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4号機原子炉内部水中撮影
4号機原子炉ウェル底部の調査映像(東電提供24.3.17) 14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む

4号機原子炉内部 瓦礫
4号機原子炉ウェル底部の調査映像、瓦礫(東電提供24.3.17)14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む


【動画】4号機原子炉底部撮影(東電提供24.3.17)  14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む


平成24年3月16日


トーラス説明図
原子炉説明図;下の丸い輪状がトーラス(圧力容器)




2,3号機トーラス室アクセス調査(東電資料24.3.16)



2,3号機トーラス室アクセス調査(動画)

【動画】2号機トーラスアクセス調査(東電資料24.3.16)

トーラス室説明図
トーラス室概要図1(GE)



【動画】3号機トーラスアクセス調査(東電資料24.3.16)

トーラス室断面図
原子炉断面図;トーラス室の説明図2


3号機トーラス調査
2,3号機トーラス室アクセス調査(東電資料24.3.16)




中間燃料貯蔵書
「リサイクル燃料貯蔵」の使用済み核燃料中間貯蔵施設,青森県むつ市 14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む




平成24年3月15日

2号機 初めて作業員が入り撮影
2号機(北西)トーラス室:事故後初めて撮影された2号機の圧力抑制室(トーラス室)
14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む

2号機 トーラス室
2号機(北東)調査する作業員(東電提供24.3.14) 14ケ所水漏れ発生 凍結か  詳細記事を読む

U,3号機トーラス室内調査
2号機(北西)調査する作業員(東電提供24.3.14)


2号機(北東)圧力制御室の壁(白いのは埃)(東電提供24.3.14)


2号機(北西)圧力制御室(東電提供24.3.14)

3号機 トーラス室
3号機(北東3) (東電提供24.3.14)


3号機(北東4) (東電提供24.3.14)

平成24年3月14日

主水路エリア海底被覆工事試験
取水路前面エリア海底土被覆工事現場試験施工状況および被覆状況:1〜4号機取水路前面エリアでの現地試験施工:

被覆2層目の海底
1〜4号機取水路前面エリアでの現地試験施工:,2層目被覆後の海底の様子(東電提供3.14)

被覆前の海底
被覆前の海底の様子(東電提供撮影日:2012年2月6日)




平成24年3月13日

汚染水処理装置水漏れ個所
第二セシウム吸着装置(サリー)B系 ろ過フィルター弁溶接部近傍からの漏えい発生個所(東電提供23.3.13)


平成24年3月12日


【動画】福島第一原発、現場からの報告・この1年(東電提供24.3.11)


平成24年3月10日

南側電源系運転開始予定
南側66kV開閉所・所内電源系運転開始予定−−66kV開閉設備(GIS)(東電提供3.10)


平成24年3月7日


4号機クレーン撤去
4号機機、天井クレーンガーダー撤去作業(東電提供3.7)  14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む

4号機クレーンローリー撤去4号機、天井クレーントロリー撤去作業(東電提供3.7)


溶融燃料 スリーマイル
溶融した燃料の断面図。緑色は二酸化ウラン。茶色っぽい部分にはジルコニウムや鉄やニッケルなどの金属が溶けてまざっている=日本原子力研究開発機構提供 14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む

平成24年3月6日

米全袋検査
米全袋放射線検査(NHK資料 3.6) 14ケ所水漏れ発生 凍結か詳細記事を読む


平成24年3月4日

炉心溶融指摘 保安院
炉心溶融、1週間後に指摘 保安院暫定チーム 14ケ所水漏れ発生 凍結か  詳細記事読む

平成24年3月3日

オフサイト初公開 24.3.2
原発事故最前線(オフサイト)初公開14ケ所水漏れ発生 凍結か  詳細記事を読む

サリー漏えい個所
第二セシウム吸着装置(サリー)B系ろ過フィルター弁溶接部近傍からの漏えい個所(東電資料3.2)


平成24年3月1日

汚染灰の処理進まず
汚染灰、仮置き3.5万トン 7都県32カ所処分進まず14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む



【動画】2号機、5階ロボット・クインス2で撮影、パート4(東電提供2.28)


平成24年2月29日


【動画】2号機真上、5階をロボット・クインス2で撮影・パート6(東電提供2.28)


2号機5f北側
2号機5階南側から北側、ロボットクインス2「で撮影(東電提供2.28) 14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む

2号機真上 5F北側
2号機5階南側、使用済み燃料プール(東電提供2.28)

2号機 真上東側
2号機5階東側、原子炉ウエル方向(東電提供2.28)


平成24年2月28日

福島第一原発 現場からの報告 この1年
政府トップSPEED1を知らず。14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む


平成24年2月27日

3km上空写真 汚水貯蔵タンク群
福島第一原発の敷地内に並ぶタンク。増え続ける汚染水を貯蔵するため震災後に約1千基が設置された(読売新聞資料2.27)14ケ所水漏れ発生 凍結か  詳細記事を読む

右から4号機、3,2,1号機 平成24年2月26日現在
事故から間もなく1年を迎える東京電力福島第一原子力発電所,右から4号機〜1号機)(読売新聞資料2.27)

平成24年2月26日

2月25日現在福島原発画像 1号機、タンク
約3.6キロ離れた場所から見た福島第一原発。タンクが傾いた状態のまま残されていた(中央下)。中央右の白い建物が1号機の原子炉建屋(2月25日、朝日新聞資料)

平成24年2月25日

原子炉廃止措置に向けた燃料デブリ取出し準備に係る東電説明資料

燃料デプリ織り出し作業の流れ 東電発表
東京電力福島第一原子力発電所の廃止措置等に向けた燃料デブリ取出し準備の機器・装置開発等に係る当社説明資料(東電提供24.2.24):燃料デプリ取り出し作業P1


燃料デプリ取り出し資料発表
燃料デプリ取り出し作業P2


燃料デプリ取り出し作業P3




警戒区域の放射線量 7963地点調査 中間報告
7963地点の測量結果中間報告 14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む


最新放射線量発表 文部科学省 2月24日
最新放射線量発表・文部科学省 14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む14ケ所水漏れ発生 凍結か放射線の最新情報を見る





平成24年2月24日


作業のフィルター変更 チャコールフィルター仕様
ダストフィルターからチャコールフィルター仕様へ変更 14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む


ダストフィルターへ仕様変更
チャコールフィルター 14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む



平成24年2月22日


【動画】港湾海底、 1〜4号機取水路開渠内海底状況(東電提供2.22)


港湾海底の被覆工事開始
港湾海底被覆工事の船団(東電提供24.2.22)、港湾内海底土被覆工事の開始

被覆断面
海底被覆実験の被覆断面写真;上がセメント(東電資料2.22)

セメントで海底の放射線を固定
セメントで海底の放射線固定 14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む


平成24年2月21日

2.20マスコミの取材
4号機、作業員が燃料棒取り出し準備の作業中  14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む

ロボット 新クいンス投入
ロボットクいンス福島へ  14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む


平成24年2月18日

2号機温度計画像
2号機内視鏡で見た内部、温度計(24.1.19、東電資料)

2号機温度計 内視鏡撮影
2号機温度計、内視鏡撮影(24.1.19、東電資料)

平成24年2月17日

2号機温度計 一部 故障 断定
2号機温度計と温度推移(NHK資料)14ケ所水漏れ発生 凍結か詳細記事を読む


2号機炉内と温度計推移(東京新聞資料)


平成24年2月15日

2号機代替検査機(温度計)確保が必要
2号機温度計と温度の推移(読売新聞資料)14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む


2号機温度推移
2号機温度の推移(産経新聞資料)




平成24年2月14日


2号機温度計 故障か
2号機温度計の位置、温度計の故障か?(朝日新聞資料24.2.14) 14ケ所水漏れ発生 凍結か詳細記事を読む

計器不安定 感染安定遠のく
2号機冷却イメージ(産経新聞資料24.2.14)14ケ所水漏れ発生 凍結か詳細記事を読む


平成24年2月13日


2号機80度を越える:温度計位置  14ケ所水漏れ発生 凍結か詳細記事を読む


2号機80度越える


冷却設備漏えい発生箇所の状況(東電提供2.10)


平成24年2月12日


【動画】4号機プール内部ズーム撮影:パート2(東電提供24.2.10)



平成24年2月11日

4号機プール内部撮影
4号機プール内部(東電提供2.10)14ケ所水漏れ発生 凍結か  詳細記事を読む


【動画】4号機プール内部撮影;プールにカメラを入れて落としている様子:パート1(東電提供2.10)



平成24年2月10日


ホース亀裂、雑草チガヤが貫通耐圧ホースの破損事象に関する原因調査:植物(チガヤ)の貫通(東電提供2.10)14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む


平成24年2月9日

福島第2原発4号機圧力容器内部 検査
福島第2原発、4号機の圧力容器底部。第1原発では、ケーブルがついている中性子の計測管などから燃料が落下したとみられる14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む

原発停止 影響66%


2号機水漏れ タンク
2号機タービン建屋東側仮設タンクからの水漏れ( 2号機タービン建屋東側仮設タンク)(東電提供2.8)



平成24年2月8日

2号機温度低下24.2.8
2号機注水の様子(読売新聞資料24.2.8)14ケ所水漏れ発生 凍結か詳細記事を読む


中間貯蔵施設イメージ
中間貯蔵施設イメージ(産経新聞資料24.2.8)14ケ所水漏れ発生 凍結か詳細記事を読む



平成24年2月7日

保安委員会の様子
当社福島第一原子力発電所に対する保安検査の様子(東電提供24.26)



平成24年2月6日

ミミズ セシウム汚染
ミミズがセシウム汚染14ケ所水漏れ発生 凍結か  詳細記事を読む




平成24年2月4日

淡水化タンク漏水
淡水化装置(逆浸透膜)濃縮水貯槽からの漏えいタンク
淡水化装置 漏水
濃縮水貯槽からの漏えい箇所(東電資料24.2.4) 14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む

平成24年2月3日

4号機水漏れ
4号機原子炉建屋1階北西コーナー付近の水漏れ箇所(東電提供2.3)14ケ所水漏れ発生 凍結か詳細記事を読む



平成24年2月2日

4号機水漏れ 拡大画像
福島第一原子力発電所4号機原子炉建屋1階における水漏れ状況(ジェットポンプ計測用配管テストライン)・ジェットポンプ計測用ラック−−(東電提供24.2.1)

4号機1F水漏れ
漏えい箇所の拡大図

福島第一原子力発電所 非常用高台炉注ポンプ(C)の流量計付近からの漏えい
4号機プール内部ズーム撮影 動画
集合桝近傍の山側排水路流入箇所



福島第一原子力発電所 水処理設備・原子炉注水系 凍結防止追加対策
凍結防止作業
カバー設置状況(東電提供24.2.1)




平成24年1月31日

新ロボット クインス投入
新ロボットクインス投入 14ケ所水漏れ発生 凍結か詳細記事を読む


平成24年1月30日

14ケ所も水漏れ 14ケ所水漏れ発生 凍結か 詳細記事を読む

淡水化装置(逆浸透膜式)廃液供給ポンプA系ミニマムフローラインフランジ(以下東電提供24.1.29)


淡水化装置(蒸発濃縮装置)脱塩器樹脂移送ラインフランジ


3号機復水貯蔵タンクから2号へ注水する原子炉注水ポンプの流量計



3号機復水貯蔵タンクから3号へ注水する原子炉注水ポンプの流量計



非常用高台炉注水ポンプ3C流量計(以

3号機建屋内調査、清掃 ページtopに戻る









新聞記事抜粋




福島原発事故新聞記事福島原発事故新聞記事福島原発事故新聞記事

福島第一原発事故・関連ニュース新聞記事抜粋


平成24年3月19日

福島の小中学生61%「放射線気にしていない」田村など8市町村

東京電力福島第1原発事故で避難し、福島県内にとどまる小学5年と中学2年に対し、放射線を気にしながら生活しているかどうか尋ねたところ、回答した225人のうち61%に当たる138人が「気にしていない」と答えたことが18日分かった。「事故後初めて放射線を気にしながら生活している」が32%、「事故前から気になっていた」が1%だった。

 調査は2〜3月、田村市と浪江、大熊、富岡、楢葉、川俣の5町、葛尾、川内の2村の協力を得て225人が回答した。「気にしていない」が31%、「自分は気にしていないが家族が気にしている」が30%で計61%を占めた。一方、「気にしている」と答えた75人に気をつけている点を複数回答で尋ねると「自分の家や周辺の線量」44%、「食べ物」33%、「何に気をつけていいかよく分からない」25%だった。
−−−産経新聞


3号機取水口 前日濃度上回る

東京電力福島第一原子力発電所の3号機の取水口付近で17日に採取された海水に含まれる放射性物質の濃度は、前の日を上回りました。

福島第一原発の周辺では、東京電力が、去年4月と5月に海水から高い濃度で放射性物質が検出された2号機と3号機の取水口付近などで海水の測定を行っています。
17日、2号機の取水口付近の海水から検出された放射性物質は、1cc当たり、セシウム134が0.044ベクレル、セシウム137が0.059ベクレルで、共に国の基準を下回りました。
また、3号機の取水口付近ではセシウム134が基準の8倍の0.48ベクレル、セシウム137が基準の7.3倍の0.66ベクレル検出されました。
3号機の取水口付近では前の日を上回りました。
一方、17日と16日、福島第一原発周辺の沿岸と沖合、合わせて13か所で行った調査では放射性セシウムは検出されませんでした。
−−−NHK








平成24年3月18日

圧力容器底にがれき、内部撮影で確認…福島第一

 東京電力は16日、福島第一原子力発電所4号機で、原子炉圧力容器の内部を撮影した画像を初めて公開した。

 来年末までに圧力容器と隣り合う一時貯蔵プールから使用済み燃料の回収を始める方針で、15〜16日に圧力容器とプールに水中カメラを入れ、原子炉建屋の水素爆発で発生したがれきの散乱状況を調査した。

 その結果、直径約5・6メートル、深さ約18メートルの圧力容器の底部に、がれきが落下していることを確認した。

 中にがれきがあるのは、事故時に定期検査中で、圧力容器のフタが開いていたため。核燃料や制御棒なども取り出されていた。使用済み燃料の回収に先立ち、プール内に保管している制御棒などを圧力容器側に移す作業が必要だが、がれきは比較的少量で、大きな障害にはならないという。
−−−読売新聞


600キロ沖のプランクトンから低濃度セシウム

東京大など日米の研究チームが、東京電力福島第一原子力発電所の東方約600キロ・メートルで採取したプランクトンから、原発事故由来とみられる放射性セシウムを検出した。
濃度は国の魚介類の暫定規制値(1キロ・グラムあたり500ベクレル)を大きく下回るが、プランクトンを食べる魚に蓄積する可能性もあり、チームは継続調査が必要としている。27日の日本海洋学会春季大会で発表する。

 東京大大気海洋研究所の西川淳助教らは昨年6月、原発の東方30〜600キロの17地点で海水に含まれる動物性プランクトンを採取、全てから放射性セシウム137を検出した。濃度は乾燥状態で1キロ・グラムあたり0・3ベクレル〜56・4ベクレルで、遠方ほど低くなる傾向があった。
−−−読売新聞







平成24年3月17日

4号機原子炉を初調査 水中カメラで内部撮影

東京電力は16日、福島第一原発4号機の原子炉の映像を初めて公開した。事故当時、4号機は定期検査で停止中で、核燃料はすべて使用済み燃料プールに移されていて空だった。中には爆発で板のようなものが落ちていた。

 調査は15日に実施。事故後初めて水中カメラを原子炉の底まで約20メートル沈めて調べた。原子炉の底や圧力容器のふたをのせる部分に長さが最大約2メートルの板や、コンクリート片とみられる小さながれきが落ちていた。

 東電原子力・立地本部の松本純一本部長代理は「がれきなどは予想したほど落ちてはいなかった」と話した。圧力容器の底に使用済みの制御棒を保管する予定で、来年末の使用済み燃料の取り出しに向けて、がれきを撤去する予定だ。
−−−朝日新聞


がれき2000キロ先で漂流か

東日本大震災の津波で太平洋に流れ出たがれきの調査に協力した、岩手県の水産高校の実習船が、2000キロ離れた海域で木材などを見つけ、16日に戻りました。

岩手県の宮古水産高校は、津波で流れ出たがれきの実態を調べる環境省の調査に協力して、ことし1月からの航海実習で、太平洋のどの範囲までがれきが漂流しているのか、目視で調べてきました。
16日は、実習船「りあす丸」が調査を終えて宮古港に戻り、金野仁校長が「がれきの調査という重要な仕事を立派に果たすことができました」とねぎらいました。
これに対し、2年生の太長根萌さんが「多くの貴重な経験を積むことができました」と答えました。環境省によりますと、去年の津波で太平洋に流れ出たがれきは、およそ150万トンに上るとみられていて、今回の調査では、宮古港から2000キロ離れた小笠原諸島の南鳥島付近の海域で、津波で流されたとみられる数点の木材や漁具が見つかったということです。太平洋を漂流しているがれきの詳しい実態は分かっておらず、宮古水産高校では、環境省などに写真などの資料を送って報告することにしています。
−−−NHK







平成24年3月16日

使用済み核燃料貯蔵施設 建設再開 震災で中断、青森県了承受け

原発の使用済み燃料を再処理するまでの間、保管しておく国内初の中間貯蔵施設(青森県むつ市)の貯蔵建屋建設が16日に再開されることが分かった。東日本大震災で工事を中断していたが、昨年12月に青森県の三村申吾知事が県内の原子力施設の安全対策を妥当と評価したことで事実上のゴーサインが出ていた。震災で中断した原発関連施設の工事再開は初めて。

 中間貯蔵施設は、東京電力と日本原子力発電が平成17年11月に設立した「リサイクル燃料貯蔵」が運営する。当初は今年7月の事業開始予定だったが、計画を後ろにずらし、来年10月からの事業開始を目指す。


 東電は昨年12月末時点で5400トン超の使用済み燃料を柏崎刈羽原発(新潟県)など各原発に保有しており、順次、中間貯蔵施設に移す。計画では、東電から4千トン程度、日本原電から1千トン程度の使用済み燃料を受け入れる。

 むつ市の中間貯蔵施設は22年8月に着工したが、震災で工事を中断。青森県は震災後、原子力安全対策検証委員会を設け、県内の原子力施設の安全対策を評価してきたが、同委員会が安全対策を妥当とする報告をまとめたため三村知事も了承。再開判断は事業者に委ねられ、リサイクル燃料貯蔵が今年1月末、地元のむつ市議会で工事を再開する方針を表明していた。

 電力各社は使用済み燃料を再処理し、プルトニウムやウランを取り出す核燃料サイクルを推進してきた。使用済み燃料は現在、原発施設内に併設した貯蔵プールで一時的に保管しているが、保管できる容量が限られるため、中間貯蔵施設の建設が進められていた。
−−−産経新聞


4号機圧力容器内部をカメラ調査 がれきが落下

 東京電力は15日、福島第1原発4号機の原子炉圧力容器内部に初めて水中カメラを入れて調査した。事故当時、4号機は定期検査中だったため、原子炉の蓋が開いており、水素爆発によるものとみられるがれきが落下していたという。
−−−産経新聞


放射性物質 海での調査を拡大へ

原発事故で放出された放射性物質の海への影響が広がっているとして、政府は、東北から千葉にかけての海域に加えて、新たに東京湾でも調査を行い、放射性物質の海への広がりを正確に把握することになりました。

これは、15日の夜に開かれた政府の「モニタリング調整会議」で決まりました。
海の放射性物質のモニタリングについては、これまで国や東京電力が東北から茨城、千葉にかけての沿岸や沖合で海水や海底の土などを採取して調べてきました。
ところが研究者の調査で、川に降り注いだ放射性物質が海へ移動して拡散することが分かり、東京湾でも比較的高い値が検出されました。
このため政府は、放射性物質の海への広がりを正確に把握するため、4月以降、新たに東京湾でも調査を行うことを決めました。
また、これまで魚介類の調査は水揚げされた魚だけが対象でしたが、正確に放射性物質の影響を調べるため、海水中をほとんど移動しない海草や貝類も採取して調査することになりました。
このほか、大学などが期間を区切って行っていた食品のモニタリングについても、より長期にわたって調べる必要があるとして、福島県内の一般家庭の食卓や学校給食などから受ける被ばく量を国が調査するとしています。
モニタリングを巡っては、事故から1年がたっても国民の不安解消に応える形になっていないなどと批判があり、政府は今後も、調査の方法や頻度、地点数などを見直していくことにしています。
−−−NHK







平成24年3月15日

浪江町の仮の町、14年までに整備開始 復興検討委案

東京電力福島第一原発事故で全住民が避難している福島県浪江町の「復興検討委員会」は14日、ほかの自治体の中に町民が集まって暮らす「町外コミュニティ」を整備する案をまとめた。災害公営住宅(復興住宅)を造り、行政、商業、医療、教育などのサービスを集約。2014年3月までに整備を開始することを目指すとしている。長期の生活を想定した「仮の町」と位置づけられる。

 昨年末に町が行った町民アンケートの結果をふまえ、候補地として同県の南相馬市やいわき市、現在役場機能を置いている二本松市を挙げた。

 復興委はこの案をもとに今月下旬にも馬場有(たもつ)町長に提言を出す。町は提言をふまえ、12年度中にも、除染計画や住民の帰還時期、町外コミュニティの設置場所などを明示した復興計画をつくる。
−−−朝日新聞


海藻セシウム、数カ月で激減 福島第一から50キロ地点

東京電力福島第一原発から約50キロの福島県いわき市の海岸で採れた海藻中の放射性セシウムが、数カ月の間に20分の1〜70分の1へと急速に減っていることが、神戸大などの調査でわかった。海水中の濃度が落ちたためとみられる。16日から京都市で開かれる日本植物生理学会で発表する。

 神戸大の川井浩史教授(藻類学)が、いわき明星大と共同で、いわき市永崎の海藻の放射性セシウム濃度を定期的に調べた。

 乾かしたワカメ1キロあたりのセシウムは、昨年5月は約9500ベクレルあった。それが7月には666ベクレル、9月には479ベクレルと約20分の1まで減った。同様にアナアオサでは5月の約5900ベクレルから10月の80ベクレルまで約74分の1に、アラメでは5月の約1万1千ベクレルから10月の222ベクレルまで約50分の1に下がった。
−−−朝日新聞


福島第一2号機の圧力抑制室、目立った損傷なし

東京電力は14日、福島第一原子力発電所2号機の原子炉建屋地下にある「圧力抑制室」を事故後初めて撮影し、写真を公開した。

 観察した範囲では目立った損傷は確認されていない。

 圧力抑制室は原子炉を覆う格納容器の一部で、ドーナツのような形状(外径は34メートル、断面の口径は8.9メートル)をしている。作業員らは原子炉建屋の地下に下り、隣接の小部屋の扉から、赤茶色に塗装された圧力抑制室を撮影した。

 周辺に人が入るのは初めてで、小部屋の放射線量は毎時35〜20ミリ・シーベルト、圧力抑制室付近は160〜130ミリ・シーベルトと高かった。地下1階より下には汚染水がたまっていた。

 現場での作業は20分間で、この間、最大の被曝(ひばく)量は2・87ミリ・シーベルトだった。今回の撮影は、2号機の圧力抑制室の破損状況を調べるもの。線量が高いため、東電は今後、作業員による調査をあきらめ、ロボットを使う。
ーーー読売新聞

−−−−− as-is2号機の最新状況を見る


津波の想定高さ引き上げへ…原発耐震設計指針

内閣府原子力安全委員会の専門部会は14日、原子力発電所の安全基準となる耐震設計審査指針の改定案をまとめた。
 津波対策について2行分しか記述していなかった同指針を「地震・津波安全設計審査指針」に改め、海外の事例なども考慮した最大規模の「基準津波」を原発ごとに設定する。津波の想定高さは、現在より引き上げられる見通しだ。

 改定案は4月に発足予定の原子力規制庁に引き継がれ、各原発の対策に反映される。

 昨年、10メートル超の津波に襲われて事故を起こした東京電力福島第一原発は、過去の記録などを基に最大5・7メートルの津波を想定した設計だった。このため、同委員会は過去に原発周辺で発生した津波だけの調査では限界があると判断。新指針は地殻構造が似た他の地域の大地震まで考慮し、各原発で科学的に考え得る最大の津波を基準として、敷地が浸水しない設計を求める。
−−−読売新聞


ドイツ:日本の「原発ムラ」降伏せず…メディアの関心高く

福島第1原発事故から1年になったのに合わせ、事故後に主要国でいち早く「脱原発」を決めたドイツでは、日本政府のその後の原発政策にメディアの関心が集まっている。

 シュピーゲル誌は「潤沢な補助金で住民を説得し、原発を再稼働させることはもはやできない」としながらも、「日本はまだ脱原発を公式に宣言していない。産業界とメディアで構成されるGenpatsu Mura(原発村)は降伏していない」と指摘し、「原子力ロビー」の抵抗が強いと伝えた。同誌は事故後、天下りシステムなどの説明も交え、日本で原発支持派が力を持つ理由を継続的に報じている。

 南ドイツ新聞は東京特派員電で「70%の日本人は脱原発を望んでいるが、街に出てデモに参加する人は少ない。むしろ人々はShoganai(しょうがない)と話す」と報じている。

 一方、この1年で結局はドイツの脱原発路線に追随する国が少ない現実にも触れ、ウェルト紙は「ポーランド、ロシア、リトアニアなど近隣国はむしろ原発を新設する方向にある」と指摘。先進工業国としてのドイツの脱原発政策を「現実逃避主義」と批判した。今月の世論調査ではドイツ国民の約8割が「脱原発は正しかった」と回答している。
−−−毎日新聞


2、3号機地下に作業員

東京電力は14日、福島第1原発2、3号機の原子炉建屋地下に事故後初めて作業員を入れ、現場確認を行った。現場の放射線量は毎時15〜160ミリシーベルトだった。

 
赤茶色の塗装に白っぽいほこりが付着し、一部が水でぬれているように見える圧力抑制室は、原子炉格納容器の一部で、直径34メートルのドーナツ形。右側には銀色の別の配管が見えている(東京電力撮影)

 
事故後初めて撮影された2号機の圧力抑制室。右奥が圧力抑制室で、左手前には銀色の別の配管

 東電によると、社員6人が原子炉建屋地下に下り、非常時に炉心を冷却する水をためておく圧力抑制室がある部屋(トーラス室)の扉の開閉状況、汚染水の水位確認などを行った。3号機の建屋の扉は、水素爆発の影響とみられるゆがみで開けられなかった。

 2号機北西側から見たトーラス室内部は暗く判然としなかったが、北東側から撮影した映像では、うっすらとオレンジ色の圧力抑制室の表面が見えた。周辺の白い部分は、東電は「事故によるほこりではないか」としている。

 東電の松本純一原子力・立地本部長代理は「トーラス室内部の線量は高く、人が入るのは難しい。ロボットで見ることを検討する」とした。
−−−産経新聞







平成24年3月14日

ホットスポット、立ち入り制限を…環境省が手引

環境省は12日、東京電力福島第一原発事故に伴う放射性物質の影響で、局所的に放射線量が高い場所の対処方法などをまとめた自治体向け手引を公表した。

手引では、大規模駐車場や広い屋根のある建物周辺などの雨水、排水が集まる場所が局所的に汚染される可能性が高いとしている。対処としては、立ち入り制限などの安全対策や、土壌試料の採取・測定などを行うよう示している。

 同省によると、これまで関東地方の3か所で、周辺より毎時1マイクロ・シーベルト以上高い放射線量が測定されている。同省では、今後も、同様の場所が発見される可能性があり、速やかな除染につなげたいとしている。同省ホームページで閲覧できる。
−−−読売新聞


地中30センチにまで浸透か 放射性物質、雨水に押し流される?

東京電力福島第1原発事故で放出され地面に降り積もった放射性物質について、事故から3カ月後の昨年6月にはほとんどが地表から5センチまでの浅い場所にとどまっていたが、1年後の現在では10〜30センチの深さまで浸透している可能性があるとの推定を、日本原子力研究開発機構のチームが14日までにまとめた。雨水がしみ込む際に一緒に運ばれるとみられる。

 チームは昨年6月、第1原発から半径20〜60キロ圏の福島県二本松市、川俣、浪江両町の計11カ所で、深さ1メートルの板状の土壌を採取し、セシウム137など4種類の放射性物質の分布を調べたところ、地表から深さ5センチ以内にほぼ限られていた。その後の変化を予測すると、放射性物質は種類ごとに土への吸着力が異なるにもかかわらず、土中で同じような速さで下方に移動することが判明した。降った雨水に押し流される影響が大きいと考えられるという。
−−−産経新聞


警戒区域がれき 処理方針決まる

大震災で発生したがれきのうち、国が直轄で処理する福島県の警戒区域のものについて、環境省は区域の見直しによって住民の早期の帰宅を目指すことになる「避難指示解除準備区域」を優先的に処理する方針を決めました。

警戒区域 瓦礫処理方針決定

被災地の沿岸部で発生したがれきのうち、岩手県と宮城県のものは被災地以外で受け入れる広域処理の対象ですが、福島県のがれきは放射性物質への懸念からすべて県内で処理することになっています。
このうち、国が直轄で処理する警戒区域のがれきを環境省が詳しく調べたところ、量はおよそ47万トンに上り、放射性セシウムの濃度は大熊町のがれきで、1キロ当たり5万8700ベクレルという高い数値が測定されました。
環境省によりますと、こうした高濃度のがれきのほとんどは、今後見直される避難区域のうち、長期にわたって居住を制限される「帰還困難区域」の中にあり、作業員の被ばくのおそれもあるため、しばらくは処理できないということです。
このため、環境省は、住民の早期の帰宅を目指す「避難指示解除準備区域」のがれきを優先して処理する方針で、今月中に策定する計画に盛り込むことになりました。
環境省はこうしたがれきを来年度中に仮置き場に運んで焼却などを行うとともに、より数値の高いがれきは、今後、安全に処理できるような技術開発を進めることにしています。
−−−NHK






平成24年3月13日

50ベクレル検出の食品、重点検査 厚労省が指針

4月から導入される食品の放射性物質の新基準で、厚生労働省は12日、具体的な検査手順を定めた指針を発表した。一般食品の新基準である放射性セシウム100ベクレルの半分の50ベクレルを超えた品目から重点的に調べることにした。新基準を超える食品が検査をすり抜けてしまうのを防ぐ狙いで、検査件数は大幅に増える見通しだ。

 新基準では、食品1キロあたり100ベクレルを超えれば、出荷停止の対象になる。検査は抽出調査が原則。厚労省は、50ベクレルを超えた場合、同じ地域で新基準を上回るものも含まれている可能性があるとみている。網の目を細かくして、新基準を超える食品の流通を防ぎたい考えだ。重点検査は、これまでに50ベクレルを超えた品目と、今後の検査で新たに50ベクレルを超えたものを対象とする。

 指針は、これまで検査を要請していた東日本の17都県に向けて作成した。汚染度が比較的高い地域とそれ以外の地域で、調べる食品サンプル(検体)などに差をつけた。

 17都県を汚染状況で二つに分け、これまで複数の品目で出荷停止になった福島、宮城、茨城、栃木、群馬、千葉の6県のAグループと、それ以外の青森、岩手、秋田、山形、埼玉、東京、神奈川、新潟、山梨、長野、静岡の11都県のBグループとした。

 100ベクレルを超える品目について、主要産地ではAグループでは週に3検体以上、Bグループでは週に1検体以上検査する。50ベクレルを超えるが100ベクレル以下の品目は、主要産地では両グループとも週に1検体以上検査する。

 これまでは暫定基準値の500ベクレルを超えた地域やその周辺地域でしか調べていなかった。調べる検体数や検査地域も明文化せず、自治体まかせだった。

 一方、ホウレンソウやキャベツなどは重点的に調べる対象ではなくなった。野菜類は原発事故直後に放射性ヨウ素が降下して基準を超えたものが多く、今後はほとんど出ないとみているためだ。

 また、海産物については17都県の2分類とは別に、福島、宮城、茨城、岩手、千葉の5県のグループを設けた。5県の中の一部地域でも50ベクレルを超えた魚種については、5県すべてで重点検査する。福島沖で汚染した魚種が隣接県にも広がっている可能性があるためだ。検査品目も増やした。

 新基準のコメへの適用は10月以降で、検査は市町村ごとに出荷を始める前に行う。
−−−朝日新聞(24.3.13)


がれき受け入れ 賛成57%

NHKが行った世論調査で、震災で発生した岩手県と宮城県のがれきの処理を自分が住んでいる地域のごみ処理施設で受け入れることについて賛否を聞いたところ、「賛成」と答えた人は57%で半数を超えました。

NHKは、今月9日から3日間、全国の20歳以上の男女を対象に、コンピューターで無作為に発生させた番号に電話をかける「RDD」という方法で世論調査を行い、調査対象の67%に当たる1074人から回答を得ました。
この中で、震災で発生した岩手県と宮城県のがれきの処理について、政府が被災地以外の自治体にも協力を求めていることを踏まえ、自分が住んでいる地域のごみ処理施設で処理を受け入れることへの賛否を聞いたところ、「賛成」が57%、「反対」が7%、「どちらともいえない」が32%でした。
一方、定期検査のために停止している原子力発電所の運転再開について賛否を聞いたところ、「賛成」が17%、「反対」が39%、「どちらともいえない」が41%で、「反対」と答えた人が「賛成」と答えた人の2倍以上となっています。
このほか、国から委託を受けた独立行政法人が行っている、国民年金や厚生年金の積立金の運用について、信頼しているかどうかを尋ねたところ、「信頼している」が6%、「信頼していない」が53%、「どちらともいえない」が36%で、「信頼していない」と答えた人が半数を超えました。
−−−NHK







平成24年3月12日

東日本大震災:東電社長、直接謝罪せず…福島原発を訪問

東京電力では11日、東京・内幸町の本店に藤本孝副社長ら幹部約150人が集まり、午後2時46分から1分間黙とうした。西沢俊夫社長は、訪問先の福島第1原発で作業員約200人を前に、原発事故発生への謝罪を含めたメッセージを読み上げ、本店でも中継された。

 西沢社長は「(第1原発の事故により)大変な迷惑、ご苦労、ご心配をかけ、心よりおわび申し上げる。被害に遭われた方の思いをしっかりと受け止め、迅速・適切な賠償に最大限努める」と述べた。


モニターに黙とうする西沢俊夫社長と合わせて頭を下げる東電の幹部社員,
東京電力本店(24.3.11)

 本店では同日夕に相沢善吾副社長らが記者会見したが、西沢社長が会見に出席しなかった点や避難者に直接謝罪しなかったことに質問が集中。「逃げたわけではない。一番迷惑をかけている福島の地で決意を語りたかった」(相沢副社長)などと釈明に追われた。相沢副社長は「事故原因は想定外の津波」との従来見解を繰り返し、「(原発の運転に問題はないとする)社内調査のやり直しは考えていない」と強調した。

 ◇福島第1原発1号機で汚染水漏れ

 一方、東電は同日、第1原発1号機のタービン建屋1階天井から、低濃度の放射性汚染水が漏れているのが見つかったと発表した。東電によると、床に雨水か雪解け水とみられる約40平方メートルの水たまりが見つかったが、建屋外への流出はないという。
−−−毎日新聞





平成24年3月11日

汚染土・中間貯蔵は最長30年で法制化…環境相

細野環境相は10日、東京電力福島第一原発事故による汚染土を保管する中間貯蔵施設について、最長30年の保管期間を法制化する考えを明らかにした。

 同日開かれた国と福島県、双葉郡8町村の意見交換会で伝えた。施設の固定化を避け、県外での最終処分を明確にする狙いがある。

 意見交換会では、細野環境相が双葉、大熊、楢葉町の3か所に設置することを提案したのに対し、自治体側から法律で明記するよう求める声が出た。細野環境相は会合後、記者団に「(法制化の要望を)しっかりと承って、最終的にどういった形ができるのか判断していきたい」と語った。
−−−読売新聞






平成24年3月10日

放射線研究、双葉郡に拠点 政権方針、除染や廃炉など

野田政権は、福島県双葉郡内に放射性物質の除染や原発の廃炉などの研究開発拠点を設ける方針を固めた。双葉郡内には、除染で出る汚染土を保管する中間貯蔵施設を数カ所設置することも計画。研究開発拠点と併せて提案し、地元自治体が受け入れやすくするねらいがある。

 中間貯蔵施設は1カ所の方針だったが、分散させて用地を確保しやすくする。汚染土のほか家屋などの大量のがれきの処理も検討している。細野豪志環境相は10日の双葉郡との協議会で双葉町など4自治体に設けることを提案する。その場で、研究開発拠点の構想にも触れる見通しだ。放射線研究施設などの国家プロジェクトを地元で展開するよう求める双葉郡内の自治体の意向を踏まえた。

 細野氏は研究開発拠点の構想を関係省庁の検討会で具体化するよう指示しており、4月末までに決定する。構想の概要には「双葉郡を中心に整備し、福島の復興及び再生の推進を図る」と明記。「中間貯蔵施設も活用しつつ拠点整備を進める」とし、中間貯蔵施設と一体で整備する姿勢を明確にしている。8日に衆院通過した福島復興再生特別措置法案で策定を求められている「重点推進計画」の中核に位置づける。
−−−朝日新聞


双葉郡:、福島県双葉郡8町村の中で中間貯蔵施設の提案があった3町


原発事故、「千年に一度」を過小評価と米学会

米国の原子力専門家で作る米原子力学会は8日、福島第一原発事故は、日本の規制当局が津波の危険性を過小評価したため起きたとする報告書を発表した。
報告書はまず、「地震と洪水が、原子炉の事故を招きかねない要因となることは知られていた」と指摘。今回の規模の津波が「千年に一度」の頻度で起こるという日本で広く知られていた前提を勘案すれば、同原発の津波に対する設計基準は不十分という結論が出るはずだと指摘した。

 日本の規制の大枠は、まず想定される津波の高さを決め、それに耐えられる設計基準を定めていく仕組みだ。こうした規制方法では、不確実な大津波は「想定外」として議論の対象から外れてしまう。

 一方、米国では、過去の津波などのデータをすべて取り込んだうえ、発生確率や結果の重大性を勘案して計算する「リスク情報に基づく規制」が主流だ。報告書はこの手法をとっていれば「設計は不十分だと特定できただろう」と指摘。大津波の可能性が規制に反映され、福島事故は防げたとの認識を示した。
−−−読売新聞





平成24年3月9日

甲状腺被曝、最高87ミリシーベルト 50ミリ超も5人

東京電力福島第一原発事故で、放射性ヨウ素によって甲状腺に90ミリシーベルト近い被曝(ひばく)をしていた人がいることが分かった。弘前大学被ばく医療総合研究所の床次眞司(とこなみ・しんじ)教授らが、事故の約1カ月後に行った住民65人の測定結果を分析した。被曝した人の約半数が10ミリシーベルト以下だったが、5人が50ミリシーベルトを超えていた。

 甲状腺被曝はがんのリスクがあるが、ヨウ素は半減期が短く、事故直後の混乱などで、きちんとした計測はされておらず、詳しい実態は分かっていなかった。

 床次さんらは昨年4月11〜16日、原発のある福島県浜通り地区から福島市に避難してきた48人と、原発から30キロ圏周辺の浪江町津島地区に残っていた住民17人を対象に、甲状腺内の放射性ヨウ素の濃度を調べた。この結果、8割近い50人からヨウ素が検出された。

 この実測値から、甲状腺の内部被曝線量を計算した。事故直後の3月12日にヨウ素を吸い込み、被曝したという条件で計算すると、34人は20ミリシーベルト以下で、5人が、健康影響の予防策をとる国際的な目安の50ミリシーベルトを超えていた。

 最高は87ミリシーベルトで、事故後、浪江町に残っていた成人だった。2番目に高かったのは77ミリシーベルトの成人で、福島市への避難前に同町津島地区に2週間以上滞在していた。子どもの最高は47ミリシーベルト。詳しい行動は不明だ。

 国が昨年3月下旬、いわき市、川俣町、飯舘村の子ども1080人に行った測定では、35ミリシーベルトが最高値と公表されていた。
−−−朝日新聞


20〜30キロ圏でプルトニウム241 原発事故原因か

放射線医学総合研究所などのグループが東京電力福島第一原発から20〜30キロ付近の土壌からプルトニウム241を検出した。この核種は半減期が14.4年であることなどから、1960年代を中心に行われた大気圏内での核実験ではなく、昨年の事故で原発の原子炉から放出されたと考えられるという。8日付の科学誌サイエンティフィック・リポーツ電子版で報告した。

 放医研の鄭建(ツン・ジェン)主任研究員らは、福島県葛尾村(原発の西北西25キロ)と浪江町(北西26キロ)、飯舘村(北西32キロ)、楢葉町のJヴィレッジ(南20キロ)、水戸市(南西130キロ)、千葉県鎌ケ谷市(南西230キロ)、千葉市(南西220キロ)で土壌を採取し分析した。

 その結果、浪江町と飯舘村の落葉の層から1キロあたりそれぞれ34.8ベクレルと20.2ベクレル、Jヴィレッジの表土から1キロ当たり4.52ベクレルのプルトニウム241を検出した。プルトニウム241は、アルファ線やガンマ線を出すアメリシウム241(半減期432.7年)に変わる。

 研究グループの田上恵子・放医研主任研究員は「大気圏内核実験が盛んに行われていた1963年当時の放射性降下物のデータから推定すると、今回のプルトニウム241の検出量は当時と同程度かそれ以下。特別な対策は必要ない」と話す。
−−−朝日新聞


率直に言うとガッカリ…キーンさん、復興で苦言

「率直に言うと、がっかりしています」――。日本国籍を取得した日本文化研究者のドナルド・キーンさん(89)は、8日の記者会見で「鬼怒」の雅号通り、震災後の日本の状況にあえて苦言を呈した。



 「日本人は力を合わせて東北の人を助けると思っていました」。会見で終始朗らかなキーンさんだったが、震災の話になると表情が引き締まった。そして、「東京は(電気が)明るい。必要のない看板がたくさんある。東京だけではない。忘れているんじゃないか。まだやるべきことは、いっぱいあると思います」と語った。

 「わたしは今まで、ある意味、日本のお客さんだった」と振り返ったキーンさんは、国籍取得を機に日本の現状に意見を言うことも考えている。「もしいいことができるとすれば、私のためでなく、日本人のためだと思います」と話した。
−−−読売新聞


がれき受け入れ 60%以上前向き

東日本大震災で発生したがれきの受け入れについて、処理施設などを持つ自治体の首長の60%以上が前向きに検討していることが、日本青年会議所の調査で分かりました。
一方で、受け入れには処理施設の不足や、住民の反対が課題となっていることが改めて浮き彫りになっています。

この調査は全国各地に支部がある日本青年会議所が行ったもので、独自の廃棄物処理施設を持っている全国の市町村の首長590人から回答を得ました。
それによりますと、「がれきを受け入れてもよい」と回答したのは20%で、「受け入れに向けて検討中」と回答した41%を加えると、全体の60%以上に当たる360人の首長が、がれきの受け入れを前向きに検討していることが分かりました。
また、受け入れる条件として、▽がれきの安全性の保証、▽住民や議会の理解、▽国による予算措置などを挙げています。
一方で、27%の首長は「受け入れたくない」と回答しており、理由については「処理施設が不足している」が53%と最も多く、「住民の反対」が11%などとなっていて、受け入れに向けた課題も改めて浮き彫りになっています。
また、今回の調査では被災地から遠い自治体ほど、がれきの放射性物質の基準などについて正しく理解されていない傾向もみられました。
環境省は調査結果の提供を受けて、今後のがれき処理に生かしたいとしています。
−−−NHK





平成24年3月8日


福島第一原発事故の壮絶な舞台裏 米テレビ局制作


すべての日本人が、この番組を観たほうがよさそうだ。福島第一原発の事故直後の舞台裏を描いた、アメリカのテレビ局PBSのドキュメンタリー「Frontline: Inside Japan's Nuclear Meltdown」。先月、2月28日に放映されたものだが、ネットで無料で閲覧可能だ。英語のみの放送だが、ぜひ観てほしい。

 未曾有の事故から1年を控え、欧米でも福島第一原発の事故の検証がさまざまなメディアで報じられている。

 2月27日には、『New York Times』をはじめとする各紙が「核危機で東京都民の避難を検討」、『TIME』誌は「平静を保つように語っていた政府が東京都民の避難を検討」といった見出しで、事故直後の舞台裏を改めて報じている。

 このドキュメンタリー「Frontline: Inside Japan's Nuclear Meltdown」は、同日に発表された一般財団法人日本再建イニシアティブの報告書『福島原発事故独立検証委員会 調査・検証報告書』〈ディスカバー・トゥエンティワン〉の発表に合わせた記事として大きく取りあげられたものだが、報告書は、協力を拒んだ東京電力の関係者以外、事故当時首相だった菅直人、官房長官だった枝野幸男などを含む300人の証言に基づく詳細なもので、3月11日(土)には一般書店で発売される

この「首都圏民3,000万人の避難」については、PBSの「Inside Japan's Nulclear Meltdown」内の菅直人の単独インタヴューにおいても語られている。番組は、事故後10日間の現場内部、あるいは官邸の様子を証言者たちの声を交えながら綴ったもので、既知の情報も、本人たちの生々しい証言と多くの未公開映像を通して語られることで、事故の恐怖が1年を経てなお一層リアルに迫ってくる。54分ほどの番組だが、引き込まれて一時も目が離せなかった。

 例えば。事故発生2日後、格納容器内に溜まった水蒸気を逃すために、放射能漏れを覚悟でヴェントを開く決断を官邸が下したものの、電動制御のそれを手動で開けるやり方を東電が知らなかったことを隠していたため、ヴェントを開いたという報告が入らないことに首相が業を煮やし自ら福島に乗り込む場面。その舞台裏では、現場の技師たちがマニュアルを必死でひっくり返しては、内容を読み込むのに時間を取られていたのだという。「簡単には開かないんです。必死に作業していたんです」と現場の技師は言う。加えて現場の放射線量は危険な値を示しており、作業員をそこにまで送り込むことは、すでに自殺に等しい行為だった(番組内ではSuicide Squadという言葉を使っている)。

 あるいは事故発生から5日目、東電が現場にいた職員・技師たちを総員撤退させることを決定し、それを首相が押しとどめる場面。この間の経緯について、東電側は「全員を避難させるとは言っていない」としているが、現場にいたある人物は、当時の吉田昌郎所長が現場職員全員を集め、「みんな家に帰ってくれ」と語ったことを証言している。吉田本人だけは残って死ぬ覚悟だったのではないかとその証言者は類推するが、そのうえで、「家に帰れ」と言われて「ホッとした」という率直な心情をも明かしている。

 菅直人が総員撤退したいという連絡を受けたのはその日の午前3時。数時間後にはテレビ電話で、現場にいる技師・職員たちにとどまるよう「かなり強く」命じたと菅は証言する。全員撤退して福島第一原発を放置したならチェルノブイリの何十倍もの被害をもたらすことになっただろう、と前首相は語る。こうした切迫したやりとりのなかで、現場から200、250、300kmの範囲までエリアを広げて市民の退避を行うシミュレーションが官邸内では行われていたことも明かされる。

そうした間にも現場では決死の作業が続いている。悲壮な覚悟をもって現場に立った人々が語る知られざる真実には胸に迫るものがある。3号機内部を検証するために現場に到着した自衛隊員たちが、現場到着直後に爆発に見舞われ、命からがら退避したこと。使用済み燃料の冷却プールへ、冷却水を空中から投下する任務を負った自衛隊のヘリコプターパイロットが、チェルノブイリで同任務にあたったパイロットがガンで早く命を亡くしたことを予め教えられており、その作業を死を覚悟のうえで引き受けたこと。また、冷却プールへの海水の注入の任にあたった東京消防庁の隊員たちの深夜の作業風景といった貴重な映像も登場する。建物に近づくにつれ、けたたましく鳴り続けるガイガーカウンターのアラーム音と隊員たちが叫ぶ、「100ミリシーベルト!」の声が入り乱れる様子はとりわけ生々しい。隊員のなかには、いまもって、その晩自分がどこに行っていたかを家族に明かしていない者もいる、とナレーションは伝えている。

 番組最後で、菅は10日目以降をもって事態は徐々に回復していったと語るが、そこに至るまでの10日間が、薄氷を踏むような想像以上に危険な日々だったことを、この番組は改めて浮き彫りにする。東電と菅政府が、事態の深刻さを正直に国民と世界に伝えてこなかったことについて番組は多くを語っていないが、それについていまさら付け加えることもないだろう。欧米のメディアなども、先の報告書を受けて「政府と東電の対応こそが、真の災害だった」という認識を改めて確認しているが、ただ、それでも、状況によっては、もっと悪い事態も起こりえたのだ。

 3号機の爆発から間一髪で逃げ延びた自衛隊隊員は「本当にラッキーでした」と心の底からの安堵を顔に浮かべながら語っている。しかし、本当にラッキーだったのは、彼とその隊員たちだけではなかったのだろう。不謹慎は承知のうえで、そう思わずにはいられなかった。その言葉の意味を、ぼくらはいま、新たな思いでもっと深く噛み締めるべきなのだろう。
−−−産経新聞






平成24年3月7日

スリーマイル事故の損傷燃料を公開 廃炉への研究材料に

 日本原子力研究開発機構は5日、1979年に起こった米スリーマイル島(TMI)原発2号機の事故で溶融した燃料の写真を公開した。燃料は機構が研究のために米国から提供を受けて保管している。東京電力福島第一原発事故でも燃料が溶融したと考えられ、今後の廃炉に向けた技術開発への利用を検討している。


 燃料は91年に、米アイダホ国立研究所から国際共同研究の一環として同機構原子力科学研究所(茨城県東海村)に運ばれた。放射線を遮るために密閉容器に入れて水をはったプールで保管されている。60個で計約3キロ。黒く溶岩のように固まったものや砂状のもの、黒い塊に金属の粒子が付着したものなどがある。主な成分は核燃料のウラン化合物で、燃料を覆う被覆管の材料のジルコニウムなども一緒に溶けて混じっている。

 同機構は、福島第一原発の廃炉に向けた基礎研究として再分析を検討中。福島第一原発では燃料が溶けて原子炉の底に落ちていると考えられている。同機構安全研究センター燃料安全研究グループリーダーの永瀬文久さん(50)は「第一原発の燃料の取り出し技術の開発や処理に生かしたい」と話している。
−−−朝日新聞


福島第一4号機、天井の巨大クレーン撤去 作業写真公開

 東京電力福島第一原発4号機で、原子炉建屋上部のがれきや機器を撤去する作業が進んでいる。東電は6日、5日に実施した天井部のクレーンを撤去する作業の写真を公開した。クレーンは格納容器のふたや機器を移動させるのに使われ、けた部の重さは110トン。5日に大型クレーンを使って地上に下ろした。今後、6月末までに最上階の5階の床より上にある鉄骨や壁をすべて解体し、8月末までには格納容器のふたなども撤去する。

 4号機では、5階のプールにある使用済み燃料の取り出しが課題になっている。解体後は建屋にカバーを設置。燃料を敷地内にある共用プールに移すための設備を整備する。
−−−朝日新聞


セシウム流出量、東電推計の6倍…海洋研試算

 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、原発から海に流出した放射性セシウム137の総量は最大で5600テラ・ベクレル(1テラは1兆)に上るとの試算を、海洋研究開発機構がまとめた。
東電の推計量の約6倍にあたる。6日に開かれた日本原子力研究開発機構の研究報告会で発表した。

 海洋研究開発機構の宮沢泰正主任研究員らは、福島県の沿岸など約500地点で採取した海水のセシウム濃度や、潮の流れなどをもとに、昨年5月7日までにセシウムが移動した経路を模擬計算した。その結果から、海に流出した高濃度汚染水のセシウムの総量は、4200〜5600テラ・ベクレルと算出された。このほか、同原発から大気中に放出され、雨などによって海に沈着したセシウムは1200〜1500テラ・ベクレルになった。
−−−読売新聞


東日本大震災:どうする放射能汚染/3 ワカサギ釣りの「聖地」苦境

◇原発から190キロ、沼の濃度高く 「釣っても回収」苦渋の営業

 分厚い氷に専用のドリルで穴を開け、釣り糸を垂れる。「氷上ワカサギ釣り」の聖地ともいわれる群馬県前橋市の赤城大沼。例年より6カ月遅れの今月2日、ようやく「釣り解禁」となり、待ちわびたファンが駆けつけた。ただ、釣ったワカサギはすべて地元の赤城大沼漁業協同組合が回収してしまう。生きのいい脂ののったワカサギを天ぷらなどにして食べる釣り人の楽しみは消え、冬の風物詩はすっかり趣を変えてしまった。

 シラカバに囲まれた赤城大沼は東京都心から車で約2時間半。各地のワカサギ釣りは通常、秋口に解禁され翌年3月まで続けられるが、氷上で釣れる時期は限られる。赤城大沼は結氷期間が1〜3月と長いことから、最近では釣りファンだけでなく、家族連れや若者にも人気だった。東京都心部などからバスツアーも出ていた。

 今冬の氷の厚さは60センチ超と良好。例年なら9月1日に解禁し、年明けから多くの客でにぎわうはずだった。だが、解禁はなかなかできなかった。解禁日直前の昨年8月、「安全性の確認を」と県が実施した検査で、赤城大沼のワカサギから暫定規制値(1キロあたり500ベクレル)を超える同640ベクレルの放射性セシウムが検出されたからだ。

 東日本大震災が生じた昨年3月11日の当日、多くの人がワカサギ釣りを楽しんでいた赤城大沼の氷に一気に亀裂が走り、その隙間(すきま)から沼の水が噴き上がって、氷上にカーテンが出現したような事態になった。ただ、釣り客らの服がぬれた程度でけが人もなく、ワカサギ釣りは翌12日の1日のみ、点検のために休業しただけだった。

 その後、起きた東京電力福島第1原発事故で、環境への放射能汚染の懸念は生じていたものの、赤城大沼は同原発から南西に約190キロも離れている。ワカサギが放射能で汚染されていると考える人などなく、思いがけない調査結果に、県や漁協関係者らからは「まさか」と、驚きの声が上がった。

     *

 県が昨年9月に実施した県内の湖沼にすむワカサギのセシウム含有量調査では、桐生市の梅田湖で1キロあたり222ベクレル、みどり市の草木湖で同189ベクレルと暫定規制値以下。それ以外の湖沼では検出限界値未満で、赤城大沼のワカサギの放射線量だけが突出して高かった。

 赤城大沼のワカサギは毎年3〜4月、北海道の網走湖や長野県の諏訪湖から購入した卵を放流しており、検査対象となったワカサギは昨春放流して成長したものだ。

 一方、環境省が今年1月に発表した調査結果によると、湖底の泥から検出されたセシウムは、梅田湖で1キロあたり179ベクレル、草木湖で147ベクレルだったのに対し、赤城大沼では1260ベクレルに上った。ただ、みなかみ町の赤谷湖の湖底からは赤城大沼を上回る1690ベクレルのセシウムが検出されたにもかかわらず、ワカサギからセシウムは検出されていない。

 なぜ赤城大沼のワカサギだけ高い濃度のセシウムが検出されたのか。地元関係者の多くは、主に二つの見方を挙げる。

 「一つは淡水魚特有の事情。海水を大量に飲み込んで吐き出す海水魚と異なり、淡水魚は、えさから取り入れたナトリウムやカリウムを体内で維持しようとし、次第に放射性物質の濃縮が進む」と漁業関係者は指摘。「もう一つは、赤城大沼特有の緩やかな水循環のスピード。火山でできたカルデラ湖である赤城大沼は、ダム湖などと比べて水が集まる面積は狭いが、水の入れ替わりは遅く、湖底の泥も外に流れにくい」。赤城大沼の水がすべて入れ替わるには2年半かかるというデータもある。

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 前橋市中心部にある県水産試験場の屋外水槽で今、昨年11月下旬に赤城大沼で採取し、セシウムが暫定規制値を超えたワカサギが泳いでいる。水槽の水は地下水を掛け流しで使っており、えさは購入した冷凍のプランクトンを使用。水とえさに放射性物質の汚染がないことを確認している。

 「ワカサギの体内に入ったセシウムがどのくらいの期間で排出されるか、ある程度、推定しないと次に進めない」と、水産環境係主任の鈴木究真さんは話す。試験場では、1カ月ごとに定期的にサンプリングしてワカサギの汚染状況を調べ、セシウムの生物学的な半減期の調査を始めた。既に3カ月が過ぎたが、「まだデータを公表できる段階にはない」といい、長期的に調査を進める構えだ。

 ニジマスやコイ科などの魚は、チェルノブイリ原発事故が起きた際の研究があり、データも公表されている。しかし、ニジマスなどは、基本的にプランクトンを食べるとされるワカサギとは食性が異なり、活動の適水温などにも違いがあるため、単純に応用することはできないという。

 県蚕糸園芸課水産係長の久下敏宏さんは「生態系の中で、放射性物質がどのような動態で取り込まれていくかが明らかにならなければ、『赤城大沼のなぜ』は説明できない。今はすべて推測の段階」とする。予想もしなかった放射能汚染を受け、模索が始まっている。

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 赤城大沼のワカサギは結局、県の調査で2月26日に採取した分でセシウムが暫定規制値の500ベクレルを3回連続で下回った。調査を進めつつ、県や地元漁業関係者らは2月に入り、釣り解禁に向けて協議。ただ、釣り人の健康被害などを考え、念には念を入れ、釣る行為だけを解禁し、釣ったワカサギはすべて回収して、一部を調査に使い、大半を前橋市が焼却処分することを決めた。

 「赤城大沼の伝統のワカサギ釣りは『食べておいしい』というのが自慢だった。だが、釣り人のことや地元経済などさまざまな面を考慮し、苦渋の決断をするしかなかった」と、赤城大沼漁協組合理事の青木猛さん(48)は険しい表情で話す。「我々は、実際に放射能と向き合って生きていかなければならない覚悟はできている。我々には隠すことなど何もないが、放射能のイメージがついてしまうのは困る」
−−−毎日新聞


福島・大熊町 除染の拠点設置へ

東京電力福島第一原発が立地し、全域が警戒区域に指定されている福島県大熊町は、夏からの本格的な除染に向けて、放射線量が比較的低い地区にある町の施設に除染作業の拠点を設けることになりました。

住民の立ち入りが制限されている大熊町では、現在、町役場の周辺など2つの地区で、除染の効果を調べるための国のモデル事業が行われています。
ことしの夏からは、住宅などの本格的な除染を始める計画で、作業に関わる人が受ける放射線をできるだけ少なくすることが課題となります。
このため大熊町は、放射線量が比較的低い地区にある町の施設に、除染作業の拠点を設ける方針を決めました。
この施設は、原発から南西に8キロ離れたダムの管理事務所で、周辺の1時間当たりの放射線量はおよそ1.5マイクロシーベルトで、町内の高い地区の数十分の1程度だということです。
また、建物は鉄筋コンクリート製で、屋内の放射線量は0.2マイクロシーベルト程度だということです。
施設では、関係者が集合して打ち合わせを行ったり、除染で出た土壌のサンプル検査を行ったりする予定です。
町は、施設の電気や水道の復旧をすでに終えていて、今後、国が周辺の除染を行い、5月には使用可能な状態になるということです。
−−−NHK


“津波の影響予見できたはず”

東日本大震災の発生からまもなく1年になるのを前に、アメリカ原子力規制委員会のアポストラキス委員は、福島第一原子力発電所の事故について、日本政府や東京電力が「津波の影響を予見することはできたはずだ」と述べて、アメリカ国内の原発でも安全対策の強化に努める考えを強調しました。

アポストラキス委員は6日、ワシントンで開かれたシンポジウムで講演し、福島第一原発の事故について「事故について『予見が不可能だった』と言われているが、津波の影響を予見することは可能だったはずだ」と述べて、日本政府や東京電力が津波の影響を十分考慮し、原発の電源喪失という事態に備えることはできたはずだという考えを示しました。
そのうえで、全米の原子力発電所で原発の電源喪失への対策を強化していることを強調し、追加的な安全強化策もことし夏までに原子力規制委員会でまとめていきたいと述べました。
また、シンポジウムを主催した「カーネギー国際平和財団」もこの日、「福島第一原発事故は防ぐことができた」とする報告書を発表しました。
報告書では、津波による影響の歴史的な分析が不十分だったと批判しているほか、ヨーロッパでは1999年、フランスの原発が洪水で外部電源を一部喪失したのをきっかけに、アメリカでは2001年の同時多発テロ事件をきっかけにそれぞれ原発の電源喪失対策が強化されたのに対して、日本はこうした対策を怠ったとしています。
−−−NHK






平成24年3月6日

東日本大震災:どうする放射能汚染/2 検査・公表、悩むメーカー

◇風評被害恐れ対応慎重 情報積極開示で販売回復も

おなじみの商品のラベルがパソコンの画面に並ぶ。ヨーグルトにビスケット、冷凍の空揚げ……。商品に含まれる放射性セシウム(134と137の合計)が1キログラムあたり20ベクレル以下で、安全と思われる商品がデータベース化されている。このサイト(http://bq-maru.com/wp/)は放射能測定器レンタルスペース「ベクミル」(千葉県柏市)が運営。1日に3000件のアクセスがある。

 代表の高松素弘さん(47)は2児の父親だ。子どもが口にしても大丈夫な商品が知りたくて、測定を始めた。対象はスーパーマーケットやコンビニエンスストアで手に入る身近なもの。消費者が持ち込む野菜や土の測定の合間を縫って調べており、2月末までに検査を終えた1200点をサイトに掲載した。

 これまで20ベクレルを超えた商品は10点ほどある。商品名は明らかにしていない。同じ商品を検査しても、製造日やロットによって、結果の変わることがあるからだ。高松さんは「放射能測定はとてもあいまい。数値の独り歩きは危険」と強調する。

 食品に含まれる放射性セシウムの新基準値(4月から適用)は一般食品が100ベクレル、牛乳と乳児用食品が50ベクレル。ベクミルの設定する20ベクレルはかなり低い。測定を繰り返し、何度も20ベクレルを超えた商品はメーカーに報告した。再検査や検査法の見直しを約束するメーカーが多かったという。「昨年の秋以降はほとんど基準を超えた商品がない」と高松さんは話す。

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 商品に含まれる放射性物質をどこまで調べ、どこまで公表すべきか、食品メーカーは揺れている。

 放射性物質の影響を受けやすい子どもがよく飲む牛乳は、原乳の段階で自治体がモニタリングを行っている。メーカーは独自に商品に含まれる放射性物質を測定しているが、結果の公表に慎重だ。乳業大手の明治は「自治体の検査を補完するため、工場で独自の検査をしているが、公表の予定はない」とする。森永乳業、雪印メグミルクも同様だ。業界関係者からは「一律に検査を強いられれば、中小のメーカーの大きな負担になる」との声も漏れる。

 東日本大震災の発生から1年近くたった2月、業界に変化がみられた。日本乳業協会が加盟各社に独自の検査を要請し、29日に結果を初めて公表したのだ。東日本の17都県にある工場でつくられた117の製品からは放射性セシウム(134と137の合計、検出限界値は10ベクレル)が検出されず、安全性が確認できたという。

 自治体のモニタリングを理由に公表に消極的だった乳業協会が、態度を変えた背景に、学校現場の強い要望がある。東京都東部の小学校に通う低学年の子どもの母親(33)は「安全だと言われているけれど、具体的にどれくらい放射性物質が含まれているのか知りたい」とこぼす。親が子どもに給食の牛乳は飲まないよう言い含め、牛乳を拒否する児童も各地で相次いだ。

 東京都内のスーパーでは、かつて見かけなかった北海道や西日本産の牛乳が山積みになっている。西日本の原乳のみでつくるある牛乳のメーカーは東日本への出荷量が震災前の4倍になった。担当者は「人気が出てありがたい半面、『放射能を心配する客が遠くの商品を求めている』と小売りから聞かされて複雑だ」と打ち明ける。外部に製品の検査を依頼しているが、東日本のメーカーと同様に詳細な検査の結果を公表していない。

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 情報が少ない中、親の不安は募る。自治体も独自測定で安全確保に努めようとしている。東京都武蔵野市は昨年10月、市が外部に依頼した測定で7ベクレルが検出された、学校給食用の低温殺菌牛乳の納入を差し止めた。

 親たちでつくる「子どもたちを放射能から守る全国ネットワーク」は牛乳メーカーに対し、放射性物質が国の暫定規制値を下回ったときも、「不検出」でなく測定値や測定条件などを公表すべきだと訴える。

 これに対し乳業協会は「メーカーが詳細な数値を公表して放射性物質の少なさを競う『低数値競争』が始まれば、結果的に風評被害につながる。国の基準を満たしていることを訴え続けるしかない」と困惑する。

 「政府の発表への不信感が根底にある現状で、メーカーが安全についての情報を適切に伝えて、消費者の安心を得ることは難しい」。リスクコミュニケーションを研究する「リテラジャパン」代表で福島県飯舘村のアドバイザーを務める西澤真理子さんは指摘する。

 西澤さんは、牛乳メーカーが独自検査の結果の発表を控えてきたことについて「平時からリスクコミュニケーションへ取り組んでおらず、保守的な対応になってしまった」とみる。「放射性物質がどこに拡散したか国からの情報がなかったので、メーカーも対応が難しかったはず。放射性物質に限らず食品にリスクは付きもの。消費者との信頼関係を取り戻すため、牛乳が子どもにとって必要な栄養であることと並行して、食品にリスクがあることをわかりやすく伝えなければならない」と話す。

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 キノコ類やモヤシなどを製造、販売する雪国まいたけ(新潟県)は早くから測定値の情報の開示に努めた。昨年9月に約2000万円のゲルマニウム半導体検出器を2台、導入。新基準値より低い40ベクレルの独自基準をつくり、検査の結果をホームページ(http://www.yukiguni-anzen.jp/)で公開する。

 主力であるマイタケの出荷量は昨年8月に前年同期比で81・2%まで落ち込んだが、ホームページで検査の結果を公開した後の10月は、前年同期比で116・2%まで盛り返した。歌手の郷ひろみさんを起用したCMでも、検査の充実を宣伝した。

 マーケティング部の対馬秀夫係長は「取り組みが評価された。ただ、いくら安全性を強調しても、消費者から『まだ不十分』という声も寄せられている。放射能との戦いは長くなる」と厳しく受け止めている。=つづく
−−−毎日新聞


水田除染 作付けまでに終了を

農家のコメの作付けに向けて、福島県二本松市で、5日夜、水田から放射性物質を取り除く除染についての説明会が開かれ、市側は、今月中旬から除染を始め、早ければ来月から始まる作付けまでに終わらせる方針を明らかにしました。

国は、去年のコメから一定の濃度の放射性セシウムが検出された福島県の地域については、ことしの作付けを認める条件として、水田の除染を求めています。
説明会は、二本松市が5日夜から地区ごとに順次始めたもので、このうち市役所の会場には、農家およそ80人が出席しました。
この中で、市の担当者は、放射性物質を吸着する物質をまいたうえで、土を掘り返すなどの方法で今月中旬から除染を始め、早ければ来月から始まる作付けまでに終わらせる方針を明らかにしました。
出席した農家からは、土を掘り返すと水田が荒れてコメの生育が悪くなったり、農作業に支障が出たりするのが心配だという意見や、除染の効果がどの程度見込まれるのかという質問が相次ぎ、会合は予定の倍の2時間にわたって行われました。
60歳の農家の男性は「除染にどのくらい効果があるか分からないが、とにかくやってみるしかない」と話していました。
−−−NHK


コメ全袋検査 新装置を公開

原発事故を受け、福島県でことしの作付けに向けてコメの安全性の確保が課題となるなか、すべてのコメ袋の放射性物質を調べる「全袋検査」のための新しい検査装置が公開されました。

公開されたのは、京都の大手精密機器メーカー、島津製作所が開発した装置です。
国は、去年のコメから一定の濃度の放射性セシウムが検出された福島県内の地域については、ことしの作付けを容認する条件として、出荷の際にコメ袋を1つずつ調べる「全袋検査」の態勢の整備を求めています。
検査装置のベルトコンベヤーにコメ袋を次々に載せて、1分間当たり3袋から4袋の放射性物質を検査できます。
国の新しい食品の基準値の1キロ当たり100ベクレルを超えていないか、僅か5秒で判定でき、これまでの検査と比べて時間を400分の1に短縮できるということです。
検査装置の実験に協力しているJAの齋藤道雄組合長は「消費者に安心してもらうために絶対必要な全袋検査の実現に向けた第一歩だ。今後はこの装置を生かすための検査態勢の整備や、作業人員の確保を国と県に求めていきたい」と話していました。
−−−NHK







平成24年3月5日

東日本大震災:どうする放射能汚染/1 スーパー、自主検査強化

◇消費者の安心へ「検出ゼロ目標」 かさむ費用、負担重く

 「放射性物質『ゼロ』を目標に」−−。大きな文字で書かれた張り紙が売り場のあちこちに目立つ。2月下旬の平日午後5時過ぎ、東京都品川区のスーパー、イオン品川シーサイド店。多くの買い物客でにぎわう中、10歳と3歳の子どもを連れた主婦(33)は「お店が検査しているみたいだし、信頼している」と話し、夕飯用の食材選びを急いだ。一方、1歳3カ月の長女を抱いた主婦(37)は「自分だけのことならともかく、娘の離乳食には神経を使う」と厳しい表情を崩さない。

 昨年3月11日の東日本大震災を機に起きた東京電力福島第1原発事故で、食品の放射能汚染の不安が一気に広がった。「売り場に並んでいる商品は大丈夫か」との声に応えるため、大手スーパー、イオン(本社・千葉市美浜区)は事故直後から、プライベートブランド(PB)「トップバリュ」の商品を中心にサンプルを抽出し、放射性物質含有量の自主検査を始めた(牛肉は7月から全頭検査)。

 国の暫定規制値は、野菜や肉など一般食品の場合、1キロあたり500ベクレル(4月から適用される新基準値は同100ベクレル)。だがイオンは暫定規制値の10分の1にあたる同50ベクレルを「独自基準」に設定。外部機関に委託し、昨年末までに農畜産物や牛乳、玄米など計6656件を検査した。基準を超えた33点は出荷を停止した。

 昨年11月には「いくら『安全です』と言っても消費者は納得しない。情報を開示し『主観的に』安心してもらおう」として、野菜や魚などすべての検体の検査結果をウェブサイトで公開。検出限界値(検出器などで異なるが、イオンの場合、一般食品で10ベクレル前後)や出荷状況も載せた。

 そのうえで「放射性物質『ゼロ』を目指す」と宣言。検出限界をわずかでも超えた商品は一切売り場に出さず、「不検出」となるまで、出荷元である契約農家らとの取引を停止する思い切った取り組みを始めた。

 近沢靖英・執行役は「小売業は国に従うだけでなく、消費者の気持ちをくみ取って対策をとるべきだ。そうすることで消費回復につながり、生産者を守ることにもなる。消費者の不安な気持ちを理解すれば、限りなくゼロを目指すしかないと考えた」と話す。

 イトーヨーカ堂やヨークベニマル、ヨークマートなどを傘下に持つセブン&アイ・ホールディングス(東京都千代田区)も、PB「顔が見える」シリーズを中心に、外部機関に委託し検査を進めている。野菜・果物の検査数は計501件(肉・魚は非公表)で、検査結果をサイトで公表している。さらに、東北と関東1都10県の全4700の契約農家に土壌調査を実施するよう求め、肥料や堆肥(たいひ)についても、入手元や原材料の確認作業をしている。

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 スーパーなど小売各社は原発事故以降、相次ぎ自主検査に乗り出し、その後も対応を強化している。ただ、どんなに検査しても、結果を消費者に信じてもらわなければ何も始まらない。

 商品の一つ一つに「放射性物質不検出」と表示すればわかりやすいが、それはできないのが現状だ。「すべてを検査するのは態勢的にもコスト的にも不可能。検査はあくまでサンプルを取り出して実施する『サンプル検査』になる」と、日本生活協同組合連合会(渋谷区、日本生協連)の内堀伸健・品質保証本部長は説明する。

 日本生協連は、PB「コープ商品」として、米や牛乳、ウインナーなどの加工品を食品メーカーに製造委託し、加盟する全国の生協に卸している。検査は基本的に、自前の検査センターで精度の高いゲルマニウム半導体検出器を用いて実施。原発事故後から今年1月末までに検査したのは1000件以上に上る。原料が東北や北関東産だったり、メーカーの工場が東北にある場合など地理的な汚染リスクを考慮してサンプルを選んでいるという。

 内堀本部長は「消費者には、行政の検査結果と合わせ、『傾向値』として安全性を判断してほしい」と力説する。例えば牛乳の場合、日本生協連の自主検査では25品目の原乳を計90件調べ、一度も検出限界(1キロあたり10ベクレル)を超えなかった。各地の自治体が実施するモニタリング検査でも昨年4月以降、牛乳が出荷規制された例はない。こうした状況を総合的に考慮してほしいのだという。

     *

 放射性物質の一つであるセシウム137の半減期は30年にわたる。この先、長く続きそうな食品の放射能対策は、消費不況にあえぐスーパーなど小売業を疲弊させる可能性もある。既に各社の費用負担は大きく膨らんでいる。

 イオンのこれまでの検査委託費は1億円を超えた。長期戦になることを予想し、自前の検査体制を整えるため、約2000万円と高額なゲルマニウム半導体検出器や、1台250万円程度する簡易型の検出器数台の購入も決めた。同社は放射性物質が検出され、出荷を停止した農産物などを買い取っており、この負担も大きい。

 日本生協連も先月、ゲルマニウム半導体検出器を1台新たに購入した。新年度から計2台で年4000検体が調べられる態勢となる。

 イオンの近沢執行役は「自主検査は今後もずっと続く。どうすれば消費者にもっと分かりやすい表示ができるかなど、いろいろ考えて進めていかねばならない」と話す。

 一方、日本生協連の内堀本部長は、国の要請などに基づくモニタリング検査だけでも既に11万件を超えているとし、「国が本気になればこれだけできるのだと分かった。検査方法や結果についても、国はもっと分かりやすく国民に伝える努力をしてほしい」と呼び掛ける。【稲田佳代】

    ◇  ◇

 大地に、海に降り注いだ放射線は人々の暮らしを一変させた。土の上で子供が遊び回り、安心して何でも食べられるようになる日は遠い。放射能汚染に苦しみ、その除去に取り組む人たちを追った。=つづく
−−−毎日新聞







平成24年3月4日

炉心溶融、1週間後に指摘 保安院暫定チーム

経済産業省原子力安全・保安院のチームが、東京電力福島第一原発事故から1週間後には、1〜3号機の原子炉内の核燃料は溶け落ちて炉心溶融(メルトダウン)したと分析していたことが、朝日新聞が情報公開請求した文書でわかった。ただし公表はされず、国が炉心溶融を認めたのは事故から2カ月後だった。分析を国民への説明などの初期対応に生かせなかった。

 分析したのは、保安院内にある「緊急時対応センター(ERC)」で昨年3月14日から活動を始めた「情報分析・対応評価チーム」。もともと想定されていたチームではなく、保安院企画調整課の要請で、経産省や原子力安全基盤機構などの有志約10人で急きょ結成された。従来の分析部署が緊急対応に追われるなか冷静に分析する集団が必要だという判断だった。

 メンバーが注目したのは、東電から24時間態勢で送られてくる水位や圧力データ、原子炉格納容器内の放射線量を測る「CAMS」(格納容器雰囲気モニター)の数値。昨年3月15日には1、2号機で放射線量が急激に上昇し、格納容器底部に燃料が溶け落ちたことをうかがわせた。ほかのデータの変化もあわせ、同18日午後2時45分の時点で、1〜3号機ですでに炉心溶融が起きたと判断している文書が残されていた。

 文書では、溶融した燃料は底にたまって水に浸されやすくなっているため、「外部から注水を続ける限りにおいては安定した状態が継続している」と評価している。
−−−朝日新聞


福島第一原発2号機で別の温度計も異常値

東京電力は3日、原子炉圧力容器底部の温度計が先月故障した福島第一原子力発電所2号機で、別の温度計が異常値を示したため、新たに監視対象から外したと発表した。

 東電は事故前、31個の温度計で2号機の圧力容器を監視していたが、使用可能なものはこれで15個に減った。経済産業省原子力安全・保安院は温度監視の代替手段の検討を求めており、東電は早ければ7月下旬にも新たな温度計を設置する。
−−−読売新\

炉心溶融、回避できた?冷却装置を早期復旧なら

東日本大震災による津波襲来後に電源を失った東京電力福島第一原子力発電所1号機で、緊急冷却装置を電源喪失後1時間半で復旧できていれば、炉心溶融を回避できた可能性があることがわかった。

 日本原子力研究開発機構の玉井秀定・副主任研究員らの研究チームが分析したもので、福井市で開かれる日本原子力学会で20日発表する。

 冷却装置は「非常用復水器(IC)」と呼ばれ、電源がなくても蒸気などを使って原子炉を冷却できる。政府の事故調査・検証委員会の中間報告によると、電源喪失に伴い弁が閉じたため、復旧には弁を開ける必要があったが、東電幹部が弁の状況を誤認して対策を取らず、事故拡大につながった。

 研究チームが電源喪失後の原子炉の水位や圧力をコンピューターで模擬計算した結果、閉まった弁を1時間半後までに開けていれば、冷却機能が働き、水位が維持されることがわかった。2基あるICは、計16時間作動するとされており、研究チームは「その間に代替の注水手段を確保するなどしていれば、炉心溶融を防げた可能性がある」としている。
−−−読売新聞


福島 落ち葉に高濃度放射性セシウム

福島県内の森林の落ち葉に含まれる放射性セシウムは、双葉町と浪江町で集めたもので、1キログラム当たり440万ベクレルに達するなど、福島第一原発から30キロ圏を中心に高い濃度になっていることが林野庁の調査で分かりました。

林野庁は、福島第一原発の事故の影響を調べるため、去年9月から11月にかけて、福島県内各地の森林およそ400か所で落ち葉を集め、放射性セシウムの濃度を測定しました。
その結果、原発から西におよそ10キロの双葉町石熊と、北西におよそ25キロの浪江町天王山で集めた落ち葉から、それぞれ1キログラム当たり444万ベクレルの放射性セシウムが検出されたということです。さらに、南相馬市と飯舘村を加えた合わせて9か所の森林で集めた落ち葉から、100万ベクレルを超える放射性セシウムが検出され、原発から30キロ圏を中心に高い濃度になっていることが分かりました。また、有害な廃棄物と同じ処分法が求められる1キログラム当たり10万ベクレルを超える放射性セシウムを含む落ち葉は、原発から離れたところでは、80キロ圏の森林にまで及んでいました。
同時に採取した土の放射性セシウムは、ほとんどの調査地点で落ち葉の濃度を大きく下回ることから、林野庁では、「放射性物質の多くは土壌に浸透せず、今のところ落ち葉の層にとどまっている」としています。
−−−NHK







平成24年3月3日

原発事故の最前線施設 初公開

東京電力福島第一原発の事故で国や自治体などが緊急対応にあたる最前線の拠点でありながら機能しなかった「オフサイトセンター」の内部が、2日、事故後初めて報道関係者に公開されました。

福島第一原発からおよそ5キロの大熊町にある「オフサイトセンター」は、原発事故の際には、国や県、市町村、それに電力会社などの担当者が集まって情報収集や住民の避難誘導に当たる最前線の拠点になるはずでした。
しかし、地震と津波で関係者が速やかに集まれなかったうえ、専用の通信回線も途絶えたままだったため、事故発生から5日目におよそ60キロ離れた福島県庁に機能を移さざるをえませんでした。
この施設の内部が2日、事故後初めて報道関係者に公開されました。
センターの2階の全体会議室には、住民の避難や放射線の測定など、役割ごとに机が並べられ、ホワイトボードには事故対応の状況が当時のまま書き残されていました。
中央には関係機関が対応を協議するスペースがあり、大型のスクリーンには、原子炉のリアルタイムの状態や放射性物質の拡散を予測した情報が映し出されるはずでしたが、全く機能しませんでした。
ボタンを押すだけで、自治体の担当者の携帯電話に自動的に連絡が入る「一斉招集連絡システム」も停電で作動しなかったということです。
建物は鉄筋コンクリート造りですが、放射性物質が入ってくるのを防ぐ空気の浄化装置はなかったため、屋内でも1時間当たりの放射線量がおよそ200マイクロシーベルトまで上昇し、とどまることができなくなりました。
こうした教訓を踏まえ、国の原子力防災の指針を見直している原子力安全委員会の作業部会は、センターの機能を原発から十分に離れたところに設ける中枢を担う拠点と、より現場に近い避難誘導などの活動拠点の2か所に分けるなどとする見直し案を示していて、近く最終的な提言をまとめることにしています。
−−−NHK






平成24年3月2日

汚染泥・土、滞留14万トン…関東7都県

 東京電力福島第一原発事故後、放射性物質に汚染された汚泥や焼却灰、除染に伴って生じた汚染土のうち、処分が滞っているものが関東地方の1都6県で少なくとも計14万トンに上ることが読売新聞の集計でわかった。

 放射性物質に関する国の基準(1キロ・グラムあたり8000ベクレル以下)では通常の埋め立てが可能な汚泥や焼却灰でも最終処分場で受け入れを拒否されたり、除染後も土が現場に置かれたままだったりする例が目立つ。

 汚泥については、東京、神奈川、千葉、埼玉、茨城、栃木、群馬の1都6県で、下水処理施設などを持つ自治体などから保管状況を取材したところ、焼却により減量処理した分を含め計約10万3100トンが下水処理施設などに取り置かれていた。埼玉県内の約5万2700トンが最も多かった。

 焼却灰は、7都県のうち、8000ベクレル超の放射性セシウムが検出された5都県の24施設を調べた。その結果、一般ごみの焼却灰計約6500トンが処分できずに一時保管されていることが判明。このうち、茨城県内に約2200トン、千葉県内に約1900トンあった。

 汚染土は、国の「汚染状況重点調査地域」指定を受けた5県の51市町村を対象に発生量を調べたところ、約3万400トンが仮置きされたままだった。
−−−読売新聞


3号機取水口 濃度やや上昇

東京電力福島第一原子力発電所の2号機と3号機の取水口付近で、29日に採取された海水に含まれる放射性物質の濃度は、3号機付近でやや上昇しました。

福島第一原発の周辺では、東京電力が去年4月と5月に海水から高い濃度で放射性物質が検出された2号機と3号機の取水口付近などで海水の測定を行っています。
29日に2号機の取水口付近の海水から検出された放射性物質は、1cc当たりでセシウム134が0.046ベクレル、セシウム137が0.064ベクレルで、ともに国の基準を下回りました。また、3号機の取水口付近では、セシウム134が基準の3.3倍の0.2ベクレル、セシウム137が3.2倍の0.29ベクレル検出されました。2号機付近は前の日とほぼ同じでしたが、3号機付近でやや上昇しました。
一方、29日と28日に福島第一原発周辺の沿岸と沖合、合わせて16か所で行った調査では、沿岸の1か所で放射性セシウムが検出されましたが、基準を大幅に下回りました。
−−−NHK







平成24年3月1日

汚染灰、仮置き3.5万トン 7都県32カ所処分進まず

原発事故で自治体のごみ処理が行き詰まっている。福島、茨城、千葉など7都県でごみ焼却場を運営する計32の市町と一部事務組合が、放射性セシウムで汚染された合計3万5千トン余の焼却灰を埋め立て処分できず、一時的に「仮置き」していることがわかった。汚染灰は今も増え続け、一時保管場所がパンクしかけている自治体もある。

 汚染灰は、剪定枝(せんていし)や落ち葉などのごみについた放射性セシウムが、焼却で濃縮されてできる。そのままではごみ最終処分場に埋め立てられない高濃度の汚染灰は、セメント固化などしたうえで埋め立てる責任を国が負うが、具体的な処分の道筋が示されていない。また通常のごみと同じ方法で埋め立てられる低濃度の灰も処分場周辺の住民が搬入や埋め立てに反対していることが問題の背景にある。

 朝日新聞社が2月下旬、焼却灰から国の「埋め立て基準」(上限=1キロあたり8千ベクレル)を超える放射性セシウムを検出したことがある市町と一部事務組合、計35カ所(岩手2、福島12、茨城9、栃木3、群馬2、千葉6、東京1)に処理状況をたずねて集計した。

 仮置きしている32カ所の一時保管場所はいずれも、焼却場や最終処分場などごみ関連施設内。原発事故から時間がたち、12カ所では、汚染濃度が基準値以下に下がった分の埋め立てを再開していたが、6割にあたる20カ所では埋め立てられない汚染灰が今も増えていた。計5カ所で保管場所が満杯になったり、3カ月でパンクするおそれが出たりしている。

 8千ベクレルを超えていたり、下回ったと断定できなかったりして、法的に埋め立てができない状況が続いているのは、福島県の11カ所を含む15カ所。8千ベクレル以下になっているのに、埋め立てに住民の理解を得られていないのは、茨城、栃木、千葉3県の5カ所だった。
−−−朝日新聞


玄米セシウム7割除去 精米後、水で研げば効果 放医研

放射能で汚染された玄米を精米して水で研ぐと、放射性セシウムを7割以上除去できることが、放射線医学総合研究所の田上恵子さんの研究でわかった。現在、国の暫定基準値を超える米は市場に出回っていないが、心配な人はよく水で洗うことで、汚染を除けるという。

 福島県内で採れた約200ベクレルのセシウムで汚染された玄米と、82〜98%に精製された米を水が透明になるまで、研いだ後の米のセシウム濃度を比べた。その結果、一般の白米と同じく91%まで精製した後に米を研ぐと、73%のセシウムを除去することができた。精製割合を80%台にしても、除去率はほとんど変わらなかった。

 田上さんは「国の検査は玄米で測っており、たとえ数十ベクレルの値が出ていても白米を研げば、3分の1以下になる。安心して食べて欲しい」と話している。
−−−朝日新聞


原発再稼働:57%「条件付き賛成」 30キロ圏内の首長

定期検査で停止中の原発の再稼働について、原発から半径30キロ圏内に位置する道府県と市町村の首長の57%(78自治体)が「条件を満たせば再稼働に賛成」と考えていることが毎日新聞が実施したアンケートで分かった。その条件は多岐にわたり、地元の同意を前提としている政府は、多くの課題を突きつけられた格好だ。一方、反対は17%、無条件で賛成する首長はいなかった。

 政府は原子力防災指針の見直しで、原発事故時の避難などの事前準備が必要な自治体の範囲を原発から半径30キロ圏内に広げる方針。調査は2月1日から、半径30キロ圏内にある20道府県知事と122市町村長を対象に実施(ただし、廃炉または再稼働見通しのない東京電力福島第1、第2原発の周辺自治体は除いた)。回答率は137自治体の96.5%だった。

 再稼働の前提となる条件は複数回答で、「政府が再稼働の条件や安全基準を示すこと」が最も多く80%、「安全評価(ストレステスト)の終了」(62%)、「議会の了承」(46%)、「東京電力福島第1原発事故の原因解明」(44%)−−などが挙がった。ほかに「電力需給の関係を説明すること」(北海道古平町)、「100%の安全・安心の担保」(静岡県掛川市)を求める意見があった。

 再稼働に賛成する理由は、複数回答で「国のエネルギー供給安定化のため」が77%、「ストレステストなどで安全が担保される」が53%。「代替エネルギーのめどがつくまではやむを得ない」(福井県鯖江市)などの理由を挙げる首長もいた。「交付金などの収入確保のため」は6%にとどまった。

 反対の理由は複数回答で、「福島第1原発事故の原因が解明されていない」が74%に達し、「原発の危険性が明らかになった」(65%)、「ストレステストなどでは安全は担保できない」(57%)などだった。「電力業界、政府に原発事故を起こしたことへの真摯(しんし)な反省がみられない」(茨城県東海村)と厳しい意見もあった。

 選択肢の回答以外に21%の自治体が独自の意見を寄せた。多くは「現段階で判断できない」だが、「福島事故の原因分析と抜本的な安全対策の樹立が必要だが、国はなすべきことを果たしていない」(鳥取県)など、国への注文が目立った。

 国内の原発は54基。うち、稼働しているのは北海道電力泊原発3号機(北海道)と東電柏崎刈羽原発6号機(新潟県)の2基。
−−−毎日新聞






平成24年2月29日

福島第一原発2号機原子炉の真上…支援ロボ撮影

 東京電力は28日、福島第一原子力発電所2号機で、災害救助支援ロボット「Quince(クインス)」が撮影した原子炉建屋内の動画を公開した。

 これまで作業員が立ち入ったことのない5階では、原子炉の真上に当たる部分などをとらえた。付近では、今回の調査で最大となる毎時220ミリ・シーベルトの放射線量を観測した。

 調査は、燃料取り出しに向けた現場の状況把握と放射線量の測定が目的。昨年10月にも初代のクインスが5階まで入ったが、戻る途中で通信が途絶えた。
−−−読売新聞


砕石のセシウム基準、1キロ100ベクレルに

福島県二本松市の新築マンションで放射性物質に汚染されたコンクリートが使われていた問題をめぐり、経済産業省の検討会は28日、コンクリートに混ぜる砕石や砂利の放射性セシウムの出荷基準値を、1キロ・グラム当たり100ベクレルとした原案を了承した。
3月中に正式に決定する。
−−−読売新聞


東電「優先順位は事故収束」と釈明 民間事故調の聴取拒否

東京電力は28日、民間の有識者からなる「福島原発事故独立検証委員会(民間事故調)」の聴取に応じなかった理由について、「基本的に民間の任意団体。事故収束に取り組むことを優先順位の第1とした」と釈明した。

 東電の寺沢徹哉広報部長は会見で「(民間事故調から)幹部へのインタビューの要請があったが、事故の一刻も早い収束や中長期の課題、賠償に全力で取り組んでいるので、インタビューへの協力は控えた」と述べた上で、会社として一部の質問事項には回答していると説明した。
ーーー産経新聞






平成24年2月28日

放射性物質放出、1月の7分の1に減 福島第一原発

政府と東京電力の福島第一原発の廃炉に向けた中長期対策会議が27日、開かれ、原子炉建屋からの放射性物質放出は先月の7分の1に減ったことなど、作業の進捗(しんちょく)状況を明らかにした。放射能汚染水を海に放出できるぐらいにまで浄化できる設備を9月までに新たに設置。3月上旬に工業用内視鏡による2号機格納容器内の2度目の調査をするという。

 炉心溶融事故を起こした1〜3号機の原子炉建屋からの新たな放射性物質の大気への放出量は毎時約1千万ベクレルで、先月の7分の1に減った。放出源のほとんどが、爆発で原子炉建屋が激しく破損した状態がそのままになっている3号機からの放出だった。津波で破損した大物搬入口を塞いだことなどが理由としている。

 対策会議では、東電が東芝製浄化装置の多核種除去設備「アルプス」の基礎試験結果を公表。現在の浄化装置はセシウムの除去が主だが、セシウム以外の核種も取り除くことができるという。試験ではガンマ核種45種類で、法的に海に放出できる限度以下に減らすことができた.
−−−朝日新聞


菅首相が介入、原発事故の混乱拡大…民間事故調

東京電力福島第一原発事故に関する独立検証委員会(民間事故調、委員長=北沢宏一・前科学技術振興機構理事長)は27日、菅前首相ら政府首脳による現場への介入が、無用の混乱と危険の拡大を招いた可能性があるとする報告書を公表した。
 報告書によると、同原発が津波で電源を喪失したとの連絡を受けた官邸は昨年3月11日夜、まず電源車四十数台を手配したが、菅前首相は到着状況などを自ら管理し、秘書官が「警察にやらせますから」と述べても、取り合わなかった。

 バッテリーが必要と判明した際も、自ら携帯電話で担当者に連絡し、「必要なバッテリーの大きさは? 縦横何メートル?」と問うた。その場に同席した1人はヒアリングで「首相がそんな細かいことを聞くのは、国としてどうなのかとゾッとした」と証言したという。

 翌12日朝、菅氏は周囲の反対に耳を貸さず、同原発の視察を強行。この際、同原発の吉田昌郎前所長(57)が東電本店とのテレビ会議で、「私が総理の対応をしてどうなるんですか」と難色を示す場面を目撃した原子力安全・保安院職員もいたという。

 報告書は、官邸の対応を「専門知識・経験を欠いた少数の政治家が中心となり、場当たり的な対応を続けた」と総括し、特に菅氏の行動について、「政府トップが現場対応に介入することに伴うリスクについては、重い教訓として共有されるべきだ」と結論付けた。
−−−読売新聞


「首相のベント指示、米では考えられない」

 国会の「東京電力福島原子力発電所事故調査委員会」(委員長=黒川清・元日本学術会議会長)は27日、国会内で第5回委員会を開き、リチャード・メザーブ元米原子力規制委員会(NRC)委員長から参考人聴取した。
メザーブ氏は、東電福島第一原発事故で菅首相(当時)が放射性物質を含む蒸気を外部に放出する「ベント」の実施などを指示したことに言及し、「米国では考えられない。そんな決定を大統領がすることはない」と述べた。また、米国での原発事故発生時の対応について「規制当局(NRC)と事業者が緊密に連携する。基本的に責任を取るのは事業者というのが徹底されている」と指摘。米国では原発事故対応で政治家が関与するケースは限定的との見解を示した。
−−−読売新聞


しがらみなし 官邸や東電の責任ばっさり 当事者責任に深く踏み込む

東京電力福島第1原発の事故原因を、民間の立場で独自に検証してきた「福島原発事故独立検証委員会(民間事故調)」が27日、報告書をまとめた。政官業とは一線を画した立場からの報告は、菅直人前首相の行動を「混乱や摩擦のもとになった」と批判する一方、東電の事前対策の不備を「人災」と断罪。他の事故調が出した報告書とは異なり、当事者責任に深く踏み込み、「第三の事故調」の存在感をアピールする内容だ。

 民間事故調の最大の特徴は、しがらみがない、自由度の高い調査だ。政府が設置した事故調査・検証委員会(政府事故調)や国会が設置した事故調査委員会(国会事故調)とは異なり、特定の機関から調査を委託されていないためだ。

 これまでに公表された政府事故調や東電の中間報告は、「原発内で何が起きたのか」という物理的事実の解明が中心だった。

 事故対応について、政府事故調は「官邸内の連携が不十分だった」と構造的な問題点を指摘したものの、政治家個人の責任追及はしておらず、東電は「厳しい環境下での対応を余儀なくされた」と自己弁護に終始している。

 「政府と東電が『国民を守る』責任をどこまで果たしたか検証する」と掲げた民間事故調は、菅前首相ら政府関係者の聞き取りを重視し、事故対応に当たった官邸の問題点を精力的に検証した。

報告書は、事故直後の官邸内の政府首脳の言動や思考を浮き彫りにすることで、「官邸による現場介入は無用な混乱を招いた」と厳しく指摘。さらに、他の事故報告書が触れていない「最悪シナリオ」にも言及し、政府が情報を隠蔽(いんぺい)してきた側面も強調した。

 東電に対しても、国際原子力機関(IAEA)の原則を引用して「第一義的な責任を負わなければいけない」として追及しており、過酷事故への備えがなく、冷却機能喪失に対応できなかったことを「『人災』の性格を色濃く帯びる。『人災』の本質は東京電力の過酷事故の備えの組織的怠慢にある」と言い切った。

 東電が「国と一体となって整備してきた」と釈明し、政府事故調が「極めて不十分だった」とするにとどめた姿勢とは対照的だ。

 ただ、課題も残った。国政調査権に基づく調査や証人喚問が要請できる国会事故調、公的な後ろ盾があるため「調査協力を拒まれた例はない」とする政府事故調と違い、民間事故調の調査は任意のため、相手の同意を得られなければできない点が、今回はネックとなった。東電に調査協力を拒まれ、技術的な問題点については、政府事故調の結果をほぼ追認する格好になってしまった。
−−−産経新聞


「稚拙で泥縄的な危機管理」 報告書で浮かびあがった官邸のドタバタ

 ひたすら続く菅直人首相(当時)の怒声、困惑する官邸スタッフら…。東京電力福島第1原発事故をめぐり、民間の有識者による「福島原発事故独立検証委員会(民間事故調)」が27日に公表した事故報告書。政府の対応を「稚拙で泥縄的な危機管理」と指弾した内容からは事故直後の緊迫した状況の中、政府首脳が右往左往する当時の様子が克明に浮かび上がった。

報告書評価《首相の要請がベントの早期実現に役立ったと認められる点はない》

 混乱が際立ったのは昨年3月11日午後9時ごろだ。原子炉の冷却ができなくなったことから圧力が上昇。官邸と東電は炉内のガスを放出する「ベント」の準備を始めた。しかし、12日午前5時になってもベントが実施されないことを知った菅首相は、自衛隊ヘリで福島第1原発に向かう。

 枝野幸男官房長官(同)は「絶対に後から政治的な批判をされる」と反対したが、菅首相は「政治的に後から非難されるかどうかと、この局面でちゃんと原発をコントロールできるのとどっちが大事なんだ」と反論。枝野氏は「分かっているならどうぞ」と送り出した。

 この頃、福島第1原発では、菅首相の突然の訪問について、吉田昌郎所長(同)が東電本店に難色を示した。「私が総理の対応をしてどうなるんですか」

 午前7時すぎ、菅首相が現地に着くと、いきなり武藤栄副社長(同)に詰問調で迫った。「なぜベントをやらないのか」。電力がないことを説明した武藤副社長に菅首相は「そんな言い訳を聞くために来たんじゃない」と怒鳴り散らした。

 菅首相を鎮めたのは吉田所長の一言だった。「決死隊をつくってでもやります」。納得し、官邸へ引き揚げる菅首相。「吉田という所長はできる。あそこを軸にしてやるしかない」

 しかし実際にベントが行われたのは午前9時を過ぎてから。東電は10キロ圏内の住民避難完了後にベントをすることにしていたが、枝野官房長官がこの事実を知ったのは数カ月後だった。

報告書評価《官邸の中断要請に従っていれば、作業が遅延していた可能性がある危険な状況であった》

 同12日午後3時36分、1号機原子炉建屋が水素爆発する。約1時間後、首相執務室に寺田学首相補佐官が駆け込んできた。テレビのチャンネルを変えると、建屋が爆発、白煙が上がる映像が流れた。

 「爆発しているじゃないですか。爆発しないって言ったじゃないですか」。驚く菅首相に、そばにいた原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長は「あー」と頭を抱えるしかなかった。

同午後5時55分に海江田万里経済産業相(同)は原子炉冷却のために海水注入を指示し官邸の会議で報告。ところが菅首相は「分かっているのか、塩が入っているんだぞ。影響を考えたのか」と議論を引き戻した。

 さらに班目氏に対して核分裂が連鎖的に起きる「再臨界」の可能性を問いただすと、返答は「ゼロではない」。菅首相は「大変じゃないか」と再臨界防止方法の検討も指示した。

 会議参加者の間では既に、早急な海水注入が必要との認識で一致していた。「今度失敗したら大変なことになる」。菅首相に疑念を抱かせないように、次の会議に向け、各自の発言内容の確認と入念なリハーサルが行われる“茶番”も繰り広げられた。

 このとき、既に福島第1原発では海水注入が開始されていた。東電本店は電話で吉田所長に「首相の了解がまだ取れていない」と、中断を要請したが、吉田所長は独断で海水注入を継続した
−−−産経新聞


「安全神話」醸成、事故の遠因 イデオロギー的反対が反作用

民間事故調の報告書は、長年にわたって醸成された原発の「安全神話」が事故の遠因となったとした。規制当局や電力事業者だけでなく、原発立地を受容してきた自治体の住民、ひいては国民全体が神話を受け入れたことで、事故の可能性を論じることが難しい状況が生まれたと指摘。一方で、イデオロギー的な反対運動が“反作用的”に働き、それを強化する土壌をつくったと分析している。

 報告書は、安全神話の背景となった2つの「原子力ムラ」の存在に言及した。原子力行政・産業に加え、財界・政界・マスメディア・学術界を含めた「中央の原子力ムラ」と、積極的に原発との共存を選び続けて自らも安全神話を構築してきた「地方の原子力ムラ」だという。

 報告書は、中央のムラは原発導入の初期、リスクを明示せずに安全性と技術的先進性を強調し、原発を受け入れる素地を作ったが、反原発運動が盛り上がると、さらに神話を強化する方向に動いた−とみる。

 事業者が事故対策を取れば、反対派が訴える安全性への疑念を肯定することになる。それを否定するため、ムラは「原発の絶対的な安全性」を唱え、事故想定を許さない環境ができたと、報告書は説明。「原理原則に基づくイデオロギー的反対派の存在が『安全神話』を強化する土壌を提供した」と指摘した。

 一方、一般の国民についても「原発は複雑で難解な技術的問題として認識され、無知・無関心であることを問題視しなくなった」と、その責任を付言した。

 報告書は、原発の再稼働ができない状況の中、少なくない地元自治体が再稼働を望む現状も紹介しつつ、「中央の原子力ムラによる、安全対策が不十分なままの原発再稼働と、地方の原子力ムラによる原発依存経済の継続がなされ、一般国民による無関心が続く限り、再び過酷な事故を引き起こす可能性は常に存在する」と警告した。
−−−産経新聞


「政治責任」追及で存在感 新たな“真実”浮かび上がらせ 

民間事故調の報告書は、原発事故対応で「政治主導」が混乱を招いた点を厳しく指摘した。事故対応で、政治家がどう関わり、その判断が事故にどのような影響を与えたかについては、これまでの東電、政府事故調の中間報告ではあまり踏み込んでいなかった。独自の視点により、新たな“真実”を浮かび上がらせた点は評価できる。

 一方で、東電が民間事故調に協力しなかったことは、「役所よりも役所っぽい」と揶揄(やゆ)される東電の権威主義的な体質を露呈させたといえる。協力しなかった東電の真意は不明だが、政府や国会事故調のように後ろ盾のない民間事故調を軽視する姿勢は明らかだ。

 事故で検証しなければならない事項は、事故時の対応に始まり、設備の状況、政治判断の妥当性、事故前の安全規制のあり方など多岐にわたる。調べれば調べるほど新事実や新たな疑問点にぶつかり、検証課題が増えていく−というのが各事故調の実情だろう。

 これだけ多くの被害を出し、多くの人が関わっている事故である。1つの事故調だけで検証しきるのは不可能だ。事故の全容解明には、さまざまな視点による多角的な検証が不可欠で、民間事故調の最大の存在意義もそこにあるといえる。

 東電に民間事故調の聴取に応じる「義務」はないかもしれないが、事故の当事者として、国民に説明する「責任」は負っているはずだ。真摯(しんし)な姿勢で説明責任を果たすことが求められている。
−−−産経新聞


SPEEDI“存在も知らず”

去年3月の原発事故で、放射性物質の広がりを予測するシステム「SPEEDI」が住民の避難にいかされなかったことについて、菅前総理大臣ら、事故の対応を中心となって行った政治家たちが「所管する文部科学省などから説明を受けず、事故から数日たってもその存在すら知らなかった」と民間の事故調査委員会に対して証言していることが分かりました。

原子力事故が起きた際に放射性物質の拡散を予測するシステム「SPEEDI」は、開発・運用に120億円の費用が投じられながら、去年3月の原発事故で住民の避難に生かされず、政府の対応に批判が出ています。
これについて、28日に公表される民間事故調の報告書の中で、事故対応を中心になって行った菅前総理大臣ら5人の政治家が「所管する文部科学省などから説明がなく、事故から数日たってもその存在すら知らなかった」と証言していることが分かりました。
調査の対象となった5人のうち、当時の枝野官房長官と福山官房副長官は、2号機から大量の放射性物質が放出された去年3月15日ごろ、マスコミからの指摘で初めてSPEEDIの存在を知ったと話しているほか、当時の海江田経済産業大臣は「存在すら知らなかったので、データを早く持ってこいと言うことができなかった。本当にじくじたる思いだ」と述べたということです。
SPEEDIの説明がなかったことについて枝野前官房長官は「予測の計算に必要な放射性物質の放出に関する数値が得られなかったためデータの信頼性が低く、説明の必要はないと判断した」と文部科学省から報告を受けたと話しています。
これについて民間事故調は、28日公表する報告書で「SPEEDIは原発を立地する際、住民の安心を買うための『見せ玉』にすぎなかった」と厳しく批判したうえで「住民の被ばくの可能性を低減するため、最大限活用する姿勢が必要だった」と指摘しています。
また、災害時の情報発信に詳しい東京女子大学の広瀬弘忠名誉教授は「原子力災害が起きている最中に指揮官である官邸の政治家が存在さえ知らないというのは通常は考えられない。SPEEDIの存在を政治家に報告しなかった官僚も問題だが、官邸にも危機管理能力がなかったと言わざるをえない」と話しています。
−−−NHK


福島 小学生の内部被ばくを検査

福島市が独自に導入した「ホールボディーカウンター」と呼ばれる放射線の測定機器で、内部被ばくを調べる検査が始まり、27日は、市内でも放射線量が比較的高い地域の小学校の子どもたちが検査を受けました。

福島市が導入したのは、体内から出るごく僅かな放射線を測ることのできる「ホールボディーカウンター」と呼ばれる測定機器で、車に搭載されています。
検査は、市内でも放射線量が比較的高い地域を優先して行われることになっていて、27日は大波小学校で22人の児童が検査を受けました。
内部被ばくの値を正確に測るため、市の担当者はまず、子どもたちの洋服など体の表面に放射性物質がついていないか、別の測定器を使って調べました。
このあと、子どもたちは駐車場に止められた車に乗り込み、ホールボディーカウンターによる3分程度の検査を受けました。
検査結果は、専門家が健康への影響などについて検討を行ったあと、およそ1か月後に通知されるということです。
市民からは、内部被ばくの検査を早く行ってほしいという要望が多く寄せられているということで、福島市は、福島県とも協力して、平成25年度をめどに18才以下の検査を終え、その後、検査対象を市民全体に広げていきたいとしています。
−−−NHK






平成24年2月27日

国のやり方恐ろしい…意見交換会欠席の双葉町長

東京電力福島第一原発が立地する福島県双葉郡の8町村長と、細野環境相、平野復興相が復興について話し合う意見交換会は26日、双葉町の井戸川克隆町長ら3町長が急きょ欠席し中止されるという異例の事態となった。
  
欠席した双葉町の井戸川町長     意見交換会が流会、平野復興相(左)と細野環境相

 国との意見交換会を欠席した井戸川克隆・双葉町長は26日、住民らが避難する埼玉県加須市で記者会見し、「信頼関係に問題が生じた」などと国への不信を語った。

 「話し合いの場を設けたのに、一方的に決めて説明するということは、あってはならない。やり方が非常に恐ろしい」。井戸川町長は、中間貯蔵施設の用地を国が原発事故前の実勢価格で買い取ることを検討しているとの一部報道を引き合いに、国を批判した。

 双葉郡内への同施設建設は「先祖伝来の古里に住めなくなるような決断をする、大変重い話だ」とし、今後の国との意見交換については「もう一度、冷静な判断の下で内容を検討し、会議を設けたい」と話した。
−−−読売新聞


汚染水タンク1千基ずらり…上空からの福島第一

 東京電力福島第一原子力発電所周辺の上空を26日朝、本社機「みらい」で飛んだ。

 国土交通省が25日、飛行禁止区域を半径20キロから3キロに縮小したのに伴い、飛行が可能になった。

 原発に向かって北上し、6キロまで近づいた。高度300メートル。爆発で上部が骨組みだけになった4号機と3号機の原子炉建屋が見えてきた。敷地全体が白い雪で覆われている。4号機建屋内に、原子炉格納容器のふたがはっきり見えた。

 海側に回ると、爆発しなかった2号機の原子炉建屋も圧力を逃がすパネルが落下し、壁にポッカリと穴が開いている。海岸沿いの建物の壁も吹き飛んでいる。

 4号機の西側には、事故後に設置された青や灰色のタンク約1000基が整然と並んでいた。地下水の流入で増え続け、約12万トンに達した低濃度の放射能汚染水を貯蔵するタンクだ。

 周辺の街に人影はない。住宅地の路地も雪に埋もれたままだ。機内の放射線量は原発の北西方向が最も高く毎時0・9マイクロ・シーベルトだった。
−−−読売新聞






平成24年2月26日

原発事故前の地価で買収へ 汚染土中間貯蔵施設の用地

東京電力福島第一原発の事故で放射能に汚染された土壌などを保管する中間貯蔵施設について、環境省は用地を事故前の実勢価格で買収する方針を決めた。設置を要請されている福島県の双葉地方町村会が26日に開く会合で概要を説明する。立ち退きなどに伴う補償も確約し、双葉郡8町村が施設を受け入れやすいよう、条件を整える。

 政府は施設の建設地として、3月末の避難区域見直しに伴って居住が長期間、事実上禁止となる年50ミリシーベルト以上の「帰還困難区域」を想定し、不動産の買い取りを検討するとしてきたが、具体的に売買価格の基準などを示すのは今回が初めて。

 中間貯蔵施設には最大2800万立方メートルの土壌を収容する。敷地は3〜5平方キロが必要とされる。建設場所にもよるが、土地の買い取り価格は事故前の相場から、市街地で500億〜1千億円と見積もられるという。
−−−朝日新聞


処理装置から高濃度汚染水漏れる…外部流出なし

東京電力は25日、福島第一原子力発電所の汚染水処理装置「サリー」(東芝製)の配管から、約10リットルの高濃度汚染水の水漏れがあり、装置を停止させたと発表した。
昨年8月から運用を始めたサリーで、水漏れが起きたのは初めて。外部への流出はないが、2系列あるサリーの一方は再稼働のめどが立っていないという。

 東電によると、同日午前8時半頃、作業員が配管の溶接部付近から1秒に1滴程度の水漏れがあるのを見つけた。汚染水の濃度は、セシウム134が1立方センチ・メートル当たり13万ベクレル、セシウム137が18万ベクレルと高濃度だった。

 東電は、溶接部が劣化した可能性があるとみている。停止させた系列の配管を交換して再稼働をめざすが、もう一つある米キュリオン社製の処理装置の稼働率を上げれば全体の汚染水処理に大きな影響はないという。
−−−読売新聞


「除染情報プラザ」が業務開始

原発事故で広がった放射性物質を取り除く「除染」について、効果的な方法などの情報を発信したり、一般の人からの相談に応じたりする施設「除染情報プラザ」が福島市に設けられ、25日から業務を始めました。

「除染情報プラザ」は、環境省と福島県が先月20日に福島市に設置し、25日から一般の人向けに除染に関する情報の提供や相談の業務を始めました。
住宅などの除染に必要な放射線量の測定器や高圧洗浄機などの機器が展示され、効果的な除染方法をまとめた国や県の手引き書なども用意されています。
相談窓口も設けられ、専門家から住宅などの除染を個人で行うためのアドバイスも受けられます。
施設を訪れた福島市の男性は「放射線量が高い地区に住んでいるので除染には関心があります。行政などが除染をどう進めているのか知りたいと思って来ました」と話していました。
環境省の除染推進チームの森谷賢チーム長は「福島県民にとって最も関心が高い放射線の問題にどう立ち向かえばいいか、正確な知識を持ってもらえるようにしたい」と話しています。
−−−NHK







平成24年2月25日

コメのセシウム、カリウム肥料増やせば大幅減

農林水産省系独立行政法人傘下の中央農業総合研究センター(茨城県つくば市)などは24日、放射性セシウムで汚染された水田でも、肥料のカリウムの投入量を増やせばコメ(玄米)へのセシウム移行を大幅に減らせるケースがあるとの実験結果を発表した。

 研究チームは東京電力福島第一原発の事故を受け、福島、茨城、栃木、群馬の各県でイネの作付け試験を実施。肥料などの条件を変え、セシウムの移行しやすさへの影響を調べた。

 その結果、カリウムのうち、作物に吸収されやすい形の「交換性カリ」が土壌100グラムあたり25ミリグラム程度になるように肥料で調整すると十分な効果が得られることがわかった。またこれ以上カリウムを増やしても、それ以上の効果は期待できないという。
−−−朝日新聞


警戒区域など、最新の放射線量を公表

 文部科学省などは24日、東京電力福島第一原子力発電所から20キロ・メートル以内の警戒区域などで航空機から測定した放射線量の最新値を公表した。

 大まかな傾向を示す測定値だが、政府はこれを踏まえ、同区域などを3区域に再編する予定。「帰還困難区域」となる年間推定被曝(ひばく)量50ミリ・シーベルト(毎時9・5マイクロ・シーベルト)超の地域は、原発から主に北西方向へ帯状に広がっている。
−−−読売新聞


原発事故後対策 “おおむね適切”

東京電力福島第一原子力発電所の事故後の安全対策について、国の原子力安全・保安院は、今月、法律に基づく保安検査を行った結果、おおむね適切だったと評価したことを明らかにしました。

保安検査は、福島第一原発の安全に関わる施設や設備などが、適切に維持管理されているか確認するため、原子力安全・保安院が今月6日から24日まで、およそ3週間にわたって行いました。
検査では、冷温停止状態の維持に必要な原子炉の冷却装置など7つの設備について、国の検査官が現場を確認するとともに、施設の運転状態の監視が、手順どおり行われているかなどをチェックしました。
その結果、今月、原子炉の温度上昇が問題となった2号機で、注水量を変更した際、必要な通知が文書でされていないなど、一部で不十分な対応が見つかりましたが、保安院は、安全に関わる問題はなく、「おおむね適切だった」と評価したことを明らかにしました。
保安院は今後、2週間程度で最終的な評価結果をまとめることにしています。
−−−NHK


100m四方の放射線量 中間報告

国が直轄で除染を行う福島県の避難区域で、環境省が100メートル四方ごとに行った詳細な放射線量の調査の中間報告が公表されました。
今後、除染計画の策定や避難区域の見直しに活用されることになります。

放射線量が高い福島県の警戒区域と計画的避難区域は、国が直轄で除染を行うことになっていて、環境省はそのために必要な放射線量の詳しい調査を去年11月から始めました。
調査はこれまでの国の調査よりきめ細かい100メートル四方ごとに行われ、7963地点の結果が中間報告として公表されました。
全体的な傾向としては、原発の北北西の方向に年間の放射線量が50ミリシーベルトを超える地域が広がっていて、文部科学省が上空から行った調査結果と合う一方、上空からの調査では飯舘村の中央部一帯が20ミリシーベルトを超えるとされていましたが、今回の詳しい調査では、一部の地域が20ミリシーベルトを下回っていました。
また、最も放射線量が高かったのは双葉町の山田地区で、1時間当たり89.9マイクロシーベルト、年間に換算して472.5ミリシーベルトでした。
環境省は最終的な測定結果も来月公表し、自治体ごとの除染計画の策定に生かすほか、政府が来月末をめどに行う避難区域の見直しにも活用される見通しです。
中間報告が掲載された環境省のホームページのアドレスは、http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=14870です。
−−−NHK





平成24年2月24日

連絡ミスで空からの放射能測定できず 震災翌日

 東京電力福島第一原子力発電所で放射性物質の大量放出が始まった昨年3月12日、放射能の拡散を空からすばやく把握する「航空機モニタリング」が、省庁間の連絡の行き違いで実施できなかったことが分かった。自衛隊が人命救助に使っていたヘリコプターを回したにもかかわらず、測定担当者が来なかった。同日は住民の大量避難が続き、最も放射能の拡散方向を知る必要があった時期。まさにその時期に、情報を入手する絶好の機会を逃していたことになる。

■ヘリと要員、行き違い

 「航空機モニタリング」は、放射線検出器、全地球測位システム(GPS)、ノート型パソコンを組み合わせたシステムを、測定員が航空機に手荷物として持ち込んで実施する。高度数百メートルを飛んで測定し、電子地図に放射線量の分布を表示する。「航空機サーベイシステム」と名付けられ、機材を文部科学省所管の財団法人「原子力安全技術センター」が青森県六ケ所村の出先で管理している。
−−−朝日新聞\


2号機の温度計2台の温度差、12度まで拡大

東京電力は23日、福島第一原子力発電所2号機の原子炉圧力容器底部の温度計3個のうち故障していない2個の温度差が12度まで拡大したと発表した。

同日午後5時現在、49・5度と37・1度。東電は、故障と判断した温度計の上昇に伴い、最大毎時17・6トンまで増やした冷却水の注水量を19日以降段階的に減らし、9トンまで戻した。22日まで温度差はほとんどなかったが、23日午前5時には5・8度差になった。東電は、原因が不明なため、数日傾向を監視するとしている。
−−−読売新聞

世界の原発専門家どう評価? 政府事故調、24日から国際会議

東京電力福島第1原発事故の原因を調べている政府の事故調査・検証委員会(畑村洋太郎委員長)が24、25の両日、海外の専門家5人を招いて国際会議を開き、昨年12月にまとめた中間報告をたたき台に意見交換する。事故調は「世界の人々の疑問に答える」ことを方針の一つに掲げており、7月末にまとめる最終報告書が、国際的な評価に耐えうるものにするため、助言を求めたい考えだ。(原子力取材班)

 事故調の中間報告では、同原発の津波や全電源喪失への備えがないことを「不適切」と断じ、日本の規制機関の態勢が不十分だったと言及した。畑村委員長は「(報告書が)世界の人が納得するものにするため、国際的に信頼される専門家の検証が必要だ」としており、海外の規制機関トップらが、事故調の中間報告をどう評価するのかにも注目が集まる。

 仏原子力安全庁(ASN)のアンドレ・クロード・ラコステ長官は2007年に、国際原子力機関(IAEA)調査団の団長として来日。今回の事故で規制当局としての力不足を指摘された原子力安全委員会、経済産業省原子力安全・保安院について「役割を明確にすべきだ」との勧告をまとめるなど、日本の安全規制態勢の不備をいち早く指摘した一人だ。

 ASNは複数省庁にまたがる規制機関が再編され、06年に大統領直轄で発足した。ラコステ氏はその初代長官。08年以降はIAEAの原子力の安全基準などを制定する安全基準委員会の委員長も務めた。日本の規制行政のあり方に対して厳しい指摘がなされることも予想されるが、保安院幹部は「助言は4月に発足する原子力規制庁にも参考になる」と期待を寄せる。

米国から参加するカーネギー研究所のリチャード・A・メザーブ理事長は、1999〜2003年に米原子力規制委員会(NRC)の委員長を務めた。01年の米中枢同時テロ以降、原発のテロ対策を主導し、全電源喪失対策などの設備強化を求める命令も出した。04年以降は、IAEAの活動に助言を行う国際原子力安全諮問グループの議長も務める。

 今会議では、「米国の原発の安全基準に携わった豊富な経験に基づく助言が期待できる」(関係者)といい、国会が設置した事故調(黒川清委員長)も27日の委員会にメザーブ氏を招き意見交換する予定だ。

 2氏の他にも、スウェーデンや中国、韓国からも専門家を招いており、中間報告で得られた知見が広く海外の原子力開発に生かされることも狙っている。
−−−産経新聞


構内における防護装備品着用の運用変更について: フィルターの変更説明

収束に向けた対策 に全力で取り組んできた結果、同発電所構内における空気中の放射性物質濃度は低 下傾向を示してきており、全面マスク着用に伴う作業員への負荷を軽減するため、 免震重要棟への車両による移動等に伴う一部の区域で全面マスク着用を省略可能と する運用に変更することとし、平成23年11月8日より、その運用を開始しました。                      (平成23年11月1日お知らせ済み)  福島第一原子力発電所においては、平成23年3月11日の東日本太平洋沖地震によ る事故当初、同発電所構内で検出された放射性物質について、ヨウ素が支配的であ ったことから、ヨウ素および粒子捕集能力を持つチャコールフィルタ装着マスクの 着用を義務づけてまいりました。  また、事故以降、免震重要棟や休憩所等を除く同発電所構内全域において、放射 性物質の付着による被ばくの防止や汚染拡大防止を目的として、不織布カバーオー ル(タイベック等)の着用を義務づけてまいりました。  現状、同発電所構内における空気中の放射性物質濃度は安定して低下傾向を示し ていることから(昨年9月以降、ヨウ素は検出限界濃度を下回っている状況)、さ らなる作業員の負荷軽減および廃棄物低減を目的に、チャコールフィルタ装着マス クならびに不織布カバーオール着用に係る運用について、以下の通り、変更するこ ととしました。  ・チャコールフィルタ装着マスク    特定エリアにおいては、マスクに装着するフィルタをチャコールフィルタか   ら粒子捕集能力を持つダストフィルタに変更する。  ・不織布カバーオール    全面マスク着用の省略化と同じ対象範囲で、不織布カバーオールから一般作   業服に保護衣を変更する。  今回の運用の変更については、経済産業省原子力安全・保安院に説明するととも に、その内容について妥当である旨確認をいただいたことから、本年3月1日より、 本運用を開始することとします。
−−−東電広報(24.2.24)




平成24年2月23日

「必要なのは水、水だ」 米、福島原発事故時の対応公開

米原子力規制委員会(NRC)は21日、東京電力福島第一原発の事故が起きた昨年3月11日から10日間の対応について、会議や電話などでの職員らのやりとりを公開した。ヤツコ委員長は1〜3号機で炉心溶融が起きた懸念を抱いていたほか、4号機の燃料プールの水がなくなっているとの判断が、80キロ圏内の米国人への退避勧告につながったことが記録されていた。

 3千ページを超える公開文書によると、NRC関係者らは昨年3月16日の時点で4号機の使用済み燃料プールの壁が爆発でなくなったと推定。水が失われて大量の放射性物質が放出される事態を懸念している。

 関係者らの一部は来日して東電本店での会議に参加。会議では水の代わりにプールに砂を入れる意見が出たというが、「明らかに必要なのは水、水、水だ」と感じたと報告した。
−−−朝日新聞






平成24年2月22日

福島第一 セメントで海底覆う工事

東京電力は、福島第一原子力発電所で、港の海底にたまった泥などに含まれる放射性物質が、沖合に広がるのを防ぐため、海底をセメントや粘土で覆う工事を、22日から始めることになりました。

福島第一原発では、1号機から3号機の原子炉で核燃料がメルトダウンしたうえ、放射性物質を含む水が海に流れ出て、港の海底の泥や砂から極めて高い濃度の放射性のセシウムが見つかっています。
今後、溶けた核燃料を取り出すといった廃炉に向けた作業が本格化し、港に船が出入りすると、放射性物質を含む海底の泥や砂が舞い上がり、港の外や沖合に広がる恐れがあります。
このため、東京電力は1号機から6号機の「取水口」と呼ばれる施設周辺の6メートル前後の海底で、7万平方メートル余りの範囲にセメントと粘土を流し込む工事を22日から始めることになりました。
海底では、泥や砂を厚さ60センチ前後のセメントと粘土で覆う計画で、50年ほどは泥などが舞い上がることを抑える効果があるということです。
東京電力は、22日から作業のための船を港に入れて試験的な工事を行ったうえで、今月下旬から本格的な工事を開始し、4か月程度で作業を終えたいとしています。
−−−NHK






平成24年2月21日

福島第一3号機に接近、バス内の放射線量急上昇

東京電力福島第一原子力発電所が20日、昨年12月の「冷温停止状態」の達成以来初めて、報道陣に公開された。

 連日3000人以上の作業員が依然、炉心溶融を起こした原子炉の監視やがれき撤去などに当たる厳しい現実を目の当たりにすると、野田首相が宣言した「事故収束」が空疎に思えた。

 同原発では、今年に入っても2号機の温度計の故障や、凍結による配管・弁の破損で汚染水漏えいなどが相次いだ。公開は、今月から始まった国の検査に合わせたもので、約40人がバスで、昨年11月の初公開時の逆回りコースをたどった。


4号機、作業員が見える

 原子炉の監視を行う免震重要棟近くには、原子炉の注水ポンプ6台がトラックの荷台に搭載され、荷台は、凍結防止対策として、保温カバーで覆われていた。

 注水ポンプからは、プラスチック製の配管が数百メートル以上離れた原子炉に延びる。総延長4キロ・メートルの仮設ホースは順次、強度の高い配管に交換されているが、原子炉冷却は、循環注水冷却システムに依存する状況は変わらない。

 水素爆発による破壊が大きい3号機にバスが近付くと、車内の放射線量も急上昇し、同乗した東電社員が「毎時1500マイクロ・シーベルト」と叫んだ。4号機から約340メートル離れた高台で、今回初めて、バスから降りることが許された。4号機5階では、1535本の使用済み核燃料の取り出しに向け、作業員が貯蔵プール周辺のがれきを撤去していた。原子炉の無残な姿は、6年前に訪れた旧ソ連・チェルノブイリ原発と重なった。4時間余りの取材で被曝(ひばく)量は79マイクロ・シーベルトだった。
−−−読売新聞


循環注水冷却トラブル 急造設備 アキレス腱 福島第1原発

福島第1原発にたまった高濃度の汚染水は、放射性物質を取り除いて原子炉への再注水に使われている。浄化システムは短期間で完成させた急造設備で、部品劣化や凍結が原因とみられる水漏れが相次いでいる。耐震性も万全とはいえず、今後もトラブルが発生する可能性のある「アキレス腱(けん)」となっている。

 破損した原子炉から注入した冷却水が漏れ、汚染水となって増え続けるのを防ぐために導入されたのが「循環注水冷却」。その中核となる汚染水浄化システムは、昨年6月の運転開始時から、水漏れや装置の停止など、再三トラブルを繰り返した。

 国産装置の導入で処理が安定、建屋内にたまった汚染水の量も減らすことに成功し、昨年12月に冷温停止状態の宣言にこぎつけた。

 ところが、本格的な冬を迎え、凍結による水漏れが続発し始めた。今月3日には、高濃度塩水タンクで水漏れが見つかり、タンク底部で毎時2千ミリシーベルトの高いベータ線が検出された。1月にも同型のタンクでボルトの緩みが原因の水漏れがあった。

 いずれも気温の低下で鋼板が縮むなどして継ぎ目のパッキンが緩んだのが原因とみられ、東電は保温材を配管に巻いたり、ヒーターを導入するなどの対策を取ったが、抜本的な解決策にはなっていない。
−−−産経新聞


東京電力福島第一原子力発電所の原子炉建屋の内部の調査のため、千葉工業大学が開発した2台のロボットが、20日、福島県に向けて出発しました。

出発したのは、千葉工業大学の研究グループが開発した遠隔操作のロボット「クインス」の2号機と3号機です。
20日午後、千葉県習志野市の大学のキャンパスからトラックで現地に向かいました。
「クインス」は、原発事故のあと、唯一の国産ロボットとして、1号機が建屋の中の撮影や放射線量の測定に当たってきましたが、去年10月に通信ケーブルが絡まって動けなくなり、研究グループは改良を加えた後継機の開発を進めてきました。
完成した2号機と3号機は、ケーブルが絡みにくくする工夫が施されたほか、1号機が残したケーブルが走行の妨げになるのを防ぐため、ケーブルを切断する刃が取り付けられています。
このうち2号機は、使用済み燃料プールの内部をのぞき込んで撮影できるよう、カメラを高い位置に取り付けています。
千葉工業大学未来ロボット技術研究センターの小柳栄次副所長は、「原発の廃炉に向けて、これからどうしても人が入らなければならない作業が出てくる。そのために、ロボットで内部の放射線量などをきめ細かく調べ、できるだけ被ばくの少ない場所などを見つけたい」と話していました。
「クインス」の2号機と3号機は、今月中にも現地で作業を始めることになっています。
−−−NHK







平成24年2月17日

福島第1原発2号機温度計、故障と断定 監視対象外に

東京電力は16日、福島第1原発2号機原子炉圧力容器下部で、一時400度超の異常値を示した温度計について、故障したとの評価結果をまとめ、経済産業省原子力安全・保安院に提出したと発表した。故障した温度計は今後、監視対象から外し、冷温停止状態については、周辺の温度計や放射性物質の濃度などで総合的に判断するという。

 東電によると、格納容器内で高温多湿にさらされ、温度計の配線が断線気味になったことが故障の原因とみられるという。温度計の配線の一部をむき出しにして塩水をかけるなどの実験したところ、指示値の上昇が再現できた。

 また、実際に温度が90度まで上昇したケースを調べたところ、溶けた燃料の約6割が壊れた温度計周辺に集中する必要があり、東電は「考えられない」と結論づけた。
−−−産経ビジネス


2号機下部高温 温度計、故障と断定

福島第1原発2号機で原子炉圧力容器下部の温度計が温度上昇した問題で、東京電力は13日、温度計の故障とほぼ断定し、昨年12月に宣言した冷温停止状態は維持されているとした。温度計を点検したところ通常より電気抵抗が大きく、400度超の異常値も示した。東電は原子炉内の高温多湿の影響で、温度計の配線が断線したとみている。

 温度計は今月初めから上昇を続け、12日午後に保安規定上の管理目標上限の80度を超え、13日正午には94・9度を示した。東電は注水量を増やし、保安規定の制限を満たさないとして経済産業省原子力安全・保安院に報告していた。

 しかし、同日午後に温度計を点検したところ、電気抵抗が通常より大きいことが判明、計測値上昇の原因と断定した。点検後には、計測限界の400度を振り切る「通常ではあり得ない値」(東電)も示した。

 他の2つの温度計は33度前後で安定しており、溶融燃料が連続して核分裂反応を起こす「再臨界」は起きていないという。

 東電は今後、温度計の評価結果をまとめた上で保安院に報告し、保安規定上の「運転上の制限の逸脱」の状態から復帰させる。
−−−産経新聞


温度計故障と断定 国に報告

京電力福島第一原子力発電所2号機で温度が上昇していた温度計について、東京電力は故障していると断定し、国の原子力安全・保安院に報告しました。
今後は、ほかの温度計の値や、放射性物質の濃度などから、冷温停止状態にあるかを総合的に判断するとしています。

福島第一原発2号機で原子炉の温度計の1つが高い値を示した原因などについて、東京電力は詳しい解析や実験を行い、その結果を原子力安全・保安院に報告しました。
それによりますと、まず、問題の温度計だけが高い値を示す可能性を解析したところ、温度計の近くに溶けた核燃料の60%以上が集まっていないとこうした温度にならないことから、このケースは考えにくいという結論になりました。
また、問題の温度計の電気抵抗が通常より高くなっていることがわかっていることから、同じような状況を作って実験したところ、温度が上昇する傾向を示したということで、東京電力は、これらの結果から、問題の温度計を故障と断定しました。
故障した温度計は、保安規定で冷温停止状態を維持できているかどうか判断する指標の1つとなっていて、東京電力は、この温度計を監視対象から外すとともに、今後は、ほかの温度計や、格納容器の放射性物質の濃度などを総合的に検討し、冷温停止状態にあるかを判断するとしています。
さらに、長期的には、より信頼性の高い方法で、原子炉の温度を把握するために、原子炉につながる配管に温度計を入れる方法などを検討するとしています。
東京電力は、原子力安全・保安院が報告を妥当と判断した場合、原子炉への注水量を温度計の値が上昇する前の量に減らすことにしています。

原子力安全・保安院“報告内容を確認し判断”

福島第一原発2号機で原子炉の一部の温度計の値が上昇している問題で、東京電力からこの温度計が故障しているとする報告を受けたことについて、原子力安全・保安院の森山善範原子力災害対策監は「温度計が故障しているという評価が妥当かどうか専門家に意見を聞きながら、できるだけ早く判断したい。また今後、長期的に原子炉の状態をどのように把握していくかという課題があるので、報告内容をしっかり確認し、東京電力が示した対策が適切か判断したい」と話しています。
−−−NHK








平成24年2月16日

2トップ、福島事故で謝罪 「言い訳に時間をかけた」「私は文系で…」

国会が設置した東京電力福島第1原発事故調査委員会(委員長・黒川清元日本学術会議会長)の第4回委員会が15日、国会・衆院別館で開かれ、原子力安全委員会の班目(まだらめ)春樹委員長と経済産業省原子力安全・保安院の寺坂信昭前院長が、原子力の安全規制当局として事故を防げなかったことについて陳謝した。

東電福島原発事故調査委員会で参考人として、答弁する前原子力安全・保安院長の寺坂信昭氏,2月15日午後、国会・衆院第16委員室

 班目氏は津波や全電源喪失に備える原発の安全指針について「瑕疵(かし)があったと認めざるを得ない。おわびしたい」と謝罪。指針が改善されなかった背景について「低い安全基準を事業者が提案し、規制当局がのんでしまう。国がお墨付きを与えたから安全だとなり、事業者が安全性を向上させる努力をしなくなる悪循環に陥っていた」と言及し、「わが国は(対策を)やらなくてもいいという言い訳に時間をかけ、抵抗があってもやるという意思決定ができにくいシステムになっている」と述べた。

 寺坂氏は平成16年の美浜原発配管破断事故などを挙げ、「(保安院は)安全規制を進めようとしていたが、個別の問題の改善や安全確保に相当な時間や人員をとられた」と釈明した。

 官邸への助言など、事故当時のそれぞれの行動について、班目氏は「1週間以上寝ていないのでほとんど記憶がない。私がいた場所は固定電話が2回線で携帯も通じず、できる助言は限りがあった」と説明。寺坂氏は「私は文系なので、官邸内の対応は理系の次長に任せた」と述べた。

また、放射性物質の拡散予測システム(SPEEDI)を避難に活用しなかったと政府事故調などで指摘されていることについて、班目氏は「SPEEDIがあればうまく避難できたというのは全くの誤解だ」と反論。寺坂氏は「避難方向など何らかの形で有用な情報になったのではないかという思いはある」と述べ、異なる認識を示した。

 黒川委員長は委員会後の会見で「安全委員会と保安院は安全を担う使命を持っているが、緊急時の備えができておらず、事故がない前提で原子力行政を推進するなど、国民の安全を守る意識が希薄だ」と批判した。
−−−産経新聞









平成24年2月15日

2号機・温度計故障?で代替監視手段の確保指示

東京電力福島第一原子力発電所2号機の原子炉圧力容器底部の温度計が300度超まで上昇した問題で、経済産業省原子力安全・保安院は13日、原子炉等規制法に基づき、東電に対して原因究明と圧力容器の温度上昇を監視するための代替手段を確保するよう指示した。
枝野経産相が14日、閣議後の記者会見で発表した。

 この温度計は、東電が13日に電気回路を点検した結果、故障の可能性が高いことが判明している。
−−−読売新聞

号機原子炉温度計「確実に故障」…回路に異常

東京電力は13日、温度上昇を示していた福島第一原子力発電所2号機の原子炉圧力容器底部の温度計が同日午後の点検後、記録上限の400度を超えて振り切れるなど、異常な数値を示したと発表した。

 東電は「ほぼ確実に故障している」とみている。温度計は炉心溶融で高温にさらされた後、湿度の高い環境に置かれていた。

 東電は同日午後2時頃から、中央制御室内で温度計の電気回路の点検を実施。回路の電気抵抗が通常より大きく、温度計の指示値が高く出やすいことが判明した。検査直後、回路を元に戻した際には342度を示し、一時振り切れるまで数値が上昇した。

 温度計は、2種類の金属を接合したセンサー(熱電対(ねつでんつい))で温度を検知する。センサーが熱を受けると電流が流れる仕組みで、回路に異常が生じたために電圧が変化し、極端な値が表示された可能性がある。

−−−読売新聞








平成24年2月14日


温度計、故障とほぼ断定 他の測定値は安定 福島第一

原子炉圧力容器底の温度計の値が急上昇している東京電力福島第一原発2号機の温度は13日午後、400度を超えて測定不能になり、東電は温度計が故障しているとほぼ断定した。上昇を示しているのは約35個ある温度計のうちの1個だけで、核分裂反応が連鎖する再臨界を示す放射性物質の検出もないという。

 東電によると、13日午後6時現在の温度は272.8度。一時は表示できる最高値400度を振り切った。東電は温度計につながるケーブルが断線しかかっているのが原因とみている。同じ高さにある別の二つの温度計は31.5度、32.3度と安定している。故障したとみられる温度計のすぐ下にある別の温度計は38.4度。仮に400度の高温であればほかの温度計の値にも影響が出る。

 圧力容器(高さ約22メートル、内径5.6メートル)の外側の壁には計測可能な温度計が約35個ある。急な温度上昇を示しているのは一つだけで、それ以外は低下傾向か横ばいだという。溶けた燃料に近い圧力容器の底にある温度計は注水量を増やした影響で低下気味。燃料から遠い圧力容器上部の温度計は注水を増やした影響を受けにくいので横ばいの値を示しているという。
−−−朝日新聞


福島2号機:高温表示 信頼性に疑問、冷温停止に危うさ

東京電力福島第1原発2号機の原子炉圧力容器底部にある温度計の一つが保安規定の制限値80度を超えた。東電や政府は温度計自体の不良との見方を強めているが、原子炉の安定冷却の大きな指標となる温度データすら信頼性を欠き、炉内の状況を把握できないままの「冷温停止状態」の危うさを露呈した形となった。

 東電によると、問題の温度計の表示が上昇し始めたのは1月末。この時点では実際に温度が上がっているのか、温度計の不良かは判断できず「念のため」(東電)注水量を増やしたという。だが、12日午後になり、短時間に75〜90度の間を乱高下するようになったことなどから不良の可能性が高いと判断した。

 温度計は、温度によって電気抵抗の変わる金属を利用し、電流から温度を算出するタイプ。東電は電気抵抗の再測定などで温度計の状態を確認する。

 しかし、そもそも野田佳彦首相が昨年12月に福島第1原発の冷温停止状態を宣言した最大の根拠は、1〜3号機の圧力容器底部の温度が100度を切ったと判断されたことだった。当時から温度計には最大で20度もの誤差があるとされていたが、今になって故障の可能性に言及することは、これまでよりどころにしていたデータの信頼性に疑問を抱かせかねない。

 工藤和彦・九州大特任教授(原子炉制御工学)は「炉内の燃料の分布を把握できていない以上、局所的に高温になっている可能性も完全に排除すべきではない。高線量のため、新たに温度計を設置することは不可能で、もし残りの二つにも異常が出た場合には深刻な事態になる」と指摘している。
−−−毎日新聞


計器不安 炉内把握できず 「完全安定」程遠く

福島第1原発2号機の原子炉圧力容器下部の異常な温度上昇の原因は、温度計の故障であることがほぼ確実になった。だが、信頼性に不安が残る計器が頼りで、原子炉内の様子を把握し切れていないことが露呈。「完全安定」には程遠い状況が改めて浮かび上がった。(原子力取材班)

 2号機原子炉には、下部に水をためやすい給水系、中心部にかける炉心スプレー系と呼ばれる2系統の配管で注水されている。

 配管関係の工事のため、1月下旬から2系統の流量バランスの変更を重ねたところ、圧力容器下部に3つある温度計のうちの1つが温度上昇を示し始めた。

 東電は流量変更が原因とみて注水量を増加したところ、いったんは低下傾向をみせたものの再び上昇。さらなる注水増などの対応に追われたが、結局、東電が「流量変更とはまったく因果関係がなかった。総合的に分析する仕組みが必要」と釈明するに至った。

 今回の事故で、政府と東電が決めた冷温停止状態の条件の1つは、圧力容器下部の温度が100度以下。東電は、温度計に20度前後の誤差があるとみており、80度以下に保つことが必要とされてきた。

 東電と原子力安全・保安院は「故障」が判明する前から、「原子炉全体は冷やされ、冷温停止状態は維持できている」と繰り返してきたが、誤った原因推定に基づく対応を取っていただけに、そうした説明には不信感も生まれかねない.

また、原子炉内には溶融した燃料があり、高い放射線量のため、温度計の修理や交換は難しい。内部の状況を知る貴重な手段が1つ失われたことで、廃炉に向けた状況把握が一層困難さを増すほか、残る2つの温度計が今後も正常である保証はない。

 大阪大学の宮崎慶次名誉教授(原子力工学)は「他の2つの温度計は現在は正常だが、(故障の原因になる)湿度が高い状況では今後の信頼性に不安が残り、点検する必要がある。原子炉内の状態が分からない中で、完全に安定した状況にあるとは言い難い」と指摘している。
―――産経新聞






平成24年2月13日

切り干し大根からセシウム、自主回収要請…福島

福島県は12日、福島市で収穫された大根を使った切り干し大根から、国の暫定規制値(1キロ・グラムあたり500ベクレル)の6倍にあたる3000ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。
すでに、JA新ふくしまが経営する同市内の農産物直売所5か所で計102袋(1袋50グラム入り)が販売されており、県は同JAに対し、自主回収と出荷自粛を要請した。

 商品名は「干し大根」。福島市の「ここら吾妻店」「ここら黒岩店」「ここら清水店」「ここら大森店」「ここら矢野目店」で販売された。
−−−読売新聞


2号機80度超「安全性に問題ない」…保安院

東京電力福島第一原子力発電所2号機の原子炉圧力容器の底部温度が保安規定で上限と定めた80度を上回ったことを受け、経済産業省原子力安全・保安院の森山善範原子力災害対策監は12日夜、臨時の記者会見を開き、「原子炉全体としては冷却されている。放射性物質の放出量にも変化は無く、安全性に問題はない」と述べ、昨年末に政府と東電が宣言した「冷温停止状態」について、変更する必要はないとの認識を示した。
保安院によると、複数ある温度計のうち上昇傾向を示しているのは1か所だけで、温度も激しく変化していることから、故障の可能性もあるという。保安院は同日、東電に対し、圧力容器の温度の把握方法や、故障した温度計の保安規定上の取り扱いについて検討し、報告するよう口頭で指示した。
−−−読売新聞


コメント:安全性に問題ないと表明したが、原因も判らないのに何を根拠にしているのか、根拠の説明もなく、安全を担保ずる保安院の発言は可笑しい。--国民の心配より自己弁護が優先しているのではないだろうか。


東電「温度計故障の可能性」…2号機が80度超

東京電力は12日、上昇傾向を示している福島第一原子力発電所2号機の圧力容器底部の温度が同日午後2時20分に約82度に達し、保安規定で温度管理の上限として定める80度を超えたと発表した。

 これを受け、同日午後3時30分、原子炉に注入する冷却水を毎時約3トン増やし、計17・4トンに変更した。午後5時の温度は81・1度。

 ただ、圧力容器や格納容器内のほかの温度計が示すデータは、全体的に原子炉温度の低下傾向を示している上、問題の温度計は同日正午頃から、75度〜90度超の間を激しく上下するようになった。こうしたことから東電は、温度計が故障した可能性が高いとの見方を強めており、当面17トン以上の注水を維持しながら監視を続ける。2号機は先月、工業用内視鏡を入れた際、天井から雨のように多量の水滴が落下し、湿度が高いことが判明している。

 昨年末に政府と東電が宣言した「冷温停止状態」は、原子炉の温度が100度以下であることなどが条件で、東電では測定誤差を考慮して、80度以下に維持すると定めている。
−−−読売新聞


福島第1原発:2号機82度 東電「温度計不良」

東京電力は12日、福島第1原発2号機の原子炉圧力容器底部にある温度計の一つが午後2時過ぎに82度を示し、80度以下に保つとする保安規定に定めた制限を超えたと経済産業省原子力安全・保安院に報告した。昨年12月の「冷温停止状態」宣言後で最高値。温度計の誤差を考慮し80度を超えると「冷温停止状態」の条件を満たさなくなる。だが東電は他の温度計との比較から温度計の不良が原因との見方を強めており「冷温停止状態は維持できている」としている。

 圧力容器底部の温度は1月下旬から上昇傾向で、この温度計も6日午前7時に73.3度に上昇。7日に原子炉への注水量を毎時3立方メートル増やし、一時は約64度まで下がった。しかし再び上昇傾向を示し、11日午後9時に73.3度になり、さらに注水量を毎時1立方メートル増加させた。それでも効果がみられず12日午後2時15分には82度に到達。東電は同日午後3時半、注水量をさらに毎時約3立方メートル増やして同17.4立方メートルとした。だが午後6時現在で83.9度を示している。

 東電が温度計の不良とする根拠として、同じ高さにある別の二つの温度計がいずれも35度前後を示し低下傾向で、1.5メートル下の3カ所の温度計や格納容器の温度も低下傾向であることを指摘。また、問題の温度計の値の振れ幅が12日正午以降、約2倍になったことも故障との見方を強めた要因に上げた。

 松本純一原子力・立地本部長代理は会見で「ほかの温度計の傾向と完全に異なるし、温度のばらつきの度合いも顕著に大きくなったことから、相当な確信をもって温度計の不良と判断した」と述べた。東電は今後、さらに温度の推移などを分析し、温度計の不良と断定した段階で、保安院などに再び報告する方針。
−−−毎日新







平成24年2月12日

2号機の温度、75度に上昇 福島第一原発、原因は不明

東京電力は12日未明、炉心溶融事故を起こした福島第一原発2号機の原子炉圧力容器の底の温度が一時約75度に達したと発表した。11日午後10時45分に原子炉への注水量を毎時1トン増やし同14.6トンにしたことで、温度上昇は止まると見ているが、依然として原因はわかっていない。

 東電によると11日午後5時の温度は69.5度。午後11時に74.9度まで上がった。午前9時は71.3度だった。ただ、同じ高さには別に二つ温度計があり、こちらは35度近くで推移している。

 圧力容器下部温度は6日には一時73.3度に達したが、原子炉への注水量を増やした7日未明以降、64〜71度の間で推移していた。圧力容器下部の温度が80度を超えると「冷温停止状態」の条件を満たさなくなる。
−−−朝日新聞


原発5基、予測超す劣化…運転延長基準に影響も

国内の商業用原発全54基のうち5基で、原子炉圧力容器の(もろ)さの指標となる「脆性遷移(ぜいせいせんい)温度(関連温度)」が、予測値を上回っていたことが読売新聞社の調査でわかった。
炉が予測より早く脆くなっている可能性がある。予測値のズレは圧力容器の劣化の正確な把握が困難であることを意味するだけに、古い炉の運転延長に向けた国の基準作りなどに影響を与えそうだ。

 原発を持つ電力会社10社に関連温度などをアンケートで尋ね、取材で補足した。

 鋼鉄製の圧力容器は、原発の最重要機器だが、中性子を浴びて次第に脆くなる。関連温度が高いほど、衝撃に対する強度は低い。関連温度は対象に衝撃を与えて破壊する実験で推定するため、圧力容器本体での測定はできない。電力各社は容器と同じ材質の試験片を炉内に置き、数年〜十数年おきに取り出し実験している。
−−−読売新聞


福島の原発、再稼働あり得ない…細野原発相

細野原発相は11日、青森県三沢市で開かれた東京電力福島第一原子力発電所事故に関するパネルディスカッションで、「福島にある原発の再稼働は全くあり得ないということを明確に申し上げたい」と述べ、東電が廃炉を決めた福島第一原発1〜4号機以外の同原発5、6号機や福島第二原発1〜4号機もすべて再稼働させない方針を示した。
福島県は国や東電に対し、県内の原発をすべて廃炉にするよう求めており、これに応えたものだ。福島県内では原発事故の影響で原発に対する反発が依然強く、再稼働について地元の理解が得られる状況にはないと判断したとみられる。

 東電は第一原発5、6号機と第二原発1〜4号機の計6基について、まだ明確な方針を示していない。
−−−読売新聞


2号機 温度計の1つ80度超示す

東京電力福島第一原子力発電所2号機で、原子炉の一部の温度計の値が上昇している問題で、12日午後2時すぎ、東京電力が定めた規定の80度を初めて超えました。
80度は冷温停止状態を維持できているかどうか判断する保安上の目安の温度で、東京電力は、国に報告する一方、温度計が故障している可能性もあるとして、注水量を増やしながら、慎重に監視を続けるとしています。

福島第一原発2号機では、先月下旬から原子炉の底にある温度計の1つの値が上昇し、今月7日に原子炉への注水量を増やした結果、一時低下傾向を示しましたが、11日、再び上昇しました。
このため東京電力は、11日午後11時前に、注水量を1時間当たりおよそ1トン増やし、14.6トンにしましたが、その後も温度の上昇傾向は続き、午後2時20分ごろ、初めて80度を超え、82度になりました。
政府と東京電力では、去年12月、原子炉の温度が100度以下に下がったとして、「冷温停止状態」を宣言したあと、新たな規定を設け、温度計の誤差が最大で20度あることを考慮して、原子炉の温度を80度以下に維持することを定めています。
80度は、冷温停止状態を維持できているかどうか判断する保安上の目安の温度で、東京電力は「運転上の制限を逸脱した」として、国の原子力安全・保安院に報告しました。
一方で、ほかの2つの温度計の値が35度程度まで下がっていることや、原子炉周辺の気体の調査から、核分裂が連続して起きる臨界が起きていないことなどから、東京電力は、冷温停止状態を維持できているとするとともに、上昇傾向を示している温度計が故障している可能性があるという見方を示しました。
東京電力では、注水量を1時間当たり17.4トンに増やして、慎重に監視を続けることにしていますが、原子炉の内部の様子を十分把握できていない状態が続いています。

これについて、国の原子力安全・保安院の森山善範原子力災害対策監は、「80度を示した温度計は大きく変動を繰り返していて、異常があると考えられる。原子炉そのものは、ほかの場所でも複数の温度計で測っていて、温度は高くなく、今の段階で『冷温停止状態』に問題ないと考えている」と話しています。
原子力安全・保安院は、東京電力に対し、原子炉の温度を把握する方法について、80度を超える数値を示した温度計を監視の対象から外すことも含めて検討し、報告するよう指示したほか、専門家からも意見を聞くことにしています。
一方、福島県は、東京電力が定めた規定の80度を超えたことを受けて、東京電力に12日午後、しばらくの間1時間ごとに原子炉の温度に関する情報を速やかに提供するよう申し入れました。
そのうえで、原子炉内の状況を把握し、外部へ影響が起きないように全力で取り組むことや、今後発生するおそれのあるリスクについて、県民に迅速で分かりやすい情報提供を行うことを求めました。
−−−NHK






平成24年2月11日

薪ストーブの灰、宮城も5万9千ベクレル 環境省検査

 福島県の民家で使われていた薪(まき)ストーブの灰から高濃度の放射性セシウムが検出された問題で、環境省は10日、福島県境に近い宮城県南部の仙南地区(白石市など9市町)の薪ストーブの灰からも、1キロあたり最大で5万9千ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。

 同省が1月下旬、9市町の一般家庭の薪ストーブの灰を検査した。最小値は角田市の1180ベクレルで、最大値5万9千ベクレルは丸森町で検出された。この民家の薪は地元の森で伐採され、屋外に置かれていたという。

 5万9千ベクレルは、通常のゴミと同様に埋め立てられる環境省基準(8千ベクレル以下)の7倍を超すレベル。木材は焼却時の濃縮率が高く、灰に含まれる放射性セシウムの濃度が高くなったとみられる。
−−−−朝日新聞


岩手の震災がれき、静岡・島田へ搬出 10トン試験溶融

岩手県山田町で10日、静岡県島田市に向け、震災がれきの搬出が始まった。11日にかけ、チップ化した木材計10トンをコンテナ車で運び出して試験的に溶融する。放射線量などのデータを公開し、住民理解が得られれば、4月以降、同町と大槌町の角材、柱材などの本格搬出をめざす。岩手県からの広域搬出は東京都に次いで2番目。

 島田市では放射能汚染を心配する声は少なくない。このため、運び出し直前にチップを積んだコンテナの周辺で放射線量を測定。1時間あたり0.06〜0.07マイクロシーベルトで、チップを積む前の0.08マイクロシーベルトとほぼ同じだと確認してから送り出した。同市は溶融の前後にも計測しデータを公開する。

 岩手県の震災がれきは、年間処理量の10年分に当たる435万トン。東京都が目標1万1千トンで昨年11月に受け入れを始めたが、ほかにはまだ本格的な搬出先はない。
−−−朝日新聞


沖縄そばからセシウム 福島産まきの灰で水ろ過

沖縄県内の飲食店で製造された沖縄そばから、1キロ当たり258ベクレルの放射性セシウムが検出されていたことが分かった。製麺時に、福島県産のまきを燃やした灰でろ過した水を使ったのが原因とみられる。林野庁は10日、福島など17都県で東日本大震災以降に伐採、生産された調理用のまきや木炭の灰は、まきや木炭自体が国の定めた指標値(まき1キロ当たり40ベクレル、木炭同280ベクレル)以下でも、調理用に使用しないよう都道府県に通知した。

 同庁によると、そばからのセシウム検出は今月7日、沖縄県の検査で判明。同じルートで流通したまきの一部から、同468ベクレルのセシウムが検出された。

 国は昨年11月2日、まきや木炭を燃やしてセシウムが濃縮しても処分場で埋め立てが可能な濃度(同8000ベクレル)を超えないよう指標値を設定。ただ、検査法を定めたのは同18日で、問題のまきは同7日に出荷された。

 林野庁は「(指標値の設定時は)灰が食品加工の際に使用されると想定していなかった」と説明。灰は製麺のほか、こんにゃくや山菜のあく抜きに使われる場合があるという。
−−−毎日新聞


4号機プールの映像公開 福島第1

東京電力は10日、福島第1原発4号機の燃料貯蔵プールの動画を公開した。9日に水中カメラを使い、プール内の状況や水の透明度を調べた。

 映像には、プールの底にある燃料の上に、多数のがれきが落ちている様子が写っている。燃料を持ち上げるための取っ手の周辺にも細かいがれきが散乱。プール内の視界は約5メートルだった。東電は今後、燃料取り出しに向け、ロボットや水中掃除機などを使いがれきの撤去を進める方針。

 4号機のプールには1〜4号機で最多の1535本の燃料があり、廃炉工程表では平成25年末までの燃料取り出し着手が目標となっている。
−−−産経新聞







平成24年2月10日

原発ホース、雑草が貫通 東電「水漏れの原因」

東京電力福島第一原発の放射能汚染水の処理水を流す塩化ビニール製ホースで昨年7〜12月、水漏れが22件相次いだ問題で、東電は9日、イネ科の雑草「チガヤ」がホースに穴を開けたのが原因だと発表した。

 ホースは、原子炉を冷やした後に漏れ出る放射能汚染水を浄化し、原子炉に戻す「循環注水冷却」の装置やタンクを主に屋外で全長4キロにわたりつないでいる。4層構造で、チガヤを使った実験で、先端が細くとがった芽が内側に貫通する可能性があることを確かめた。芽が出てホースに刺さった後、秋ごろ枯れて、ホースから抜けて水漏れが相次いだらしい。東電はすでに丈夫なポリエチレン製の配管に取り換えている。

 ホースに長さ数センチの亀裂ができる現象も2カ所起きたが、強い力でねじれや引っ張りを加える実験では、亀裂は生じなかった。ただし、元々ホースに傷があれば亀裂が起きる可能性はあるという。
−−−朝日新聞


除染に伴う庭木の伐採 補償へ

放射線量が高い福島県内の避難区域で、国が除染を行う際に、庭などに植えてある樹木を切る場合は補償してほしいという住民の要望を受けて、環境省は、木の種類に応じた補償額や申請の手続きについて、来月末をめどにまとめる方針を決めました。

放射線量が高い福島県内の警戒区域と計画的避難区域では、国がことしの夏から本格的な除染を始める方針です。
環境省によりますと、住宅の除染では放射能による汚染の状況に応じて敷地内の土を取り除いたり、庭などに植えてある樹木の葉や枝、さらに幹まで切り取ったりする可能性がありますが、庭の木を切る場合は補償してほしいという要望が住民から寄せられているということです。
これを受けて環境省は、除染のために庭の木を切った場合は国が補償する方針を決め、木の種類に応じた補償額や申請の手続きを来月末をめどにまとめることになりました。
避難区域で住宅の除染をする場合は、汚染の状況や、地震による建物の傷み具合を踏まえた具体的な方法を住民に示したうえで、同意を得ることになっていて、環境省はこうした機会に庭の木の扱いについて住民の意向を十分確認したいとしています。
−−−NHK







平成24年2月9日

福島第二:冷却機能停止、大惨事と紙一重だった…

 東日本大震災で被災した東京電力福島第二原子力発電所(福島県楢葉町、富岡町)が8日、震災後初めて報道陣に公開された。
福島第2原発 大惨事と紙一重 所長談
報道陣の質問に答える福島第二原発の増田尚宏所長

 震災当時から現場を指揮してきた増田尚宏(なおひろ)所長(53)は、報道陣に対し、「(大惨事を招いた)福島第一原発と同様の事態まで、紙一重だった」と震災直後の緊迫した状況を振り返った。
福島第2原発 冷却装置停止 大惨事と紙一重

 第二原発とメルトダウン(炉心溶融)に至った第一原発の距離はわずか約12キロ・メートル。襲来した津波は第一原発の13メートルに対して第二原発は9メートルだったが、海岸近くにある原子炉を冷却するための海水ポンプの機能が奪われ、原子炉4基中3基が一時危険な状態に陥った。しかし、外部からの高圧送電線が1回線生き残り、中央制御室で原子炉の温度や水位などのデータが把握できた。必要な対策を見極め、事故4日後の3月15日までに全号機で冷温停止にこぎ着け、放射性物質は外部に漏れなかった。「原子炉の状態をつかめなかった第一原発とは大きく違った」と増田所長は指摘する。ただ、復旧までの道のりは険しく、総力戦だった。


4号機の圧力容器底部。第一原発では、ケーブルがついている中性子の計測管などから燃料が落下したとみられる



−−−読売新聞


原発作業員の甲状腺機能低下、ヨウ素剤副作用か

東京電力福島第一原子力発電所で、甲状腺被曝(ひばく)を防ぐための安定ヨウ素剤を大量服用した作業員のうち3人の甲状腺機能が低下し、副作用と疑われたことが分かった。

東電の産業医が7日、内閣府原子力安全委員会の分科会で報告した。

 報告した菊地(ひろし)医師によると、合計で20錠(1グラム)以上を服用した229人の血液を検査した結果、20歳代2人と30歳代1人の甲状腺ホルモン濃度が正常値より低かった。服用をやめると正常値に戻った。

 同原発では、昨年3月13日〜10月12日に、作業員ら約2000人に約1万7500錠のヨウ素剤が提供された。放射線量の測定や汚染水処理などにかかわった作業員は服用量が多く、最多では1人で計87錠を服用していた。
−−−読売新聞


福島第1原発:2号機が65.4度 温度高止まり

東京電力は8日、福島第1原発2号機の原子炉圧力容器底部の温度が、同日午後5時現在で65.4度になったと発表した。前日比では約3度下がったものの高温傾向を維持しているため、東電は監視を続けている。

 東電によると、ほぼ同じ位置にある二つの温度計は38〜39度で、低下傾向を示しているという。また、2号機の原子炉格納容器内にある気体をサンプリングして分析した結果、核分裂が連鎖的に起こる「再臨界」の際に発生する放射性キセノンはほとんど検出されなかった。東電の松本純一原子力・立地本部長代理は記者会見で「温度は低下傾向にあるが、もう数日様子を見極める必要がある」と述べた。

 また東電は8日、第1原発内に設置した汚染水貯蔵タンク990基を点検した結果、新たに計4基で汚染水の漏れなどを見つけたと発表した。ボルトの緩みなどが原因。これまでに2基で水漏れが見つかったため、経済産業省原子力安全・保安院が全タンクの点検を東電に求めていた。
−−−毎日新聞







平成24年2月8日

福島第一2号機の温度、注水増で低下傾向に

東京電力福島第一原子力発電所2号機の原子炉圧力容器底部の温度が再上昇していた問題で、東電は7日、午後5時に68・5度に下がったと発表した。

 東電の松本純一・原子力立地本部長代理は、同日午前4時半に注水量を毎時3トン増やして13・5トンに変更した効果が出たとみており、「(温度上昇は)ほぼ頭打ちの状態になり、低下傾向になった」と説明した。

 しかし、12月の事故収束宣言の根拠となった「冷温停止状態」は、原子炉の温度を100度以下に維持することが条件で、東電は測定誤差も考慮して、80度以下に保つと定めている。燃料が溶融した原子炉内の様子が把握できず、温度上昇の原因も特定しきれないままで、今後も慎重に推移を見守る必要がある。
−−−読売新聞




積雪が放射線を遮る…福島の線量が大幅減

東京電力福島第一原発事故を受け、福島県各地で測定されている空間放射線量が1月下旬に大幅に減少し、その後もほぼ同程度の数値で推移している。

 地表の積雪が放射線を遮っているのが原因とみられるが、県には問い合わせが寄せられている。

 文部科学省などの測定では、特に計画的避難区域になっている浪江町赤宇木(あこうぎ)地区と飯舘村長泥地区の減少幅が大きい。1月18日午前と同25日午前で比べると、赤宇木地区は毎時30マイクロ・シーベルトから同19・7マイクロ・シーベルトに、長泥地区では同10マイクロ・シーベルトから同5・9マイクロ・シーベルトに低下した。18日以前と25日以後は大きな変化はないという。

 同省原子力災害対策支援本部によると、両地区で除染活動は行われておらず、「原因は積雪ぐらいしか考えられない」としている。福島地方気象台では、両町村で積雪の観測は行っていないが、気温などから20〜22日は雪が降ったと推測されるという。
−−−読売新聞


福島第1原発:ホウ酸水注入の2号機、68.5度まで低下

東京電力福島第1原発2号機の原子炉圧力容器底部の温度が急上昇した問題で、東京電力は7日、同日午前に72.2度を記録した温度計が同日午後5時現在で68.5度まで低下したと発表した。東電は同日未明、再臨界を防ぐためのホウ酸水を原子炉内に注入。原子炉内への注水量を増やして温度を下げる作業を続けている。

 圧力容器底部の残る二つの温度計は同日午後5時現在で約41度だった。会見した松本純一原子力・立地本部長代理は「8日も引き続き監視を続けたい」と話している。
−−−毎日新聞


「福島県の中間貯蔵施設」 決まらぬ長期保管の決め手 

東日本大震災の発生からはや11カ月になろうとしているのに、福島県の約6万世帯に上る人たちはいまだ故郷に戻ることができない。東京電力福島第1原発事故で発生した放射性物質に汚染された土壌などが取り除かれていないためだ。たとえすべて取り除かれたとしても、汚染土壌やごみを長期間保管できる中間貯蔵施設の設置が不可欠になる。だが、この施設の計画がなかなかまとまらない。このやっかいな施設をどこに置くのか、国は頭を悩ませている。

 放射性物質の除去(除染)は、玄関などのコンクリート部分であればタワシでごしごしこすったり、落ち葉などは手作業で取り除き、放射性物質が染み込んだ土壌は、スコップやショベルカーなどで表面をはぎ取る。

 除染で出たものを、市町村ごとに設けられた仮置き場で一時的に保管するが、国が策定した工程表では、それも3年以内と決められている。最終処分にめどがつくまでは、長期に保管できる中間貯蔵施設を造ることが必要だ。

 中間施設は福島県内に1カ所建設予定。国が直接除染しようとする11市町村の地域は合計約2万7千ヘクタールもある。このため、施設の容量は最大で東京ドーム23杯分にもなり、敷地は約3〜5平方キロとなる大型の施設と予想される。

 保管は最長で30年間。放射性物質が漏れないように頑丈に造らなければならない。高濃度の場合は、密閉性の高い袋に収納した上で、鉄筋コンクリートで仕切りをし、搬入後はふたで覆う。常に放射性物質を監視する装置を備え、雨が降っても漏れ出ないようにする。
−−−産経新聞







平成24年2月7日

福島第一2号機の容器温度、70度で横ばい続く

東京電力福島第一原子力発電所2号機の原子炉圧力容器底部の温度が再上昇している問題で、東電は6日夜、温度は依然70度前後の横ばい状態が続いていると発表した。

 温度上昇の原因は不明だが、ほかの温度計の温度上昇が確認されないことや、原子炉内の気体分析で、核分裂で発生する放射性物質キセノン135が検出されなかったことから、東電は再臨界の恐れはないとしている。

 温度は、5日午後11時に70・3度に達し、東電は6日未明に注水量を1トン増やし、毎時10・6トンにした。温度は6日午前7時には73・3度まで上昇した後、同日午後5時には69・2度まで下がった。東電は、今後注水量を3トン増やすが、念のため、核分裂を抑制するホウ酸の注入を開始した。
−−−読売新聞

2号機 70度超える
2号機建屋(23.12)




福島第1原発:2号機温度上昇「冷温停止」に影響なし

東京電力福島第1原発2号機の炉内温度が70度以上に上がった問題について藤村修官房長官は6日の記者会見で「温度上昇は1カ所だけで、他の部位は安定している」として、昨年12月に政府が出した「冷温停止状態」宣言に影響はないとの判断を示した。

 一方、内閣府原子力安全委員会の班目春樹委員長は同日、「溶けた燃料がどこにあるか分かっていない状況では、こういうことは起こりうる。それほど心配する事態ではない」との見解を示した上で、「現状でどういうことが起こりうるか、あらかじめ説明する努力が足りない。何かあるたびに国民は不安になる」と東電の対応に苦言を呈した。
−−−毎日新聞

2号機 70度に上昇 ホウ酸水注入
2号機内部説明(内視鏡撮影時24.1.19)


圧力容器 70度に上昇 2号機 東電、ホウ酸水注入

東京電力は6日、福島第1原発2号機の原子炉圧力容器下部の温度について、70度前後の状態が続いていると発表した。近くの別の温度計は約45度で安定し、大きな上昇はない。炉内のガスを分析したところ、溶融燃料が再び連鎖的に核分裂する「再臨界」となることを示す放射性キセノン135が検出されず、東電は「再臨界は起きていない」としている。

 東電は7日未明、念のため核分裂反応を抑えるホウ酸水注入を始めた。引き続き注水量を毎時3トン増加させる。事故後の保安規定では注水量を1日あたり毎時1トン超増やすと「運転上の制限の逸脱」になるため、事前に経済産業省原子力安全・保安院に通報した。

 東電によると、水の流れが変化し、溶けた燃料の冷却効果が一部で下がった可能性があるといい、「原子炉全体としては十分冷えており、『冷温停止状態』は変わらない」としている。

 東電によると、上昇を示したのは、圧力容器下部に3個ある温度計の一つ。2月1日の52度から徐々に上がり、6日午前7時には73・7度まで上昇した。5日に続いて6日も注水量を増やし、同日午後11時は69・9度に下がった。
−−−産経新聞


福島から購入のまき 岐阜でセシウム検出

岐阜県は6日、同県本巣市の流通業者が福島県の生産業者から購入したまきから、国が示した指標値1キログラム当たり40ベクレルを超え、最大で149・6ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。岐阜県が流通業者が保管するまき約20トンを簡易検査したところ判明した。

 県によると、流通業者はこれとは別に昨年11月にも同じ生産業者からまき15・7トンを購入、うち約8トンは沖縄県の顧客に既に販売している。岐阜県は、流通業者にまきの出荷停止と、沖縄県の販売先に使用を控えるよう要請することを求めた。調理などで使われた可能性があるという。
−−−産経新聞






平成24年2月6日

福島第一2号機、一時70度超え 注水切り替え時に

東京電力は5日、福島第一原発2号機で、冷温停止状態の判断基準である原子炉圧力容器底部の温度計の一つが上昇し、70度を超えたと発表した。原子炉に注水する配管を切り替えた時、燃料の一部に水が届かなくなった可能性があるという。冷却水を増やしつつ様子を見ている。

 東電によると、5日午後4時に71.7度まで上昇した。1日の52度から上がり気味だった。ただ、炉内で同じ高さにある別の温度計二つは約45度で安定している。福島第一原発内の放射線量に変動は見られない。現在は冷却水を1時間あたり1トン増やして9.6トンで注水している。午後5時には69.4度に下がった。注水用の配管は凍結防止のために付け替え工事をしており、注水量を変えていた。

 福島第一原発の事故後の保安規定では、この温度計の温度が80度に達するか、注水量を1日で毎時1トンを超えて増やすと「運転上の制限の逸脱」となり、地元自治体に通報しなくてはならない。温度計は最大20度の誤差があるため、80度を超えれば、原子炉の「冷温停止状態」の条件を超えてしまう。そのため、注水量をさらに増やすか様子をみている。東電は、溶融燃料で再び核分裂が連鎖する「再臨界」をしていないかを確認するため、数日以内に、炉内ガスの分析をする。
−−−朝日新聞


放射性セシウム:福島県川内村のミミズから検出

東京電力福島第1原発から約20キロ離れた福島県川内村に生息するミミズから、1キロあたり約2万ベクレルの放射性セシウムが検出されたことが、森林総合研究所(茨城県)の長谷川元洋主任研究員(土壌動物学)らの調査で分かった。ミミズは多くの野生動物が餌にしている。食物連鎖で他の生物の体内に次々と蓄積していく現象が起きている可能性も懸念される。3月17日から大津市で開かれる日本生態学会で発表する。

 昨年8月下旬〜9月下旬、一部が警戒区域に指定された川内村、同県大玉村(同原発から60キロ)と只見町(同150キロ)の3町村の国有林で、40〜100匹のミミズを採取した。

 その結果、川内村のミミズから1キロあたり約2万ベクレルの放射性セシウムが検出された。大玉村では同約1000ベクレル、只見町で同約290ベクレルだった。調査時の川内村の空間線量は毎時3.11マイクロシーベルト、大玉村で同0.33マイクロシーベルト、只見町で同0.12マイクロシーベルトで、線量が高い地点ほど放射性セシウムも高濃度になっていた。

 一方、林野庁が昨年8〜9月に実施した調査によると、川内村で土壌1平方メートルあたり約138万ベクレル、大玉村で約8万〜12万ベクレル、只見町で約2万ベクレルあった。

 事故で放出された放射性物質の多くは落ち葉に付着している。落ち葉が分解されてできた有機物を、ミミズが餌とする土とともに取り込んだのが原因とみられる。
−−−毎日新聞






平成24年2月5日

汚染土壌仮置き場、分散配置を検討 南相馬市、議会委で示す /福島

放射性物質の除染に伴って発生する汚染土壌などの仮置き場設置について、南相馬市の大谷和夫・市長公室長は、3日の市議会震災・原発事故対策調査特別委員会で「除染計画を進めるため、地域の実情に応じて数カ所もやむを得ない」と述べ、分散配置を検討する考えを示した。

 市は、仮置き場について、原町区と鹿島区に各1カ所(小高区は国が設置)の候補地を示して住民説明会を開いた。だが、特定避難勧奨地点を含む比較的線量の高い地域からの汚染土壌などの受け入れに反発が強かった。

 こうした地域は早期の除染を求める声が強く、市は地域内での仮置き場設置を想定している
−−−毎日新聞






平成24年2月4日

濃縮塩水用貯蔵タンクで漏水、高放射線量を計測

東京電力は3日、福島第一原子力発電所で、高濃度汚染水の浄化処理後に発生する濃縮塩水用の貯蔵タンク(容量約1000トン)から漏水が起きたと発表した。
漏水量は1リットル以下と見積もっているが、漏れた水が落ちたタンクの土台部では、毎時2000ミリ・シーベルト(ベータ線)という高い放射線量を計測した。東電は、海への流出はないとしている。

 漏水はタンクの鋼板の継ぎ目のボルトが緩んで起きた。東電はボルトを締め直して漏水を止めた上で、アクリル板などを設置して、放射線を遮蔽する措置を取った。

 ボルトの緩みによる漏水は先月10日に続いて2件目。同型のタンクが100基あることから、経済産業省原子力安全・保安院は3日、点検と再発防止策の徹底を指示した。
−−−読売新聞





平成24年2月2日


福島第一4号機、原子炉から漏水…配管の弁破損

東京電力は1日、福島第一原子力発電所4号機で、原子炉から漏水が起きたと発表した。
 31日午後10時半頃、原子炉建屋1階で、運転時に炉水を循環させるポンプの流量を計測する配管の弁が壊れ、漏水しているのを作業員が発見した。

 漏れた水の放射性物質の濃度は比較的低いが、30日午後4時頃から漏水が起きていた可能性が高く、東電で弁破損の原因や漏水量などを調べている。4号機は事故時、定期点検中で、核燃料は原子炉から取り出され、使用済み燃料プールに移されていた。国と東電が12月に「冷温停止状態」の達成と工程表ステップ2の終了を宣言した後、原子炉からの漏水は初めて。

 同原発では、これまでに冷え込みによる凍結が原因と疑われる漏水が26件発生している。
−−−読売新聞





平成24年1月31日

「苦しみ晴らす調査を」双葉町長から聴取 国会事故調第3回

国会が設置した東京電力福島第1原発事故調査委員会(委員長・黒川清元日本学術会議会長)の第3回委員会が30日、原発が立地する福島県双葉町民らの避難先である埼玉県加須市で開かれ、井戸川克隆町長から事故後の状況や政府の対応について意見を聞いた。

 井戸川町長は「双葉町はすべてを失った。われわれの苦しみや無念さを晴らす調査をしてほしい」と訴えた上で、政府や東電の情報公開の遅れを指摘し、「隠蔽(いんぺい)や捏造(ねつぞう)には厳正な態度で究明を」と要望した。

 委員会後、事故調は町民との対話集会を開き、参加者からは「原発安全神話がなぜ生まれたか追及を」「子供の将来を守って」などの訴えが相次いだ。被災者の声は事故調の報告書に反映させる方針という。

 また、政府の震災関連会議の議事録が未作成だった問題について、黒川委員長は会見で「信じられないことで理解不可能」と批判し、会議のメモや資料の提出を政府に要求したことを明らかにした。
−−−産経新聞



原子炉建屋撮影し未回収のロボ、後継2台投入へ

 東京電力福島第一原子力発電所の事故で、原子炉建屋内の撮影に使われた国産の災害救助支援ロボット「Quince(クインス)」の後継機2台を、開発した千葉工業大学の研究チームが30日、公開した。2月中旬にも現場に投入される。

 1台には空気中のちりに含まれる放射性物質を測定する装置、もう1台には立体的な地図を作れるレーザースキャナーを搭載した。初代の1号機が、通信ケーブルが切れて建屋内で立ち往生した経験から、緊急時にはもう1台のロボットを中継し、無線でも操作できるようにした。

 現在も原子炉建屋内で身動きが取れないままの1号機は、電子機器への放射線の影響を調べるため、回収せずに残しておく計画だという。
−−−読売新聞


新たに2カ所水漏れ、凍結原因か 福島第1原発
京電力は30日、福島第1原発で、凍結が原因とみられる水漏れが新たに2件見つかったと発表した。ともに濾過(ろか)水や放射性物質濃度が低い水で、原子炉注水への影響や、外部への流出はないという。同原発では、29日に14件の水漏れが見つかり、4号機の使用済み燃料貯蔵プールの冷却設備が一時停止するトラブルがあった。
−−−産経新聞

 


3号機開口部ダストサンプリング風景 動画 ページtopに戻る









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