事は報道陣に「今日までの総論と感じた」と評価していた。

 菅首相は、長期間ふるさとに帰れない住民が出る見通しも「宣告」した。佐藤知事は会談後、「そりゃショックを受けるだろうね。一日も早く帰りたいと思っているわけだから」と住民の気持ちを代弁した。
---朝日新聞


10万ベクレル以下の汚染焼却灰、埋め立て可 環境省

環境省は27日、放射能で汚染されたがれきなどの焼却灰について、一般の最終処分場に埋め立て処分するための新たな指針案を明らかにした。地下水への流出を防ぐなどの措置を取れば、灰に含まれる放射性セシウムが1キロ当たり10万ベクレル以下なら可能とする。今年6月に示した暫定基準値(8千ベクレル以下)を見直す。

 新指針では、8千ベクレル超~10万ベクレル以下の焼却灰を埋め立て処分する場合、(1)セメントで固める(2)耐久性のある容器に入れる(3)隔離層を設けて水の浸入を防止(4)施設に屋根を付ける、などの方法で放射性物質の流出を防ぐことを求めた。
---朝日新聞


原発周辺住民は「ヨウ素剤飲むべきだった」 識者が指摘

 東京電力福島第一原発の事故で周辺住民が飛散した放射性ヨウ素を空中や食品から体内に取り込むことによる甲状腺の被曝(ひばく)は、健康被害を予防する安定ヨウ素剤を飲むべきレベルだった可能性があることが、27日、埼玉県で開かれた放射線事故医療研究会で指摘された。

 今回、政府は原発周辺住民にヨウ素剤の服用を指示しなかった。しかし研究会では、原子力安全委員会の助言組織メンバー、鈴木元・国際医療福祉大クリニック院長が「当時の周辺住民の外部被曝の検査結果などを振り返ると、安定ヨウ素剤を最低1回は飲むべきだった」と指摘した。

 3月17、18日に福島県で実施された住民の外部被曝検査の数値から内部被曝による甲状腺への影響を計算すると、少なくとも4割が安定ヨウ素剤を飲む基準を超えていた恐れがあるという。

 放射性ヨウ素は甲状腺に集まりやすく、甲状腺被曝では放射性ヨウ素の中では比較的、寿命が長い放射性ヨウ素131(半減期約8日)だけが考慮されていたが、広島大原爆放射線医科学研究所の細井義夫教授は「半減期が2時間と短いヨウ素132も考慮が必要」と指摘。理化学研究所などが3月16日に原発30キロ圏外の大気を分析した結果、放射性物質の7割以上が放射性ヨウ素132や、約3日で放射性ヨウ素132に変わる放射性物質だったという。
---朝日新聞


4号機の爆発原因解明へ一歩 水素ガス流入の「痕跡」

東京電力は27日、3月15日に福島第一原子力発電所4号機が爆発した原因の解明につながる「痕跡」を見つけたと発表した。東電は5月、隣の3号機で発生した水素ガスをベント(排気)した際、配管を通じて水素ガスが4号機に流れ込んだためという推定を発表していたが、それを裏付けるものという。

 3号機と4号機の原子炉建屋は非常用ガス処理系という配管でつながっている。東電は8月25日、配管に設置された放射能除去装置の放射線量を測定した。装置のうち、3号機に最も近い部分の放射線量が最も高く、4号機側に行くほど低くなっていた。3号機から水素ガスが流れ込んだ可能性が高まったという。今後、配管の弁が事故当時開いていたかを調べる。

 4号機は当初、使用済み燃料プールの燃料が破損して水素が発生し、爆発したとみられていたが、プール内の燃料に損傷はみられず、爆発原因はわかっていなかった
ーーー朝日新聞


ストレステスト後の再稼働、年内…経産相言及

海江田経済産業相は27日、定期検査で停止中の各原子力発電所の再稼働時期について、早い施設では今年中に稼働できるとの見通しを述べた。

日本記者クラブが主催した民主党代表選の候補による記者会見で答えたもので、再稼働の具体的な時期を示したのは初めて。

 民主党代表選に立候補した海江田氏は、党内最大グループを抱える小沢一郎元代表の支持を得ており、菅政権で揺れた再稼働問題の収束に向けて発言が注視される。

 再稼働条件のストレステスト(耐性検査)の1次評価は、事業者が地震や津波が襲った場合の原発の安全性を調べた後、結果を経済産業省原子力安全・保安院が評価し、内閣府原子力安全委員会が確認する。
---読売新聞


福島第1原発:帰郷困難、20年超も 政府試算

政府は27日、福島市内で開かれた「福島復興再生協議会」で、年間被ばく線量が200ミリシーベルトと推定される地点では、除染しない場合、帰宅可能な水準(年20ミリシーベルト以下)まで線量が下がるには20年以上かかる可能性があるとの試算結果を示した。菅直人首相は27日、福島県庁で佐藤雄平知事と会談し、東京電力福島第1原発周辺の放射線量が高い地域について「長期間にわたって住民の居住が困難な地域が生じる可能性は否定できない」ことを認め、「心からおわび申し上げたい」と陳謝した。

 放射性物質が風雨で拡散されることなどにより、被ばく線量は除染なしでも自然に低下していく。試算結果によると、帰宅可能水準まで被ばく線量が下がるには、現在の推定線量が100ミリシーベルトの地点で10年程度、50ミリシーベルトの地点で4年程度かかる。この期間をより短くするには、除染作業を効率的に進める必要がある。

 ◇汚染物質保管「福島で」 首相が知事に要請

 会談で首相は、除染作業によって新たに汚染土壌が発生することも踏まえ「汚染物質を適切に管理する中間貯蔵施設を県内に整備することをお願いせざるを得ない」と述べ、汚染物質を一時保管するための中間施設を県内に設置したい考えを伝えた。

 政府関係者によると、中間施設は国が建設し、放射性物質の空中や地下水への拡散を防ぐための遮蔽(しゃへい)壁も備える。首相は「最終処分場にすることは全く考えていない」としたが、佐藤知事は「突然じゃないか。非常に困惑している」と、受け入れは困難との見方を示した。

 汚染土壌やがれきについて、政府が26日発表した「除染の基本方針」は、国が処分場を整備するまでの間、市町村や地域ごとに仮置き場を設けるべきだとしている。しかし、「仮置き場では安全な管理は難しい」との批判が地方から出ていることを受け、国が責任を持って中間施設を整備する必要があると判断した。

 会談に同席した細野豪志原発事故担当相は記者団に「一定期間は貯蔵できるものでないと、(市町村の)仮置き場と変わらない」と述べ、放射性物質の封じ込め効果の高い施設を造る意向を明らかにした。

 また、首相は「国策で進められてきた原発が事故を起こしたのだから、国の責任で対応しなくてはならない」と強調。「次の内閣にもしっかりと引き継がせていただきたい」と述べ、首相交代後も、事故収束と被災地支援に国は全力を挙げるとの考えを示した。
---毎日新聞


放射性物質:7都県で焼却灰から暫定基準超えセシウム

環境省は27日、東北、関東地方など16都県を対象に廃棄物焼却施設で出た焼却灰を調べた結果、7都県42施設で、埋め立て可能な暫定基準(1キロ当たり8000ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたと発表した。東京電力福島第1原発事故による汚染が広範囲に広がっていることが改めて示された。

 同省は福島県に限り、同10万ベクレルまでは埋め立てを許容する方針を既に提示しており、福島県以外にもこの方針を拡大する考えだ。

 調査は、東京都内の焼却施設で6月、暫定基準を超える放射性セシウムが検出されたことから、青森県を除く東北5県、関東・甲信越地方と静岡県の計16都県に対して同省が要請していた。

 その結果、焼却灰のうち、焼却炉内に残った「主灰」からは、福島県内の7施設で放射性セシウムが暫定基準を超えた。フィルターなど集じん設備から回収した「飛灰」からは、岩手2▽福島16▽茨城10▽栃木3▽群馬2▽千葉8▽東京1--の各施設で暫定基準を超えた。最も高い数値は、福島市内の焼却場で検出された9万5300ベクレルだった。

 同省は、各地の焼却場で処分できない汚染灰の一時保管所が満杯に近づいている事態を重視。27日開かれた、がれき処理に関する安全性検討会では「廃棄物処理を進め、身近な環境から放射性物質を取り除くことが重要」として、8000ベクレル以下の焼却灰は従来通り埋め立て処分を急ぐ一方、8000ベクレル超~10万ベクレルの焼却灰についても福島県同様、適切に処分することが必要との意見で一致した。
---毎日新聞






平成23年8月27日

原発事故の放出セシウム、原爆の168倍 保安院公表

経済産業省原子力安全・保安院は26日、東京電力福島第一原子力発電所事故と、広島に投下された原子爆弾で大気中に放出された放射性物質の種類別の量をまとめた資料を公表した。単純計算すると、原発事故の放出量はセシウム137が原爆の168.5倍、ヨウ素131が2.5倍にあたる。

 資料は、衆議院科学技術・イノベーション推進特別委員会の求めに応じ作成。今年6月に保安院が公表した福島第一原発事故の炉心解析による試算値と、2000年に国連科学委員会がまとめた広島原爆の試算値を放射性物質ごとに一覧にした。半減期が約30年と長いセシウム137で比べると、原発事故が1万5千テラベクレル(テラは1兆)、原爆が89テラベクレル。放射能汚染がそれだけ長期化する可能性を示している。
---朝日新聞





平成23年8月26日

塩害農地、3年以内に復旧方針 復興事業の工程表

東日本大震災からの本格復興に向けて、菅政権は復興施策の工程表と事業計画をまとめた。津波の被害を受けた海岸沿いの農地を3年以内に復旧させることや、生産や流通の拠点となる漁港を2013年度末までに整備する方針を盛り込んだ。26日の復興対策本部(本部長・菅直人首相)で正式決定し、次期政権に実施を委ねる。

 工程表と事業計画では、岩手、宮城、福島3県で津波被害を受けた農業用施設は「営農再開に必要な応急復旧を9月中旬までに、本格復旧は5年間で完了を目指す」と規定。さらに、被災した農地ではヘドロの除去や除塩を行い、「おおむね3年以内の着実な復旧を目指す」と記した。

 ヘドロの堆積(たいせき)状況によって復旧作業を変える方針。(1)ヘドロが比較的少ない約6400ヘクタールの農地は除塩を今年度内に完了し、営農を12年度から再開する(2)ヘドロが厚く堆積した約5400ヘクタールの農地はヘドロ除去や除塩を12年度までに終え、営農を13年度から再開する――などと分けた。東京電力福島第一原発周辺の警戒区域内にある2100ヘクタールの農地は計画から除かれた。
---朝日新聞


福島の早場米、セシウム不検出 県初の検査結果

福島県は25日、同県会津坂下(ばんげ)町で収穫した早場米を検査した結果、放射性セシウムは検出されなかったと発表した。同県でコメの放射性物質の検査結果が出たのは初めて。

 県は、9月中旬に迎える一般米の本格収穫期を前に、独自に早場米を調査。22日に収穫した四つの水田のサンプルを今回調べた。東京電力福島第一原発から100キロ以上離れており、土壌汚染の水準も県内では低い地域。佐藤雄平知事は「胸をなで下ろしている」と話した。

 県は、生産者から申請があった20市町村の48ヘクタール分の早場米を調べる。国の放射性セシウムの基準値(1キロあたり500ベクレル)を超えた場合、その水田のある旧市町村単位で、一般米を含め出荷できなくなる。
---朝日新聞


津波試算、副社長に報告…東電取締役会議論せず

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、東電が従来の想定を上回る10メートル以上の津波が到来する可能性があると試算した2008年、当時執行役員だった武藤栄・原子力立地本部副本部長(現顧問)に担当者が試算結果を報告していたことが分かった。

原発担当の武黒(たけくろ)一郎副社長(現フェロー)にもその後、報告されたが、対策は取られなかった。

 東電が08年春、マグニチュード8・3の明治三陸地震(1896年)と同規模の地震が、福島県沖で起きたと仮定して試算を行ったところ、津波は10メートル以上、遡上(そじょう)高で15メートルを超えるとの結果が出た。

 同社が25日の記者会見で明らかにしたところでは、同年6月、武藤副本部長は試算結果の報告を受け、それまで津波の計算に使ってきた土木学会の指針を見直すよう、同学会に要請することを了承した。試算結果は10年6月までに、武黒副社長にも報告されたが、取締役会で議論されることはなく、非常用ディーゼル発電機を高台に移すなどの対策も取られなかった。
---読売新聞







平成23年8月25日

放射線量、除染なしで2年後に4割減 対策本部が試算

国の原子力災害対策本部は24日、東京電力福島第一原発事故による今後の放射線量を予測する手法をまとめ、原子力安全委員会に提出した。除染をしない場合、雨風の影響などで2年後には線量が4割減少する試算になるという。安全委も了承し、今後の除染方針を決める際の参考にする。

 現在、被災地で放射線量に影響を与えているのは、原発から飛散した半減期が約2年のセシウム134と約30年のセシウム137だ。ヨウ素131は半減期が8日で、現在は検出限界未満に減った。ストロンチウム90なども検出されているが、線量への影響は小さいという。

 セシウム134と137はほぼ1対1の割合で存在し、線量に影響を及ぼすエネルギーは134の方が高い。また、過去の核実験で田畑に蓄積したセシウム137は、雨風の影響で18.4年で半減するとの結果も示した。
---朝日新聞


東電、福島第一で高さ15mの津波予測していた

東京電力が東日本大震災の前に、福島第一原子力発電所に従来の想定を上回る10メートル以上の津波が到来する可能性があると2008年に試算していたことが政府の事故調査・検証委員会で明らかになった問題で、東電は同じ試算で高さ15メートルを超える津波の遡上(そじょう)を予測していたことが24日わかった。

大震災で同原発は、14~15メートルの津波に襲われたが、「想定外の津波」としてきた東電の主張は、15メートル超の遡上高の試算が明らかになったことで崩れた。東電は試算結果を津波対策強化に生かさず、大震災4日前の今年3月7日に経済産業省原子力安全・保安院に対し報告していた。

 東電によると、国の地震調査研究推進本部が02年7月に新たな地震の発生確率などを公表したのを受け、東電は、08年にマグニチュード(M)8・3の明治三陸地震(1896年)規模の地震が、福島県沖で起きたと仮定して、福島第一と第二の両原発に到達する津波の高さを試算した。第一原発の取水口付近で高さ8・4~10・2メートルの津波が襲来。津波は陸上をかけ上がり、1~4号機で津波の遡上した高さは海面から15・7メートル、同5・6号機で高さ13・7メートルに達すると試算した。
---読売新聞






平成23年8月24日

放射性物質放出量を再調査 水おけ使い推計値見直す

東京電力は、福島第一原発の放射性物質の放出量を詳細に調査し始めた。現在の放出量は毎時2億ベクレルと推計していたが、推計のもとになる測定をした時、降り積もった放射性物質がふたたび舞い上がった分を含んだ疑いがあるという。敷地内1カ所と周辺地域の10カ所に水を張ったおけを置き、降ってくる放射性物質の濃度を見直す。

 工程表の第2段階(ステップ2)で目指すのは新たな放射性物質の放出の抑制だ。原発の敷地境界で、降ってくる放射性物質による被曝(ひばく)量を年間1ミリシーベルト以下に抑えるのが目標。

 東電は7~8月、原子炉から約1キロ離れた西門で放射性物質の濃度を測定。その濃度から1時間あたりの放出量は2億ベクレルと推計した。事故時の約1千万分の1、6月下旬の計測の5分の1で、被曝線量なら年0.4ミリシーベルトに相当するとしていた。
---朝日新聞


関係者126人に300時間聴取 原発事故検証委

東京電力福島第一原発事故をめぐる政府の事故調査・検証委員会の畑村洋太郎委員長が23日、記者会見し、これまでに延べ126人の関係者に計300時間のヒアリングをしたことを明らかにした。福島第一原発の吉田昌郎所長は4回、計19時間聴取したという。

 検証委は7月8日の第2回会合で調査方針を決め、9月までの予定で事務局員が集中的なヒアリングを進めている。津波や過酷事故への対策、事故の実態、避難指示の過程などについて研究者、行政関係者、東電関係者から非公開で聴取。吉田所長の2回については畑村委員長も同席した。

 これまでヒアリングを拒否されたケースはないといい、畑村委員長は「知りたいことに的確に応じてくれている。ヒアリングで初めて感じ取れることがある」と話した。ただ「判明した正確な事実を公表できる段階にはない」として内容の詳細は明かさなかった。
---朝日新聞


学校の毎時3・8マイクロ・シーベルト基準廃止

政府は、学校での屋外活動を制限する放射線量としてきた毎時3・8マイクロ・シーベルトの基準を廃止し、今後は同1マイクロ・シーベルトを目安に校庭などの除染を進める方針を固めた。

基準線量が高すぎるとの批判や、福島県内外で独自に除染が進められている状況を受けたもので、事実上これまでの「安全値」を見直す形だ。文部科学省は、子供が学校で受ける積算線量を年間1ミリ・シーベルト(1000マイクロ・シーベルト)以下に抑えることを目指し、除染費用を支援する。

 毎時1マイクロ・シーベルトは、年間の積算放射線量が1ミリ・シーベルトを超えない目安と位置づけ、屋外活動を制限する新たな基準とはしない方針。年間1ミリ・シーベルトは、平常時に自然界や医療行為以外で浴びる線量の限度とされる。
---読売新聞






平成23年8月23日

除染、国の責任 汚染土、福島に「仮置き場」 菅政権

菅政権は、東京電力福島第一原発事故で飛散した放射性物質を除去するための基本方針を固めた。除染に対する国の責任を明記する一方、汚染された土壌やがれきの処分場を国が整備するまでの間、地元に仮置き場を確保するよう求めている。

 原子力災害対策本部(本部長・菅直人首相)が近く「除染に関する緊急実施基本方針」として正式決定する。27日に福島市で開かれる国と県による「原子力災害からの福島復興再生協議会」で地元自治体に示す。

 基本方針は「国は責任をもって除染を推進する」と明記する。除染の暫定目標としては、積算の放射線量が避難の目安となっている年20ミリシーベルト以上の地域を速やかに縮小することを掲げた。さらに年20ミリシーベルト以下の地域も、年1ミリシーベルト以下まで引き下げることを長期的な目標にしている。子どもについては、2年目の積算放射線量を1年目よりも一定割合、削減することをめざす。

 年20ミリシーベルトを上回り、住民が避難している警戒区域や計画的避難区域の除染は、国が主体となって実施する。それ以外の地域は基本的に市町村主体で進めるが、国が財政支援や除染・測定機器の提供、専門家の派遣などで全面協力する。

 除去した汚染土壌やがれきの処分場については、国が建設の工程表を早急に作成する。ただ、処分場が整備されるまでの間は「市町村やコミュニティーごとに仮置き場を持つことが現実的」として、当面は福島県内に保管するよう求める。
---朝日新聞


スポーツ施設の土壌除染徹底を 学会が提言

東京電力福島第一原発事故を受け、スポーツを研究する学者やアスリートらでつくる日本スポーツ学会は22日、福島県と近隣県の学校・スポーツ施設内にある放射能に汚染された土壌の改良の徹底などを国に提言する文書を発表した。

 他に、室内プールを増設すること、長期休暇の際に被災地の子供たちを遠方に滞在させてスポーツを体験させることを提言している。学会メンバーで京都・伏見工高ラグビー部総監督の山口良治氏は記者会見で「被災地では土の汚染を心配してタックルで飛び込めない状況で、心が痛む。一日も早く普通に汗をかける状況を取り戻してやらないといけない」と語った。
---朝日新聞


放射性物質拡散を空から測定、1都21県に拡大

文部科学省は22日、東京電力福島第一原子力発電所事故による放射性物質の拡散状況を、航空機を使って測定する調査を、青森県から愛知県の1都21県に広げると発表した。

これまでは福島や宮城県を中心に、原発の半径約120キロ圏内で実施していたが、圏外でも線量の高い地域が見つかったため。23日に群馬県で始め、10月まで順次実施する。

 航空機に搭載する測定器は、これまで使われていた原子力安全技術センターと米エネルギー省の装置に加え、日豪の地質調査会社から借り、計4台になる。民間や地方自治体の防災ヘリコプターに積んで放射性物質の分布を調べ、文科省のホームページで結果を公表する。
---読売新聞


新潟県十日町市は22日、市が保育施設の土壌などの放射性物質調査を行った結果、白梅保育園で雨水を集める槽にたまった泥から1キロ・グラム当たり1万8900ベクレル、私立愛宕幼稚園で草葉の堆積物から同2万7000ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。

8000ベクレル超~10万ベクレルは管理型処分場での仮置き対象となり、市は県と処分方法について相談する。

 今月12日に採取し、県内の検査機関に調査を委託していた。両園とも、検査地点の地上1メートルの空間放射線量はそれぞれ0・10マイクロ・シーベルトと0・14マイクロ・シーベルトで、通常の範囲内だったという。
---読売新聞


浄化装置「サリー」配管から3シーベルト

東京電力は22日、福島第1原発から出ている高濃度の放射能汚染水を浄化するために導入した装置「サリー」で、配管の一部から毎時3シーベルトの高い放射線量が計測され浄化処理を一時停止した、と発表した。
---毎日新聞




平成23年8月22日

原発周辺の土地、国借り上げ検討 居住を長期禁止

菅政権は、東京電力福島第一原発の周辺で放射線量が高い地域の住民に対し、居住を長期間禁止するとともに、その地域の土地を借り上げる方向で検討に入った。地代を払うことで住民への損害賠償の一環とする考えで、すでに地元自治体に打診を始めた。菅直人首相は今週末にも福島県に入り、自治体関係者らに説明する見通しだ。

 政権は当面、立ち入りを禁止した原発から半径20キロ圏内の「警戒区域」の中で、継続して高い放射線量が観測される地域について警戒区域の指定解除を見送る方針。福島県双葉、大熊両町のうち、原発から半径3キロ圏内の地域が想定されるが、「3キロ圏外でも放射線量が高い地域があり、範囲が広がる可能性がある」(政権幹部)との見方もある。

 警戒区域の一部では、高い放射線量が観測されている。事故発生から1年間の積算放射線量の推計は、警戒区域内の50地点中35地点で、政権が避難の目安としている年20ミリシーベルトを超え、原発から3キロの大熊町小入野では508.1ミリシーベルトを記録した。
---朝日新聞







平成23年8月21日

汚染水浄化サリー、効果想定下回る セシウム5万分の1

東京電力は20日、福島第一原子力発電所の敷地内にたまっている高濃度放射能汚染水の新たな浄化処理施設、通称「サリー」の放射性物質の除去効果を明らかにした。放射性セシウムの濃度が約5万分の1に減ったという。

 東電によると、セシウム134で処理前より5万2千分の1、セシウム137で5万7千分の1に減った。当初の想定では10万~100万分の1程度に減らす予定だった。しかし、装置のポンプの負担が予想以上に大きく、装置の除染能力を5分の4に落としているためという。

 サリーは18日に起動した。米キュリオン社と仏アレバ社の処理装置と組みあわせたり別々に運転したりして汚染水を処理する。現在、2、3号機のタービン建屋から集中廃棄物処理施設に移した汚染水を早急に処理するため、別々に運転しており、合わせて毎時約70トンの汚染水を処理している。
---朝日新聞






平成23年8月20日

福島から牛購入の農家2戸、堆肥からセシウム 島根

島根県は19日、福島県内の牛を5~6月に購入した農家15戸のうち2戸の堆肥(たいひ)から放射性セシウムを検出、1戸は国の暫定基準値(1キロあたり400ベクレル)を超えていたと発表した。これらの牛と排泄(はいせつ)物について農林水産省は、福島県への調査などを踏まえ、牛の移動と出荷を認める通知を島根県に出していた。

 島根県内では5月以降、一部の肥育施設で宮城県産の汚染稲わらが納入され、堆肥の一部から放射性セシウムが検出されたが、これらの牛とは別という。

 島根県によると、15戸は福島県の臨時家畜市場から福島第一原発周辺の農家が肥育していた牛を含む計77頭を購入した。農林水産省は7月21日、牛と排泄物を農場内に保管するよう通知。このうち64頭について今月11日、汚染わらは与えられていなかったとして県に出荷を認める通知をしていたという。

 島根県の独自検査で、64頭中、2頭を購入した1戸から2700ベクレル、3頭を購入した別の農家で100ベクレルを検出した。県は今後、77頭のふんと尿を採取し検査するという。

---朝日新聞

サリー加わり汚染水処理能力1.4倍に 福島第一原発

東京電力は19日、福島第一原子力発電所の高濃度の放射能汚染水を浄化する施設全体の最大の処理能力が、18日に新たな浄化装置を導入したことで1.4倍に上がったことを明らかにした。技術的なトラブルで滞っていた汚染水処理に弾みをつけたい考えだ。ただ、今後もトラブルが続いて、設計通りの処理量が出ない可能性はある。

 東電は18日、セシウムを吸着する東芝製の装置「サリー」の運転を開始。19日には、従来の米キュリオン、仏アレバの二つの装置を直列につないだ浄化と、サリーによる浄化の2系統を、並行して運転し始めた。
---朝日新聞


除染などの司令塔的役割、「汚染対策室」設置へ

細野原発相は19日の閣議後の記者会見で、東京電力福島第一原子力発電所事故に伴う放射性物質による環境汚染に対応するため、来週にも内閣官房に「放射性物質汚染対策室」を新設する方針を明らかにした。

 省庁別に取り組んできた除染や放射性廃棄物の処理、食品安全などについて、今後は対策室が統括し、司令塔的役割を果たすとしている。
---読売新聞

 


イノシシの肉から放射性セシウム検出…宮城

宮城県は19日、県猟友会の会員が捕獲したイノシシの肉から、暫定規制値(1キロ・グラムあたり500ベクレル)を超す1キロ・グラムあたり2200ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。

 イノシシ肉は市場に流通していないが、県は野生動物の食用摂取を控えるように呼びかけている。発表によると、イノシシは7日に同県南部の角田市で捕獲され、同会が16日に検査機関に検査を依頼した。イノシシは通常、土中の虫や畑の作物を餌にしている。
---読売新聞

警戒区域:年積算最高508ミリシーベルト…文科省推計(500年分に相当)

文部科学省は19日、東京電力福島第1原発事故で警戒区域(半径20キロ圏内)に指定された9市町村のうち8市町村の50地点について、事故発生から1年間の積算放射線量の推計値(1日8時間屋外にいた場合)を初めて公表した。最高は原発の西南西3キロの大熊町小入野の508.1ミリシーベルトで、一般人の人工被ばくの年間許容線量の500年分に相当する。35地点が20ミリシーベルトを超え、原発周辺地域の除染作業の困難さが浮き彫りになった。

 推計は各地点での実測値を基に、大震災翌日の3月12日~8月11日の積算線量について、1日のうち16時間は屋内に滞在すると仮定して計算。今月12日以降については、同9~11日の推計値の平均値(最新推計値)が継続するとして計算した。

 その結果、大熊町では全12地点で20ミリシーベルトを超え、うち7地点は100ミリシーベルト以上だった。最新推計値も大熊町小入野の毎時75マイクロシーベルトが最高だったが、避難住民の一時帰宅の目安とされる毎時200マイクロシーベルトは下回った。

 このほか浪江町川房(原発の北西20キロ)223.7ミリシーベルト▽双葉町長塚(同北北西5キロ)172.4ミリシーベルト▽富岡町小良ケ浜(同南南西6キロ)115.3ミリシーベルト--なども高さが目立つ。一方、浪江町北幾世橋(同北8キロ)は4.1ミリシーベルトとなるなど、同じ市町村でも地点によって線量が大きく異なっている。
---毎日新聞





平成23年8月19日

牛の出荷停止、福島と宮城は19日にも解除

福島と宮城両県の肉牛の出荷停止の指示について、菅政権は19日にも解除する方針を固めた。今後、県が示した検査方法に沿った畜産農家の牛は出荷できるようになる。放射能で汚染された稲わらは牛に食べさせないよう、管理を徹底することにした。岩手、栃木両県については調整中だ。

 牛肉の検査方法や汚染稲わらの管理については、福島、宮城両県が示した計画を承認する。岩手、栃木両県は計画を作成中だ。

 解除後は、放射性物質に高濃度に汚染された地域や汚染された稲わらを利用した農家の牛については、全頭検査で基準を下回れば流通することになる.
---朝日新聞


新たな浄化装置「サリー」、本格稼働 福島第一原発

東京電力は18日、福島第一原子力発電所内の高濃度の放射能汚染水を浄化する新たな装置、通称「サリー」の本格運転を始めた。サリーと、以前から使ってきた米キュリオン社のセシウム吸着装置、仏アレバ社の除染装置の三つの浄化装置をつなげて、同日午後、集中廃棄物処理施設の高濃度汚染水の浄化を始めた。

 サリーは東芝などが開発した。キュリオン社の装置に似た構造。三つの装置のつなぎ方を工夫することで、どれか一つが止まっても浄化が続けられるようにしたほか、サリーは100万分の1程度まで放射能濃度を下げる性能があり、サリー単体でも浄化を続けられるという。
---朝日新聞


広域の放射線量地図、作成へ…青森から愛知まで

政府や東京電力、福島県などで構成するモニタリング調整会議は東北から中部地方までを測定した広域の放射線量地図を作ることを決めた。

 航空機で測定した上空の放射線量から地上1メートルの放射線量を計算する。

 同様の測定は、すでに福島、宮城、栃木県とその周辺で実施されている。これを青森県から愛知県まで順次広げ、各地域の放射線対策に生かしていく。

 広域の放射線量地図は、群馬大教育学部の早川由紀夫教授(火山学)が、国や地方自治体が測定した約2万5000地点のデータなどをもとに作製し、ホームページで公開している。放射線量が高い地域は同心円状ではなく、福島第一原発から主に3方向に広がり、南関東でも周囲より放射線量が高い「ホットスポット」が出現している。
---読売新聞






平成23年8月18日

放射線測定・被曝管理の人材4千人育成 工程表改訂版

政府と東京電力は17日、福島第一原子力発電所の事故収束の道筋を示した工程表の改訂版を発表した。政府の支援を受けながら、放射線測定や被曝(ひばく)管理の専門知識を持つ人材の育成を進めることを新たに盛りこんだ。また、10月中旬から来年1月中旬までに、原子炉を安定した状態で止める冷温停止状態を達成するため、原子炉への注水量を増やし、汚染水浄化処理装置の安定的な稼働を目指す。

 従来の工程表からの主な追加点は、事故収束に向けた作業を行う要員の計画的育成と配置。今後、発電所内の事故収束の作業のための放射線測定や、避難解除によって住民の帰宅に際して放射線を測定する要員の不足が見込まれるためだ。
---朝日新聞


原発の敷地境界、放射性物質は減少 政府と東電が発表

政府と東京電力は17日、工程表で避難区域の解除の基準を示すため、最近2週間に大気に放出された放射性物質の量を示した。現時点では発電所西門の敷地境界で毎時約2億ベクレルで、事故時の約1千万分の1、6月下旬の5分の1に減った。

 1年間この場所に立った場合、新たに被曝(ひばく)する放射線量は0.4ミリシーベルト。政府と東電は帰宅の条件として、原発の敷地境界での新たな被曝量を1ミリシーベルト以下に抑えることなどを挙げている。

 東電は「事故による爆発で放出されて大気中に浮遊している放射性物質まで測っており、新たに放出されている放射性物質はさらに低い」とみている。ただ、放出が減った理由の説明ができないため、新たな測定法を検討する。
ーーー朝日新聞


福島の子ども、半数近くが甲状腺被曝 政府調査で判明

東京電力福島第一原子力発電所事故をめぐり、政府の原子力災害対策本部は17日、福島県の子ども約1150人を対象にした甲状腺の内部被曝(ひばく)検査で、45%で被曝が確認されていたことを明らかにした。17日、同県いわき市で開かれた説明会で発表した。すぐに医療措置が必要な値ではないと判断されているが、低い線量の被曝は不明な点も多く、長期的に見守る必要がある。

 検査は3月24~30日、いわき市と川俣町、飯舘村で0~15歳の子どもを対象に実施した。原子力安全委員会が当時、精密検査が必要だと決めた基準は甲状腺被曝線量が毎時0.20マイクロシーベルト以上。1150人のうち、条件が整い測定できた1080人は全員、0.10マイクロシーベルト以下だった。

 この日、説明会には、検査を受けた子どもの保護者ら約50人が参加した。対策本部原子力被災者生活支援チームの福島靖正医療班長は「問題となるレベルではない」と説明した。

---朝日新聞

放射線量減、目標値に…工程表4か月

政府と東京電力は17日、福島第一原子力発電所の事故収束に向けた工程表について、過去4か月の達成状況と追加項目を発表した。

 最近2週間の放射性物質の推定放出量は毎時約2億ベクレルと、3月の事故直後の1000万分の1に減少。1年間の被曝(ひばく)量に換算した暫定値は、原発の敷地境界で0・4ミリ・シーベルトとなり、来年1月に予定される工程表完了時の目標値(1ミリ・シーベルト以下)を達成した。

 放射性物質の大量放出の危険性が低下していることから、政府と東電は、立ち入り禁止の警戒区域(20キロ圏内)などでの緊急除染についての基本方針を今月中にまとめ、今後、除染方法などの検討に入る。

 1号機では先月下旬から原子炉温度が100度を下回り、最終目標とする冷温停止の条件を線量、温度ともに満たしたことになるが、東電は「線量の値が暫定的なため、現時点では冷温停止とは言えない」としている。
---読売新聞


がれき処理法:26日成立へ 国が除染、処理計画

民主、自民、公明3党は17日、東京電力福島第1原発事故による放射性物質で汚染されたがれきや土壌などの処理のための特別措置法案を、今国会で成立させることで合意した。議員立法で19日の衆院環境委員会に提案して即日採決し、衆院本会議、参院環境委での審議を経て26日の参院本会議で成立させる見通し。原発事故が原因の環境汚染に対処する初めての法律となる。
---毎日新聞






平成23年8月17日

土壌のセシウム除去、水洗いとふるい分けで効率的に

水洗いとふるい分けを組み合わせることで、放射能汚染された土壌から放射性セシウムを効率的に取り除く仕組みを京都大の豊原治彦准教授らが開発した。住宅や公園の表土など粘土の少ない土では有効という。9月に長崎市で開かれる日本水産学会で発表する。

 豊原准教授は、1キロあたり3千~5千ベクレルの放射性セシウムを含む福島県郡山市の公園の土で実験した。細かい粘土が重さで土全体の4%と、粘土の少ない土。

 まず、汚染土壌をざるの上でたわしでこすって水洗いすると、水にセシウムの約88%が移った。洗浄水にあるセシウムは、薬剤を使って100%集めて沈殿させることができた。
---朝日新聞


汚染水浄化装置「サリー」、試運転始まる 東芝など開発

東京電力は16日、福島第一原子力発電所内の高濃度の放射能汚染水を浄化する新たな装置、通称「サリー」の試運転を始めた。6月中旬から稼働している米キュリオン社のセシウム吸着装置や仏アレバ社の薬液による除染装置と組み合わせて使うことで、汚染水処理の安定性を高めるのが狙い。

 サリーは東芝などが開発した。セシウム吸着装置に似た構造で、放射性物質を吸着する合成ゼオライトとチタンケイ酸塩を円筒形の容器に詰め込んで直列につなげ、汚染水を流して浄化する。実際に処理する汚染水より放射性物質の濃度がやや低い汚染水を使って17日夜まで試運転をし、性能を確かめた上で、高濃度の汚染水を使った本格稼働を始める。
---朝日新聞


東京電力福島第1原発事故で、3月12日に起きた1号機の水素爆発について、政府の「事故調査・検証委員会」(畑村洋太郎委員長)の聴取に対し、東電側が爆発前に予測できていなかったと証言していることが分かった。長時間の全電源喪失時に格納容器を守るため実施するベント(排気)のマニュアル(手順書)がなかったことも判明。このため、作業に手間取るなど、初期対応で混乱した様子が浮かび上がった。

 関係者によると、政府事故調はこれまでに、同原発の吉田昌郎所長ら東電社員や政府関係者らから聴取を続けている。

 1号機の水素爆発は、東日本大震災の翌日の3月12日午後3時36分に発生。建屋の上部が吹き飛んだ。水素は、燃料棒に使用されるジルコニウムが高温になって水と反応し発生したとみられている。

 関係者によると、事故調に対し、東電側は原子炉や格納容器の状態に気を取られ、水素が原子炉建屋内に充満して爆発する危険性を考えなかったという趣旨の発言をし、「爆発前に予測できた人はいなかった」などと説明しているという。

 また、ベントについては、マニュアルがなかったため設計図などを参考にして作業手順などを検討。全電源が喪失していたため作業に必要なバッテリーなどの機材を調達し始めたが、型式などの連絡が不十分だったこともあり、多種多様な機材が運び込まれて、必要なものを選別する手間が生じた。

 さらに作業に追われる中、機材が約10キロ南の福島第2原発や作業員らが宿泊する約20キロ南のJヴィレッジに誤って配送され、取りに行かざるをえない状況になった。ある社員は「東電本店のサポートが不十分だった」と話しているという。

 一方、1号機の炉心を冷却するための非常用復水器(IC)が一時運転を中断していたものの、吉田所長ら幹部がそのことを把握せず、ICが稼働しているという前提で対策が検討されていたことも判明。事故調の聴取に吉田所長は「重要な情報を把握できず大きな失敗だった」などと話しているという。

 事故調は、東電側からの聴取内容と一連の事故に関するデータなどを精査した上で事故原因を解明していく方針だ。

 ◇震災翌日の首相視察「目的分からぬ」

 「目的が全く分からない」--。菅直人首相が東日本大震災翌日の3月12日、東京電力福島第1原発を視察したことについて、現場のスタッフが政府の「事故調査・検証委員会」の調べに、懐疑的な感想を述べていることが明らかになった。

 菅首相からの「なぜこんなことになるのか」との質問には、「自由な発言が許され、十分な説明をできる状況ではなかった」と振り返る説明があった。また、海江田万里経済産業相が12日午前6時50分、1号機の原子炉格納容器の圧力を下げるベントの実施命令を出したことに、現場は「違和感が強く、意図的にぐずぐずしていると思われたら心外」と受け止めたという。

 陸上自衛隊のヘリコプターによる使用済み核燃料プールへの放水には、「ありがたかったが、作業効率が極めて低いと感じた。プールに入っていないと思われるケースが多かった」との感想があったという。
---毎日新聞







平成23年8月16日

放射能、国が除染 特別地域を指定 与野党で法案提出へ

東京電力福島第一原発の事故で飛散した放射性物質による環境汚染に対応する特別措置法案の全容が15日、明らかになった。国が汚染の著しい地域を指定し、土壌や草木、建物の除染のほか、がれきの処理を実施するとしている。法案には民主、自民、公明の3党が合意。来週中にも国会に提出され、今国会で成立する見通しだ。

 現行法では、環境中に出た放射性物質の汚染処理についての定めがない。法案が成立すれば、原発事故による放射能での環境汚染に対処する初の法律となる。

 法案は「汚染による人への健康影響を低減する」ために、土壌などの除染が必要な地域を環境相が「特別地域」として指定。国は関係する自治体などの意見を聞いた上で実施計画を策定し、除染する。

 また、汚染のレベルが特別地域よりも低い場所は、汚染状況を調査・測定する「重点調査地域」に指定できる。同地域の除染は、都道府県や市町村が担い、必要に応じて国が代行する。
---朝日新聞


「放射能汚染海域、日本の発表超える」 中国側が見解

中国国家海洋局は、福島県沖の西太平洋で行った海洋環境調査の結果として「(放射性物質に)汚染された海域は日本が発表した影響範囲をはるかに超えている。放射性汚染物質が中国の管轄海域に入っている可能性も排除できない」との見解を明らかにした。

 中国紙、科技日報(電子版)が15日、同紙の取材に対する同海洋局の書面回答の内容として伝えた。

 これによると、放射性物質の影響を受けているとされたのは、福島県沖東800キロ以内の25.2万平方キロの海域。中国近海に比べてセシウム137が最高300倍、ストロンチウム90が最高10倍の濃度で、それぞれ検出されたという。

 同海洋局は福島第一原発事故を受け、6月から7月にかけ、海洋調査船を宮城県沖などの西太平洋に派遣し、調査を行っていた。
---朝日新聞


福島第1原発:県内の沿岸漁業、月内にも試験再開

東京電力福島第1原発事故で全面的に止まっていた福島県の沿岸漁業が、5カ月ぶりに動き出すことになった。県内7漁協でつくる福島県漁業協同組合連合会(県漁連・野崎哲会長)は早ければ今月下旬にも刺し網漁を試験的に再開する。同県海域ではまだ一部の魚種に放射線の影響があり、予想される風評被害に挑む船出となる。

 福島県では6月に沖合漁が始まったが、近隣海域で操業する沿岸漁は自粛。ウニ・アワビ漁は漁期の5~8月の全面中止を決め、主力の底引き網漁は自粛したまま7、8月の休漁期に入った。休漁期がない刺し網漁は影響を受け続けている。県漁連によると、請求の半額のみが支払われた東電の仮払いや、がれき処理の日当などで生計を維持している漁師も多いという。
---毎日新聞





平成23年8月15日

大震災の震源断層を掘削へ…探査船「ちきゅう」

東日本大震災を引き起こした震源断層を掘削し、海底地盤の変化を調べる国際共同計画が、日本の海洋研究開発機構などの参加で来春にも実施される見通しになった。

 地震直後の摩擦熱が残る海溝型地震の断層を掘削する世界初の試みで、マグニチュード9・0という巨大地震の解明につながる成果が期待される。

 掘削調査は、日米など24か国によるプロジェクト「統合国際深海掘削計画(IODP)」の一環として検討されている。来春にも同機構の地球深部探査船「ちきゅう」を投入し、プレート(岩板)の境界が最も大きく動いた宮城県沖の海底(水深6000~7000メートル)で、地下1000メートルまでの断層を含む地層を採取する予定だ。

 東日本大震災では、日本海溝付近で最大20メートル以上もプレート境界がずれたと推定されている。しかし、これほど大きく動いた理由は分かっていない。また、プレート境界だけでなく、陸側のプレート内部で枝分かれした断層も動いたため、津波が大きくなった可能性も指摘されている
---読売新聞






平成23年8月14日

牛ふんの堆肥、新潟でも基準超す放射能

 新潟県は13日、放射性セシウムに汚染された宮城県産の稲わらを牛に与えていた可能性がある農場9カ所で作られた牛ふんの堆肥(たいひ)から、国の基準値(1キロあたり400ベクレル)を超えるセシウムが検出されたと発表した。

 胎内、新発田、三条、長岡、小千谷各市と関川村の農場で、最も高い数値は胎内市の農場の1キロあたり3760ベクレル。県は各農場に牛のふんや尿、堆肥を移動させないよう求めた。

 島根県でも牛ふん堆肥から基準値を超えるセシウムが検出されている。
---朝日新聞


セシウム汚染:コメ検査30都府県で 「自主」西日本でも

東京電力福島第1原発事故を受け、新米の放射性セシウム汚染調査を実施する自治体が計30都府県に上ることが、毎日新聞の調べで分かった。農林水産省は東日本の17都県を調査対象としているが、汚染牛問題で消費者の「牛肉離れ」が進んだことなどから、安全性をアピールしたい産地の危機感が浮かぶ。

 農水省は青森から静岡の17都県に対し、「土壌のセシウム濃度が1キロあたり1000ベクレル以上」か「空間放射線量率が毎時0.1マイクロシーベルト超」の地点で、収穫の前後2回、玄米を調べるよう求めている。収穫前の予備調査で玄米1キロあたり200ベクレルを超えるセシウムが検出された場合、その地域は重点調査区域に指定され、収穫後の本調査で15ヘクタールごとに細かく調べられる。もし500ベクレルを超えれば、その地域のコメの出荷は禁止される。
---毎日新聞







平成23年8月13日

セシウム、深さ15センチまで浸透 郡山の水田

福島第一原発の事故で同県郡山市の水田の土壌を調べたところ、放射性セシウムの一部が深さ約15センチまで浸透していることが、東京大と福島県農業総合センターの研究でわかった。15日付の学術誌「ラジオアイソトープス」に発表する。

 5月下旬に調べた。放射性セシウム134と137の88%は深さ3センチまで、96%は同5センチまでにとどまっていたが、深さ15センチでもごく微量が検出された。

 またセシウムが溶けた水が深いところに移動する速度は水の千分の1程度と考えられていたが、実際には10分の1程度と、予想より速いこともわかった。調査を担当した東京大の塩沢昌教授(農地環境工学)は「土壌などの撤去は、放射性物質が表面にあるうちに早くやる必要がある」と話す。
---朝日新聞



水田の放射能除染、技術確立へ試験 福島・飯舘

福島第一原発の事故で「計画的避難区域」に指定された福島県飯舘村の水田で13日、土壌の汚染を除く技術の確立を目指す実証試験が始まった。稲作再開に向け、まず表面の土を除去した。

 同村飯樋の高野靖夫さん(56)の7アールの水田で行った。放射性セシウムが土1キロあたり5千ベクレルを超える水田では作付けが禁止されるが、実験田では6月初旬の検査で8千ベクレル(速報値)が検出されたという。実験では、根が届く深さ15センチまでの「作土層」を5千ベクレル以下にした後に作付けし、収穫された米に放射性物質が移るかどうかを確認する。
---朝日新聞


陸前高田の薪からセシウム…京送り火で使用中止

東日本大震災の津波に遭った岩手県陸前高田市の松で作った(まき)の使用について二転三転した16日の「京都五山送り火」について、京都市は12日、薪の表皮から放射性セシウムが検出されたため、使用を中止すると発表した。

 門川大作・京都市長は記者会見し、「薪から放射性物質が検出されないことが使用の前提だった。出た以上、断念せざるを得ない。陸前高田市をはじめ、被災地の皆様に悲しい思いをさせてしまい、心を痛めている」と謝罪した。

 市によると、薪500本を福井県坂井市のボランティア団体を通じて調達。検査会社に依頼して500本すべてについて調べたところ、表皮からセシウム134、同137を合わせて、平均1キロあたり1130ベクレルを検出した。長期間、屋外に置かれていたためとみられるという。内部からは検出されなかった。
---読売新聞


放射性物質:学校プール排水できず 福島県内600カ所
 東京電力福島第1原発事故で、福島県内の多くの学校が放射性物質に汚染されたプールの水を排水できずに困っている。農業用水路などに流れ込む場合、文部科学省は学校が自ら農家側の了解を得るよう指導しただけで、県教委が求める放射性物質の排水基準(濃度)作りを進めていない。
---毎日新聞





平成23年8月12日

堆肥から基準値超えるセシウム 島根で検出

島根県は11日、宮城県産の稲わらを与えられた牛のふんや尿を原料とした堆肥(たいひ)の一部から、国の暫定基準値(1キロあたり400ベクレル)を超える放射性セシウムが検出されたと発表した。基準値を超えた堆肥は出荷されていないという。

 島根県は国の指示を受け、同県雲南市のJA雲南の6肥育センターと、同県奥出雲町農業公社などが運営する3堆肥センターを調査。頓原肥育センターで1082.7ベクレル、横田堆肥センターで556.8ベクレルを検出した。残り7カ所のうち5カ所は基準値を下回る152.2~346.7ベクレルで、2カ所は検出されなかった。県は基準値を下回った堆肥も含めて出荷しないよう求めている。
---朝日新聞


全燃料プールの冷却稼働 福島第一、1号機も水温下がる

東京電力は11日、福島第一原発1号機の燃料プールの水温が40.5度まで下がったと発表した。10日に循環冷却装置を稼働させており、順調なら近く40度以下になるという。これで1~4号機のすべての燃料プールで冷却装置が動き出したことになる。1~3号機の原子炉でも、放射能汚染水を浄化して循環させる冷却が始まっている。

---朝日新聞

4号機燃料プール冷却装置で微量の水漏れ

東京電力は11日、福島第一原子力発電所4号機の使用済み核燃料一時貯蔵プールの循環冷却装置で水漏れが見つかったと発表した。

 午前11時20分ごろ、4号機の原子炉建屋に隣接する廃棄物処理建屋内で、プールの水を循環させている冷却装置のホースから20秒に1回程度、水滴が落ちているのを社員が確認した。ホースの下の床は、1メートル四方ほどの範囲が湿っていた。現場周辺の放射線量は毎時0・2ミリ・シーベルトだった。
---読売新聞








平成23年8月11日

汚染疑い牛、12都県で給食に 基準超2校 文科省調査

放射性セシウムに汚染された疑いのある牛肉を給食に使っていた学校や幼稚園が12都県の296施設に上ることが、文部科学省の調査で分かった。うち2校では国の暫定基準値を超えるセシウムを検出。健康に影響はないとみられるが、文科省は食材の出荷制限などの情報に注意するよう学校現場に呼びかけている。
---朝日新聞


校庭の除染、急ピッチ 福島の半数の公立校で実施・計画

東京電力福島第一原発事故で、福島県内の公立の小中学校、養護学校、幼稚園・保育所の半数にあたる584校が、汚染された校庭や園庭の土を取り除く工事を実施したか、計画していることが朝日新聞の調査でわかった。このうち97%が夏休み中に終える見通しだ。除去で生じる土の量は約18万立方メートルにのぼるが、処理のめどは立っていない。

 全59市町村に、公立の計1160校の実施状況を聞いた。土の除去を実施または計画中なのは25自治体の584校。このうち、10日までに完了したのが299校、おおむね今月末までの夏休み中に終えるめどが立っているのが268校。合わせると97.1%が2学期始業前に終える見通しだ。

 土の除去を急ぐ自治体側には、子どもの県外転出を防ぎ、避難している子どもが2学期に戻るきっかけにしたいとの考えがある。
---朝日新聞


メルトダウンの可能性、事故直後に認識 寺坂・保安院長

福島第一原発の事故発生から5カ月を迎えるのを前に、経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭院長が10日会見し、事故直後の3月12日に、核燃料が溶け落ちる炉心溶融(メルトダウン)に近い状態になっていた可能性を認識していたことを明らかにした。

 当時の広報担当の審議官が3月12日、炉心溶融の可能性があると発言したことについて、寺坂院長は「セシウムが検出されており、そういう受け止めはあり得る」と思っていたという。
---朝日新聞


1号機燃料プール、循環冷却の稼働開始

東京電力は10日午前、福島第一原子力発電所1号機の使用済み核燃料一時貯蔵プールを安定的に冷やす循環冷却を稼働させた。

 2~4号機のプールでは、既に循環冷却が行われており、事故収束に向けた工程表で来年1月とした目標期限を大幅に前倒しできる。

 東電によると、1号機のプールには、392体の燃料集合体(燃料棒の束)がある。計器の故障で水温は計測できていないが、定期的に注水しており、「それほど高くない」とみている。循環冷却により、2~4号機と同程度の30~40度に下げられる見込み。
---読売新聞






平成23年8月10日

「フクシマの情報公開怠り住民被曝」 NYタイムズ報道

東京電力福島第一原発の事故をめぐり、米ニューヨーク・タイムズ紙は9日付紙面で、日本政府が緊急時迅速放射能影響予測(SPEEDI)のデータを事故直後に公表することを怠ったために、福島県浪江町など原発周辺自治体の住民らが被曝(ひばく)している可能性が高いと伝えた。

 長文の記事は、菅政権との対立で4月に内閣官房参与を辞任した小佐古敏荘・東大大学院教授が、事故直後にSPEEDIのデータ公表を政府に進言したが、避難コストがかさむことを恐れた政府が公表を避けたと指摘。「原発事故の規模や健康被害のリスクを過小評価しようとする政府に対し、社会の怒りが増大している」と論評した。

 そのほか、原子炉のメルトダウンを裏付けるデータ公表の遅れや、校庭での放射性物質の基準値をめぐるぶれなども問題視した。
---朝日新聞


最大5.5マイクロシーベルト 準備区域の放射線量

 福島県での緊急時避難準備区域の解除に向け、政府の原子力災害現地対策本部は9日、区域内にある5市町村の学校や通学路、公共施設など1424地点の放射線量(速報)を公表した。最大と最小地点はいずれも南相馬市でそれぞれ毎時5.5マイクロシーベルトと0.1マイクロシーベルトだった。最大地点にある住居は、すでに「特定避難勧奨地点」に設定されている。

 調査は7月中旬に実施した。結果を公表することで住民に戻るかどうかの判断材料にしてもらうなどの狙いがある。各市町村の線量は田村市が4.0~0.2、川内村が4.7~0.2、広野町が1.8~0.3、楢葉町が1.6~0.6(単位はいずれもマイクロシーベルト)。

 同本部によると、毎時3マイクロシーベルトを超えると、政府が注意を払う目安にしている年間被曝(ひばく)量の20ミリシーベルトを超える可能性があり、放射性物質の集中的な除染が必要になる。
---朝日新聞


「準備区域」の避難解除、9月上旬にも 菅政権が方針

菅政権の原子力災害対策本部(本部長・菅直人首相)は9日、東京電力福島第一原発から半径20キロ以遠の「緊急時避難準備区域」について、9月上旬にも指定を解除する方針を決めた。原子炉の危険性が低下したと判断したためで、自治体ごとにつくる計画に沿って住民帰還を進める。原発から半径3キロ圏内の避難住民の一時帰宅を8月中にも開始することも決めた。

 政権が指定した避難区域が解除されれば初めて。

 緊急時避難準備区域は原発から半径20~30キロ圏にあり、年間の累積放射線量が20ミリシーベルトに達するおそれがない地域。福島県広野町、楢葉町、川内村、田村市の一部、南相馬市の一部の計5市町村が対象だ。子供や妊婦、入院患者などは立ち入らないよう求められ、それ以外の人も緊急時に屋内退避や避難ができるよう準備する必要がある。住民約5万8500人のうち、約2万5千人が現在も避難している。

---朝日新聞






平成23年8月9日

福島県内の小中学生、夏休み中に千人以上転校

福島県の公立小中学校で夏休み中に県外に転校する児童・生徒が1081人に上ることが8日、県教育委員会の調査でわかった。

 福島第一原発事故による放射線への不安から、1学期の終了を区切りとして県外に引っ越すケースが相次いでいると県教委はみている。

 県教委学校経営支援課によると、内訳は小学生918人、中学生163人(7月27日現在)。ほとんどが「健康面で心配がある」など、放射線への不安を理由にあげているという。昨年の夏休み中の転校者数は集計していないが、県は「大幅に増えたのは明らか」としている。

 調査によると、東日本大震災後から夏休み前までに県外に転校した小中学生は7672人だった。夏休み前の転校は、家を失ったり、警戒区域などから避難を求められたりしたケースが大半とみられる。
---読売新聞


 福島県内の公立小中校に通っていた児童・生徒のうち、東日本大震災と福島第1原発事故以降に転校したか、夏休み中に転校予定の小中学生が計約1万4000人に上ることが、県教委のまとめで分かった。夏休み中に県外に転校予定の小中学生は1081人で、4分の3は放射線への不安を理由に挙げた。当初は原発から30キロ圏など避難区域からの転校例が多かったが、区域指定されていない県央部(中通り地方)からの例が多くなっているという。

 県教委によると、震災発生から7月15日までに県外へ転校した児童・生徒は7672人。県内への転校が約4500人。夏休み中に県外へ転校を予定しているのは1081人、県内への転校予定が755人。

 文部科学省によると、県内の公立小中校の児童・生徒は5月1日現在で約16万5000人だった。1割近くが転校を余儀なくされた形だ。私立学校生や就学前の幼児、高校生らを含めると「疎開」した未成年者の数はさらに増える。

 原発事故後、同県では、原発30キロ圏内の学校の多くが県内他校の校舎を借りて授業を行っている。県教委の分析では、7月15日までの転校者計約1万2000人の半数以上は、元々は原発30キロ圏内の学校に通っていた児童・生徒とみられる。今回、1学期終了に合わせて実態を調査した。調査に携わった関係者によると、夏休み中の県外転校予定者の半数以上が福島、郡山両市など中通りの学校に通学していたという。

 一方、夏休み中の県内転校予定者の約半数は「仮設住宅などへの転居」を理由に挙げた。同県相馬市に避難先から戻るケースもある。県教委は「子供の負担を考えて、区切りとなる1学期終了後の転校を決めた人が多いのでは」と推測している。
---毎日新聞


原発事故賠償 欠かせぬ因果関係の精査

東京電力福島第1原発事故による賠償は、文部科学省の「原子力損害賠償紛争審査会」が中間指針をまとめたことで、来月から請求の受け付けが始まる。

 避難した中には生活に困窮している人が多く、企業の倒産や廃業も相次いでいる。賠償金の支給を急がねばならない。

 しかし一方で賠償が際限なく増えれば、電気料金や税金の引き上げなど国民負担にもつながりかねない。範囲認定や基準、算定方法には、因果関係を精査した上での合理的判断が欠かせない。

 認定のあいまいさで一例を挙げるなら、避難の際の交通費や宿泊費、精神的損害について、何を基準に算出するのかが明確にされていない。期間も「避難指示が解除されて相当期間が経過した後」とあるだけだ。

 企業の場合も、事故がなかった場合に得られた収益がどのくらいなのかを適正に判断するのは難しい。「過去何年間分の営業利益を基準に判断する」など、具体的に詰めなければならない。

---産経新聞





平成23年8月8日

震災10日後、二度目の溶融か 福島3号機、専門家指摘

炉心溶融を起こした東京電力福島第一原発3号機で、東日本大震災から10日後、冷えて固まっていた炉心の大部分が「再溶融」したとする説を専門家がまとめ、来月、日本原子力学会で発表する。東電は原子炉圧力容器底部の温度が低下した状態(冷温停止)を事故収束の目標としているが、炉心の大半が溶けて格納容器に落下しているなら、収束に向けた工程表に影響する可能性もある。

 3号機は、炉内への注水が始まった3月13日午前9時25分まで約6時間以上空だきになり、14日午前11時ごろには原子炉建屋で大規模な水素爆発が発生。炉心が溶融し、圧力容器の底に落ちたと考えられている。

 東電の公表データによると、3号機炉内への1日あたりの注水量はその後、20日までは300トン以上を保っていた。燃料は冷えて固まったとみられる。

 ところが、注入できた量は21~23日に約24トン、24日は約69トンに激減した。圧力容器の圧力が高まり、水が入りにくくなった可能性がある。

 旧日本原子力研究所で米スリーマイル島原発事故などの解析を手がけた元研究主幹の田辺文也さんによると、この量は炉内の核燃料の発熱(崩壊熱)を除去するのに必要な水量の11~32%しかない。1日もあれば全体が再び溶ける高温に達する計算になるという。

 田辺さんは、大規模な「再溶融」によって高温になった核燃料から大量の放射性物質が放出され、大半が圧力容器の底から格納容器まで落ちたと推測する。

---朝日新聞

汚染水処理システム、7時間半停止…装置に異常

東京電力は7日、福島第一原子力発電所の高濃度汚染水処理システムで、同日午前8時7分頃、放射性物質を沈殿させて除去する仏アレバ社製の浄化装置にトラブルが発生し、システム全体が約7時間半にわたって停止したと発表した。

 東電によると、放射性物質を沈殿させる薬液を注入するポンプ1台が停止し、予備も起動しなかった。ポンプを動かすモーターに過大な負荷がかかったためとみられる。東電ではポンプを調整し、午後3時31分にシステムを再稼働させた。

 また、7日午前7時5分頃には、放射性セシウムを吸着させる米キュリオン社製の装置でも、汚染水を流すポンプ1台が停止した。電子回路の異常を示す警報が鳴ったという。
---読売新聞





平成23年8月7日

原発3キロ圏、一時帰宅へ調整 8月下旬にも実施方針

菅政権は、東京電力福島第一原発の半径3キロ圏内から避難している住民らの一時帰宅を月内に実施する方向で調整に入った。政権で検討していた半径20キロ以遠の「緊急時避難準備区域」の解除も、早ければ今月下旬に踏み切る方針を固めた。

 細野豪志原発担当相は6日、原発周辺12市町村長らと福島県郡山市で会談し、一時帰宅について「積極的に考えていきたい」と表明。政府高官も同日、「お盆前にも企業関係者の一時立ち入りを開始し、月内には住民が一時帰宅できるようにしたい」と述べた。早ければ9日にも政府の原子力災害対策本部(本部長・菅直人首相)で議論される。
---朝日新聞


福島第1原発:地下電線に傷、免震棟で停電

東京電力福島第1原発の復旧作業拠点である免震重要棟で停電があり、東電は6日、その原因を発表した。汚染水の地下漏えいを防ぐ遮水壁設置に向けた掘削調査の際に誤って地下の電線を傷つけたためという。電線の入った管の位置を示す図面に従って掘ったが、図面自体が不正確だった。今後も計画通りに作業が進むのか危ぶまれそうだ。

 停電があったのは4日午後0時50分ごろ。作業員が調査用の掘削機で地下約2.5メートルに埋設されていた金属製の電線管(直径約10センチ)を傷つけて、漏電。1分後に非常用発電機を起動して電力供給は再開し、約3時間半後には完全復旧した。停電に伴う原子炉などへの影響はなかった。

 遮水壁は、1~4号機の原子炉建屋とタービン建屋を鋼鉄製の矢板で囲んで、地下水汚染を防ぐように設置される。地下水の分布などを把握するため掘削調査を実施していた。東電は「図面では把握しきれない埋設物がある」として、手掘りで状況確認してから重機で掘削するよう作業手順を見直す方針。
---毎日新聞






平成23年8月6日

汚染わら食べた牛すべて買い取り 農水省、3500頭

放射性セシウムに汚染された稲わらを食べた牛の肉が流通した問題で、農林水産省は5日、畜産農家や流通業者などに対する支援策を発表した。汚染わらを食べた17道県産の約3500頭の肉については流通在庫をすべて買い上げるなどの内容となっている。

 見込んでいる費用は総額約860億円で、国産牛肉の在庫約1万3千トンを買い上げ処分した2001年のBSE(牛海綿状脳症)の約300億円を大きく上回る。ただ、今回は「立て替え払い」との考えで、国は、出荷できた牛の販売収入や東京電力による賠償があった後には返還を求める予定だ。
---朝日新聞


処理施設で高濃度汚染水700リットル漏れる

東京電力は5日、福島第一原子力発電所の集中廃棄物処理施設の建屋内で、高濃度の汚染水約700リットルがホースから漏れているのが見つかったと発表した。

 建屋外への影響はないが、水漏れが見つかるまで東電はこの汚染水の濃度を把握していなかった。安全管理のずさんさが改めて浮き彫りになった。

 東電によると、漏れが見つかったのは、汚染水処理システムで使われる吸着剤入り容器を洗浄した後、水を処理システムに戻すホース。この汚染水に含まれる放射性セシウム134の濃度は1立方センチ・メートルあたり550万ベクレル、セシウム137が627万ベクレルで、3、4号機タービン建屋の地下にたまった高濃度汚染水とほぼ同等だった。
---読売新聞


パソコンがフリーズ、汚染水処理システム中断

 東京電力は5日、福島第一原発の汚染水処理システムを制御するパソコンが一時的に動かなくなり、約2時間にわたってシステムの稼働が中断したと発表した。

 パソコンが大量の信号を処理しきれなくなったためで、パソコンを再起動すると完全復旧した。原子炉への注水には支障はなかった。

 処理システムは、米キュリオン社や仏アレバ社の従来装置に、東芝と米ショー社が開発した新しい放射性物質除去装置が加わった。約100台のポンプ、数百か所の流量調節弁をトラックの荷台に積んだパソコンで制御している。これまでも弁の操作異常などのトラブルが頻発していた。
---読売新聞






平成23年8月5日

千葉の早場米、放射線検査開始 収穫前の玄米対象

コメが収穫期を迎えるのを前に、千葉県内有数の早場米の産地の多古町で4日、県が収穫前の玄米の放射性物質の検査に着手した。今夏の収穫は来週にも始まる見通し。国の検査方針は3日に示されたばかりだが、県は「消費者と生産者に早く安心してもらいたい」と独自に準備を進めていた。

 検査はまず、高い数値の空間放射線量が測定された17市町で収穫1週間前の玄米を調べる。収穫後も含めると、53市町村の326地点が対象となる。国の基準値(1キログラムあたり500ベクレル)を超える放射性セシウムが検出された市町村からの出荷は停止する。
---朝日新聞






平成23年8月4日

廃炉に向け5課題示す 東電の福島第一燃料取り出し工程

東京電力福島第一原発の廃炉に向けた工程表を話し合う国の原子力委員会専門部会の初会合が3日あり、東電が原子炉内の損傷した燃料を取り出すまでの主な技術課題を示した。

 課題は▽1~4号機燃料プールの燃料約3100体の取り出しと共用プールでの保管▽廃炉に向けた原子炉冷却や汚染水処理の安定化▽原子炉格納容器にも漏れた損傷燃料の取り出し準備▽廃炉に伴って発生する放射性廃棄物の処理▽事故の進展の解明と燃料取り出しへの活用――の5項目。

 東電は10年後をめどに原子炉内の燃料の取り出しを始め、全体で数十年かけて廃炉を進めるという大まかな工程表を社内で検討し、それをもとに、東電と政府は7月、今後3年間で燃料プールから燃料取り出しを始める方針を示している。
---朝日新聞


雨水流入で汚染水減らず 施設の稼働率は向上

東京電力は3日、福島第一原子力発電所内にたまった高濃度の放射能汚染水の浄化処理施設の直近1週間の稼働率が74%で、前週よりも16ポイント上昇したと発表した。大きなトラブルもなく、連続運転ができたことによるという。しかし、雨水の流入により汚染水はほとんど減らなかった。

 東電によると、7月27日~8月2日の1週間の汚染水の処理量は6190トンで前週に比べて1320トン多かった。発電所内にたまっている高濃度の放射能汚染水の量は12万770トンになった。
---朝日新聞


福島第一・廃炉工程表、来年1月までに

内閣府原子力委員会は3日、東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業について検討する「中長期措置検討専門部会」の初会合を開き、損傷した原子炉から核燃料を回収し、原発を解体する廃炉工程表を来年1月中旬までにまとめ、公表する方針を決めた。

 技術的な課題として東電は、〈1〉原子炉の破損部を補修し、密閉性を回復、溶けた核燃料を水没させる方法〈2〉原子炉を調査したり、底部にたまった燃料を取り出したりするのに必要な遠隔操作技術〈3〉汚染水処理で発生する汚泥など高線量の放射性廃棄物の貯蔵方法――など12項目をあげた。

 会合に参加した専門家は、1979年の米スリーマイル島(TMI)原発事故と比べ、原子炉の損傷がひどく、建屋が水素爆発で大破して高濃度の汚染が広範囲に及ぶため、技術的なハードルはより高いという認識で一致した。TMI事故は、建屋の除染が85年に終わった後、燃料の回収完了は99年までかかった。
---読売新聞






平成23年8月3日

航空機によるホットスポット調査、東日本全域に拡大へ

福島第一原発事故の影響調査について、政府は2日、「総合モニタリング計画」を決めた。稲わらや腐葉土への放射能汚染が広がる中、局所的に放射線量の高い地域(ホットスポット)などを把握するため、航空機による線量調査を東日本全域に拡大する。結果は今月半ばに開設する専用のホームページで公表する。

 各省庁が別々に行っているモニタリングを一元化する調整会議で決まった。
---朝日新聞


園児2千人が退園・県外へ…福島の私立幼稚園

東京電力福島第一原子力発電所事故で、警戒区域指定による避難や放射線による健康不安から福島県内の私立幼稚園の園児約2000人が県外に転園したり、幼稚園に通うのをやめたりしていることが、福島県全私立幼稚園協会の調査で分かった。

 県内の私立幼稚園に通う園児1万9193人の約1割に当たる。さらに約300人が県内で転園している。幼稚園は、保育料の減収分や園庭の除染費用など約80億円の賠償を東電に求めた。就学前の子供たちのこうした実態が明らかになるのは初めて。
---読売新聞


高放射線量検出、他の2か所からも

東京電力福島第一原子力発電所1、2号機の原子炉建屋近くにある主排気筒の配管底部で過去最高の毎時10シーベルト(1万ミリ・シーベルト)を超える高い放射線量が検出された問題で、東京電力は2日、このほかに10シーベルトと5シーベルトを超える場所が新たに見つかったと発表した。

 毎時10シーベルトの放射線を人間が1時間全身に浴びると、ほぼ確実に死亡する。

 高線量の場所は、いずれも1号機の原子炉格納容器につながる配管が通っている。東電では、3月の炉心溶融(メルトダウン)に伴い格納容器内の蒸気を放出する「ベント」を実施した際、放射性物質が配管に付着し、現在も放射線を出し続けているとみている。

 毎時10シーベルトの放射線は、放射性セシウム約2グラムが出す量に相当するという。

 新たな毎時10シーベルトの場所は、放射線量を簡易測定できる「ガンマ線カメラ」による7月31日の撮影で見つかった。最初に毎時10シーベルトが確認された場所の近くで、地上10メートルの付近。さらに東電は2日、1号機の原子炉建屋2階に線量測定機能を持つロボット「パックボット」を入れ、ベントに使う配管付近で毎時5シーベルトを超える線量を記録した。

---読売新聞


号機空調機室で5シーベルト以上を計測

東京電力は2日、福島第1原発の1号機原子炉建屋2階の空調機室で、毎時5シーベルト(5000ミリシーベルト)以上を計測したと発表した。建屋内での放射線量では、6月に同じ建屋の1階で記録された毎時4シーベルトを上回り最高。東電は簡単な遮蔽(しゃへい)方法がないとして、空調機室を立ち入り禁止にした。

 計測されたのは、空調機室内にある配管前。ロボットの遠隔操作で見つかった。

 原子炉格納容器を破損から守るため圧力を下げる「ベント」の際、容器内の空気はこの配管を通って1、2号機の原子炉建屋の間の屋外にある排気筒から外部に出ていく。1日には排気筒下部の配管で毎時10シーベルトが計測された。東電はいずれも、3月12日のベント時の微粒子が付着したことが原因になった可能性があるとみている。

 ロボットは5シーベルトまでしか測定できないため、正確な線量は不明。操作していた作業員は9人で、最大被ばく量は0.2ミリシーベルトだった。

 3~5シーベルトを一度に全身で浴びると50%の人が死ぬとされる。東電は、配管内の放射性物質を採取し格納容器の状態を把握する予定だったが、松本純一原子力・立地本部長代理は「別の配管で調べる必要がある。ただし、工程表への影響はない」と語った。

 また、東電は2日、集中廃棄物処理施設のプロセス主建屋に隣接し、放射性物質に汚染された機材を保管する「サイトバンカ建屋」に汚染水約700トンが流れ込んだ原因を発表した。両建屋をつなぐ階段の扉の止水工事が不十分だったという。
---毎日新聞






平成23年8月2日

汚染水処理施設に淡水化装置新設 再利用率8割めざす

東京電力は2日から高濃度の汚染水を浄化する処理施設に新たな淡水化装置を組み入れて試運転を始めると発表した。今の淡水化装置だと汚染水を4割しか再利用できていなかった。新たな装置と2段階で淡水化すれば、再利用率が8割まで上がるという。

 2日から試運転を始めるのは東芝製の「蒸発濃縮装置」2台。1週間、試運転して問題なければ本格運転に移る。仏アレバ社製も含めて10月までにあと5台を増設する計画で、淡水を1日計1千トン作れるようになるという。

 汚染水は放射性物質だけでなく、海水が混じり塩分が含まれている。このまま冷却に使うと原子炉を腐食させかねないので真水にする必要があった。

---朝日新聞

高濃度汚染水、隣の建屋に漏れ出る

東京電力は1日、福島第一原発の高濃度の放射能汚染水を貯水している集中廃棄物処理施設の建屋から別の建屋に汚染水が流れ込んでいたと発表した。流れ込んだ先の建屋は漏水防止工事をしており、外部へ漏れている可能性は低いとしている。

 東電によると、集中廃棄物処理施設のうち放射線量の高い機器などを保管しておくサイトバンカー建屋に約700トンが流れ込んでいた。放射性物質の濃度は1立方センチあたりセシウム137が2万2千ベクレル。
---朝日新聞


過去最高10シーベルトを計測 福島第一の配管外側

東京電力は1日、福島第一原子力発電所1、2号機の原子炉建屋の間にある主排気筒付近で、毎時10シーベルト(1万ミリシーベルト)以上の放射線を測定したと発表した。事故後に測定された放射線では最高値で、一度に浴びると確実に死に至る量だ。放射線源は不明。発電所周辺のモニタリングポストの計測値は上がっておらず、環境中への放射性物質の漏れは確認されていないという。

 東電によると、毎時10シーベルト以上が測定されたのは主排気筒の根元付近。原子炉格納容器の圧力を下げるためのベント(排気)の際に気体が通る「非常用ガス処理系」の配管が主排気筒につながるところで測定された。
---朝日新聞


汚染水の遮水壁、年内にも着工 完成まで2年

東京電力は1日、福島第一原子力発電所の敷地内で、放射能に汚染された地下水が海に流れ出ないようにする遮水壁の設置計画の概要を発表した。従来の計画より工事を前倒しし、事故収束のための工程表で示した第2段階(ステップ2)が終わる10月中旬から来年1月中旬までの間に着工し、2年間で完成させる。

 東電によると、遮水壁は爆発事故が起きた1~4号機の海側に、現在の護岸から数メートル海側に鋼板を打ち込んで設置、護岸と鋼板の間は埋め立てる。全長は約800メートル。鋼板は地下水が流れる透水層より深く、岩盤層に達する深さ30メートルまで打ち込む。従来はステップ2終了後に着工する予定だったが、放射性物質を含む地下水が海へ流出することに対する漁業関係者や諸外国の懸念を払拭(ふっしょく)するため、終了前に前倒しした。工費は今月中旬までに公表する。

 さらに、陸側にも鋼板を打ち込み、1~4号機の四方を遮水壁で取り囲むことも検討している。設計や工法はステップ2の終了までに調査、検討する。
---朝日新聞


遮水壁まず海側に、東電800m先行着手

 東京電力は1日、福島第一原子力発電所の高濃度汚染水が外部へ漏出するのを防ぐ遮水壁について、同原発の海側に全長800メートルにわたって先行して建設すると発表した。

 従来の計画を前倒しし、同原発事故の収束に向けた工程表で「ステップ2」終了のめどとしている来年1月までに着工する。

 計画では、1~4号機の取水口の外側数メートルの海中に、護岸全体を取り囲むように鋼管製の矢板を深さ約30メートルまで並べて打ち込み、護岸と矢板の間を埋め立てる。工期は約2年。費用は、8月の2011年度第1四半期の決算発表時に公表するという。

 遮水壁によって陸側から海側への地下水の流れがほぼ遮断され、地下水位が上昇すると考えられる。東電は建屋への影響などを引き続き調査し、その結果を踏まえて陸側の工事方針を検討するとしている。
---読売新聞





平成23年8月1日

4号機の燃料プール、循環冷却開始 福島第一原発

東京電力福島第一原発4号機の燃料プールで31日、冷却装置が稼働を始めた。爆発で壊れた原子炉建屋の補強も前日に終わった。プールは燃料から出続ける熱を絶えず冷ます必要があるが、4号機は事故で冷却装置の機能を失い、当初は水が蒸発して燃料が損傷した疑いがあると見られた。残る1号機の冷却装置も8月上旬に稼働する予定。

 試運転を始めたのは、プールの水を引き出し、冷やして再びプールに戻す循環型冷却装置。これまで爆発で壊れた配管をつなぎ替える作業をしてきた。31日午前、試運転を始め、昼から本格運用に移った。直前に86度だった水温は7時間後には82~84度になった。
---朝日新聞


汚染水処理システムで塩水漏れ…配管劣化か

東京電力は31日、福島第一原子力発電所の汚染水処理システムから、放射性物質を除去処理した後の塩水が、推定で約50リットル漏出したと発表した。

 塩化ビニール製の配管の劣化が原因とみられ、未明の地震による影響は考えにくいという。

 水漏れが起きたのは、処理後の水から塩分を取り除く「淡水化装置」から、副産物としてできる高濃度の塩水をタンクへ送る配管。同日午前10時50分ごろ作業員が発見し、30分後に装置を停止。配管を交換後、午後3時すぎに復旧した。原子炉への注水には支障はなかったという。

 また午前8時13分ごろには、4号機の使用済み燃料一時貯蔵プールに水を送るホースから真水が霧状に漏れているのが見つかり、ホースを交換した。
---読売新聞


原発「減らすべき」50%、再稼働容認は53%
本社世論調査 2011/8/1 0:00 情報元 日本経済新聞
将来の原子力発電のあり方を尋ねたところ「減らすべきだ」との回答が50%と6月の前回調査から3ポイント上昇し、「現状維持」24%や「全廃すべきだ」21%を引き離した。原発から代替エネルギーへの移行に伴う電気料金の値上げについては「受け入れられる」が66%。「受け入れられない」は27%にとどまった。
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日経新聞




平成23年7月31日

農地の除染費用、地価超える分も賠償 原賠紛争審が方針

政府の「原子力損害賠償紛争審査会」は、避難対象の区域内で放射性物質に汚染された農地の除染をする時の費用が、農地の価値を上回った場合、その分も賠償対象に含める方針を固めた。8月5日にまとめる中間指針に盛り込む。

 審査会は東京電力の原発事故に伴う賠償の目安を検討している。中間指針では、放射性物質で価値が下がったり失われたりした物や土地の損害を賠償の対象に含める。除染や修理に必要な費用も、それらが持つ「客観的な価値の範囲内」で賠償対象と認める。

 だが、一般に農地の地価は低く見積もられることが多い。「地価を賠償の上限にすると、除染費用がほとんど出ないことになりかねない」といった意見が出ている。そのため、農地は例外的に、地価を上回る分の除染費用の賠償を認める。

---朝日新聞


避難解除に向け原発状況を早期公表へ 細野原発相が意向

 細野豪志原発担当相は30日、福島市内で佐藤雄平福島県知事と会談し、緊急時避難準備区域の解除について、「早い段階で発電所の状況を客観的に分析し、結果を政府として出したい」と述べた。東電福島第一原発で今後、大きな津波や地震が起きても、住民の安全性が担保できる根拠を示すことで、解除に向けた前提が整うとの考えを明らかにした。

 佐藤知事からは「市町村によって状況が違うので、しっかりと協議をしてほしい」と注文を受けたという
---朝日新聞


牛肉セシウム汚染有無、HPで確認…識別番号で

牛肉から暫定規制値を超える放射性セシウムが検出された問題で、牛の個体識別番号を管理する独立行政法人・家畜改良センターは8月1日から、識別番号からその肉が汚染されているかどうかを知らせるサービスをホームページ(HP)で始める。

 農林水産省によると、同セシウムに汚染された稲わらを食べた疑いのある牛は約3000頭に上るが、検査は約400頭しか行われていない。厚生労働省は汚染の疑いがある牛の識別番号をHP上で公表しているが、膨大な数に上るため該当の番号を探すのは難しかった。このため、同センターは、牛肉の包装パックに記されている識別番号を検索すれば、汚染の有無がわかるシステムを開発した。

 規制値を超えた牛は「回収対象」、汚染稲わらを食べた疑いのある牛は「追跡検査対象」、汚染稲わらを食べた可能性がない牛は「回収対象外」と表示される。同センターのHP(https://www.id.nlbc.go.jp/)で利用できる。
---読売新聞


東京電力福島第一原子力発電所で、5月から行われていた4号機の使用済み燃料プール底部の耐震補強工事が30日、完了した。

 長さ8メートルの鉄骨32本をプール底部に設置し、コンクリートなどで固めたもので、耐震強度は2割向上するという。

 4号機の原子炉建屋上部は、3号機から流入したとみられる水素の爆発で大きく壊れていた。
---読売新聞


1号機格納容器内、放射性物質濃度は建屋内並み

東京電力は30日、福島第一原子力発電所1号機の原子炉を取り囲む格納容器内の気体を採取して分析した結果、放射性物質の濃度は原子炉建屋内の空気中の濃度とほぼ同じだったと発表した。
---読売新聞






掲載資料:朝日新聞、読売新聞,毎日新聞、産経新聞、ロイター通信、Yahoo、Google、その他、転用した画像、記事は資料元を記載。
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