福島第一原発の現状・最新情報

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最新の1号機から4号機までの2月の近況を見る

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東電、福島第一原発の汚染水処理で新装置導入へ(25.9.20)


東京電力は20日、福島第一原子力発電所にたまり続ける汚染水の処理を加速させるため、汚染水から大半の放射性物質を除去する新たな装置を導入すると発表した。

 東電は今年3月、62種類の放射性物質を除去する同様の装置「アルプス」の試験運転を始めたが、腐食であいた穴の修復などのため一時停止中。近く稼働を再開する。政府も高機能の処理装置の導入を決め、開発業者を公募している。

 東電は今後、これらの装置を総動員して1日当たり2000トンの汚染水を浄化する計画。東電の広瀬直己社長は19日、同原発を視察した安倍首相に対し、タンクの汚染水の浄化を来年度中に終えると伝えていた。

---読売新聞(2013年9月20日)







タンク底のボルト緩む 隙間から汚染水漏れか 福島第一(25.9.20)


 東京電力福島第一原発のタンクから300トンの汚染水が漏れた事故で、東電は20日、底板をつなぎとめるボルト5本に緩みを確認したと発表した。東電はここから漏れた可能性があるとみて、原因を調べる。


タンクの底部にボルトのゆるみ

 東電は問題のタンクを解体し、内部を調べている。底板のボルトの緩みはタンク東端に集中していた。ボルトを締め付けることで、漏れを防ぐゴム製のパッキンを固定して鋼板のつなぎ目の隙間を埋める仕組みになっている。

 ボルトが緩むと隙間ができることから、東電原子力・立地本部の尾野昌之本部長代理は「ここから漏れた可能性が高いが、さらに調査を進める」という。
---朝日新聞(25.9.20.)





タンク底部のボルトに緩み…汚染水漏れ原因か(25.9.21)


東京電力は20日、福島第一原子力発電所で汚染水約300トンが漏れたタンクについて、底部の鋼板同士のつなぎ目でボルト5本が緩んでいたと発表した。

 17日に始めたタンクの解体が進み、作業員が中に入って調査した。底部のボルトは約300本あるが、緩んだ5本はタンクの東端に集中していた。

 つなぎ目は、鋼板と鋼板の間にパッキンをはさみ、両側からボルトで締め付ける構造。ボルトが緩むと隙間ができる可能性がある。つなぎ目を覆う止水材の変形も、計8か所で見つかった。東電は、緩みや変形が水漏れの原因かどうかを調べている。

 一方、15~16日に台風18号の大雨が降った際、汚染水タンクがある19区画のうち、先月300トンが漏れたタンクを含む12区画は、たまった雨水が放射性物質を比較的多く含んでいたため、東電はこれをくみ上げ、その総量が1410トンに上ったことも発表した。その中に含まれるストロンチウムなどの放射性物質は計約450億ベクレルに上った。

---読売新聞(2013年9月21日  )





タンク底部のボルトのゆるみ、外部


タンク底部のボルトのゆるみ、内部










H4エリアNo.5タンク内部の調査(25.9.19)


タンク内部の目視確認を行い、側板最下部と底板とのフランジ部、および底板フランジ部にシーリング材の変形・破損を確認。
ボルトの打診等による締結状態の確認を行い、5本のボルトに緩みを確認。

フランジ部の線量測定結果
フランジ部の線量測定の結果、概ね10mSv/h以下( β: 70μm線量当量率*1 )で
あり、最大約22mSv/h (β:70μm線量当量率*1)であった。


底板フランジ部シーリング材の膨らみ


周方向フランジ部 パッキンの飛び出し


側板1段目縦フランジ部 パッキン飛び出し


側板1段目 錆の箇所


底板フランジ部ボルトのゆるみ箇所

---東電提供(25.9.19)








安倍首相「完全にブロック」強調 汚染水漏れ現場を視察(25.9.20)


 安倍晋三首相は19日、東京電力福島第一原発を訪れ、放射能汚染水漏れの現場を視察した。首相は視察後、汚染水の影響が一定範囲内で「完全にブロックされている」との認識を改めて示した。ただ、汚染水の海洋流出は続いており、「ブロック」の実態について論議を呼びそうだ。一方、首相は東電に対し、福島第一原発の5、6号機を廃炉にするよう求めた。


福島第一原発の(手前から)6号機、5号機=8月20日、福島県双葉町、大熊町、朝日新聞社機から、

     
安倍首相が廃炉を求めた5、6号機  安倍総理

 首相は免震重要棟で作業員を激励後、汚染水が漏れたとみられる貯蔵タンクや放射性物質除去装置、汚染水の拡散を防ぐため港湾内に設置された幕(シルトフェンス)などを視察した。

 首相は視察後、記者団に対し、7日の国際オリンピック委員会(IOC)総会での東京五輪招致演説と同じ表現で「汚染水の影響は湾内の0・3平方キロメートル以内の範囲で完全にブロックされている」と改めて強調。「福島への風評被害を払拭(ふっしょく)していきたい。汚染水処理についてはしっかりと国が前面に出て、私が責任者として対応したい」とも語った。
---朝日新聞(25.9.20)





視察中の安倍総理








実態なき「ブロック」 汚染水「影響は港湾だけ」安倍首相は明言 福島第一視察(25.9.20)


安倍晋三首相は19日、汚染水対策への姿勢をアピールしようと、東京電力福島第一原発を視察した。5、6号機の廃炉も要請し、政権が原発事故処理の前面に立つ姿勢を強調したが、汚染水は薄まりながらも外洋に流れ続けているのが実態。現場の作業にかかわった人などからは批判の声が上がった。

---朝日新聞(25.9.20)







安倍首相:5・6号機廃炉要請、「汚染水注力」アピール(25.9.19)


安倍晋三首相は2020年夏季五輪の東京開催を決めた国際オリンピック委員会(IOC)総会で、汚染水事故を「完全に問題ないものにする」と訴え、汚染水対策は事実上の国際公約になった。首相は東京電力福島第1原発5、6号機の廃炉要請で、汚染水対策に作業を重点化させ、公約の実現を狙うが、費用や作業員の確保などが大きな課題となる。


免震重要棟で記者の質問に答える安倍晋三首相=福島県大熊町で2013年9月19日午後(代表撮影

 茂木敏充経済産業相は19日、「1〜4号機の廃炉と汚染水対策が最優先課題。東電が集中できるような態勢を作る」と記者団に述べ、東電が5、6号機の廃炉を決断すれば、事故処理作業の効率化につながるとの見解を示した。福島県の村田文雄副知事は19日、東京都内で記者団に「本県は全基廃炉を求めている。要望に沿った動きが出た」と歓迎。民主党の海江田万里代表も「当然の発言だ。東電は一刻も早く判断してほしい」と理解を示した。

 ただ、廃炉に向けた課題は多い。首相周辺は「首相はこのタイミングで表明するかどうか迷っていた。実際に自分の目で見て判断したのではないか」と解説する。自民党幹部は「廃炉費用などを国会で野党から追及されるだろう」と不安を漏らした。

 5、6号機は東日本大震災が起きた11年3月11日、ともに定期検査で運転していなかった。津波の影響で5号機の全電源は使用できなかったが、6号機の非常用発電機が作動し、5号機にも電気を供給した。計3000本余りの核燃料は冷却され、炉心溶融(メルトダウン)せず、東電は1〜4号機のように廃炉のための手続きを取らなかった。

 廃炉では、▽使用済み核燃料の搬出(数年)▽配管などの除染▽炉心など放射能レベルが高いため放射能の減衰(5〜10年)▽建屋などの解体−−の順に進められ、完了までに30年超かかる。現在、5、6号機では計器の監視や機器の点検作業などに500人前後が携わっているが、廃炉が始まれば、さらに人材を投入しなければならない。

 一方、地上タンクだけでも約35万トンの汚染水がある。浄化する新装置「アルプス」は6月に部品の一部に腐食などが見つかり、点検で停止中だ。東電は今月末までの運転再開を目指すが、順調に作動し、期待通りの処理能力を発揮できるかは未知数だ。汚染水を増やす原因になっている建屋への地下水流入も、凍土遮水壁の建設で解決を狙うが、世界でも前例のない事業だけに思惑通りに進むとは限らない。
---毎日新聞(25.9.19)










福島第1原発:1日計約600億ベクレル、外洋に放出(25.9.19)


◇気象庁研究官 IAEAフォーラムで報告

 東京電力福島第1原発の汚染水問題をめぐり、気象庁気象研究所の青山道夫主任研究官は18日、国際原子力機関(IAEA)の科学フォーラムで、原発北側の放水口から放射性物質のセシウム137とストロンチウム90が1日計約600億ベクレル、外洋(原発港湾外)に放出されていると報告した。

 セシウム137の半減期は約30年、ストロンチウム90は約29年。原子炉建屋地下からいったん港湾内に染み出た後、炉心溶融を免れた5、6号機の取水口から取り込まれ、北側放水口から外洋に放出されている。東電は「法定基準以下の濃度と確認して放水しており問題ない」としている。(共同)
---毎日新聞(25.9.19)







漏洩タンクの解体を開始 作業の写真を公開(25.9.18)


 東京電力福島第1原発で地上タンクから推定300トンの汚染水が漏洩した問題で、東電は漏洩原因を特定するためタンクの解体に着手し、18日に解体作業の写真を公開した。タンクは鋼板をボルトでつなぎ合わせた「フランジ式」と呼ばれる簡易製で、直径約12メートル、高さ約11メートル。解体作業は隣接のタンクを解体し撤去した上で、17日に始まった。解体後は鋼板などの部品を除染し漏洩箇所などを調べる。構内には同型タンクが約300基あり、東電は今後、耐久性の高い溶接型に切り替える。  


<東京電力福島第1原発で、解体作業の始まった汚染水が漏えいしたタンク=18日(東京電力提供)>
---産経新聞(25.9.18)







H4タンクエリアNo.10およびNo.5タンクの解体状況について(25.9.18)




 側板3段目撤去完了


 天板撤去作業


側板1段目撤去完了


シール部状況


側板1段目・底板接合部(内側)


側板発錆状況


側板3段目撤去完了

H4タンクエリアNo.5タンクの南側に隣接するNo.10タンクの解体は、9月13日に開始し、9月16日までに完了。
No.5タンクの解体は、9月17日より開始。9月18日15時現在、天板および側板(3/4段目)まで解体済み。今後、側板(2段目)を解体し、漏えい箇所の特定調査を実施する予定。
---東電提供(25.9.18)







東電、汚染水漏えいのタンクを解体開始(25.9.18)


福島第一原子力発電所の貯蔵タンクから、放射性物質を含んだ汚染水300トンが漏えいした問題で、東京電力は18日、原因を調べるため、このタンクの解体を始めたと発表した。

 汚染水は8月に漏れたことが判明したが、タンクのどの部分から漏れたのか分かっていない。このため、東電は、タンクを解体して原因を調査することにした。

 タンクは直径約12メートル、高さ約11メートルの鋼鉄製で、容量は約1000トン。既に汚染水は別のタンクに移してある。解体は17日に始めており、除染をした上で、漏えい箇所を調べるという。
--- 読売新聞(2013年9月18日 )








汚染水、1年8か月間流出の可能性…東電発表(25.9.18)


福島第一原子力発電所の貯蔵タンクから漏れた汚染水中の放射性物質が、雨水とともに約1年8か月間にわたって、周辺の地中や港湾外の海に流出し続けていた可能性があると、東京電力が明らかにした。

 東電の説明では、2012年1月と2月に、2区画のタンクからの汚染水漏れを見つけ、漏水部分をふさぐ補修工事を行ったが、タンクを囲む汚染水の外部流出を防ぐせきの排水弁は当時から開きっぱなしにしていた。先月に300トンの汚染水漏れなどが見つかったタンクがある2区画とは別だった。

 東電は15日、台風18号の接近に備えてせき内にたまった雨水を採取し、検査を実施。その結果、この計4区画のせき内の雨水には、ストロンチウムなどの放射性物質が1リットル当たり17万~2400ベクレル含まれ、国の放出基準値(同30ベクレル)を大幅に上回っていた。東電は17日、「せき内に残っていた放射性物質が雨水と混ざり、排水弁を通じてせきの外に流出した可能性がある。外洋への流出も否定できない」と話した。
---読売新聞(2013年9月18日  )












対応の遅れに批判=日本政府、汚染水問題で説明会-IAEA総会(25.9.17)


国際原子力機関(IAEA)年次総会に合わせ、日本政府がウィーンで16日夕に行った東京電力福島第1原発の汚染水漏れに関する説明会で、各国から対応の遅れを批判する意見が相次いだ。
 説明会は日本の取り組みを報告して理解してもらうのが目的。経済産業省や原子力規制委員会の担当者が出席し、スライドを使って汚染水対策のほか、除染の進展状況などを詳しく説明した。


16日、ウィーンで開かれた汚染水問題に関する日本政府の説明会
 スロベニアの規制当局者は「汚染水がたまる問題はこの夏に始まったわけではない」と強調。「なぜ2年間も何もしなかったのか。漏れ始めてから対策を講じるのでは遅い」と厳しく糾弾した。
 説明会では、情報の遅れへの不満も目立った。山本一太科学技術担当相は総会の演説で、「国際社会への正しい情報発信を強化する」と述べたが、「ツイッターなどのソーシャルメディアで情報が流れてから、公式発表まで2日もかかることがあった」との指摘もあった。
---時事ドットコム(2013/09/17)








遮水壁の建設、2年前に見送る 東電、経営破綻を懸念(25.9.18)

 東京電力福島第一原発事故後の2011年6月、東電が汚染水の流出を防ぐ遮水壁の設置を検討しながら、経営破綻(はたん)のおそれがあるとして着工を先送りしていたことが、当時の民主党政権幹部の話でわかった。東電側が当時試算した約1千億円の設置費用の負担に難色を示したためで、その後の汚染水対策の遅れにつながった可能性もある。

 事故当時、経済産業相だった海江田万里・民主党代表と菅内閣で原発事故担当の首相補佐官を務めた馬淵澄夫・民主党衆院議員が朝日新聞の取材に証言した。

 馬淵氏は早くから汚染水対策の必要性に着目。事故から約2カ月後の11年5月、地下水が原子炉建屋に入って汚染され、外部に漏れることを防ぐため、建屋の地下を囲う鋼鉄製の遮水壁の設置を盛り込んだ「地下水汚染防止対策報告書」をまとめた。

---朝日新聞(25.9.18)






【福島第1原発の現状(9月17日)】 制御できないトラブル続出  首相発言と程遠い第1原発


福島第1原発の汚染水問題をめぐる安倍晋三首相の「状況はコントロールされている」発言から1週間。汚染水が今も海に流出し続け、地上タンクから漏れた高濃度汚染水は地下水に拡散している。13日には東京電力幹部が首相発言を否定して波紋を呼んだ。実際の現場はトラブル続きで、とても制御下にあるとは言えない状況だ。



福島第一原発、汚染水問題

 政府の試算では、第1原発1~4号機海側の敷地からは、放射性物質を含む地下水が1日約300トン海に流出している。安倍首相は国際オリンピック委員会総会で「影響は港湾内0・3平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされている」と言い切った。

 護岸には流出防止のための地中を薬液で固める「土の壁」が設けられ、港湾内には「シルトフェンス」と呼ばれる水中カーテンが設置されている。ただ港湾内の放射性物質濃度は高止まりしたままで、シルトフェンスも放射性物質を完全に遮断できるわけではない。東電は潮の干満で1日に港湾内の水の半分が外洋と入れ替わるとみている。

 一方、地上タンクから300トンの高濃度汚染水が漏れ、一部が直接外洋(港湾外)に流出した問題も影響が広がっている。首相発言後の12日には、汚染水が流れ込んだ排水溝の除染作業で、洗浄後の放射性物質を含んだ水が排水溝内に漏れたことが判明。一部は排水溝からそのまま外洋に出たとみられる。

 漏えいがあったタンクから北に約20メートルの観測用井戸では、トリチウム濃度(法定基準は1リットル当たり6万ベクレル)が上昇。8日に採取した水では4200ベクレルだったが、日を追って数値が上がり13日採取分では15万ベクレルになった。東電は汚染水の地下への拡散を認めている。

 東電幹部が「今の状態はコントロールできていない」と発言した13日、政府は外洋で放射性物質濃度が基準を下回っていることを根拠に、首相発言を「影響が港湾内にとどまっていることを指したもの」と反論。東電もこれに追随する見解を表明し、火消しに躍起となっている。

ーーー共同通信(25.9.17)








台風によるB排水路土のうの流出に関して(25.9.17)



土嚢流出前


土嚢流出後



(時系列)
○台風接近に伴う降雨により、汚染水貯留タンクエリアのB排水路(C排水路合流点前)に設置していた土のうが、平成25年9月15日午後1時30分頃に流出していることを確認。
○同日午後3時20分、当該箇所の土のうの復旧作業を完了。
○土のうが流出する前に、台風対策として、9月15日*午前中にB排水路の土のう前の残水についてはポンプにて回収。
---東電提供(25.9.17)







福島第一のタンク周辺で最大17万ベクレル検出(25.9.16)


東京電力は16日、福島第一原子力発電所の汚染水タンクがある約20区画のうち、4区画のせきにたまった雨水から、ストロンチウムなどの放射性物質を1リットル当たり最大17万ベクレル検出したと発表した。

 ストロンチウムの海への放出基準である同30ベクレルを大きく上回っている。

 17万ベクレルを検出したのは、8月に300トンの汚染水が漏れたタンクのせきの中の水。他の3区画でも同2400~4600ベクレルを検出し、すべて他のタンクに移したという。東電は「以前、タンクから漏れた汚染水がせきのコンクリートのすき間に染み込むなどし、台風の雨で出てきた」とみている。

---読売新聞(2013年9月16日 )








台風でせきの水位上昇、海に放出…福島第一原発(25.9.16)


東京電力は16日、福島第一原子力発電所のタンクに設けた漏水対策用のせきのうち7か所で、台風18号の大雨で水位が高くなったため、緊急措置として、排水弁を開くなどして雨水を海に流したと発表した。

 東電がせきの水を海に放出したのは初めて。

 放出した水は、放射性ストロンチウムなどの濃度が最大で1リットルあたり24ベクレルで、国の放出基準(同30ベクレル)より低いという。水は排水路を通じて原発の港湾外に流した。東電は「雨水があると、タンクから汚染水が漏れた時に見つけられないため」と説明している。

--- 読売新聞(2013年9月16日)






福島第1原発:タンク群の雨水放出 濃度確認し(25.9.16)


東京電力は16日、台風18号による大雨の影響で福島第1原発の汚染水貯蔵タンクに設置している漏えい防止用の堰(せき)に雨水がたまり、一部の堰の弁を開いて放出した。放出水に含まれるストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質は1リットル当たり最大24ベクレルと、国が定める放出上限(告示濃度限度)の同30ベクレルを下回っているとしている。

 東電が堰内にたまった水を放出するのは初めて。水は排水溝を通じて海に出るという。

 放出したのは、堰のあるタンク群(ボルト締め型)計19カ所のうち7カ所。8月に300トンの高濃度汚染水が漏えいが発覚したタンクなど残る12カ所については、放出上限を超えているとして放出せず、仮設ポンプで別の空タンクに移送した。東電の担当者は「水が堰からあふれ出る可能性があり、緊急措置だった」と話している。
---毎日新聞(25.9.16)






セシウム濃度測らず排水=7タンクエリアの滞留水-福島第1「緊急措置」・東電(25.9.16)


東京電力福島第1原発で高濃度の放射能汚染水が保管されている七つのタンクエリアで、放射性物質を外部に出さないために設置したせきの水位が大雨によって上昇し、あふれる恐れがあるとして、東電は16日、排水を行ったと発表した。東電はセシウム濃度を測らず排水しており、汚染水への懸念が高まる中、さらなる批判を招く可能性もある。
 東電は今回の対応について、急激な水位上昇を受けた「緊急措置」と説明している。ただ、台風18号による大雨は事前に予想されていたのに、タンクエリアにおける放射性物質を含む水の排出基準も定めていなかった。
 東電によると、今回排水したエリアでは、これまで高い線量は確認されていない。エリア内にたまっていた水を調べたところ、ストロンチウムなどのベータ線を出す放射性物質濃度は最も高いところでも1リットル当たり24ベクレルだったという。
 東電はこの結果を基に、エリア内での汚染水漏れはないと判断。ガンマ線を出すセシウムの濃度も十分低いと予想できるとして、測定せずに排水した。
 排水した量は不明で最終的に海へ流出する可能性もあるが、東電はベータ線を出す放射性物質濃度の値を根拠に「雨水であることを確認している」と話している。
---時事ドットコム(2013/09/16)









汚染水貯蔵、16年度末に160万トンも…東電(25.9.16)


東京電力は、福島第一原子力発電所の汚染水を貯蔵するために必要なタンクの容量が、最悪の場合、2016年度末には160万トン、20年度末には330万トンに上るとの試算を公表した。

 13日に開かれた政府の「汚染水処理対策委員会」(委員長・大西有三京都大名誉教授)に報告した。16年度に80万トン分まで増設するという東電の計画の危うさが改めて明らかになった。

 汚染水の増え方は、様々な対策の組み合わせのパターンで大きく変わる。試算では11のパターンについて解析した。その結果、建屋への地下水流入を防ぐ凍土壁は設置できず、港への流出を防ぐために設ける止水壁の内陸側で地下水をくみ上げて貯蔵する場合、最多になった。この地下水をそのまま保管すると貯蔵量が最大になってしまうが、浄化して海へ放出できれば貯蔵量は大きく減らせる。


--- 読売新聞(2013年9月16日)










毎日世論調査:首相の汚染水ブロック「そう思わぬ」66%(25.9.16)


14、15両日に行った毎日新聞の全国世論調査で、安倍晋三首相が7日の国際オリンピック委員会(IOC)総会のプレゼンテーションで東京電力福島第1原発の汚染水について「完全にブロックされている」と発言したことについて尋ねたところ、「そうは思わなかった」との回答が66%に上った。政府は「放射性物質の影響は発電所の港湾内にとどまっている」(菅義偉官房長官)などと発言の正当性を強調しているが、十分に浸透していない。

 「発言通りだと思った」と答えた人は8%にとどまり、「分からない」は24%だった。安倍内閣の支持層でも「発言通りだと思った」は11%で、「そうは思わなかった」が58%を占めた。

 東電幹部は13日に汚染水について「コントロールできていない」と発言。民主党の長妻昭幹事長代行は15日のNHK番組で首相発言を「世界に間違ったメッセージを発信した」と批判するなど、野党側は追及姿勢を強めている。

 また、汚染水対策について「国は費用にこだわらず、あらゆる手段を講じるべきだと思うか」との問いに対し、86%が「思う」と回答した。有権者が汚染水問題を深刻に受け止めていることがうかがわれる。

 一方、消費税を予定通り、2014年4月に8%に引き上げるべきかどうかを尋ねたところ、「予定通り引き上げるべきだ」が30%で最も多くなった。ただ、「1%ずつ段階的に引き上げるべきだ」(25%)、「時期は先送りすべきだ」(19%)など予定通りの引き上げに慎重な声も根強い。「5%を維持すべきだ」は22%だった。

 消費税引き上げに伴い、生活必需品などへの軽減税率導入の是非を問うたところ、賛成は先月調査(69%)から3ポイント上がって72%となり、反対(23%)を大きく上回った。
---毎日新聞(25.9.16)










トリチウム15万ベクレル 汚染水、地中で拡散か(25.9.15)


東京電力福島第1原発の地上タンクから高濃度汚染水約300トンが漏れた問題で、東電は14日、漏れたタンク北側の観測用井戸で13日に採取した地下水から、放射性トリチウム(三重水素)が1リットル当たり15万ベクレル(法定基準は1リットル当たり6万ベクレル)検出されたと発表した。地下水のトリチウム濃度は日を追うごとに上昇しており、タンクから漏れた汚染水が地中で拡散している可能性がある。
 井戸は、漏えいタンクから約20メートル北側のコンクリート堰(せき)の外側に掘られた。8日に1リットル当たり4200ベクレルを検出。10日には法定基準を超える6万4000ベクレル、11日は9万7000ベクレル、12日は13万ベクレルと上昇し続けている。東電は「原因は引き続き究明する」とし、重点的に監視する方針。
---福島民友ニュース(2013年9月15日 )









福島沖60万地点、海底の汚染調査へ…規制委(25.9.14)


原子力規制委員会は、東京電力福島第一原子力発電所事故による海洋汚染の実態を詳細に把握するため、同原発沖合の約60万地点で、海底の汚染調査を実施する方針を固めた。

  

 海底の汚染状況は、魚介類への長期的な影響を評価する上で不可欠なデータだ。規制委は、同原発の汚染水流出で国内外の不安が増していることなどを踏まえ、これまで約200地点で実施してきた調査を大幅に拡大する。結果は来春までにまとめる。

 調査範囲は、同原発の沖合約1000平方キロ・メートル(東西20キロ、南北50キロ)。船から筒状の計測機器をワイヤで海底に下ろし、ゆっくり動きながら1メートルごとに放射線量を測定して、海底にたまった放射性セシウムの濃度を把握する。

 計測機器は東京大などが新たに開発した。従来は調査のたびに、海底の土を船上にすくい上げて分析する必要があり、航空機で広い範囲を一気に測れる陸上と比べ、広範な調査が難しかった。

ーーー 読売新聞(2013年9月14日 )










9月中に具体策一覧表=政府の汚染水対策委(25.9.13


東京電力福島第1原発事故で、政府の汚染水処理対策委員会(委員長・大西有三京都大名誉教授)は13日開いた非公開の会合で、具体的に有効な汚染水対策が考えられる案件については今月中に一覧表にまとめて公表することを決めた。
 事務局の経済産業省資源エネルギー庁によると、技術的に難しかったり、有効策がなかったりする案件は10月上旬の現地調査を経て、年内に国内外から技術提案を募集し、有効性を評価する。募集の実務は電力各社や原発メーカーなどが8月に発足させた技術研究組合「国際廃炉研究開発機構」が担当する。
 技術提案を求める内容は、汚染水が漏れない貯蔵タンクの製法・設置法や漏れの検知システム、現在の設備では困難な放射性物質トリチウム(三重水素)の除去処理などが考えられるという。
---時事ドットコム(2013/09/13)









海水の調査24時間態勢で…規制委、東電に指示(25.9.13)


東京電力福島第一原子力発電所の汚染水が海に流出している問題で、原子力規制委員会は13日、東電に対し、海水に含まれる放射性物質の調査を24時間態勢で実施するよう指示した。

 この日は、汚染水による海への影響を調べる検討会の初会合が開かれた。東電は現在、同原発近くで1日につき1回、採取した海水中の放射性物質の濃度を測定しているが、会合に出席した専門家は、この測定頻度について「データが足りず、細かい変化が見られない」と指摘。東電に24時間連続で自動的に濃度を測定できる機器を設置するよう求めた。

 検討会では今後、放射性物質が魚介類に与える影響についても議論することを確認した。

--- 読売新聞(2013年9月13日 )







【参考】トリチウム


半減期 12.3年

崩壊方式
 非常に低いエネルギーのベータ線を放出して、ヘリウム-3(3He)となる。
生体に対する影響
放出すされるベータ線は水中で0.0mmまでしか届かない。体内取り込みによる内部被曝が問題になる。10,000ベクレルを含む水を経口摂取した時の実効線量は0.00018ミリシーベルト、10,000ベクレルを含む水素ガスを吸入した時の実効線量は0.000000018ミリシーベルトになる。2つの間に10,000倍の差がある。
最近の雨水中のトリチウム濃度を2ベクレル/リットルとして、この水を1年間摂取すると、実効線量は約0.00004ミリシーベルトになる。ふつうの人がトリチウムによって受ける年間実効線量はこの程度であろう。
---原子力資料室情報

飛程距離は短く空中では精々数cm、水の中では0.9μm 体の組織内では0.6ミクロンである。これはトリチウムは外部被曝の場合全く無害であるが、内部被曝の場合害の危険がある、ということを意味している。内部被曝は呼吸、食品や水の取り込みあるいは皮膚を通じての吸収で発生する。」
ーーーカナダオンタリオ州










H4タンクエリア No.10タンクの解体の実施について(25.9.13)




歩廊の設置作業

天板の取り外し作業


H4タンクエリアNo.5タンクの解体を行うにあたり、同タンク南側に隣接するNo.10タンクの解体を本日(9月13日)開始しました。
本日(9月13日)は歩廊の設置、および天板の取り外しを実施しています。
引き続き、側板(4段目および3段目)の解体を実施する予定です。
---東電提供(25.9.13)








レイク・バレット氏の福島第一原子力発電所視察(25.9.13)



アメリカ原子力規制委員会の元職員、レイク・バレット氏の視察1


アメリカ原子力規制委員会の元職員、レイク・バレット氏の視察2
---東電提供(25.9.13)









地下水、13万ベクレルのトリチウム…福島第一(25.9.13)


福島第一原子力発電所の貯蔵タンクから汚染水300トンが漏えいした問題で、東京電力は13日、タンクの約20メートル北にある井戸で12日に採取した地下水から、放射性物質のトリチウムが1リットルあたり13万ベクレル検出されたと発表した。

 この井戸では、11日の採取でも同9万7000ベクレルのトリチウムが検出され、国の放出基準(同6万ベクレル)を上回っていた。
--- 読売新聞(2013年9月13日 )








井戸水のトリチウム、数日で急上昇 福島第一原発(25.9.13)


東京電力福島第一原発のタンクから汚染水が漏れた事故で、東電は12日深夜、漏れたタンク近くの井戸で11日に採取した水から、トリチウム(三重水素)が1リットルあたり9万7千ベクレル検出され、ここ数日で急上昇していることを明らかにした。

 東電によると、井戸は8月19日に300トンの高濃度汚染水漏れが発覚したタンクから北に約20メートルにある。トリチウムの値は8日に同4200ベクレルだったが、9日に同2万9千ベクレル、10日に同6万4千ベクレルと上昇している。漏れた汚染水に含まれていたトリチウムが井戸に流れ込んでいる可能性がある。

 トリチウムは、法で定める放出限度が1リットルあたり6万ベクレル。地下水と同じように動き、自然界にも存在する。生物の体内で濃縮することはないという。

---朝日新聞(25.9.13)










汚染水漏えい、タンク解体して原因調査へ(25.9.12)


福島第一原子力発電所で汚染水300トンが貯蔵タンクから漏えいした問題で、東京電力は12日、原因調査のため近くタンクを解体すると、原子力規制委員会の作業部会に報告した。

 東電は、組み立て式タンクの鋼板のつなぎ目に隙間ができたとみて調べていたが、漏れた箇所が分からず、調査を一時、中止していた。

 東電は、タンクを解体後、底部の鋼板が水の重みでゆがんでいないかを確認する。さらに、コンクリートの土台にも穴を開け、地下への影響も調べる予定。

 また、300トンが漏れたタンクを含め、約300基ある組み立て式タンクの半数近くについて、東電からの発注書に耐用年数などの要求が明記されていなかったことも、東電が同日の作業部会で明らかにした。

---読売新聞(2013年9月12日  )







東電、排水溝除染後の水海へ流出 またずさん管理(25.9.12)


東京電力は12日、福島第1原発の地上タンクから高濃度汚染水が漏えいした問題で、外洋(原発港湾外)に直接つながる排水溝でベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり220ベクレルの濃度で検出されたと発表した。上流の排水溝で除染作業が行われており、東電は「除染で出た水の一部が流れた可能性がある。海への流出は否定できない」との見方を示している。


汚染水が漏えいした地上タンク近くの排水溝=8月25日、福島第1原発(東京電力提供)

 汚染水の漏えい問題をめぐっては、安倍晋三首相が国際オリンピック委員会総会で「状況はコントロールされている」と発言したが、東電のずさんな汚染水管理がまた露呈したことで、首相発言との食い違いが明らかとなった。
---共同通信(25.9.12)










米専門家「スリーマイルより状況複雑」(25.9.12)


東京電力福島第一原子力発電所で汚染水の問題が深刻化していることを受けて、アメリカスリーマイル島原発の廃炉作業を指揮した専門家が現場を視察し、「福島第一原発の場合、地下水が関係しているためスリーマイルよりも状況は複雑で難しい」と述べました。

視察を行ったのは、スリーマイル島原発の事故のあと、およそ4年間にわたって現場で廃炉作業を指揮した、アメリカ原子力規制委員会の元職員、レイク・バレット氏です。
バレット氏は、福島第一原発で汚染水の問題が深刻化していることを受けて、東京電力が新たに立ち上げた対策本部のアドバイザーとして招かれました。


視察では、先月およそ300トンの汚染水が漏れ出した山側にあるタンクや汚染された地下水の海への流出を防ぐため港の護岸沿いに行っている工事の現場などを見て回りました。
バレット氏は、すべてのタンクから汚染水が漏れたとしても周辺に流出しないよう周りのせきの高さを設定するなどの設計思想が必要だったとして、東京電力のリスク管理の甘さを指摘しました。
東京電力の廣瀬社長と会談したバレット氏は「スリーマイルでは汚染水が原子炉建屋の中にとどまっていたが、福島では地下水が関係しているので状況はより複雑で難しい」と述べました。
バレット氏は、13日、東京電力の本店で開かれる会議に出席し、今後の対応について助言することにしています。
バレット氏は、「汚染水を完全に管理するためには複雑なプロセスが必要だ。特に地下水など低レベルの汚染水は動きが複雑になるのでその管理は大きな課題だ」と話していました。
増え続けるタンクの汚染水については、「まずは国内外の基準以下になるまで放射性物質を取り除いていかなければならないが、次の段階はどう処分するかが課題となる。非常に膨大な量なのでため続けることはできず、おそらく海に流すことになると思うがその際は、技術的な課題よりも社会の合意を得るためのコミュニケーションが重要な課題になる」と述べました。
東京電力の廣瀬社長は、「スリーマイル島原発の事故を収束させたバレット氏の専門性やノウハウを今後、活用していきたい」と話していました。
---NHK(25.9.12)











福島汚染水:高濃度トリチウムを検出(25.9.11)


東京電力福島第1原発の地上タンクから汚染水が漏れた問題で、東電は11日、タンク付近の地下水から、1リットル当たり6万4000ベクレルのトリチウム(三重水素)を検出したと発表した。国が定める原発での放射性物質の放出上限(告示濃度限度)の同6万ベクレルを上回る高濃度で、東電は発生源などを調べる。

 東電によると、汚染水漏れのあった「H4エリア」のタンクの北東約20メートル地点に掘った深さ約7メートルの観測用井戸で、たまった水から検出された。井戸は漏れた汚染水がたまっていた場所に先週末に掘られた。地表から約1メートル分の土壌を除去したが、汚染水が地下へ浸透していた可能性がある。一方で検出されたのは井戸の深さ2〜4メートル部分に限られ、トリチウムが別の場所から地中を伝ってきた可能性もあるという。
---毎日新聞(25.9.11)










「凍土壁」など事業者募集=福島原発汚染水問題-経産省(25.9.11)


経済産業省は11日、東京電力福島第1原発の放射能汚染水問題で、原子炉周辺への地下水流入を防ぐ「凍土壁」の設置と、汚染水を浄化する高性能の放射能低減装置の開発を行う事業者をそれぞれ募集すると発表した。24日に応募を締め切り、事業者を月内にも選定する。
---時事ドットコム(2013/09/11)











規制委員長「心配ない」=「ピリピリせずに」汚染水問題(25.9.11)


 東京電力福島第1原発の放射能汚染水が海に流出している問題で、原子力規制委員会の田中俊一委員長は11日の定例会見で、安倍晋三首相が国際オリンピック委員会(IOC)総会で「状況はコントロールされている」などと発言したことに関連し、「心配しなければいけないような状況でないことは、私もそう思っている」と述べた。
 田中委員長は根拠として、第1原発の港湾外では海水に含まれる放射性物質濃度が低いと強調した。ただ、港湾外にも放射性物質は出ており、濃度が低いのは海水で薄められたためとみられる。
 また田中委員長は、規制委のこれまでの対応について「非常に良くやっていると思う」と自賛する一方、「メディアもあまりピリピリしないで、よく見ていてほしい」と述べ、報道が不安をあおっていると主張した。
---時事ドットコム(2013/09/11)











福島第一「まだ野戦病院状態」 震災2年半、東電副社長(25.9.11)


 東京電力の相沢善吾副社長は11日の記者会見で、事故を起こした福島第一原発について「まだ野戦病院のような状態が続いている」と述べた。現場は事故後にドタバタで造った仮設の施設やタンクが今も並んでいる。

 相沢副社長は、増え続ける汚染水や、漏れが続くタンクなどの対応にあたる対策本部の副本部長。福島第一原発の小野明所長らとともに、Jヴィレッジ(福島県楢葉町)の福島復興本社で会見した。

 これまでの事故対応について相沢副社長は「火事場の対応、急場しのぎをしなければいけなかった」と表現。「現場では、放射能の高い濃度の水、がれきを扱っている。事故以来、通常の状態とはかけ離れている」と話した。
---朝日新聞(25.9.11)







検証・大震災:福島第1原発 汚染水対策、漂流2年半(25.9.7)

東日本大震災からまもなく2年半。メルトダウンを起こした東京電力福島第1原発では放射性汚染水漏れが止まらず、事故収束がいまだに見えない。汚染水問題がここまで深刻化した背景は何かを検証した。


福島第一原発 汚水関係図

 ◆11年6月 「東電つぶせぬ」

 ◇しぼんだ遮水壁構想

 「緊急措置として低濃度汚染水を海に流すことになりました」

 枝野幸男官房長官は秘書官からの連絡に驚いた。2011年4月4日。細野豪志首相補佐官が事務局長を務める政府・東電の事故対策統合本部の決断だった。

 福島第1原発1〜3号機はメルトダウン(炉心溶融)していた。原子炉を冷却するため大量に注入された水が高レベル放射性物質に触れて高濃度汚染水になり、原子炉建屋に流出。海にも漏れ出している。細野氏は3日前の東電との会議で「汚染水の放出は絶対あり得ない」と主張し、その方針を決めたばかりだった。

 しかしこれ以上の高濃度汚染水の流出を防ぐには限られたスペースに移して保管し、場所をとる低濃度汚染水を代わりに海へ流すしかなかった。全国漁業協同組合連合会は東電や経済産業省に「事前に連絡がなかった」と抗議し、不信を募らせた。

 「原発周辺の地下水の状況を調べてほしい」。中長期対策チームの責任者として汚染水対策を担う馬淵澄夫首相補佐官は4月中旬、東電幹部に要請した。汚染水が地下水を汚すのを懸念したほか、山側から大量の地下水が建屋に流れ込み、汚染水の量を拡大させていると考えたからだ。

 「地下水の遮断が必要」との助言は内閣官房参与の大学教授からも寄せられていた。東電担当者は「地下水との関連は考えにくい」と渋ったが、調べさせると、建屋直下に阿武隈山系の地下水流があった。

 それでも東電は「汚染水と地下水が混ざり合うことは考えづらい」と反論した。「地下水も建屋内も水位に変化がなく、水圧のバランスが取れている」という理由だった。馬淵氏は国土交通相時代の部下ら直属スタッフ数人で独自調査を始める。原発の補修工事の際に提出する「不適合報告書」をしらみつぶしに当たり、過去に地下水が建屋に流入した事例が何度もあったことを突き止めた。

馬淵チームは5月11日付で作った「地下水汚染防止対策報告書」で「地下水が汚染水と混ざれば(建屋真下を通る地下水流が汚染水を洗い流し)早ければ半年で海に到達する可能性がある」と警告。海への直接の流出を防ぐため、すでに検討されていた海側の遮水壁に加え、建屋の四方を粘土の壁で囲う陸側遮水壁の設置を提言した。検討過程で、粘土式より施工期間が短く、初期費用が安い凍土式も俎上(そじょう)にのぼった。しかし、土を凍らせて壁にする凍土式の大規模な施工例は海外にもない。効果に疑問があるとして、候補から消えた。

 当時、放射性物質による海洋汚染が判明し、漁業は県全域で自粛を余儀なくされていた。馬淵氏は6月11日、福島第1原発に入り、粘土遮水壁の配置計画を固め、14日に記者発表する段取りだった。だが、11年3月期に1兆2000億円を超える最終赤字を出した東電は遮水壁の建設負担を恐れた。政府に文書で「1000億円規模のさらなる債務計上となれば、市場から債務超過の方向と評価される可能性が大きい。ぜひ回避したい」と伝え、再考を迫った。

東電が経産相に発表の先延ばしを求めているそうです」。13日朝、スタッフから報告を受けた馬淵氏は、海江田万里経産相の部屋に駆け込んだ。とはいえ、東電が債務超過と見なされて困るのは政府も同じ。国が東電の賠償を支援する「原子力損害賠償支援機構法案」にも影響する。財務省幹部は「東電が破綻すれば賠償責任を国がかぶることになる」と心配した。馬淵氏は「建設費は国が出すしかない」と考えたが、それには国民の厳しい批判が予想された。

 「国が負担することになれば担当府省や予算費目を決めなければならない」。協議の結果、14日の発表は見送られた。事故収束に向けた工程表でも、実現の可能性を調査する「中期的な検討課題」にとどまり、着工時期や費用は明示されなかった。

 「遮水壁は進めてください」。馬淵氏は東電を訪れ、武藤栄副社長に念押ししたが、確約は得られなかった。

 馬淵氏は6月末、首相補佐官を外れた。

 ◆8月 予算措置、政府動かず

 ◇「国が主導」空回り

 細野首相補佐官が原発事故収束・再発防止担当相に起用された6月27日、循環注水冷却システムが本格稼働した。原子炉建屋などにたまる高濃度汚染水をセシウム吸着装置など四つのプロセスで浄化し、原子炉の冷却水として再利用する。増え続ける高濃度汚染水への対応で当面の切り札になるはずだった。

 しかし、システムは米仏日3カ国の企業が2カ月弱の突貫工事で構築したもの。初日から原子炉に注水するホースで水漏れが見つかるなどトラブルが続発した。

 「汚染水の処理をきちんとしなければ、海が汚れて福島県の漁業が壊滅してしまう。すぐにでも(遮水壁の)工事をしてほしい」。7月11日の衆院東日本大震災復興特別委員会。福島県選出の自民党議員、吉野正芳氏は地下水の建屋流入を食い止める陸側遮水壁の着工前倒しを求めた。

 これに対し、細野氏は「遮水壁は極めて重要なプロセス。(原子炉の冷温停止を実現する)ステップ2(期間中)の早い段階で検討を終了し、できるだけ早く着手できないか検討を始めた」と説明。14日の参院内閣委員会では、東電が遮水壁建設による負担で債務超過になる可能性も念頭に「国が一歩踏み出して予算措置する必要性はある」と踏み込んだ。

 細野氏はこのころ、国の原子力政策を担う内閣府原子力委員会の近藤駿介委員長に原発廃炉に向けた中長期措置に関する検討を要請している。近藤氏は「(1979年に起きた)アメリカのスリーマイル島(TMI)原発事故を思い出せば、廃炉の仕事は大変だとすぐに分かる。見通しを立てておくべきだ」と5月末ごろから専門家を集めて勉強会を始めていた。細野氏もこの勉強会に参加しており、近藤氏から「政府が本腰を入れなければ、事故収束は望めない」と助言されていた。

近藤勉強会では、TMI事故処理対策を徹底的に分析。汚染水対策が廃炉に向けた大きなハードルになると認識していた。TMIでも汚染水からセシウムなど大半の放射性物質は除去したものの、トリチウム(三重水素)は分離できず、最終的には地元の了解を得て、大気中に蒸発させて処分した。

 だが、日本の場合「湿度が高く放射性物質が拡散しにくいことや、風評被害を広げる恐れがあり、蒸発処分は困難」(原子力委幹部)だ。このため、近藤勉強会では、汚染水の処分について「トリチウムを規制値以下に薄めた上で海洋に放出するしかない」との考えが支配的だった。それには福島県など地元の理解が不可欠で、近藤氏は政府・東電が事故処理の進み具合などを地元に丁寧に説明し、対話ルートをつくるように進言していた。

 しかし、国や東電と地元の対話ルートは細かった。近藤勉強会に参加した会津大(福島県会津若松市)の角山茂章学長は「TMIのケースでは米規制当局がタウンミーティングまで開いて地元の意見を事故処理に反映させたというが、福島の場合、意見を言う機会はあまりなく、議論がオープンでなければ不信につながる」と指摘する。TMIの教訓が生かされることはなかった。

政府・東電が7月19日に発表した事故収束と被災者支援の総合工程表には、遮水壁について初めて「設計・着手」と明記。細野氏は26日の参院内閣委で「政府の意思として前倒しした。東電がやるというよりは、政府として関与する体制だ」と強調した。東電は8月1日、遮水壁の工事をステップ2の期間中に始めると発表。海側=図中<1>=を陸側に先駆けて造り、陸側はステップ2期間内に検討することを盛り込んだ。

 細野氏の周辺は遮水壁への国費投入について「必要があれば出せる仕組みは作った」という。しかし、政府が予算措置に動いた形跡はない。当時の政権幹部は取材に「なぜだか分からない」「経緯は知らない」と言うばかり。財務省にも「事故処理費用は事故を起こした企業が負担するのが原則」との慎重論が根強く、結局、遮水壁着工の是非は東電の判断に委ねられた。

 ◆12月 首相「事故収束」宣言

 ◇「何とかなる」過信

 阿武隈山地の集めた豊かな伏流水は、福島県沿岸から10キロ沖合で海に湧き出ているといわれ、一帯は恵まれた漁場だ。原発敷地内を1日1000トンの地下水が流れ、そのうち400トンが原子炉建屋に流れ込む。この地下水流入が汚染水対策の最大の障害であることは誰の目にも明らかだった。

「地下水は海へ一方向に流れており、陸側に遮水壁を設けても汚染水が(しみ出て)海に漏れるリスクは変わらない」。11年10月末、東電はこう説明し、建屋への地下水流入を防ぐ陸側遮水壁の建設を見送る。建設を決めたのは海側だけだった。

 東電は建屋周辺に井戸=図中<4>=を掘り、流入前にくみ上げて海に放出する「バイパス計画」を提示。経産省資源エネルギー庁も「陸側遮水壁を大規模にやろうとすれば高線量の中、作業が大変でお金もかかる。バイパス計画と海側遮水壁があれば効果があるだろう」と受け入れる。

 東電の発表に先立つ9月19日にウィーンで開かれた国際原子力機関(IAEA)の総会で、細野担当相が事故収束に向けたステップ2完了(原子炉の冷温停止)時期を当初予定の翌年1月中旬から「年内に前倒しする」と宣言。10月11日にあった政府・東電の会議では、中長期対策チームが経産省原子力安全・保安院幹部や、原子力委員らメンバーを前に「地下水による海洋汚染拡大には、当面、海側遮水壁で対応する。細野担当相にも了解を得ている」と報告し、了承されていた。

 経産省幹部は「高濃度汚染水が海に漏れないよう何とかできるんじゃないかというムードがあった」と振り返る。

汚染水からセシウムなど一部の放射性物質を除去して再び原子炉への注水に利用する循環注水冷却システムは9月から安定して稼働した。東電は、トリチウムを除くほとんどの放射性物質を取り除ける新装置「アルプス」=図中<6>=の導入計画も進め、事故収束への道具立ては一応そろっているかに見えた。

 野田佳彦首相は12月16日の記者会見で「原子炉は冷温停止状態に達した。事故そのものは収束に至った」と事故収束を宣言する。政府・東電の対策本部は廃止され、細野担当相と枝野経産相を共同議長とする「中長期対策会議」を設置。国の役割は東電の廃炉工程表に基づく作業をチェックすることへと変容していく。

 バイパス計画や海側遮水壁はまだ計画段階だったが、東電や経産省は楽観論に傾いた。「アルプスが完成すれば海に流せる」(東電幹部)との思いは共通していた。当面は、汚染水をためる地上タンク=図中<5>=を造ってしのぐ。

 しかし、翌年の稼働をめざした頼みのアルプスは動かなかった。

 ◆今年4月 「推定120トン漏水」

 ◇貯水槽、破れた信頼

 汚染水をためる地上タンク増設が追いつかなくなる中、東電は12年4月、地下貯水槽=図中<7>=の建設に着手。同時に、地下水が建屋に流れ込む前にくみ上げて海へ流すバイパス計画を実行する準備に入った。

地下貯水槽は穴を掘ってポリエチレンやベントナイトでできた3層の防水シートを敷く。東電が設計し、ゼネコンの前田建設工業が施工した。アルプスで浄化した低濃度汚染水を入れる予定だった。しかし設備の強度不足などで本格稼働できず、地下貯水槽には高濃度汚染水が約2万7000トン流し込まれた。東電は「貯水槽の安全性は鋼鉄製タンクと差はない」と説明した。

 「こんなもので、本当にいいんですか」。汚染水対策に今も携わる東電協力会社の会長(72)は貯水槽の耐久性に疑問を感じ、東電の技術幹部に何度も尋ねた。「時間の余裕がない」−−そんな返事ばかりで、納得できる答えはない。「タンクは納期があってすぐに増やせない。造っている業者もくたびれていた。東電は相当に切羽詰まっていた」

 協力会社の会長は貯水槽の構造を「コイを飼う庭の池」だと言う。「池も水が減らないようにシートを敷く。あれに毛の生えたようなもんだ」

 もう一方の地下水バイパス計画で、東電は流入量を1日100トン減らせると計算。漁協の組合長を集め補償問題を話し合う定期的な会合の場で、6月から計画の進み具合を説明した。海へ流すのは汚染前の地下水であり、反対の声はおろか質問すら出なかった。10月、地下水をくみ上げる井戸を掘った時も、異論は出なかった。東電や経産省は「汚染水対策の一筋の光明」と期待をかけた。

バイパスの実現まであと一歩というところで、協力会社会長の不安が的中する。東電は今年4月5日、地下貯水槽から汚染水が推定120トン漏れたと発表した。「あれだけの(大規模な)貯水槽をビニールシートで造るのは普通じゃない」。原子力規制委員会の田中俊一委員長は現地を視察し、東電へのいらだちをあらわにした。東電は貯水槽をあきらめ、2カ月間で地上タンクにすべて移し替えることを決めた。

 漁業関係者の不信感は一気に高まった。前月に、配電盤にネズミが入り込んだことによる第1原発の大規模停電があったばかりだ。

 福島県漁連の野崎哲会長ら幹部は苦悩した。地下水の海への排出を認めず、このまま汚染水が増え続ければ最後は汚染水自体の海への放出を迫られかねない。「自分で自分の首を絞めることになる」。4月26日の組合長会議で、野崎会長がバイパス計画容認の姿勢を示すと、翌日新聞やテレビが「漁連が放出合意へ」と大きく報じた。漁連事務所は組合員からの抗議電話が鳴りっぱなしになった。

 漁連幹部は進退窮まった。「もう理屈じゃない。地下水は国の排水基準を下回っていると伝えてもだめ。組合員は濃度ゼロ、放出ゼロを要求している」。バイパス計画は事実上、頓挫した。汚染水の漏えい量はわずかだったと修正されたが、地元の信用を取り戻すすべはなかった。

 東電の現場は批判にさらされ、疲弊していく。地元出身で、第1原発の収束作業に当たる男性社員は「社員がどんどん辞めている。同じ職場の仲間は10人が辞めた」と声を落とす。11年夏から月給は5%カットされ、夏冬のボーナスはなし。自分は養う家族がいるので辞められないが、会社のロゴ入り制服を洗濯した時は、ロゴが見えないよう裏返して干す。妻も病院に行くのを嫌がる。健康保険証に社名が入っているからだ。

 「士気が下がり続け、汚染水対策も廃炉作業もやり遂げられるのか」。不安を抱えながら働いている。

 ◆7月 後出しの「海洋流出」

 ◇泥縄の果て、遮水壁

 「汚染水問題が重大局面です。政府が対策委員会を作るので、トップを引き受けていただけませんか」

 地下貯水槽からの汚染水漏れが発覚した今年4月上旬。地下水に詳しい京都大の大西有三名誉教授の携帯電話が鳴った。汚染水対策の破綻を心配した経産省資源エネルギー庁担当者からのSOSだった。

 ためていた汚染水が漏れたことで地下貯水槽7基の使用停止が決まり、エネ庁幹部は「これは決定的な痛手だ」と嘆いた。対策は大幅な見直しを迫られた。

政権交代で昨年末発足した自民党の安倍政権は原発事故担当相のポストを無くす一方、今年2月、首相を本部長とする原子力災害対策本部の下に廃炉対策推進会議を設置。だが、会議の主な目的は民主党政権時代と同様に東電の廃炉工程表をチェックするにとどまり、東電任せの体制が続いた。

 事態を重く見た茂木敏充経産相は「早急に対応策を考えろ」とエネ庁に指示。大西名誉教授を委員長に政府の汚染水処理対策委員会が4月12日発足した。環境汚染の研究者や、東芝の原子力事業部技監、東電副社長、建設業団体幹部が委員に名を連ねた。対策委が5月末に打ち出したのは、地下水の流入を防ぐために建屋を囲む遮水壁の建設。原発事故後の11年6月に東電が「コストが高い」と棚上げした方策の「復活」だった。

 「粘土式」「砕石式」「凍土式」−−。大手ゼネコン数社が遮水壁の工法をそれぞれ提案した。大西委員長はコストに縛られない技術的な検討を行うため、2回目以降の事務協議から東電関係者を外した。

結局、地中の土を凍らせて1〜4号機を土の壁で囲う「凍土式」=図中<3>=が採用された。くいを打ち込む大規模工事が必要な粘土式と違い、土を凍らせるため、地中にある複雑な配管も施工の支障にならない。工期も18〜24カ月と短く、コストも数百億円で済むとされる。一度は見送られた工法だ。効果は確かなのか。大西委員長は毎日新聞の取材に「ベターだがベストではない」と語った。

 その後、事態は一段と悪化する。東電は「可能性は考えていない」としていたが、汚染水は、対策で工事を進めていた水ガラス=図中<2>=による壁の上を越えた。東電は参院選投開票日の翌日の7月22日に海洋流出を認め、タンクからの汚染水漏れもほどなく明らかになった。

 福島県漁連が9月上旬に計画していた相馬双葉漁協といわき市漁協の試験操業延期を決定した8月28日。茂木経産相は、佐藤雄平知事と面会した。

 茂木経産相「タンクの増設は急がせるよう指示しています」

 佐藤知事「分かりました。しかし本当に、こうやって会談している間にも汚染水が海に流れていますから……」

 茂木経産相は佐藤知事の話を遮るように「ですから(海側だけでなく)陸側に凍土遮水壁をまず造り、それから建屋内をしっかりやり、そして……」と対策を並べ立てた。いらだちが明らかに見て取れた。

 政府はこれまでの失敗を取り戻そうと「前面に出る」とアピールし始める。自民党幹部は「司令塔機能が弱かった」と悔やんだ。

 9月3日、政府は陸側遮水壁整備などへの国費投入を柱とする汚染水対策の基本方針を発表した。だが党内には「国費ではなく、あくまで東電の責任でやるべきだ」という声は少なくない。財務省幹部は「税金を使って対策に失敗したら誰が責任を取れるのか」と冷ややかだ。

 国の迷走はいつまで続くのか。このままでは廃炉計画全体に大きな影響が出るのは必至だ。


事故と汚染水の対策の経緯

===毎日新聞(25.9.8)









【参考:福島第1原発の現状】セシウム17兆ベクレル海へ流出か 原発港湾内濃度から試算(25.3.25)


(旧情報)
 東京電力福島第1原発の港湾内で海水の放射性セシウムの濃度が下がりにくい状態が続いていることに関し、汚染水の海への流出が止まったとされる2011年6月からの約1年4カ月間に、計約17兆ベクレルの放射性セシウムを含む汚染水が海に流れ込んだ恐れがあるとの試算を、東京海洋大の 神田穣太 (かんだ・じょうた) 教授がまとめた。

 東電は、11年4月に1週間で意図的に海に放出した汚染水に含まれる放射性物質の総量を、約1500億ベクレルと推計しているが、その100倍以上に当たる。

 神田教授は「現在も地下水や配管を通じて流出が続いている可能性がある。すぐに調査すべきだ」と指摘。これに対し東電は「11年6月以降、大規模な汚染水の流出はない」とした上で「放射性物質を拡散させない対策をしているため、港湾内の濃度が下がらないのでは」と反論している。

 神田教授によると、港湾内の放射性セシウム137の濃度は、11年6月~12年3月にかけて下がったが、12年4月以降は下落傾向が鈍くなった。

 東電が発表した11年4月のデータを基に、港湾内の海水の44%が1日で湾外と入れ替わると推定。11年6月1日~12年9月30日の放射性セシウム濃度になるには、計約17兆1千億ベクレルが新たに流出したことになるとした。1日当たり81億~932億ベクレルとなる。
---共同通信(2013年3月25日)






【参考:福島第1原発の現状】 東電「高線量」発表に批判  ベータ、ガンマ線区別せず


 福島第1原発のタンク汚染水漏えい問題で、東京電力がタンクで「毎時1800ミリシーベルト」の放射線量を計測したと発表したことに批判が相次いでいる。極めて高い線量との印象を受けるが、実際には、計測した放射線は、透過力が弱く簡単に防御できるベータ線がほとんどで、強い透過力のガンマ線と区別せず合算値として発表した。専門家は「誤解を招く」と指摘、原子力規制委員会は測定の指導に乗り出した。


ベータ線とガンマ線の違い

 「シーベルト」は放射線の人体への影響を表す単位で、値が高いほど影響も大きいとされる。

 東電は8月31日深夜、H3と呼ばれるエリアのタンクのうち、1カ所で毎時約1800ミリシーベルトを計測したと発表した。

 タンク内の水は、ガンマ線を出す放射性セシウムを取り除く処理をした後の水で、ストロンチウムなどベータ線を出す放射性物質が多く含まれている。ベータ線は飛距離が短い上に、厚さ数ミリのアルミ板などで簡単に 遮蔽 (しゃへい) できる。皮膚や眼への影響があり管理が必要だが、人体への影響は限定的だ。

 東電は、高い線量が測れる「電離箱式サーベイメーター」という測定器を使ってタンク表面などを計測し、多くのケースでベータ線とガンマ線の合算値を発表していた。

 日本原子力研究開発機構の 大石哲也 (おおいし・てつや) 技術主幹は「国内外の人が驚いた。ベータ線とガンマ線では防護の仕方や線量限度が大きく異なる。合算は論外だ」と話す。

 合算値の発表は以前から行われ、原子力規制委員会の 田中俊一 (たなか・しゅんいち) 委員長は8月21日の記者会見で「まったく別のものを一緒にしているということで、まずいのではないか」と疑問を呈していた。だが区別は徹底されず、東電は今月3日にも同じタンクの再測定で2200ミリシーベルトの合算値を原子力規制庁に報告。規制庁はガンマ線のみを追加測定するよう東電に指示した。

 田中氏は5日の定例会合で「まともなデータが出てこない。国際的に大混乱を来している」と厳しく批判。規制委は放射線の計測に専門的な知識を持つ人材を現場に派遣し、東電の指導に乗り出した。

---共同通信(25.9.9)










【2020年五輪】汚染水解決を国際公約 首相、実現に重責(25.9.9)


安倍晋三首相は、国際オリンピック委員会(IOC)総会で、自ら責任を持って東京電力福島第1原発の汚染水漏れの影響を2020年東京五輪に及ぼさないと断言した。国際社会に公約した格好で、実現に向け重い責任を担うことになった。だが根本的な解決策を見いだしているわけではない。対処を誤れば政権運営に大きな打撃となる。

 汚染水に対する国際社会の不安の 払拭 (ふっしょく) は東京開催実現に向けて避けられない課題だった。首相は招致プレゼンテーションで「状況はコントロールされている。今後も東京にダメージを与えることはない。私が保証する」と明言。質問に答える形で「影響は港湾内で完全にブロックされている」「将来も健康に問題はないと約束する」「必ず責任を完全に果たす」と強い言葉を重ねた。

 ただ汚染水をめぐり政府が基本方針と総合対策を決定したのは今月3日で、IOC総会に間に合わせるため急いだとの印象は否めない。

 第1原発の敷地からは今も汚染水が海に流れ出ている。対策で示した原子炉建屋を囲む凍土遮水壁の設置や汚染水浄化設備の増設が汚染水漏れを完全に食い止めることができるとの見通しが立っているわけではない。

 首相は東京開催決定後、汚染水問題に関し「自信があるから(解決できると)申し上げ、海外からの不安を払拭できた。払拭できたからこそ日本が招致を 勝ち得ることができた 」と強調した。

 今回の招致活動で「安全」を打ち出した首相。汚染水問題を含め「安全」が揺らぐような事態になれば、東京開催の意義が問われかねないのは確かだ。

---共同通信(25.9.9)










汚染水対策は「最優先課題」=日本に調査団派遣へ-IAEA事務局長


国際原子力機関(IAEA)の定例理事会が9日、ウィーンの本部で5日間の日程で始まった。天野之弥事務局長は冒頭演説で、東京電力福島第1原発の汚染水漏れは「緊急に対処する必要のある最優先課題」と強調。4月に続き、日本に今秋、各国の専門家で構成する国際調査団を派遣することを明らかにした。


日、ウィーンで開かれた国際原子力機関(IAEA)定例理事会に出席する天野之弥事務局長(EPA=時事)
---時事ドットコム(2013/09/09)









地下水から3200ベクレル検出…福島第一(25.9.9)


福島第一原子力発電所の貯蔵タンクから汚染水300トンが漏れた問題で、東京電力は9日、敷地内の山側にあるタンク近くで採取した地下水から、新たに1リットル当たり3200ベクレルの放射性物質(ストロンチウムなど)を検出したと発表した。

 地下水は8日にタンクの北側約20メートルの場所で、深さ6メートルまで穴を掘り採取した。

 タンク南側の地下水からも既に650ベクレルの汚染が見つかっており、漏れた汚染水が地中に染み込み、付近の地下水に広がった恐れが高い。政府と東電が汚染水増加を抑えるため、準備を進める地下水のくみ上げ計画も、見直しが必要になる可能性がある。今回の検出地点は、くみ上げ用の井戸から約130メートルしか離れていない。

ーーー 読売新聞(2013年9月9日 )









汚染水めぐる首相発言に批判の声 福島の漁業者ら「あきれた」(25.9.8)


「状況はコントロールされている」。安倍晋三首相は、国際オリンピック委員会(IOC)総会で、東京電力福島第1原発事故の汚染水漏れについて、こう明言した。しかし、福島の漁業関係者や識者らからは「あきれた」「違和感がある」と批判や疑問の声が上がった。「汚染水の影響は福島第1原発の港湾内0・3平方キロメートルの範囲内で完全にブロックされている」とも安倍首相は説明した。だが、政府は1日300トンの汚染水が海に染み出していると試算。地上タンクからの漏えいでは、排水溝を通じて外洋(港湾外)に流れ出た可能性が高いとみられる。
---共同通信(525.9.8)






東京五輪決定 「安倍首相演説が決め手」ロイター通信が絶賛(25.9.8)


「安倍晋三首相の演説が2020年東京五輪大会決定への決め手となった」-。ブエノスアイレス発のロイター通信は7日、こんな見出しで五輪開催地決定のニュースを伝えた。

 同通信はその中で、「東京は、安倍首相がカリスマ的な嘆願を国際オリンピック委員会(IOC)に行った後、実施された投票で接戦だったイスタンブールを破り、2020年夏季五輪の開催地の地位を獲得した」と強調した。

 さらに、「国家指導者のなめらかな演説は、IOCが懸念する福島原発問題の不安を解消するために行われた。日本は60対36でイスタンブールを大差で勝利したことから、演説はその目的にぴったりと合っていたようだ」と指摘した。
もっと見る、i-グラビア「東京にオリンピック2020年決定」








「ヘッドラインではなく事実みて」汚染水巡る首相発言(25.9.8)


東京電力福島第一原発の放射性物質汚染水漏れをめぐる安倍晋三首相の発言要旨は次の通り。
   

 【招致演説で】

 状況はコントロールされている。決して東京にダメージを与えるようなことを許したりはしない。

 【国際オリンピック委員会(IOC)委員の質問に対し】

 結論から言うと、まったく問題ない。(ニュースの)ヘッドラインではなく事実をみてほしい。汚染水による影響は福島第一原発の港湾内の0・3平方キロメートル範囲内で完全にブロックされている。

 福島の近海で、私たちはモニタリングを行っている。その結果、数値は最大でも世界保健機関(WHO)の飲料水の水質ガイドラインの500分の1だ。これが事実だ。そして、我が国の食品や水の安全基準は、世界で最も厳しい。食品や水からの被曝(ひばく)量は、日本のどの地域でも、この基準の100分の1だ。

 健康問題については、今までも現在も将来も、まったく問題ない。完全に問題のないものにするために、抜本解決に向けたプログラムを私が責任をもって決定し、すでに着手している。

 【演説後、記者団に】

 一部には誤解があったと思うが、誤解は解けた。世界で最も安全な都市だと理解をいただいたと思う。

---朝日新聞(25.9.8)



東京五輪開催決定 決選でイスタンブールに60対36


 国際オリンピック委員会(IOC)は7日(日本時間8日)、アルゼンチン・ブエノスアイレスでの第125次総会で、2020年夏季五輪の開催地に東京を選んだ。1964年以来56年ぶり2度目の夏季五輪で、アジアでは2008年北京大会以来3大会ぶり。東京は安定した財政・都市基盤や開催能力を前面に押し出し、失敗した16年招致の雪辱を果たした。

 投票1回目でトルコ・イスタンブールとスペイン・マドリードが並び、最下位を決める決選投票でマドリードが脱落。次に東京がイスタンブールを60票対36票で破った。

 総会では3都市がプレゼンテーション(招致演説)した後、投票を開始。過半数を獲得する都市が出るまで最下位の都市を振り落とす方式で、無記名の電子投票が行われた。
---朝日新聞(25.9.8)

もっと見る、i-グラビア「東京にオリンピック2020年決定」








東電社長が英語メッセージ 汚染水「影響は限定的」(25.9.6)


東京電力は6日までに、福島第1原発の汚染水に対する懸念が海外でも拡大していることを受け、英語版ホームページに広瀬直己社長の動画メッセージを掲載し「放射性物質は原発港湾内に限られ、外海への影響はない」などと訴えた。

 福島第1原発の汚染水問題について英語で説明する東京電力の広瀬直己社長(同社のホームページから)

 2020年夏季五輪の開催都市決定が大詰めを迎える中、汚染水問題が東京招致に悪影響を与える懸念が浮上しているが、東電広報部は動画掲載について「海外の懸念の高まりを受けたもので、五輪招致とは関係ない」と説明した。
---共同通信 (2013/09/06)  










クレーンのアーム折れる 福島第1原発3号機(25.9.5)




東京電力は5日、福島第1原発3号機原子炉建屋脇で、遠隔操作でがれきを撤去する大型クレーンのアーム(長さ約100m)が中央付近で折れたと発表した。けが人はなかった。アームの先端部は地面に落下。約1m脇には3号機使用済み核燃料プールを冷却するための設備があったが損傷はなかった。建屋への影響もない。5日午前8時分ごろ、アームが中央付近で折れ曲がるのを作業員が監視モニターで確認した。東電がホームページで公開している第1原発の中継映像でも、アームが突然、折れる様子が記録されていた。このクレーンは3号機建屋上部のがれきを撤去するため、2011年8月に設置された。この日の作業予定はなかった。折れた部分に亀裂があり、東電は金属部分が劣化した可能性もあるとみて原因を調べている。敷地周辺のモニタリングポストで計測される放射線量に目立った変化はないという。 <中央付近(矢印)でアームが折れた福島第1原発3号機脇の大型クレーン。アームの先端部が画面右側方向の地面に向かって落下し、くの字になった =5日(東京電力提供)>
---産経新聞(25.9.5)






福島第一原子力発電所3号機原子炉建屋上部ガレキ撤去工事
大型クレーン先端ジブマスト傾倒の発生について


□発生事象
作業開始前、3号機遠隔操作室監視モニターにおいて、遠隔操
作式大型クレーンの先端ジブマストが、徐々に伏せていくことを
確認。
なお、監視カメラおよび現地にて周辺作業・設備などへの影響
がないことを確認。
□時系列
平成25年9月5日(木)
・8:35頃先端ジブマストが徐々に伏せていくことを確認
・8:35頃監視カメラにて状況を確認
・9:15頃協力会社によりクレーン詳細状況を確認
□発生原因と対策
・原因調査中。
□発生場所
   


大型クレーン、徐々に傾倒


大型クレーン(拡大)亀裂らしきもの有り
---東電(25.9.5)











東電のずさんな情報発信に「怒り」…規制委員長(25.9.5)


原子力規制委員会の田中俊一委員長は5日、福島第一原子力発電所の汚染水をめぐる東京電力の情報発信がずさんで国際的な混乱を招いているとして、「怒りを持っている」と厳しく批判した。

 東電が放射線量の単位「シーベルト」で汚染状況を発表しているのに対し、放射性物質の量を示す単位の「ベクレル」で表すべきだと指摘した。

 同原発では、貯蔵タンク1基から汚染水300トンが漏れ、付近の排水路や別のタンク4基からも最大毎時2200ミリ・シーベルトの放射線量が計測されている。しかし、その放射線の大半は空気中でも減衰しやすいベータ線で、少し離れるだけで線量は大きく下がる。このため、一般環境で問題となっているガンマ線とは影響が異なるうえ、どのくらいの量の放射性物質で汚染されているかが分かりにくい。

---読売新聞(2013年9月5日 )









漏れた汚染水、地下水を汚染か…海洋放出に暗雲25.9.5)


福島第一原子力発電所の貯蔵タンクから汚染水300トンが漏れた問題で、東京電力は5日、タンク近くで4日に採取した地下水から、ストロンチウムなどの放射性物質を初めて検出したと発表した。

 濃度は1リットル当たり650ベクレルで高くないが、漏れた汚染水が地下水に達した恐れが強まった。

 政府と東電は、原子炉建屋の山側で地下水をくみ上げて海に放出し、敷地内の汚染水の増大を抑える計画だが、くみ上げ井戸は問題のタンクから約130メートルしか離れていない。汚染が拡大すれば、計画は見直しを迫られる可能性が高い。

 同原発では、高濃度汚染水がたまった原子炉建屋に毎日400トンの地下水が流れ込み、汚染水の量を増やしている。海洋放出は、汚染水の抑制策の柱で、計画が頓挫すれば汚染水対策全体が破綻しかねない。

ーー-読売新聞(2013年9月5日)









冠水させず取り出し 第1原発溶融燃料で検討(25.9.5)


東京電力福島第1原発の廃炉作業で、東電は4日、早ければ2020(平成32)年にも開始するとしている原子炉内の溶融燃料の取り出しについて、燃料を冠水させた状態で取り出す手法の実現が不透明なことから、冠水させずにそのまま取り出す手法について検討を始めたことを明らかにした。
 東電原子力立地本部福島第1対策プロジェクトチームの高儀省吾部長が同日、青森県八戸市で開かれている日本原子力学会「2013年秋の大会」の分科会で明かした。



 汚染水問題への対応に追われる東電が、廃炉に向けた中長期の計画でも手探りを続けている実態があらためて浮き彫りになった。
 東電や政府は、取り出し作業の際の被ばくを減らす目的で、燃料が溶け落ちているとみられる1~3号機の原子炉格納容器内を水で満たしてから燃料を取り出す方法を検討してきたが、冠水させるには格納容器から水が漏れている部分を全てふさぐ必要がある。だが、いまだ水漏れ部分の特定にも至っていない。
ーーー福島民友ニュース(2013年9月5日)









海側遮水壁来年9月運用 汚染水対策(25.9.5)


東京電力福島第一原発の汚染水対策で、政府は海洋流出を防ぐため東電が整備する海側遮水壁の運用を平成26年9月に始め、同時期に建屋周辺のサブドレン(井戸)からの地下水くみ上げを開始する見通しを示した。4日、汚染水対策のスケジュールをまとめた。ただ、対策を実行するには現場の高い放射線量や技術者不足などが課題となり、計画通りに進められるかは不透明だ。



 政府、東電の汚染水対策の概要は【図】の通り。経産省の担当者が4日、自民党の資源・エネルギー戦略調査会と経済産業部会の合同会議で示した。
 スケジュールでは、基本方針で掲げた(1)井戸による地下水くみ上げ(2)海側遮水壁の設置(3)凍土遮水壁の設置(4)汚染水浄化設備の高性能化-の4つの抜本対策を26年度中に実施するとしている。
 海側遮水壁と、井戸からの地下水くみ上げは平成26年度半ばとしていた計画を具体化させた。全長約780メートルの海側遮水壁は東電が4月から鋼管を海に打ち込む作業を進めており、既に半分余りの鋼管を打ち込んでいる。全てを打ち込んだ後、護岸との間を埋め立てて完成させる。
 地下水の建屋流入を防ぐため、周辺でくみ上げていたサブドレン(井戸)は現在、原子炉建屋の水素爆発などの影響で運用を停止している。高い放射線量の影響で本格的な復旧作業にはまだ着手していないが、今後復旧を進める。26年度内に完成する凍土遮水壁と連携した運用により、建屋に流れ込む量を抑える。
 同省資源エネルギー庁の担当者は「凍土遮水壁の運用などが始まれば対策の全てがそろう。できるだけ早く汚染水問題を解決したい」と述べた。
ーーー福島民友ニュース(2013年9月5日)










汚染水対策、政府が工程表…首相「完全解決する」(25.9.5)


東京電力福島第一原子力発電所の汚染水問題で、政府は4日、総合的な汚染水対策の実施時期を工程表としてまとめた。

 自民党の資源・エネルギー戦略調査会と経済産業部会の合同会議で示した。国費を投入して、建屋内への地下水流入を防ぐ「凍土壁」や汚染水を浄化する新型装置を作り、来年度の運用開始を目指す。

 建屋内の汚染水処理の完了時期について、政府は6月に改訂した廃炉工程表で「2020年内」の目標を掲げている。相次ぐ汚染水トラブルで工程の遅れが懸念される中、安倍首相は4日、首相官邸で記者団に「政府が前面に出て完全に解決する。(夏季五輪が開催される)7年後の2020年には全く問題ないと説明したい」と述べた。

---読売新聞(2013年9月5日  )










海間近でセシウム高濃度=くみ上げ地点より港側(25.9.4)


東京電力福島第1原発で放射能に汚染された地下水が海に流出している問題で、東電は4日、1号機と2号機の取水口の間に掘った観測用井戸で3日に採取した水から、1リットル当たり550ベクレルの放射性セシウムを検出したと発表した。この井戸は海から2メートルの護岸にあり、専用港内の海水のセシウム濃度に比べ7~15倍の高さという。東電は「様子を見ていきたい」と話している。
 東電によると、この井戸は汚染された地下水のくみ上げ作業をしている場所よりも、さらに海に近い。地下水が海に出ないよう薬液で土壌を固めた場所よりも海側で、海水が混じっている可能性もある。
 付近の海水と比べると、ストロンチウムなどのベータ線を出す放射性物質濃度は1リットル当たり470ベクレルでほぼ同じだった。だが、セシウム134は同170ベクレル、セシウム137も同380ベクレルで、いずれも海水より大幅に高い値を示した。
---時事ドットコム(2013/09/04)







福島第1原発:汚染水対策に予備費 五輪招致を意識(25.9.4)


◇財務省抜き、官邸と経産省で検討

 東京電力福島第1原発で相次いでいる汚染水事故で、政府の原子力災害対策本部(本部長・安倍晋三首相)が3日に了承した国費470億円の投入方針のうち、今年度予算の予備費使用は、首相官邸と経済産業省が8月中旬から財務省抜きで検討を進めていたことが分かった。予備費210億円を充て、原子炉建屋への地下水流入を防ぐ凍土遮水壁の建設や汚染水処理装置の増設・改良計画を前倒しで進める姿勢を演出した。汚染水問題に海外の関心が高まる中、2020年夏季五輪への影響などを懸念し、対策を急いだとみられる。


第32回原子力災害対策本部と第2回原子力防災会議の合同会合の終わりにあいさつする安倍晋三首相(中央)と(左から)茂木敏充経産相、麻生太郎副総理、菅義偉官房長官、石原伸晃原子力防災担当相、田中俊一原子力規制委員会委員長=首相官邸で2013年9月3日午前10時44分

 ◇欧州での批判強まり

 「汚染水問題を含め、福島第1原発の廃炉を実現できるか否か、世界中が注視している。政府一丸となって解決にあたる」。首相は3日の対策本部でこう強調した。汚染水の海への流出は8月7日の対策本部で議題になったが、その後も19日に貯蔵タンクからの漏れが判明。英BBCが「汚染水の量は(日本政府と東電に)信じ込まされてきた数値よりはるかにひどい」という専門家の意見を紹介するなど、欧州を中心に海外メディアの批判が強まった。

 国際オリンピック委員会(IOC)委員の4割強は欧州出身。民主党の海江田万里代表は26日の記者会見で「隣国の韓国やロシアだけでなく、欧州も大きな関心を持っている。五輪招致の問題に影響する可能性がある」と指摘した。
---毎日新聞 (2013年09月04日)






同時対応迫られる 地下水・タンク漏れ・高濃度汚染水 (25.9.4)


福島第1原発は主に3つの水の問題を抱える。山側から大量に流れ込む地下水、あちこちのタンクから漏れ出す水、さらには土壌に染み込んだ高濃度の汚染水だ。政府・東電は同時並行で難しい対応を迫られている。


汚染水問題の対策、問題:①地下水の汚染、②汚染水の漏れ ③タンクからの漏れ
国が負担する対策:a.汚染水の浄化設備の増設に150億、b.凍土壁に320億を国が負担

 政府が新たに320億円を投じるのは、原発施設の周りの土壌を凍らせて固める凍土壁。建屋への地下水の流入を防ぐ狙いだ。完成は来年度末に前倒しした。

 地震でひび割れした原子炉の建屋には1日400トンずつ地下水が混じり込み、放射性物質を含む汚染水が際限なく増え続ける原因となっている。東電は貯蔵タンクを増設してしのぐ自転車操業を続けてきた。

 凍土壁で建屋を囲えば地下水の流入は止まり、汚染水の増量は防げる。だが地下の土壌を大規模に長期間にわたり凍らせ続けるのは未経験の技術で、電力など巨大なコストもかかる。資源エネルギー庁も「実験的な事業だ」と認める。

 タンクからは各所で漏れが相次ぐ。工期の短縮とコストの削減を狙い、ボルトで鋼板をつなげた簡易構造に問題があるとみられている。3日の原子力災害対策本部では、ボルト式のタンクから溶接式に切り替えるよう東電に要請。タンクにためる汚染水を浄化する設備の増設に150億円を充てることを決めた。浄化が進めば、万一タンクから漏れた場合も大規模な汚染を防げる。

 最大の難題は、海沿いの一帯の土壌に染み込んだ高濃度の汚染水だ。護岸の手前や海中に遮水壁を多重に建設し、海への流出を食い止める対策を施す。ただ地下に壁を張り巡らすことで地下水が思わぬ方向に流れ出し、汚染の範囲が拡大する懸念も浮上している。
---日経新聞(25.9.4)






福島原発、汚染水対策に470億円 政府が基本方針 遮水壁、建設前倒し
(25.9.3)


東京電力福島第1原子力発電所から高濃度の放射性物質を含む汚染水が漏れている問題で、政府は3日、約470億円の国費を投じ政府主導で解決する方針を固めた。国の全額負担で原子炉建屋への地下水の流入を遮断する凍土壁を設置するほか、汚染水を浄化する装置も増設する。東京電力主体の従来の対策よりも前倒しで事態を解決できるようにする。

政府の主な汚染水対策
■体制・資金
・経済産業省や国土交通省などが関係閣僚会議を設置。東京電力や地元と連携する現地事務所を新設し、国の担当官が常駐
・総額470億円を投入。うち2013年度予算の予備費を210億円つかい、対策を前倒し
■対  策
・建屋を凍った土で覆う遮水壁の設置(320億円)
・汚染水から放射性物質を取り除く装置を新設(150億円)

 3日に開いた原子力災害対策本部で汚染水対策の基本方針を示した。安倍晋三首相は「世界中が注視している。政府一丸となって取り組みたい」と述べた。対策費は凍土壁の建設費で320億円、浄化装置の開発費で150億円と見積もった。対策費のうち約210億円は2013年度予算の予備費でまかない、年度内に対策に取りかかる。

 約2年の工期がかかる凍土壁の建設を前倒しする。対策費は概算で、凍土壁や浄化装置の開発が難航すれば上振れする可能性がある。

 凍土壁は建屋のまわりの土を冷却剤の循環により凍らせて地下水の浸透を防ぐ設備。原発内にたまった汚染水を浄化する多核種除去設備(ALPS)も、東電が設置する3系統に加え、国が高機能な浄化設備を増設する。汚染水漏れが見つかった急造タンクは溶接のしっかりしたタンクに入れ替える。

 汚染水対策に向けた体制も強化する。従来は経済産業省や原子力規制庁が汚染水問題に対処していたが、国土交通省や農林水産省も加えた関係閣僚会議を発足させる。地下水や土壌改良の専門家を集め、政府一丸で対策にあたる態勢を整える。

 東電や地元との連携を深めるため、国の現地事務所も新設。福島第1原発の周辺に常駐する担当官を増やし、情報収集や対策協議を密にする。

 基本方針には、▽建屋に流れ込む地下水のくみ上げ▽地下坑道(トレンチ)にたまっている高濃度汚染水の除去▽汚染水の海への漏洩を抑えるための地盤改良――などを盛り込んだ。個々の対策の実施計画も明らかにし、早期解決に向けた姿勢を内外に示す。

 東電は7月下旬、福島第1原発から汚染水が海洋に流出している可能性を認め、流出量を1日300トンと推計した。対策は後手に回り、8月には汚染水をためるタンクからの漏洩が見つかるなど事態は悪化の一途をたどっていた。

 原子力規制委員会は汚染水問題が、国際原子力事象評価尺度(INES)でレベル3(重大な異常事象)に相当するとの評価を決定。国内外に懸念が広がっているため、政府は「対策を東電任せにせず、国が前面に立つ」(安倍首相)との姿勢を打ち出していた。
---日経新聞(25.9.3)








東電、費用公表に難色 「四方遮水壁 1000億円規模(25.9.3)


東京電力福島第一原発の汚染水問題で、福島県民らでつくる福島原発告訴団は三日、東電が汚染水対策として原発地下の四方に遮水壁を造るのが「最も有力」と位置付けながら、一千億円規模の費用や着工時期を公表しない方針を記していた内部文書を入手したと発表した。遮水壁は結局、海側にしか設置されていない。 

 告訴団は同日、汚染水漏れは管理のずさんさが招いた公害だとして、この内部文書のコピーなどを添え、公害犯罪処罰法違反容疑で東電幹部らの告発状を福島県警に提出した。

 告訴団によると、入手したのは原発事故から約三カ月後の二〇一一年六月に、東電から政府側にあてた内部文書という。発電所の四方に壁を造って遮水する「地下バウンダリ」という対策について、基本仕様や記者発表の対応方針が書いてある。

 このうち「基本仕様について」と表題のある文書は、1~4号機原子炉建屋などの地中の四方を囲む遮水壁の工事は設計がまとまり次第、着手する予定とし、「高濃度の滞留水(汚染水)をこれ以上海洋に流出させないために、『後追いにならない備え』とする」と明記している。

 だが、併せて作成されたとみられる記者発表に関する文書では、遮水壁は設計次第で一千億円規模の工事費がかかる可能性があり、「仮に一千億円レベルの更なる債務計上を余儀なくされることになれば、市場から債務超過に一歩近づいたとの厳しい評価を受ける可能性が大きい。是非回避したい」と記述。発表する際は着手時期や費用を「今後の調査・設計次第で不明」とする方針を伝え、政府側に理解を求めている。

 地下の四方に造るはずだった遮水壁は海側にしか造られず、東電側はこの設置費も公表していない。東電の尾野昌之原子力・立地本部長代理は先月の会見で「建屋地下の汚染水は地下水位との微妙なバランスで管理している。不用意に陸側に壁を造ると、バランスを崩す恐れがあった。技術的側面の判断で、決して予算面での判断ではなかった」と強調していた。

 東電はこの文書について本紙の取材に回答せず、告発状については「コメントは控える」としている。
---東京新聞(25.9.3)









福島第1原発:東電、遮蔽壁費用公表せず 債務超過懸念で(23.6.20)


東京電力が福島第1原発事故をめぐる地下水の汚染防止のための遮蔽(しゃへい)壁(地下ダム)の設置に関し、設置費用が1000億円レベルになるとの見通しを立てながら、公表しない意向を政府に伝えていたことが分かった。政府と東電の費用負担が明確でない中、東電が費用計上すれば債務超過に陥りかねないことを懸念したためだ。抜本的な汚染水対策の先送りとの批判の声も出てきそうだ。

 東電が政府側に渡した文書は13日付で、遮蔽壁の基本仕様などが図面を添付して説明されている。「『地下バウンダリ』プレスについて」という遮蔽壁の記者発表に関する文書もあり、発表に臨む際の東電の対処方針が5項目にまとめられている。記者との主な想定問答もあり、14日を発表予定日としていた。

 記者発表の文書によると、東電は、以前から地下水汚染の防止策を検討しており、「最も有力な対策」と指摘。「今後の設計次第では1000億円レベルとなる可能性もある」と見通しを立てた。しかし、東電はすでに11年3月期の連結決算で1兆2473億円の最終赤字を計上。このため、「仮に1000億円レベルのさらなる債務計上を余儀なくされることになれば、市場から債務超過に一歩近づいたとの厳しい評価を受ける可能性が大きい」と債務超過についての強い懸念を指摘。その上で、記者会見で「着工時期や費用は今後の調査・設計次第で不明」との立場で臨むと政府に伝えている。

 同時に東電は、国と東電の費用分担がはっきりしていないことを強調。メディアからの「詰問」も懸念し、債務超過に陥りかねないとの危機的な認識が、抜本的な汚染水対策を先送りさせていた実態が浮き上がった。

 結局、14日に発表は行われず、17日の事故収束を目指す工程表改定の発表の中で「遮蔽壁の検討」という形で盛り込まれた。

 ◇「具体的設計まだ」…東電

 東電は20日午前の記者会見で「(遮蔽壁については)17日に説明させてもらった」との認識を示した上で、「どういった形で設けるか検討中。まだ具体的な設計まで行っていない。場所や期間などを調べている」と答えた。

 ◇「急ぐ必要ない」…保安院

 経済産業省原子力安全・保安院の西山英彦審議官は20日の会見で「大規模な対策で費用もかかる。地下水脈などの状況を踏まえ十分議論してから実行するものだ」と述べ、対策を急ぐ必要はないとの認識を示した。
---毎日新聞(23.6.20)







原発「凍土壁」国が全額負担、14年度中完成へ(25.9.3)


東京電力福島第一原子力発電所の汚染水が漏れた問題で、政府は3日、原子力災害対策本部(本部長・安倍首相)を開き、汚染水対策の基本方針を正式に決定した。

 総額約470億円の国費を投入し、原発周辺への地下水流入を防ぐ「凍土壁」を国の全額負担で今年度中に着工して、2014年度中をめどに完成させる。また汚染水の放射性物質除去装置「アルプス」の改良型を国費で新設する。

 安倍首相は対策本部でのあいさつで、「汚染水問題は東電任せにせず、政府が前面に立って解決にあたる」と述べた上で、「場当たり的な事後対応ではなく、根本的な解決へ基本方針を取りまとめた」と問題の早期収拾を目指す姿勢を強調した。

 470億円のうち、凍土壁の事業費として320億円を充てる。また「アルプス」の装置新設には150億円を投入する。対策費のうち約210億円分は今年度予算の予備費から投入し、順次執行する。

 凍土壁の建設について、政府と東電が5月にまとめた当初計画では、15年夏までの稼働開始を見込んでいた。これを国費投入によって今年度中に建設に入り、完成も前倒しする。

---読売新聞(2013年9月3日  )









「トリチウム、薄めて海へ流すべき」 汚染水で学会見解(25.9.3)


日本原子力学会の事故調査委員会(委員長、田中知・東京大教授)は2日、東京電力福島第一原発事故で増え続ける汚染水について、放射性物質の除去装置で取り除けないトリチウム(三重水素)は薄めて海に流すべきだとする見解をまとめた。ほかに手はなく、高濃度の放射性物質が漏れるリスクを減らすべきだとしている。

 この日公表した最終報告書の原案の中で示した。

 原案の中に、トリチウムを自然界に存在する濃度にまで薄めて海に流すことを盛り込んだ。トリチウムは水素の同位体。法で定める放出限度は1リットルあたり6万ベクレルで、放射性セシウムに比べ千分の1の濃度。水として振る舞うため調査委員会は生物の中で濃縮されることはないとしている。
ーーー朝日新聞(25.9.3)











汚染水、凍土壁や浄化設備に国費 政府対策の概要判明、3日決定(25.9.2)


東京電力福島第1原発の汚染水漏えい問題で、政府が取りまとめる基本方針と総合的対策案の概要が2日、分かった。凍土遮水壁の設置や汚染水の浄化設備の増設に予備費など国費を投入する。また関係閣僚会議や現地事務所を設け、東電が主体となっている廃炉や汚染水管理の体制を見直し、政府の関与を強める。

 ただ対策案には、汚染水の海洋流出など現在の危機的状況に対する緊急対策は盛り込まれない。

 3日に原子力災害対策本部の会議を開いて決定する。東京での開催を目指す2020年夏季五輪の招致活動への影響に懸念が強まっており、政府・与党は対策案の提示を急いだとみられる。

(共同)
---東京新聞(25.9.2)









福島第一の遮水壁、国が建設費 320億円負担へ(25.9.3)


 東京電力福島第一原発の汚染水事故をめぐり、茂木敏充経済産業相は2日夜、原発施設への地下水流入を防ぐ「遮水壁」の建設費用について、全額国が負担する考えを示した。BSフジのテレビ番組で語った。汚染水から放射性物質を取り除く装置(ALPS)の改良費用も国が持つ方針だ。

 政府関係者によると、遮水壁に320億円、ALPS改良に150億円の計470億円を投じる。うち今年度予算の予備費から計210億円を出して対策を前倒しする。遮水壁の建設費用は当初、一部を「研究開発費」として来年度予算に計上する方向だった。

 安倍政権が3日、原子力災害対策本部を開いてまとめる対応策に、これらを盛り込む。
ーーー朝日新聞(25.9.3)










汚染水漏れ:別区域で新たに? タンク底部で高線量検出(25.9.2)


東京電力福島第1原発の地上タンクから高濃度汚染水が漏れた問題で、東電は2日、新たにタンク1基の周辺で毎時100ミリシーベルト以上の高い放射線量を検出したと発表した。最初に漏れが見つかった区域を含め、敷地内の4区域で漏れを疑わせる測定結果が出たことになる。

 高線量が確認されたのは、汚染水約300トンの漏れが見つかったタンクがある区域から南に約100メートル離れた「H6」エリア。2日のパトロールで見つかり、測定されたのはタンク底部。水漏れの痕跡はなかった。東電は原因を調べる。


汚染水の漏れが見つかった東京電力福島第1原発のタンク群=福島県大熊町で2013年8月20日、本社ヘリから西本勝撮影

 一方、「H5」エリアにある汚染水をためるタンクの配管下部で毎時230ミリシーベルトの高い放射線量が検出された問題で、東電は1日、配管に付いていた水滴から1リットル当たり3億ベクレルを検出したと発表した。東電は「汚染水が漏れたと考えられる」と説明した。この配管はタンクとタンクをつないでいる。タンクと配管との接続部分から、90秒ごとに1滴ずつが漏れているのが8月31日に分かり、タンク側の弁を閉めた。
---毎日新聞(25.9.2)










福島第一、井戸水の汚染濃度上昇…漏れ拡散か(25.9.2)


東京電力は8月31日深夜、福島第一原子力発電所の原子炉建屋の山側にある井戸から、放射性物質のトリチウムを地下水1リットルあたり最大900ベクレル(法定許容限度は同6万ベクレル)検出したと発表した。


福島原発 汚染水漏れ状況

 昨年12月~今年3月の掘削時に比べて2~15倍の濃度に上昇していた。東電は、貯蔵タンクから漏れた汚染水300トンが地中に拡散した可能性があるとみて調べている。

 同原発では大量の地下水が建屋に流入し、汚染水を増加させている。抑制策として、地下水を井戸でくみ上げ、海へ放出する計画があるが、井戸の汚染で影響が懸念される。政府の汚染水処理対策委員会の大西有三委員長(京都大名誉教授)は「地下水の流れを正確に把握し、原因を調べねばならない」と話している。

---読売新聞(2013年9月2日 )










配管からも汚染水漏出 福島第一、タンク見回りを増員(25.9.2)


東京電力福島第一原発の4カ所のタンク付近から高い放射線量が検出された問題で、東電は1日、このうち1カ所で新たな汚染水漏れを確認したと発表した。タンク間をつなぐ配管の継ぎ目からで、タンク本体だけでなく、配管にも危険が潜む現状が浮き彫りになった。東電は2日以降、見回りの作業員をこれまでの10人程度から60人まで大幅に増やす。


高い放射線量が検出されたタンクがある区画

 漏れが見つかったのは、先月19日に約300トンの汚染水漏れが分かったタンクがある「H4」と呼ばれる区画から、南西に約100メートル離れた「H5」区画。

 31日に見回り中の作業員が継ぎ目部分の外側の保温材を押したところ、水滴が落ち、床面を測ると毎時約230ミリシーベルトを検出。保温材を外したところ、配管とタンクをつなぐ継ぎ目部分から約90秒に1滴の割合で漏れているのを見つけた。継ぎ目のボルトを締めると漏れは止まったという。

 また、31日に表面で毎時1800ミリシーベルトが検出された「H3」区画のタンクを1日にあらためて調べたところ同1100ミリシーベルトだった一方、同じタンクの反対側で同1700ミリシーベルトを検出した。ただ、主に透過力が弱いベータ線で、防護すれば遮蔽(しゃへい)できる。東電は今後、このタンクの汚染水を別のタンクに移す方針。
---朝日新聞(25.9.2)





汚染水:タンク配管の水滴から3億ベクレル検出(25.9.2)


東京電力福島第1原発の「H5」エリアにある汚染水をためるタンクの配管下部で毎時230ミリシーベルトの高い放射線量が検出された問題で、東電は1日、配管に付いていた水滴から1リットル当たり3億ベクレルを検出したと発表した。東電は「汚染水が漏れたと考えられる」と説明した。この配管はタンクとタンクをつないでいる。タンクと配管との接続部分から、90秒ごとに1滴ずつが漏れているのが8月31日に分かり、タンク側の弁を閉めた。
---毎日新聞(25.9.2)









燃料取り出しへ最終段階  第1原発4号機プール(25.9.2)


東京電力は、福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールに保管している1533体の燃料を取り出すため、プールや隣接する圧力容器周辺に落下したがれきの撤去を始めた。原子炉建屋上部を覆うように燃料取り出し用カバーの工事がほぼ完了し、11月中旬の取り出し開始に向け、準備は最終段階に入った。


東京電力福島第1原発4号機=31日午後、共同通信社ヘリから

 4号機の原子炉建屋は水素爆発で大破、東電はプールを支える補強工事をしたが、地元などから大地震でプールが倒壊する恐れがあると不安視する声があり、早期の取り出しが求められている。

 事故発生時、4号機は定期検査中で、シュラウド(炉心隔壁)という巨大設備の交換作業をしていた。水素爆発で重さ約200キロの台車用階段や長さ約10メートルの金属板、無数のコンクリート片などがプール内に落下した。

 原子炉内に燃料がなかったため、炉心溶融した1~3号機と比べ建屋周辺の放射線量は低い。8月27日に始まったがれき撤去作業は遠隔操作ではなく、作業員が専用の装置を使って進めている。それでも作業による被ばく線量は1日2ミリシーベルトとなる見込み。

  1日最大86人で作業に当たる 。プール内の水を浄化して透明度を向上させた上で、水中カメラで確認しながら作業する。


4号機燃料棒取出し工程

 10月初めには、プール内で保管されていた制御棒などを圧力容器内の新設ラックに移す。その後、燃料ラックの上のがれきを撤去しながら、燃料を専用の輸送容器に入れて別棟の共用プールに移送する。

 燃料取り出し作業は来年末まで続く予定。隣の3号機プールでは来年3月以降に建屋カバーを設置した上で、2015年9月ごろの使用済み燃料の取り出しを目指す。
---共同通信(25.9.2)











原発作業員「漏れる心配あった」 福島第1の汚染水問題で証言(25.9.1)


東京電力福島第1原発の地上タンクから高濃度汚染水が漏れた問題で、約300トンが漏えいしたタンクの設置に携わった男性作業員が、1日までに共同通信の取材に応じ「次から次へとタンクを造らなければならなかった。品質管理より造ることが優先で『漏れるのではないか』との心配はあった」と証言した。


汚染水が漏えいしていた東京電力福島第1原発の地上タンク。汚染拡大の防止対策を進める作業員の姿が見られた=8月20日

 男性は下請け会社の作業員として約2年前、タンク群の設置に携わった。

 タンクは鋼鉄製の円筒形で容量約千トン。底部と側面、上部などの鋼板接合部をボルトで締めて組み立てる「フランジ型」。増え続ける汚染水対策のため、東電などからは工期を守るよう指示され、3日に1基のペースで設置し続けた。
---東京新聞(25.9.1)








新たに汚染水もれ、高線量検出 最大1800ミリSv(25.9.1)


【小池竜太】東京電力福島第一原発のタンクから高濃度の放射能汚染水が漏れた問題で、東電は31日、4カ所で高い放射線が検出されたと発表した。2カ所はすでに表面で毎時約70~100ミリシーベルトの高線量が見つかっていた場所で、今回は最大同1800ミリシーベルトが測定された。

高い放射線量が検出されたタンクがある区画

 今回の高線量は、汚染水漏れを受けて東電がタンクの調査を強化する中で見つかった。調査が進めば、今後も漏れが見つかる可能性がある。

 東電によると、8月22日に高線量が確認されていたH3エリアと呼ばれるタンク群の2基の底部の継ぎ目付近で31日に再測定したところ、同約220~1800ミリシーベルトが確認された。同1800ミリシーベルトは人が4時間ほど浴びると死亡する線量だが、ほとんどが透過力が弱いベータ線なので、きちんと防護していれば遮蔽(しゃへい)できる。
---朝日新聞(25.9.1)





福島汚染水漏れ:高放射線量を検出 敷地内の同型2基から(25.9.1)


 東京電力福島第1原発でタンクから高濃度汚染水が漏れた問題で、東電は31日、敷地内にある同じ型のタンク2基の底部の外側から最大で毎時1800ミリシーベルトの高い放射線量を検出したと発表した。22日の測定時は最大毎時100ミリシーベルトだった。周辺に水たまりは確認できず、タンク内の水位低下もみられないが、タンクを構成する鋼板の接合部からしみ出ている可能性がある。


東京電力の福島第1原発=2013年4月15日、本社ヘリから

 2基は約300トンの汚染水が漏れたタンクから約100メートル離れた「H3」区画にある。測定は、タンクから1メートル離れた地面から高さ50センチの場所で実施。前回に比べ線量が高くなった理由について、東電は「原因を調べている」と説明。その上で、「放射線は比較的遮蔽(しゃへい)が容易なベータ線が中心だ。作業員は防護服を着用しており、健康影響は考えにくい。周辺環境への影響も今のところ、みられない」としている。1800ミリシーベルトは、原発作業員の年間被ばく上限に1分あまりで達する線量。

 2基とは別に「H4」エリアにあるタンクの底部と、「H5」エリアのタンク同士をつなぐ配管下部で、最大で毎時230ミリシーベルトを検出した。この2基でも水位の変化は見られないが、「配管部に少量の水滴があり、地面に変色が見られる」という。
---毎日新聞(25.9.1)











汚染水漏れ:タンクの隙間25ミリ 東電が推計(25.8.30)


東京電力福島第1原発の地上タンクから高濃度汚染水が漏れた問題で、東電は30日、タンクの水漏れを起こした「隙間(すきま)」の大きさが「長さ約25ミリ、幅約1ミリ」とする推計結果を公表した。水位の低下量などから計算した。東電は「場所は調査中で不明」と説明している。

汚染水漏れがあった福島第1原発敷地内の貯蔵タンクを視察する原子力規制委員会の委員ら=2013年8月23日午前11時10分、

 この日開かれた原子力規制委員会の作業部会で明らかにした。問題のタンクの水位低下量が6時間で約5トンであること、漏れた総量300トン、タンクの体積などから隙間の大きさを算出した。東電は、タンクの接合部に外部から空気を送り込み、泡が出る場所から隙間を特定する方針。

 また、東電は問題のタンクの近くを通る排水溝で、水の放射性物質濃度が1リットル当たり210ベクレルから同490ベクレルに数日で上昇したと明らかにした。規制委の更田豊志委員は、他の区域での漏水も視野に入れるよう東電に指示したほか、原子力規制庁職員を現地に派遣して検査方法を確認する意向も示した。
---毎日新聞(25.8.30)









原子炉注水量、減らす検討=高濃度汚染水の発生抑制-溶融燃料の発熱低下で・規制委(25.8.30)


東京電力福島第1原発の放射能汚染水対策を検討する原子力規制委員会の作業部会が30日開かれた。担当の更田豊志委員は、汚染水の発生量を長期的に抑制するため、原子炉への注水量を減らす検討を始める方針を明らかにした。
 2011年3月の事故から約2年半が経過し、原子炉内で溶けた核燃料が発する熱は下がっており、冷却のため注入する水の量を減らす余地があるという。空冷装置の併用も検討する。
---時事ドットコム(2013/08/30)







タンク周辺、地盤沈下後も測量せず(25.8.28)


東京電力福島第1原発の地上タンクから高濃度汚染水300トンが漏れた問題で、東電はすべてのタンクで設置場所の傾きなどを把握する測量を完成時に1度しか行っていなかったことが27日、分かった。漏れは完成後の地盤沈下でタンクの鋼材がゆがんだためとも指摘されるが、地盤沈下後も再測量をしていなかった。ずさんな汚染水管理が改めて明らかになった。


福島第1原発 汚染水が漏えいしたタンク群と排水路の位置 2013年8月27日

 東電は2011年7月、試験中のタンクのコンクリート基礎が約20センチ沈下しているのを発見。しかし、タンクを解体して別の場所に移設して使い回し、今月、汚染水漏れが発覚した。

 東電は事態を重くみて、作業状況を検証した。その結果、漏えいタンクは地盤沈下発覚の約1カ月前に設置されたが、小さな傾きがないかどうかなどを知る測量は、使用開始前の1回のみだったと分かった。地盤沈下に気付いたのも、目視で分かるほど基礎にひびが入っていたためだった。現在、敷地内には同型の約350基を含め約1000基のタンクがあるが、測量はすべて1回だった。

 原発敷地内では、東日本大震災の影響で地盤が沈下し、東電も確認している。それにもかかわらず、測量を軽視した理由について、東電は「突貫工事でタンクを造ってきたので手が回らなかった」と説明。他のタンクでも同様の問題が起きかねないため、東電は26日に設置した「汚染水・タンク対策本部」で今後の対応を検討する方針。

 土木工学に詳しい政府の汚染水処理対策委員会の大西有三委員長は、高濃度汚染水を管理する以上は「リスクを減らすため、定期的に測量した方が良い」と指摘した。

 一方、東電は27日開かれた原子力規制委員会の作業部会で、漏えいが7月上旬に始まったとの見方を示した。タンク付近にいた作業員の被ばく線量が7月9日前後から上昇していたためで、これまでは漏水速度などから、漏れが見つかった8月19日の約1カ月前から始まっていたとしていた。また、規制委は漏えい場所がタンク底部の可能性があるとして重点調査するよう東電に指示した。

 規制委は「今後、適切な対策ができなければ、東電に是正を命じることを検討したい」としている。
---毎日新聞(25.8.28)











抜本対策、9月に公表 汚染水処理設備を増設(25.8.29)



東京電力福島第1原発の多核種除去設備(ALPS)内部の機器=4月    

政府と東京電力などでつくる廃炉対策推進会議は29日、福島第1原発の汚染水問題の抜本的な対策を9月の早い時期に取りまとめて公表することを明らかにした。汚染水処理設備の増設を盛り込み、国費投入も検討する。この日開いた事務局会議で確認した。安倍晋三首相は国として汚染水対策を講じる方針を打ち出しており、これに沿った形。第1原発には、原子炉建屋地下などにたまった汚染水から約60種類の放射性物質を取り除くことができる多核種除去設備(ALPS)が3系統あり、9月中旬以降に順次稼働する予定。さらに建屋に流入する地下水を減らすことを目的に、建屋近くの井戸からくみ上げた水を浄化する設備の導入を進める。
---産経新聞(25.8.29)









第1原発汚染水抜本策を来週公表 政府、国費投入も検討 (25.8.29)


政府と東京電力などでつくる廃炉対策推進会議は29日、福島第1原発の汚染水問題の抜本的な対策を9月に取りまとめる方針を明らかにした。政府は来週、対策の概要を公表。汚染水処理設備の増設を盛り込み、国費投入についても言及する。

 政府は、東京への招致を目指している2020年夏季五輪の開催地が9月7日の国際オリンピック委員会総会(アルゼンチン)で決まるのを前に汚染水対策を打ち出すことで、国際社会で高まる懸念を少しでも払拭したい考え。安倍晋三首相が、国として汚染水対策を講じるとした方針にも沿った形だ。

---東京新聞(25.8.29共同)








東電社員らの汚染は「がれきが原因」 当初はミスト疑う(25.8.30)


 東京電力福島第一原発で今月中旬、社員らの頭部などに放射性物質による汚染が複数見つかった問題で、東電は29日、3号機建屋上部のがれき撤去によって飛散した放射性物質が原因の可能性が高いと発表した。

 汚染は12日に社員10人、19日に協力会社の作業員2人の頭や顔などでそれぞれ確認。最大で社内基準の約5倍にあたる1平方センチあたり19ベクレルの汚染が確認されていた。東電によると、12人は免震重要棟前でバス待ちをしており、その際、風が3号機側から吹いていた。両日とも3号機ではがれき撤去を実施していた。

 12日時点では免震重要棟前に設置された涼を取るためのミスト発生装置が疑われたが、19日には装置は作動していなかった。
---朝日新聞(25.8.30)










安倍首相「政府が責任持つ」 汚染水漏れ、レベル3に(25.8.28)


 東京電力福島第一原発のタンクから放射能汚染水が漏れた事故をめぐり、安倍晋三首相は28日、カタールでの記者会見で、「政府を挙げて全力で取り組んでいく。政府が責任を持って対応し、国内外にしっかりと発信していく」と述べた。


記者会見でシリア情勢についての質問に答える安倍晋三首相=28日午後5時17分、ドーハ、

 首相は「福島の事故は東京電力任せにせず、汚染水対策を含めて国として緊張感を持ってしっかり対応していく必要がある」とも強調した。一方、茂木敏充経済産業相はこの日、汚染水から放射性物質を取り除く装置(ALPS)について「増設が必要なら、国が責任を持つ」と述べ、国費投入を検討する考えを明らかにした。福島県の佐藤雄平知事との会談で伝えた。


国際原子力事象評価尺度(INES)

 汚染水漏れ事故については、原子力規制委員会がこの日、国際原子力事象評価尺度(INES)の暫定評価を、これまでの「レベル1」(逸脱)から「レベル3」(重大な異常事象)に引き上げた。レベル3は8段階の上から5番目。福島第一原発事故そのものは最悪のレベル7(深刻な事故)になっている。
---朝日新聞(25.8.28)










汚染水対策、さらに国費投入も…茂木経産相(25.8.28)


東京電力福島第一原子力発電所の汚染水対策を巡り、茂木経済産業相は28日、佐藤雄平・福島県知事と経産省内で会談した。

 国が前面に立つ対策を要望した佐藤知事に対し、茂木経産相は「放射性物質除去装置の増設についても必要であれば国が責任を持つ」と述べ、原発周辺への地下水流入を防ぐ「凍土壁」の建設以外にも国費を投入する考えを正式に表明した。

 茂木経産相は汚染水対策について「9月のなるべく早い時期に実施方針を取りまとめたい」とも述べ、早期の具体化を目指す方針を強調した。

 これに対し、佐藤知事は「1秒1秒が極めて大事で、短期、中期、長期の対策を急いで明示してほしい」と求めた。

 経産省は、凍土壁の建設などを支援するため関連研究費を2014年度予算の概算要求に盛り込んだが、13年度予算の予備費も活用し、財政的な支援を拡大する方針だ。

--- 読売新聞(2013年8月28日 )







東電「破綻処理も選択肢」=新潟知事、外国特派員協会で会見 (25.8.28)


新潟県の泉田裕彦知事は28日、東京都内の日本外国特派員協会で記者会見した。柏崎刈羽原発(新潟県)の再稼働で2013年度の黒字化を計画し、準備も進めている東京電力に対して、泉田知事は「目先のお金を優先し、安全対策を怠り、自らの首を絞めることが続くようであれば、いったん破綻処理することも選択肢の一つではないか」と批判した。
 福島第1原発の汚染水流出の公表が遅れた問題についても、「東日本大震災という過去の経験に学べない企業が原子力の運用をできるのか不安だ」と強い不信感を示した。
---時事ドットコム(2013/08/28)









水たまり線量測定せず=930基、2人で巡回-福島第1タンク汚染水漏れ・東電(25.8.27)


東京電力福島第1原発でタンクから高濃度汚染水が大量に漏れた問題で、原子力規制委員会の汚染水対策作業部会が27日開かれた。東電はこれまでのパトロールで、タンクから離れた所にある水たまりの放射線量を測定していなかったことを明らかにした。
 東電によると、パトロールは1日2回行っていたが、担当者は9人しかおらず、2人で1回に約930基のタンクの見回りを行っていた。タンクから離れた所にある水たまりなどは降雨の影響と判断し、線量計で測定していなかった。記録も残していないという。
 東電は「異常の検知は(個人の)経験に頼る面が大きかった」と説明。パトロールで担当者が同じ区画を巡回するのは5日に1回程度に過ぎず、問題があったと認めた。今後は担当者を約50人増やし、目視点検や線量測定、タンクの水位確認を別々に行い、1日に計7回巡回する。
 また東電は、今回汚染水が漏出したタンクがある区画近くで、7月ごろから作業員のベータ線の被ばく量がわずかに上昇する兆候があったと説明。7月以前に漏出が始まっていた可能性があるとの認識を示した。
---時事ドットコム(2013/08/27)











汚染水漏れ、7月からか…放射線量が上昇(25.8.27)


東京電力福島第一原子力発電所の貯蔵タンクからの汚染水漏れは、今年7月には始まっていた可能性があることが27日、東電の調査で明らかになった。

 1か月も見逃されていたことになる。同日開かれた原子力規制委員会の汚染水対策作業部会で、東電が報告した。

 東電によると、タンクから約30メートル離れた場所の放射線量が7月から上昇していたことが、作業員の被曝線量の記録からわかったという。これまで汚染水が漏れ始めた時期は、タンクの水位が下がる速さから8月上旬頃とみられていた。

 約1000個の貯蔵タンクの点検は作業員2人体制で行っていたという。東電の報告に対し、更田豊志委員は「(点検作業は作業員が)走って回ったような感じもする」と批判。規制委側は「すべてのタンクを詳しく調べるのは不可能だった。現実的な方法を確立してほしい」と指摘し、点検時に放射線量や水位を記録するよう求めた。また、タンクの汚染水が漏れても、タンク群を囲むせきから外へ流出しないよう、せきの排水弁をふだん閉じておくべきだと指摘した。

--- 読売新聞(2013年8月27日 )











急造タンク、限界あらわに 後手の対策、危機招く (25.8.26)


東京電力福島第1原発の地上タンクから高濃度汚染水約300トンが漏れ出し、急ごしらえタンクの限界を露呈した。当初から耐久性が懸念されていたにもかかわらず対応は後手に回り、汚染水問題の危機は深まるばかりだ。 24日には地盤沈下の影響で解体・再利用し、接ぎ目が劣化した可能性なども浮上。 政府はタンクの強度向上も検討し始めたが、汚染は既に外洋や地下水に広がりつつある。


汚染水が見つかったタンク(上)地上タンク、溶接せず(下)

 「これだけ大量の水が漏れているのにどうして気づかなかったのか」

 福島県の 内堀雅雄 (うちぼり・まさお) 副知事は24日、県庁に東電の 相沢善吾 (あいざわ・ぜんご) 副社長らを呼びつけ、怒りをぶつけた。

 相沢副社長は「汚染水問題に最大限のリソースを投入する。私も福島に常駐し現場で指揮する」と頭を下げたが、内堀副知事は「県民が求めているのは謝罪ではなく実行」と厳しく突き放した。

 汚染水対策は“自転車操業”状態だ。原子炉建屋に流れ込み放射性物質と混ざる地下水が1日約400トンずつ増え続け、現在は約33万トンに。

 東電はタンク約千基で汚染水を保管するが、総容量は約39万トンと余裕がなく増設し続けている。

 タンクは接ぎ目を溶接するタイプとボルトで締めるだけの2種類ある。漏えいしたのはボルト型で、溶接型より設置しやすく重宝されてきた。

 ただ、接ぎ目の樹脂製パッキンが劣化しやすく耐用年数は5年で、信頼性は疑問視されていた。

 東電は24日、漏えいしたタンクは2011年6月に設置した際、地盤沈下が起きたため、いったん解体して現在の場所に移設したと発表。タンクの部材がゆがみ、接ぎ目が劣化したり緩んだりした可能性もあるとみる。

 東電は漏えいに備え、タンク群の周りを高さ30センチのせきで囲い、作業員が1日2回パトロールしてきた。だが、タンク群のエリアは広大で放射線量も高い上、せき内には降雨による水たまりもあり、見分けが難しい。

 23日に現地調査した原子力規制委員会の 更田豊志 (ふけた・とよし) 委員は「水たまりがあっても当たり前になっていた。点検がずさんだった」と批判した。

 漏れた汚染水300トンの行方も不明だ。一部は排水溝を通じて外洋に流れたとみられるが、規制委は地中にかなり染みこんだ可能性を指摘する。

 地中に汚染が広がれば、汚染前に地下水をくみ上げて海に放出する「地下水バイパス」運用開始も難しくなる。

 政府の汚染水処理対策委員会は23日、緊急対策の検討に入った。耐久性の高い溶接型タンクへの交換も取りざたされるが、汚染水の移送先確保が難問だ。「タンク増設は時間との勝負。(今後も)溶接式でないことはあるかも」(相沢副社長)と当面、ボルト型を使い続けるしかない状況だ。

---共同通信825.8.26)




急増タンク群(25.8.22)









タンク南側も汚染か=開閉弁付近で高線量-福島第1(25.8.26)


東京電力福島第1原発のタンクから高濃度汚染水が漏れた問題で、東電は26日、漏出があったH4区画を調べた結果、最初に水たまりが見つかった地点とは反対の南側で、毎時16ミリシーベルトの高い放射線量を測定したと発表した。
 東電によると、社員3人が同日、H4区画を囲む漏出防止用のせきに設けられた排水用の開閉弁24カ所の空間放射線量を測定。漏れたタンクから約30メートル南側にある弁の近くで、高い放射線量が確認された。水たまりはできていなかったが、開いたままの弁から汚染水が漏れた可能性がある。
 東電は「汚染が拡大している可能性が高い」とみて、周辺の土壌を回収する予定だが、時期や範囲などは決まっていない。
---時事ドットコム(2013/08/26)









汚染水漏れ:「タンク、金かけず作った」協力会社会長証言(25.8.25)


地盤沈下が原因で移設されていたことが明らかになった東京電力福島第1原発の汚染水タンク。高濃度の放射性物質を含んだ汚染水約300トンの漏出は、この移設が原因なのか−−。廃炉作業に参加している東電協力会社(福島県いわき市)の会長(72)は毎日新聞の取材に「タンクは工期が短く、金もなるべくかけずに作った。長期間耐えられる構造ではない」と証言した。


円筒型タンクの接合部分

 同社は事故前から原発プラントの設計・保守などを東電から請け負い、同原発事故の復旧作業では汚染水を浄化して放射性物質を取り除く業務に携わっている。このため汚染水を貯留しているタンクを設置したゼネコンともやり取りがあり、内部事情に詳しい。

 会長が東電幹部やゼネコン関係者から聞いた話では、今回水漏れを起こしたタンクは、設置工事の期間が短かった上、東電の財務事情から安上がりにすることが求められていた。タンクは組み立て式で、猛暑によってボルトや水漏れを防ぐパッキンの劣化が、通常より早まる可能性も指摘されていたという。

 会長は「野ざらしで太陽光線が当たり、中の汚染水の温度は気温より高いはず。構造を考えれば水漏れは驚くことではなく、現場の感覚では織り込み済みの事態だ。現場の東電の技術スタッフも心配はしていた」と明かす。

 現在、タンク内にあるのは原子炉を冷却した汚染水から放射性セシウムを除去した汚染水。今回のような事態が続くと住民感情が悪化しかねない。会長は「そうなれば廃炉作業への影響も出る。政府が前面に出た上で、早く敷地内への地下水の流入を防ぐ抜本的対策を講じるべきだ」と強調した。
---毎日新聞(25.8.25)








汚染水から海守れ 流出歯止め策 急務 福島第一原発事故 1日300トン地下→港湾(25.8.25)


廃炉作業の続く東京電力福島第一原発から、放射性物質を含む汚染水が海に流出していることが分かり、対策が喫緊の課題となっている。政府は1日約300トンが流れ出ていると試算、原子炉建屋周辺への「凍土遮水壁」整備に国費を投入する方針を明らかにした。一方、東電は今月中に、漏えい箇所とみられる敷地地下のトレンチ(電源ケーブルなどがある地下道)から汚染水の抜き取りを始める予定だ。しかし、現場周辺は放射線量が高く作業の難航が予想される。汚染水の問題を受け、いわき市漁協や相馬双葉漁協はそれぞれ、9月に予定していた試験操業を延期する方針を固めた。観光業界や農家は新たな風評被害の発生を懸念するなど、影響は多方面に広がっている。

 経済産業省と東京電力は、汚染水の流出防止に向け早急に取り組む緊急対策と、今後1、2年で実施する抜本対策を打ち出している。


<緊急対策> ■トレンチ水抜き
 福島第一原発事故直後に流れ込んだ極めて高濃度の汚染水が、砂利を敷き詰めた底部の「砕石部」から漏れ出しているとみられる。抜き取りを始めるのは、1リットル当たり23億5000万ベクレルのセシウムが検出されている部分で、水抜き後、9月までに充填(じゅうてん)剤で内部をふさぐ予定だ。

 別のトレンチでは、浄化装置を新たに設ける。内部にたまった汚染水の放射性物質濃度を下げ、タービン建屋の接続部を凍結によって遮断する。タービン建屋への逆流を防ぎ、平成26年度から抜き取りを始める方針。

 ただ、現場周辺の線量は高く、作業員の安全確保が大きな課題となる。


■土の壁
 薬剤で地盤を改良する「土の壁」作りを1、2号機タービン建屋海側で進めている。ただ、護岸部分では工事中に地下水がせき止められたことにより水位が上昇した。あふれ出る恐れがあるため、応急的な対応として集水升(しゅうすいます)を掘り水のくみ上げを開始した。

 護岸部分は完成したが、他の場所は10月中の完成を目指す。地表をアスファルトで覆い、雨水の染み込みによる地下水の増加を防ぐ。


■地下水バイパス
 原子炉建屋に入る前の汚染されていない地下水を山側の井戸でくみ上げ、海に流す「地下水バイパス」を計画している。これによって、汚染水を1日当たり約100トン減らすことができるという。

 茂木敏充経済産業相は8日、政府の汚染水処理対策委員会の席上、地下水バイパスや、建屋周辺でくみ上げた基準値以下の地下水の海洋放出について対策の進め方を検討するよう求めた。

 ただ、県内の漁業関係者は風評被害の拡大を懸念しており、同意は得られていない。


<抜本対策> ■凍土遮水壁
 経済産業省は原子炉建屋周辺の土を凍らせ、地下水流入を防ぐ「凍土遮水壁」整備の関連費用を、26年度予算の概算要求に盛り込む方向で検討している。

 1〜4号機の周囲約1・4キロを囲むように、一定間隔で地中に管を設置する。冷却材を循環させて地盤を凍らせる。経産省によると、工事費は300億〜400億円。トンネル工事などで用いられる工法だが、長期間使われた例はない。


■海側遮水壁
 港湾内で水の流れを遮断する。護岸から約2メートルの湾内で工事を実施している。

 直径1・1〜1・2メートル、長さ20メートルのくいを海に打ち込み、つなぎ目をゴムなどで埋めて汚染水の流出を抑える。26年に完成させる予定だ。


■地下水くみ上げ
 1〜4号機建屋周辺には原発事故前から、地下水くみ上げ用のサブドレン(井戸)が約50本ある。27年度下期ごろから、1日850トンの水のくみ上げを計画している。

 現在、サブドレンには放射性物質を含むがれきが混入しているため使用されていない。


■1日300トン地下→港湾 政府試算 東電、情報共有不十分で公表遅れ
 汚染水流出は、福島第一原発海側の観測用井戸や港湾内の海水から高濃度の放射性物質が検出されたことがきっかけとなり判明した。

 3つの観測用井戸のうち、1号機取水口と2号機取水口の間の井戸で5月24日に採取した水から、法定基準の約30倍に当たる1リットル当たり1000ベクレルのストロンチウムと、約8倍に当たる50万ベクレルのトリチウムが検出された。

 そのため、東電は追加の観測用井戸を6月以降、9つ掘削した。新たに掘った井戸から、ベータ線を出す放射性物質が87万ベクレル検出されるなど高濃度放射性物質の検出が相次いだ。護岸に近い海水からも検出され、原子力規制委員会(田中俊一委員長・福島市出身)は海洋流出の可能性が高いとの見解を示した。だが、東電は推移を注視するとして、流出を認めなかった。

 東電は7月22日、一転して汚染水流出を認めた。井戸の水位が潮位の高さや降雨に連動していることが確認され、汚染水が敷地内と海で行き来していると説明した。潮位や水位の変化を扱うデータは社内の各担当部署が管理していた。データを突き合わせたところ、18日になって潮位と水位の変化に連動性が確認されたという。しかし、公表は4日後だった。

 社内の情報共有が不十分だった上、公表が遅れたとして、広瀬直己社長を含め幹部5人が減給などの処分を受けた。

 政府の試算によると、福島第一原発1〜4号機周辺では1日約1000トンの地下水の流れがあり、このうち約400トンが原子炉建屋地下などに流入。残り約600トンのうち約300トンは建屋地下とつながるトレンチにたまっている高濃度の汚染水と混ざって汚染され、海に流出している。残る約300トンは汚染されず海に流れ込んでいる。
ーーー福島民報(25.8.25)









放射線汚染水漏えいの状態・総合(25.8.25)




浅いトレンチ、高濃度汚染水



地下水が入った汚染水の流れ



地下トンネルから海へ



タンク



タンクの排水溝から海へ





参考:2011年4月11日の汚染水が海に流出した時、東電が発表した海水の汚染拡大イメージ




福島第一原発、タンク等航空画像(東電提供)





汚染水対策案・まだまだ緊急避難的で本格的な対策には遠いい。


新聞各社の対策の提案を総合すると、

①■土の壁
②■地下水バイパス
③■海側遮水壁
④■凍土遮水壁
⑤■地下水くみ上げ




凍土壁で地下水と汚染水が混ざること防止対策(朝日新聞)



凍土遮断壁と水ガラスによる対策(毎日新聞)



地下水くみ上げ、凍土壁で原子炉建屋下を囲む対策(産経新聞)

【アイマート編集部のコメント】
問題の汚染水の貯蔵場所は略限度に近く、汚染水の処理をどうするのか。ALPSの改良型が近く予定されているのだろうか? 凍土壁はあくまで緊急対策で、未知の技術を試用したもので運用も容易ではなく信頼性は低い。本格的な原子炉建屋の地下を囲む工事は必要ではないのだろうか? 根本的な対策を実施せねば、又数年後には同じ汚染水の問題が生じるのを、誰もが懸念し、近辺の漁業ばかりでなく世界的避難を受けることは目に見えている。同じミスを重ねてはならない。
歴史に残る大工事にチャレンジする東電マンか、政府関係者はいないのだろうか? 
下請け任せ、東電任せでは同じ問題が起きる可能性は高いだろう。 
対策ばかりでなく組織、人材の改革も緊急な課題だ。









【福島第1原発の現状】  8年後、建屋流入ゼロに 政府・東電の汚染水対策
(25.6.3)


東京電力福島第1原発で増え続ける汚染水対策として、建屋に流れ込む地下水をどう減らすかが喫緊の課題となっている。政府の汚染水処理対策委員会で「凍土遮水壁」が有力な手段として浮上、流入前の地下水を井戸からくみ上げる「地下水バイパス」などと組み合わせ、8年後には流入ゼロを目指す。

 第1原発では、原子炉建屋などに山側から1日約400トンの地下水が流れ込み、汚染水が増える原因となっている。東電は汚染水をためる地上タンクを増設して対応しているが、抜本的な対策が急務だ。

 東電がまず打ち出したのは、建屋の山側に12本の井戸を設置し、流入前の地下水をくみ上げる「地下水バイパス」方式。くみ上げた水は、放射性セシウム濃度が1リットル当たり1ベクレル以下と低いことを確認して海に放出する計画で、流入量を1日100トン程度減らせると見込んでいる。現在、地元漁業関係者や住民の理解を得ようと、説明を続けている。

 政府はこれに、対策委で大手ゼネコンの鹿島が提案した凍土遮水壁を組み合わせ、抜本的な対策としたい考えだ。

 凍土遮水壁は、凍結管を一定の間隔で地中に埋め、氷点下40~50度の冷却材を循環させて土壌を凍らせる。深さは最大30メートル。1~4号機を取り囲むように設置し、地下水の流れを遮断する。

 このほか事故前からあったポンプ設備(津波で損壊)の復旧も進め、建屋にごく近い地中からも地下水をくみ上げる。

 建屋内の汚染水や建屋を 迂回 (うかい) した地下水が海に流れ出ることがないよう、1~4号機の海側に鋼管約600本を打ち込んで遮水壁とする工事も始まっている。

 政府と東電は、凍土遮水壁の2015年度前半の完成を目指し、実際に導入可能か年内に結論を出す。

---共同通信(25.6.3)











地盤沈下で解体、再利用だった汚染水漏れタンク(25.8.24)


 東京電力は24日、福島第一原子力発電所で汚染水300トンが漏れた貯蔵タンク(容量1000トン)は、地盤沈下で傾いたために解体したタンクを、組み立て直して再利用したものだったと発表した。

 東電は、組み立て直した後、汚染のない水を入れて、漏れがないことを確かめた上で使用したと説明。「再利用自体に問題はなかった」との認識を示したが、地盤沈下でタンクの底部に傷やゆがみが生じたかどうかは、引き続き調べる。

 東電によると、原発事故3か月後の2011年6月に設置を始めた組み立て式の鉄製タンクのうち、3基で20センチ程度の地盤沈下が起きた。3基はいったん解体された後、同9月に現在の場所に移され、改めて組み立てられた。作業を請け負ったゼネコンは、タンク本体や部品に問題はないと報告。東電も完成後、約24時間の水張り試験を行った。

 3基は12年7~8月に汚染水の受け入れを終え、満水となった。今月、汚染水漏れが発生したのは1基で、残り2基では異常は見つかっていない。ただ、東電は同様の漏水が起きる可能性はあるとして、25日から2基の汚染水を別のタンクに移す。

--- 読売新聞(2013年8月24日 )



地番沈下によるひび割れ(東電提供)



タンク内部、底部、1枚の板でなくボルトで繋いでいる。(東電提供)










海水の放射能急増、1週間で8~18倍 福島第一の湾内(25.8.24)


東京電力は23日、福島第一原発の港湾内で採取した海水の放射性トリチウム(三重水素)の濃度が1週間で8~18倍に高くなったと発表した。1~3号機周辺の地下水汚染の発覚で、監視を強めた6月以降では過去最高。港湾外への放射能汚染の拡大が進んでいるとみられる。


タンクを調査する原子力規制委員会のメンバーら=23日、東京電力福島第一原発、原子力規制委提供

 東電によると、原発から約500メートル離れた港湾口で19日に採取した海水から1リットルあたり68ベクレルを検出。12日は検出限界未満だった。港湾内の4カ所でも52~67ベクレルと6月以降で最高だった。だが、いずれの値も国の基準は下回っている。
---朝日新聞(25.8.24)







瀬戸際の汚染水処理 福島第一上空ルポ(25.8.23)


原子炉を冷やした後の処理水が地上タンクから、三百トンも漏出する事故が起きた東京電力福島第一原発の上空を、本社ヘリ「おおづる」で飛んだ。


海側の地下トンネルからの高濃度汚染水漏れに加え、地上タンク群からは原子炉を冷やした後の汚染水漏れ。事故が続く東京電力福島第一原発=21日、福島県大熊町で、





 来るたびに森が削られ、タンク群があちらこちらに増えていく。主力は漏れが起きたボルト締めタンクだ。そこに二十二万トンもの高濃度のストロンチウムを含んだ処理水が入っている。

 一週間で完成するため、タンク増設には都合がいいが、継ぎ目が弱い弱点がある。新たに漏れの疑いのあるタンクも見つかった。対応を誤れば、破綻状態の汚染水処理は、まさに危機を迎える。

 上空約千メートルから、本社ヘリ「おおづる」で高濃度のストロンチウムを含む汚染水がタンクから漏れた東京電力福島第一原発の現場を見た。

 国際的な事故評価尺度で最悪のレベル7の事故が起きた敷地で、新たな事故が起き、五番目のレベル3と評価されようとしている。

 汚染拡大を防ぐため、周辺には土盛りがされ、遮水シートがかぶされていた。しかし、タンク群から数十メートルしか離れていない所に排水溝が見えた。溝に流れ込んでいれば、あっという間に堤防もない外洋に達する。

 現場では新たな事故に対応する一方、日々四百トン増える汚染水をためるタンク増設、海近くのトレンチ(地下トンネル)にたまる高濃度汚染水の漏出防止-。同時並行で危機対応を迫られる。小さく見える作業員たちの苦労を思った。

 帰りの機内で、作業員から半年前に聞いた話に仰天したことを思い起こした。

 「あのタンク、溶接していないって知ってました?」

 その話をきっかけに取材、漏れが起きたタンクは今後三年内に止水が甘くなって大改修を迫られ、東電の汚染水貯蔵計画の破綻は必至、と報じた。しかし、現実はもっと厳しかった。 
---東京新聞(25.8.23)








汚染水、直接流出か 海へ推計30兆ベクレル(25.8.22)


東京電力福島第1原発で地下水を通じて放射性汚染水が海へ流出している問題で、東電は21日、2、3号機のトレンチ(配管などが通る地下トンネル)に事故直後にたまった高濃度汚染水が、海に直接漏れている可能性が高いと発表した。これまで海に漏れた放射性物質の総量は、ストロンチウム90で最大10兆ベクレル、セシウム137で同20兆ベクレルと推計した。

 合計すると最大30兆ベクレルとなり、通常運転時の年間海洋放出基準(年間2200億ベクレル)の100倍を超える。東電が、事故直後の2011年5月から漏れ続けていると仮定し、原発の港湾内の放射性物質の濃度から試算した。

 東電はこれまで、汚染された地下水が流出していると説明してきた。しかし、汚染地下水だけではこれほど大量の放射性物質は説明が付かず、2、3号機のトレンチにたまった高濃度汚染水が、底部の砕石層などを通じて直接、海に漏れ出ていると推定している。

 東電は、流出源となっているトレンチ内の高濃度汚染水をポンプで吸い上げ、水処理施設を経由させてセシウムなどの放射性物質を除去することを計画している。処理した後は陸上でタンクで保管するという。

 東電は今月2日、トリチウム(三重水素)が地下水に混じって最大40兆ベクレル海へ流出したとの試算を公表している。
---毎日新聞(25.8.22)





2基で新たな漏えいか 福島第1原発のタンク(25.8.22)





福島第1原発で地上タンクから約300トンの高濃度汚染水が漏れた問題で、東京電力は22日、敷地内にある同じタイプのタンクを点検した結果、2基の底部表面に最大毎時100ミリシーベルトの高線量の箇所があるのを確認した。汚染水が漏えいした可能性もあるが、東電は「内部から汚染水がにじんだとみている。排水溝や海に流出したとは考えていない」としている。東電によると、新たな漏えいの可能性があるのは「H3」というタンク群にある2基で、いずれも原子炉を冷却した後の高濃度汚染水が貯蔵されている。高線量が計測された底部の接合部付近は乾燥した状態で、周辺に水たまりなどはなかった。タンク内の水位に目立った変化はないという。第1原発では19日に4号機山側の「H4」タンク群にある1基から汚染水が漏れているのが確認された。漏えい量は約300トンで、原子力規制委員会は国際的な事故評価尺度(INES)の暫定評価を8段階の下から4番目のレベル3(重大な異常事象)とする方向で検討している。   <汚染水の新たな漏えいの可能性がある東京電力福島第1原発の2基の地上タンク(①)。②は19日に汚染水漏れが確認された地上タンク=20日>
---産経新聞(25.8.22)












ストロンチウム流出、10兆ベクレル 地下水通じ海へ(25.8.21)


東京電力福島第一原発で地下水を通じて放射能汚染水が海に漏れ続けている問題で、東電は21日、海に漏れ出た放射性ストロンチウムは最大10兆ベクレル、セシウムは同20兆ベクレルとの試算結果を発表した。通常運転時の1年間の放出管理目標値(2200億ベクレル)の100倍を超える。ただ東電によると、国の基準である濃度限度は下回っているという。

 高濃度の汚染水が塞いだはずの坑道から1日10リットルほど直接海に流れている可能性もあるとして、22日から坑道内の汚染水をくみ出す。

 東電は、原発の港湾内の放射性物質の濃度から、ストロンチウムが1日に30億~100億ベクレル、セシウム137が40億~200億ベクレル流れ出ていると試算。事故直後の2011年5月から汚染水が地下水に漏れ出し続けていると想定すると、総放出量はストロンチウム90で10兆ベクレル、セシウム137は20兆ベクレルと見積もった。
---朝日新聞(25.8.21)











タンク汚染水漏れ、「レベル3」相当 福島第一原発(25.8.21)


東京電力福島第一原発で高濃度の放射能汚染水がタンクから漏れた問題について、原子力規制委員会は21日、国際原子力事象評価尺度(INES)で8段階の上から5番目の「レベル3」(重大な異常事象)に相当すると発表した。高濃度の汚染水が300トンと大量に漏れたことを重視し、レベル3が相当との見解を示した。

放射能汚染水が漏れているのが見つかった福島第一原発の汚染水保管タンク=20日、福島県大熊町


国際原子力事象評価尺度

 漏れた量300トンに含まれる放射性物質は24兆ベクレルと推計される。規制委が、この推計値を踏まえINESに基づいて放射性物質の総放出量を計算すると、レベル3に該当するという。

 規制委は19日、東電から少なくとも120リットルの汚染水が漏れているとの報告を受け、レベル1の「逸脱」にあたると暫定評価した。しかし、東電が20日、タンクから漏れた量を300トンに修正。これを受け、規制委が評価を見直していた。
---朝日新聞(25.8.21)









過去最大の漏水 福島第一原発(25.8.21)


過去最大の300トンの高濃度の放射能汚染水がタンクから漏れていた東京電力福島第一原発では20日、作業員が対策に追われていた=本社機から、河合博司撮影。漏れ出た所や原因はわからず、漏れ続けているとみられる。
---朝日新聞(25.8.21)







汚染水、打つ手なし 東電、説明一変「120リットル」→「300トン」


 東京電力福島第一原発敷地内のタンクから高濃度汚染水が推定300トン(ドラム缶1500本分)漏れたことが明らかになった。タンクから漏れた汚染水の量は過去最大。タンクのどこから漏れているかさえ特定できておらず、漏れは止まっていない。毎日400トン増え続ける汚染水をどう安全に保管するのか。打つ手がない。


相次ぐ汚染水漏れ
---朝日新聞(25.8.21)











24兆ベクレル漏洩か  福島第1原発(25.8.20)





東京電力福島第1原発の地上タンク周辺で汚染水の水たまりが見つかった問題で、東電は20日、タンクからの漏洩を認め、漏洩量は過去最大の約300トンに上るとの見解を示した。汚染水からはベータ線を出す放射性物質が1リットル当たり8千万ベクレルと極めて高濃度で検出された。漏れた放射性物質量は24兆ベクレルと推定される。 <写真は、汚染水が地上タンクから漏えいしていた東京電力福島第1原発=20日午後5時6分、共同通信社ヘリから>
---産経新聞(25.8.20)










1号機坑道のセシウム、2号機の10万分の1 福島第一(25.8.16)


東京電力福島第一原発の汚染水問題で東電は15日、1号機海側にある坑道内の汚染水から1リットルあたり計1万1600ベクレルの放射性セシウムが検出されたと発表した。

 2号機坑道の汚染水に比べて濃度が10万分の1程度なのは、タービン建屋から高濃度汚染水が流れ込んだ2、3号機の坑道と違い、1号機の坑道には津波で入り込んだ海水がたまっているためと考えられる。

 事故直後は同1490ベクレルだった。濃度が8倍近くになった理由について東電は、セシウムを含んだ雨水が流れ込んだためと説明している。

    ◇

 東京電力は15日、福島第一原発1、2号機海側の護岸地中に深さ5メートル近くまで鉄管を差し込み、真空ポンプで汚染水をくみ上げる作業を始めた。今後、鉄管を28本まで増やす計画で、最大で1日70トンのくみ上げを目指す。

 東電は汚染水の海への流出を防ぐために護岸の地中に遮水壁をつくったが、地下水位が急上昇し、9日には深さ2・5メートルの井戸からのくみ上げを始めていた。
---朝日新聞(25.8.16)









福島第一 大震災で70センチ地盤沈下 切迫 汚染水対策に支障(8.15)


 東京電力福島第一原発から汚染水が海に漏れる中、東日本大震災で敷地全体が約七十センチ地盤沈下したことが、大きな問題になっている。ほぼ均等に沈んだため、地下の設備に大きな損傷はないとされるが、高濃度汚染水の対策は、どれも海面との高低差を指標にして練られている。その基になる沈下した深さが、正確さに疑問符が付くためだ。 


 東電は地震後の二〇一一年、人工衛星を使って敷地の高さを調べ、全体が最大で約七十センチ沈下したことを確認。場所によって沈下した深さが異なる「不同沈下」だと、ひどい場合には耐震性が高い施設でも損傷しかねないが、幸いにも不同沈下による被害は報告されていないという。

 ただ福島第一では海面からどれだけ高いか低いかという値を基準に、収束作業のほぼ全てを練っている。東電は「約七十センチの沈下」を前提にしているが、人工衛星による沈下した深さの測定は、汚染水の対策に必要な正確さがあるわけではない。

 海への汚染水の漏出問題では、地下水位は海面から二~二・五メートルの位置にあり、汚染水がたまるトレンチ(配管などを収めた地下トンネル)の上部は同四メートル、汚染水の通り道になりそうな浅いトレンチ下の砕石層は同二・五メートル。図面上はこんな位置関係にあるとされる。

 だが、沈下した深さが正確でないと、トレンチや砕石層が地下水に浸るなど、作業の前提が狂うことになる。

 建屋地下にたまる汚染水の漏出防止対策にも影響が出る。

 汚染水の水位を、地下水位より少し下に維持していれば、地下水が建屋に入り込もうとする力の方が少しだけ勝り、地下水の流入は抑えつつ、汚染水は建屋外に出ない-との方法で管理ができる。

 沈下した深さが正確に分からず、建屋と地下水の関係が実態とずれれば、大量の地下水流入で、汚染水がどんどん増えるという事態を招きかねない。

 このほか、地盤沈下により、建屋とトレンチ、トレンチ同士の継ぎ目などが損傷し、汚染水が漏れ出している恐れもある。

 建屋も海水配管トレンチも、それ自体の耐震性は高いが、ケーブルが入った小さなトレンチとの接合部などについては、東電も「損傷が起きている可能性は否定できない」と認識している。
---東京新聞(25.8.15)















2号機原子炉格納容器(PCV)内部再調査結果、黒く焼けた跡(25.8.12)


東京電力は、とうとう2号機の台座検査ビデオリリースしたこれまでにマスコミ与えられた最初画像とは大きな違いがある。撮影は、制御ダウンレール台座近くカメラ移動し、黒く黒焦げなった様子が判明した。レールもはや台座接続されておらず側面移動しているようだ


2号機の格納容器内の台座焼け焦げた跡


2号機の格納容器内の制御レールに沿って台座に近づいた画像



燃料棒ドライブレール


---シンプリファイインフォ(25.8.14)










福島第一の廃炉実施計画を認可…規制委(25.8.14)


原子力規制委員会は14日、東京電力がまとめた福島第一原子力発電所の廃炉工程を安全に進めるための実施計画について認可した。

 漏出した汚染水の対策などが最優先事項として掲げられた。今後は廃炉作業を進めるうえで何らかの問題が生じると懸念される場合、規制委が計画の変更命令を東電に出せるようになった。

 改正原子炉等規制法に基づき、規制委は昨年11月、通常の実用炉に比べて国の管理を強める「特定原子力施設」に初めて同原発を指定。作業員の被曝(ひばく)管理や安全確保などの対策をまとめた実施計画の作成が義務づけられ、東電は同12月に実施計画を提出した。

 規制委は専門家を加えた検討会で議論し、東電に求めた修正が反映されたとして、この日の定例会で「妥当」と判断した。田中俊一委員長は「今後も色々なことが起きるたびに実施計画を見直す」と述べた。今後、規制委は同原発の検査態勢を強化する。

 東電の実施計画は、政府が今年6月にまとめた改訂廃炉工程表の内容を踏まえ、汚染水の流出問題への対応策を充実させたのが特徴。汚染水対策のほか、使用済み燃料の燃料プールからの取り出しを最優先事項に位置づけた。汚染水を巡っては、東電の不十分な広報体制も問題になっており、実施計画には情報公開の促進も加えた。

---  読売新聞(2013年8月14日











超高濃度汚染水210トン=福島第1、セシウムなど-東電(25.8.14)


 東京電力福島第1原発2号機タービン建屋海側のトレンチ(ケーブルなどの配管用トンネル)で採取した水から放射性セシウムが1リットル当たり23億5000万ベクレル検出されるなどした問題で、東電は14日、滞留している汚染水は約210トンと推定されると発表した。
 同原発では放射性物質で汚染された地下水が拡散し、海へも流出している。汚染源の一つとしてこのトレンチが指摘されているが、実際に地中に漏れているかは分かっていない。
---時事ドットコム(2013/08/14)










第1原発の汚染水本格くみ上げへ 東電、海側に新設備(25.8.14)


東京電力は14日、福島第1原発の汚染水が海へ流出するのを防ぐため、1、2号機の海側に新たなポンプを設置、地下水のくみ上げを15日から本格化させる。真空ポンプで地下水を強制的にくみ上げるのが特徴。

 新たな設備は「ウェルポイント工法」と呼ばれ、護岸沿いの地中(海から約22メートル)に長さ4・6メートルの鉄管を2メートル間隔で28本設置する。設置が終わった鉄管から順次、くみ上げを始める。18日に設置完了の見込みで、28本が本格稼働すると1日のくみ上げ量は約70トンとなる。(共同)
---東京新聞(25.8.14)











汚染水流出続く恐れ、対策後も1日12~35t(25.8.13)


東京電力福島第一原子力発電所から汚染水が海に流出している問題で、東電は12日、当面の緊急対策を完了しても、1日12~35トンの流出が続くとの試算を、原子力規制委員会の検討会に報告した。

 流出前に地下から汚染水をくみ上げる作業を9日に始めたが、実際に流出量が減ったかどうかはまだ確認できていない。

 同原発の原子炉建屋周辺には、1日1000トンの地下水が流れ込んでいる。このうちの300トンが、事故直後に漏れた極めて濃度の高い汚染水と混じり、海に流出している。東電はこの汚染水の流れを地中でせき止めるため、護岸近くの地盤を薬剤で固める一方、井戸を掘って、くみ上げる作業に着手した。

 東電によると、9日からのくみ上げ量は1日約24トン。護岸近くでは、汚染水の地下水位はまだ下がり始めていない。東電は最終的に井戸を3か所に増設し、くみ上げ量を計140トンまで増やすことが必要との試算を示した。ただ、その場合でも地盤を固めきれない部分が残り、流出は完全には止まらないという。

---読売新聞(2013年8月13日)









福島第1原発:汚染水流出 福島、隣県漁業者の怒りと苦悩(25.8.13)


東京電力福島第1原発でくみ上げが始まった放射性汚染水の問題が、福島県や隣県の漁業者をさいなむ。東日本大震災と原発事故から2年5カ月余り。ずっと操業再開に傾注してきただけに、今ごろになって東電が海への流出を認めたことに「風評被害が助長される」「努力が水の泡。痛恨の極みだ」と激しい怒りが噴き出す。いつになれば心置きなく出漁できるのか−−。


水揚げを終え、次の操業への準備に取り組む白井邦夫さん(右)=宮城県亘理町の荒浜漁港で2013年8月9日

 沿岸漁業の自粛が続く福島県。2012年6月に試験操業を始めた相馬双葉漁協(相馬市)は9日、9月に予定していたシラス漁などの試験操業を延期する方針を固めた。組合員から「風評被害に拍車がかかる」などの意見が相次いだため。約1年かけて対象魚種を計16種類に広げ、出荷にこぎつけた。佐藤弘行組合長(57)は「本格操業に向け努力を続けてきた漁業者にとって痛恨の極み」と悔しさをにじませる。

 同じ9月に初の試験操業を始めるはずだった、いわき市漁協も延期方針を決めた。組合員の吉田康男さん(46)は、汚染前の地下水をくみ上げて海に流す汚染水対策を検討中の国に注文がある。「風評被害で努力が水の泡。国の責任で流すなら、風評被害対策も国の責任で取り組むべきだ」と強調した。
---毎日新聞(25.8.13)








 汚染水保管、破綻の恐れ  タンク設置場所に限界も(25.8.12)


放射性物質に汚染された地下水が1日約300トン海に流出しているとの試算が出た福島第1原発で、東京電力は流出を防ぐ緊急対策として海側敷地で地下の汚染水のくみ上げを始めた。くみ上げた水は最終的には地上タンクに保管するが、タンクの設置場所には限界があり、汚染水の増加が続けば保管計画は破綻しかねない。


汚染水を保管するタンクの増設エリア=6月、福島県大熊町の福島第1原発

 原子炉の冷却に使った水が建屋地下にたまり、そこへ地下水や雨が流れ込んで放射性物質を含んだ汚染水となる。東電は、建屋内の汚染水を回収して塩分や放射性セシウムを取り除いた上で、一部を再び冷却に使用、残りを地上タンクで保管している。

 6日時点の地上タンクの総容量は約39万トンで、既に約33万トン入っている。現状で汚染水は毎日約400トンずつ増え、東電は2016年度までに約80万トンに容量を増やす計画だが、9日に始まった緊急対策で、タンクに保管する汚染水が増えることになった。

 1、2号機の海側でくみ上げた汚染水は、トレンチ(地下道)を通じて2号機タービン建屋に送る。その後はセシウムを除く処理を経て地上タンクで保管する。8月中旬には本格的なくみ上げが始まり、その量は1日約100トンに上る見通し。3、4号機の海側でも同様の計画があり、くみ上げた汚染水を保管するタンクがさらに必要になる。

 東電の 尾野昌之 (おの・まさゆき) 原子力・立地本部長代理は「すぐにタンクがなくなる状況ではない」と説明するが、4月には約6万トンの容量があった地下貯水槽が水漏れで使えなくなり、タンクの増設を前倒し。敷地内はタンクが林立し、新たな設置場所確保のために林を切り開く厳しい状態になっている。

ーーー共同通信(25.8.12)











福島第1原発:規制委、1号機の調査を指示 汚染水問題(25.8.12)


東京電力福島第1原発2号機東側の護岸から放射性汚染水が海へ流出している問題で、原子力規制委員会は12日、1号機東側の護岸でも高濃度の放射性物質が検出されたとして、護岸周辺の地中にある1号機のトレンチ(配管などが通る地下トンネル)の調査を東電に指示した。地下水の「汚染源」とみられる2号機トレンチ内に残る高濃度汚染水が、1号機のトレンチに移動している可能性がある。規制委は23日に現地調査することも決めた。



拡大する福島第1原発の汚染水

 この日、規制委の作業部会が開かれ、1号機東側の護岸に掘った観測用井戸で10日に採取した水からトリチウム(三重水素)を1リットル当たり3万4000ベクレル検出したことが東電から報告された。3、4号機東側の護岸での検出値1500〜210ベクレルと比べて高く、規制委の更田豊志委員は「1号機の前でも高濃度の放射性物質が検出されたことは重く見ざるを得ない」との見方を示した。


汚染水の問題が深刻化する福島第1原発。左上が1号機原子炉建屋、その手前が2号機原子炉建屋=福島県大熊町で2013年7月9日、本社ヘリから中村藍撮影

 東電によると、1号機トレンチには低濃度の汚染水(放射性セシウム137が89ベクレル)が残されているのが分かっているが、最後に調査したのは昨年12月で、最近の濃度は把握していない。規制委は2号機から1号機方向に延びるトレンチを通じて高濃度汚染水が移動している可能性もあるとみて、1号機トレンチ内の水の再検査と周辺に井戸を掘ってモニタリング調査をするよう指示した。
---毎日新聞(25.8.12)











福島第一、作業員10人に放射性物質の汚染確認(25.8.12)


東京電力は12日、福島第一原子力発電所の20~50歳代の男性作業員10人に、放射性物質による身体汚染が見つかったと発表した。

 同原発では、作業員の熱中症対策のため、作業拠点の免震重要棟前で水を噴霧している。10人は移動用のバスを待っている間、この霧を浴びた可能性が高く、東電は、霧に放射性物質が混じっていたとみて原因を調べている。

 噴霧装置は敷地西側にある浄水場の水を使っているが、浄水場の水からは放射性物質は検出されなかった。

 東電によると、同日午後0時半頃、同棟前にある放射性物質の測定器で、周辺の空気が汚染されているのを示す警報が出た。その後、作業員10人が同原発を出ようとして検査を受けた際、頭や上半身の表面に汚染が確認された。内部被曝(ひばく)はなかった。

 同棟前では、汚染が少なくなったため、防護マスクなどの着用は義務づけられていない。

---読売新聞(2013年8月12日)










タービン建屋東側における地下水および海水中の放射性物質濃度の状況等について(25.8.7)


1-2号機取水口間の排水計画
平成25年8月9日撮影東京電力株式会社
集水ピット(南) ノッチタンク水タンク
集水ピット(南)





1・2号機取水口間の護岸地盤改良工事の進捗状況

7月8日より地盤改良を開始し、現在、10班の地盤改良機により実施中
(作業時間:19時~翌7時)
海側(114本):7月31日完了、海側(114本):8月9日完了



地盤改良(薬液注入)施工手順


---東電提供(25.8.7)





流出防止の護岸工事完了  福島第1の1、2号機(25.8.9)

東京電力は9日、福島第1原発で汚染水の海洋流出を防ぐため、1、2号機の護岸地中に水ガラスと呼ばれる薬剤を入れて固める地盤改良工事が完了したと発表した。付近の地下水からは高濃度の放射性物質が検出されており、東電は9日午後、福島第1原発1、2号機の海側で、地中の汚染水をくみ上げる作業を始めた。 <写真は、汚染水のくみ上げ準備が進む東京電力福島第1原発の作業現場(中央)=9日午前10時40分、共同通信社ヘリから>
---産経新聞(25.8.9)









【汚染水1日300トン流出】無責任な政府の試算 「喫緊の課題」だが対策なし?(25.8.8)


 政府は東京電力福島第1原発の敷地内から毎日300トンの汚染水が海に流出しているとの試算を初めて明らかにした。7月に海洋流出を認めた東電は、護岸の改良工事や井戸からの水のくみ上げなど対策を講じているが、汚染水の流れを止める決定的な策は今のところなく、住民の不安や新たな風評被害につながっている。

 ただ今回の政府の試算は根拠が乏しく、流出しているとされる水にどの程度の放射性物質が含まれているかを考慮しない試算は無責任だ。

 政府が根拠としたのは、東電が原発の海側敷地で9日から始める地下水のくみ上げ量。東電は1、2号機の海側敷地の地下水位上昇を受け、敷地に井戸を掘り1日100トンの地下水をくみ上げる。ほかに2カ所掘る予定で、政府は1カ所のくみ上げ量を単純に3倍して「海への流出量は1日300トン」とした。

 港湾付近の構造は複雑で、流出量を推計するには継続的な地下水位の計測と分析が必要だ。東電は地下水位に加え、港湾内のモニタリングの結果を継続的に公表しているが、政府がこうしたデータを分析した形跡はない。

 安倍晋三首相は「国民の関心が高く喫緊の課題だ」と、国が積極的に対策を講じていく姿勢を強調した。どうやって海洋流出を止め、敷地内にたまり続ける膨大な汚染水をどう処理するのか。具体的で実効性のある対策を打ち出さなければ、首相の言葉は単なる人気取りでしかない。

ーーー共同通信(25.8.8)










島第一の汚染地下水、地中壁越え再び海に流出(25.8.10)


 東京電力福島第一原子力発電所で汚染された地下水が海に流出している問題で、東電は10日、汚染水をせきとめるため地中に作った壁の上から、地下水が海に流出していることを確認したと発表した。
 壁は、地表から約180センチの深さの地中が上端となっているが、壁に近い陸側で汚染水の水位を調べたところ、壁より約60センチ高いことが判明したという。

 東電は、汚染された地下水の海への流出を止めるため、7月から護岸に特殊な薬を入れ、地中に壁を作る工事を始めた。しかし工事の後、地下水の水位が上昇しており、壁を乗り越えて海に地下水が流出する可能性が指摘されていた。

--- 読売新聞(2013年8月10日)










放射能汚染水くみ上げ開始 やっと防止策 福島第一原発(25.8.10)


 東京電力福島第一原発で放射能汚染水が海に流れている問題で、東電は9日、流出を防ぐために岸壁近くの井戸から汚染水のくみ上げを始めた。東電が海への流出を認めてから3週間近くたって、ようやく着手した。


福島第一原発地下水の流れと汚染の概念図

 2号機タービン建屋東側に新たに掘った井戸から、同日午後8時時点で約13トンくみ上げた。しかし、地中の汚染水をすべて回収できるわけではない。東電は今後、井戸を増設してくみ上げる量を増やす。

 くみ上げた汚染水は、タービン建屋と岸壁の間の坑道に移す。坑道は建屋とつながっており、建屋にたまっている汚染水とともに放射性物質を除去し、敷地内のタンクにためる。汚染水が増えることで、管理がさらに難しくなる。
---朝日新聞(25.8.10)








汚染地下水くみ上げ開始=流出防止、1日100トン目標-福島第1原発・東電


東京電力福島第1原発で汚染された地下水が海に流出している問題で、東電は9日、1、2号機の取水口間の護岸の内側に掘った穴(直径、深さ各2.5メートル)に設置したポンプで汚染地下水のくみ上げを始めた。1時間当たり10.8トンをくみ上げることができるという。


 経済産業省は、1~4号機の取水口間の護岸から1日計300トンの汚染地下水が流出しているとみている。東電は今後、護岸から25メートルの位置に細い鋼管を2メートル間隔で約30本差し込んで地下水を吸い上げ、最大で1日100トンの水を減らす計画。
 東電によると、くみ上げ作業は9日午後2時10分開始。穴に設置したポンプから10トンと35トンの二つのタンクを経由し、2号機タービン建屋につながるトレンチ(ケーブルなどの配管用トンネル)に移送して保管する。タンクの容量などをみながら、24時間態勢で断続的にポンプを運転する。同日午後8時までに13トンの地下水をくみ上げた。
 同日までに、海洋流出を止めるため1、2号機取水口間の護岸内側の地中に薬剤(水ガラス)を注入して土壌を固め、山側からの地下水の流れををせき止めた。固めた土壌の手前で地下水位が上昇しているため、くみ上げて水位を下げる。
ーーーー時事ドットコム(2013/08/10)





東京電力が汚染水のくみ上げを始めた福島第1原発=9日午前、共同通信社ヘリから















汚染水、1日300トン海へ…経産省が推計(25.8.7)


東京電力福島第一原子力発電所から汚染した地下水が海に流出している問題で、経済産業省は7日、汚染水の流出量は1日で300トンに達するとの推計を公表した。

 安倍首相はこの日の原子力災害対策本部の会議で「(汚染水対策は)東京電力に任せるのではなく、国としてしっかり対策を講じる」と述べ、茂木経済産業相に対し、早期の流出防止に向け、東電を強く指導するように指示した。

 経産省は8日に開く汚染水処理対策委員会で、今後の対応の優先順位などを協議する。さらに2014年度予算の概算要求に、汚染水対策の関連研究費を盛り込む。東電の対応が後手に回り、汚染水問題解決のめどが立たないことから、国が予算を投入し、積極的に関与する方針を明確にする。

--- 読売新聞(2013年8月7日 )



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