福島第一原発の現状・最新情報

 
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凍土壁「海側先行で」計画了承…今月中にも開始(28.3.4)

 東京電力福島第一原子力発電所の汚染水対策の柱となる「凍土壁」について、原子力規制委員会の検討会は3日、海側の地盤を先に凍らせるとした東電の計画をおおむね了承した。

 早ければ、東電は今月中にも凍結作業を始める見通しだ。

 凍土壁は、1~4号機の建屋の周囲に約1500本の凍結管を埋めて地盤を凍らせ、地下水の建屋流入による汚染水増加を抑えるのが狙い。計画では、全長約1・5キロ・メートルの凍土壁のうち、まず海側の約700メートルと山側の一部の凍結を先行させ、その後、段階的に残りを凍結させる。

 東電は、凍結開始から1か月半程度で、汚染水の増加を抑える効果が表れるとみている。現在、汚染水の増加量は1日約550トンだが、海側の凍土壁が計画通りに機能し始めれば、約270~330トンに減るという。凍土壁全体が完成すれば、数十トン程度になると説明している。
---読売新聞(28.3.4)




廃炉完了まで道遠く 福島第1原発(28.2.16)

 事故発生からまもなく5年、廃炉作業が続く東京電力福島第1原発の原子炉建屋。左から1号機、2号機。その右は建屋上部のがれき撤去がほぼ終わった3号機=15日午後
 事故発生からまもなく5年を迎える東京電力福島第1原発構内に現れたキツネ=15日午後、福島県大熊町

 事故発生から5年を迎える東京電力福島第1原発を15日、共同通信記者が取材した。構内のほとんどの区域では放射線量の低下により全面マスクを装着せずに済むようになったが、原子炉建屋周辺は依然として線量が高く厳重な被ばく管理が必要な状態。最大40年とされる廃炉完了が計画通りに進むのかは不透明だ。

 東電福島第1廃炉推進カンパニーの増田尚宏最高責任者は「教科書にも出てこない問題に取り組んでいる以上、何年かかるか分からない部分もある。ただ、目標を掲げ、それに向けて知恵を絞ることは重要だ。30~40年で仕上げることを目標に仕事を進める必要がある」と強調した。
ーーー産経新聞(28.2.16)




福島原発の最新画像、防御服不要のエリア広がる(8.2.15)



2015年11月撮影 福島第一原子力発電所 全景


左から1号棟 2号棟


汚染水のタンク群


原子炉建屋


放射線を防ぐモルタル吹き付け工事


マスクをしている作業者


防御服が不要のエリアが広がりジャンパー服であるく作業員

ーーー産経新聞(28.2.15)





福島第一原発の凍土壁 下流側先行し運用開始へ(28.2.16)

東京電力福島第一原子力発電所の汚染水対策の柱として建設された「凍土壁」は、汚染のリスクを巡る原子力規制委員会との見解の隔たりから、運用開始のめどが立たない事態となっていました。このため東京電力は、規制委員会の指摘に沿う形で計画を見直し、凍土壁はようやく運用開始に向けて動き始める見通しとなりました。

「凍土壁」は、汚染水が増える原因となっている福島第一原発の建屋への地下水の流入を抑えるため、1号機から4号機の周囲の地盤を凍らせて地下水をせき止めるもので、今月、すべての設備が完成しました。
東京電力は、より効果が大きい建屋の上流側を先に凍らせるとしていましたが、原子力規制委員会は、地下水の水位が下がりすぎると建屋内の汚染水が漏れ出すおそれがあるとして、下流側から凍らせるよう求め、凍結開始のめどが立たない状態が続いていました。
こうしたなか、東京電力は、原子力規制委員会の指摘に沿う形で、下流側を先に凍らせ、上流側については地下水の水位を見ながら段階的に凍らせるとした、新たな計画を示しました。
そのうえで、地下水の水位が下がりすぎた場合は、水を注入して水位を上げたり、凍結を止めたりするなどして、リスクを抑えるとしています。
この計画に対して規制委員会側も、確認すべき点は残っているとしながらも異論は出ず、凍土壁はようやく運用開始に向けて動き始める見通しとなりました。
しかし、凍結開始から完成まで8か月かかるため、当初は来月中としていた完成の時期は大きくずれ込むことになります。
東京電力福島第一廃炉推進カンパニーの増田尚宏代表は「凍土壁は地元の皆さんの関心も高く、心配をかけないよう着実に進めていきたい」と話しています。
ーーーNHK(28.2.16)




汚染水「凍土壁」海側から凍結へ…東電方針転換(28.2.16)

京電力福島第一原子力発電所で汚染水対策として進められている「凍土壁」について、東電は15日、建屋の山側から凍結するとしていたこれまでの方針を転換し、まず海側を中心に凍結する方針を原子力規制委員会の検討会で明らかにした。

 「山側から凍結させても安全かどうか十分に確認されていない」として、海側からの凍結を求めていた規制委の指摘に従った形だ。

 同原発では山側から海側へ大量の地下水が流れている。地下水の一部は建屋に流れ込み、汚染水が増える原因となっている。凍土壁は、建屋周囲の地中を凍らせ、こうした地下水の流入を防ぐ狙いがある。

 東電は当初、山側で凍土壁を完成させ、地下水を遮る計画だったが、規制委は「地下水位が低くなり過ぎた場合、建屋内の汚染水の水位の方が高くなり、汚染水が外に漏れ出す恐れがある」と懸念し、影響の少ない海側から凍結するよう求めていた。
---読売新聞(28.2.16)





凍土壁「関心ない」…規制委長、浄化し放出主張(28.2.14)

 原子力規制委員会の田中俊一委員長は13日、東京電力が福島第一原子力発電所で汚染水対策の柱の一つとして進めてきた「凍土壁」計画について、「あまり関心はない。(完成しても)水の問題は解決しない」と述べ、改めて汚染水は浄化処理して海に放出すべきだとの考えを示した。

 同原発の廃炉作業を視察した後に、報道陣の取材に答えた。

 凍土壁は、原子炉建屋に流れ込んで汚染水の発生源となっている地下水を防ぐため、建屋の周囲の地中に作る氷の壁。今月9日には凍土壁を作るための配管などの設置工事が完了した。凍結開始には規制委の認可が必要で、15日に開かれる規制委の有識者会合で認可について話し合われる。

 田中委員長は「汚染水を浄化処理して海に捨てるという持続性のある形を作らないと廃炉は進まない」と述べた。
---読売新聞(28.2.14)





燃料取り出しがリスク低減 規制委員長が福島原発視察(28.2.13)

 
東京電力福島第1原発を視察する原子力規制委の田中俊一委員長(手前)=13日午後
 東京電力福島第1原発の食堂を視察する原子力規制委の田中俊一委員長=13日午後

 東京電力福島第1原発事故から5年を迎えるのを前に、原子力規制委員会の田中俊一委員長が13日、第1原発を視察した。約1年ぶりの視察となる田中氏は終了後の記者会見で、敷地の放射線量低減や、作業員の休憩施設の整備など労働環境の改善を評価した上で「使用済み燃料プールからの燃料取り出しが最もリスク低減につながる」と指摘した。

 経済産業省や東電が、汚染水抑制対策として2015年度内の本格運用を目指す「凍土遮水壁」については「あまり関心がない。処理した水は海に捨てるという持続性のあるスタイルをつくらないと廃炉は進まない。汚染水を少し減らしても問題解決にならない」と疑問を呈した。
ーーー産経新聞(28.2.13)






放射線量は依然高く 津波や水素爆発の爪痕(28.2.12)

震災当時のままの姿が残る事務本館の内部=福島第1原発で2016年2月12日午後0時3分、森田剛史撮影
新たな汚染水のタンク設置工事をする作業員ら=福島第1原発で2016年2月12日午前11時14分、森田剛史撮影

 東日本大震災から5年を迎えるのを前に、毎日新聞は12日、事故を起こした東京電力福島第1原発に入った。炉心溶融した1〜3号機周辺は依然として放射線量が高く、4年11カ月経過した今も、津波や水素爆発の爪痕が残る。
4号機の使用済み核燃料プールから核燃料の回収が終わり、全面マスクを着用せずに作業できるエリアが拡大するなど廃炉作業には一定の進展が見られた。しかし、水素爆発があった3号機周辺では鉄骨をむき出しにした施設が今も残る。

 事故前の拠点だった事務本館周辺は放射線量が高く、手つかずのまま。内部は当時の地震のためか天井に穴が開き、ロッカーなどが置き去りにされたままだった。【鳥井真平】
ーーー毎日新聞(28.2.12)





凍土遮水壁完成、福島第1原発(28.2.9)


凍土遮水壁の配管=8日(古厩正樹撮影)
凍土遮水壁の配管=8日(古厩正樹撮影)キヤノン EOS-1D X:EF70-300mm F4-5.6L IS USM

 東京電力は9日、福島第1原発の汚染水対策として、建屋周辺の土壌を凍らせて地下水の流入を防ぐ「凍土遮水壁」の設置工事が完了したと発表した。

 建屋周囲に設置した配管に冷却材を循環させれば地盤を凍結できるが、実効性をめぐって原子力規制委員会で議論が続いており、政府と東電が目標としていた2015年度中の本格稼働ができるかは不透明な状況だ。
ーーー産経新聞(28.2.9)





運用めど立たず…福島第一の「凍土壁」工事終了(28.2.9)

 東京電力は9日、福島第一原子力発電所の1~4号機建屋周囲の土壌を凍らせ、地下水が建屋に流れ込むのを防ぐ「凍土壁」の工事を終えた。

 これで凍結を始める準備は整ったが、原子力規制委員会は「凍土壁を安全に運用できるか十分に確認できていない」として凍結を認可しておらず、運用開始のめどは立っていない。

 同原発の敷地では、山側から海側に向かって大量の地下水が流れている。地下水の一部は、溶け落ちた燃料が残る建屋に流入、汚染水が増える原因になっている。地下水の流入を減らすため、東電は1~4号機建屋の周りに凍結管約1500本を埋設して零下30度の冷却材を流し、全長約1・5キロ・メートルの氷の壁をつくることにした。工事は2014年6月に始まり、国費約345億円が投じられた。

 凍土壁は汚染水対策の柱とされ、建屋近くの井戸から地下水をくみ上げる「サブドレン計画」などと合わせ、建屋への地下水流入量を来年度中に1日100トン未満に減らすことを目指す。
ーーー(28.2.9)




増える汚染水、建屋内部手つかず(28.2.6)

「廃炉作業は、何とか1合目くらいにいけた」。東京電力福島第1原発の小野明所長は、こう語ってみせた。「1F=イチエフ」(同原発)の構内は、作業環境こそ確かに改善していた。しかし、汚染水は増え続け、溶け落ちた燃料の位置も分からない。建屋内部の汚染源に迫る本当の意味での「廃炉作業」はまだ始まってさえいない。日本記者クラブ取材団として1月26、27日に現状を見た。
3号機の原子炉建屋。使用済み燃料プールのある階(上端)まではがれきが片付いたが、北側は天井が崩れたまま残った部分も=福島県の福島第1原発(代表撮影) 本紙記者が見た福島第1原発の今 増える汚染水、建屋内部手つかず

 発電所の正門から原子炉建屋までの距離は1キロ余り。正門を入ってすぐの入退域管理施設で手渡されたのは、医療用マスクと綿手袋、靴カバーに線量計のみだった。驚くほど軽装で、桜並木の構内道路を歩いた。昨年12月から、この装備で歩けるようになったという。

 構内では除染作業が急ピッチで進められている。土が露出している部分にモルタルを吹き付け、放射線量を大幅に減らしている。敷地の一部では防護服を使用しないで作業ができるよう、1月22日に原子力規制委員会に変更申請したという。取材中、同行した東電担当者は線量の低減具合を何度も力説していた。

 防護服とゴーグル、半面マスクなどを身に着け、高台から原子炉建屋に近づくと、線量は一気に毎時200マイクロシーベルトに。5時間ほどで、一般人の年間被ばく限度を超える計算だ。1、2号機の排気筒の周囲には、高線量で手が付けられないがれきが散乱している。東電担当者は「ベントによって放射性物質が多量についたとみられる」と説明した。

 2017年度から使用済み核燃料を取り出し始める3号機は、燃料プール表面までがれきを片付けたものの、建屋北側は天井が崩れたまま。内部は、詳しく見られなかった。

 4号機建屋に隣接する使用済み燃料の共用プールには、6726体もの燃料が保管されており、空きはわずか1%。燃料を金属容器に入れて空気で冷やしながら保管する「乾式貯蔵」の設備も28基あり、1412体が入っている。設備は50基まで増やす計画だ。

 1日300トンも地下水が建屋に入り込むため、汚染水は増え続けているという。放射性物質の除去装置を駆使しても、取り切れないものがあるため、貯蔵能力千トンクラスの汚染水貯蔵タンクも増加の一途をたどる。既に910基あり、2~3日に1基増設しないと間に合わない計算だ。「当面は、タンクにためてこぼさないというのが使命」(小野所長)となる。

 東電は地下水バイパスや凍土壁といった対策工事の現場も公開。地下水位を下げすぎると建屋内部の汚染水が周辺へ逆流する危険性もはらんでおり、コントロールは容易ではない。

 何をもって廃炉完了とするのか。小野所長に、こんな素朴な質問をぶつけた。返ってきた答えは「リスクを小さく固めて、管理した形で遠ざけること」。その上で、こう強調した。「1~4号機の周囲や海側など、放射性物質のリスクはかなり限定的になった。そういった意味での廃炉は進んでいる」

ーーー福井新聞(28.2.6)





福島第1原発事故 被災者糖尿病リスク 事故後、6割増 南相馬・相馬(28.2.7)

東京電力福島第1原発の事故後、福島県南相馬市と相馬市の住民が糖尿病を発症するリスクは、事故前より最大6割も増えたとする研究結果を、英インペリアル・カレッジ・ロンドン公衆衛生大学院や東京大などのチームが英医学誌に発表した。原発事故に伴う生活習慣や職場など生活環境の変化が影響したとみられる。被災住民の生活習慣病の長期リスクが確認されたのは初めて。

 調査は、南相馬、相馬両市の住民延べ約2万人が対象。採血や問診などの健診データを使い、原発事故が起きた2011年から14年までの年ごとに、生活習慣病の糖尿病や高脂血症、高血圧を発症した住民の割合が、事故前の08〜10年の3年間と比較してどう変化したか解析した。

 その結果、原発事故に伴い仮設住宅などに避難した住民が糖尿病を発症する割合は、事故前より13年は55%、14年は60%それぞれ増加。避難していない住民でも13年は33%、14年は27%増えていた。

 高脂血症の発症割合についても、避難住民は13年30%、14年20%それぞれ増加。避難していない住民も13年は12%、14年は14%増えていた。高血圧患者の割合は事故前後で大きな変化はなかった。

 調査した東大の坪倉正治医師は「脳卒中や心筋梗塞(こうそく)、がんの発症につながる糖尿病が増えているのは大きな問題。生活環境が変化し、糖尿病など生活習慣病になりやすい住民への対策が急務だ」と指摘する。【河内敏康】
ーーー毎日新聞(28.2.7)





福島第1原発事故 汚染ごみ、分散保管容認 基準以下で指定解除 環境省(28.2.5)

東京電力福島第1原発事故で発生した1キロ当たり8000ベクレル超の放射性物質を含む指定廃棄物の処分を巡り、環境省は4日、茨城県と一時保管をしている同県内14市町に分散保管継続を容認する方針を示し、地元側と合意した。東日本大震災から間もなく5年、環境省は発生量の多い茨城など5県に1カ所ずつ堅固な処分場を造って集約する方針を転換し、現実的な解決策を選んだ。

 井上信治副環境相は会合後、残る宮城、栃木、群馬、千葉の4県についても「1カ所集約の方針は維持するが、それぞれ事情や要望が異なる。丁寧に話を聞きながら対応を検討したい」と述べ、状況次第で柔軟に応じる可能性も示唆した。

 一方、環境省は、指定解除の手続き方針も公表した。自然減衰によって濃度が1キロ当たり8000ベクレル以下になった場合、環境相が解除し、市町村などが一般ごみと同様に処理できる。処理費用は国が負担する。指定廃棄物を保管している全自治体に適用する。

 環境省は茨城県との会合で、県内の指定廃棄物計約3500トンのほとんどが14市町15カ所の公的な施設で保管されていることなどから分散保管容認を伝達。その上で、国が費用負担し、保管場をコンクリート壁で囲うなど安全対策の強化▽国による住民説明会の実施▽地域振興・風評被害対策−−を提示し、地元側からは大きな反対意見は出なかった。【渡辺諒、玉腰美那子
---毎日新聞(28.2.5)





汚染水一進一退、放射線量は低下…福島第一の今(28.2.3)

 東日本大震災から5年を迎えるのを前に2日、事故が起きた東京電力福島第一原子力発電所に入った。
震災による事故発生から5年を迎える今も、崩壊した建屋がそのまま残る3号機(地図の《1》から)(2日、福島第一原発で)=沼田光太郎撮影 震災による事故発生から5年を迎える今も、崩壊した建屋がそのまま残る3号機(地図の《1》から)(2日、福島第一原発で)=沼田光太郎撮

 昨年5月に完成した9階建て大型休憩所の7階(高さ約30メートル)窓から敷地を見渡すと、除染や解体に向けた作業が続く1~4号機建屋の手前に、70万トン以上の汚染水を貯蔵した約1000基のタンク群が広がっていた。

汚染水の貯蔵タンクが並ぶ(地図の《2》から)(2日、福島第一原発で)=沼田光太郎撮影 汚染水の貯蔵タンクが並ぶ(地図の《2》から)(2日、福島第一原発で)=沼田光太郎撮影
 敷地内では、汚染された表土を除去して舗装する工事が進んでおり、全般に放射線量が下がっている。正門に近い作業員用の大型休憩所周辺では、簡易マスクと手袋をつけるだけで、記者も防護服を着用せずに歩けた。防護服は敷地内の広い範囲で必要だが、顔全体を覆う防護マスクは敷地の約9割で不要となり、作業員の負担が減った。

 対照的に、除染が手つかずの施設や、事故の爪痕も残る。タンク群などがある海抜35メートルの高台から車で坂道を下り、同10メートルの4号機周辺の建物に近づくと、壁には震災で押し寄せた津波の跡が黒く残っていた。

 昨年10月に完成した「海側遮水壁」が見えた。護岸に多数の鋼管を打ち込んだ結果、汚染地下水の港湾への流出は減ったが、地下水の水位は上がった。地下水は、くみ上げて一部を建屋に戻しており、汚染水の総量が増える結果を招いた。今後、タンクを約3万トン分、増設し、土壌を凍らせて地下水の流入を防ぐ「凍土壁」の稼働も目指すが、汚染水対策は一進一退を繰り返している。
---読売新聞(28.2.3)





福島第一原発 凍土壁ほぼ完成も運用めど立たず(28.1.29)

東京電力福島第一原子力発電所の汚染水対策の柱として建設が進められてきた「凍土壁」は、29日、ほぼ完成する見通しです。ところが、原子力規制委員会の認可が出ず、今年度中としていた運用開始のめどが立たない事態となっています。
福島第一原発では、建屋の中に大量の地下水が流れ込んで汚染水を増やし続けていて、これをどう抑えるかが大きな課題となっています。
これに対して、凍土壁は、1号機から4号機の周囲の地盤を凍らせて、全長1.5キロの氷の壁で囲み、建屋に流れ込む地下水の量を、現在の10分の1以下の1日10トンまで抑えるのがねらいです。
おととし6月に着工し、国が345億円をつぎ込んで建設を進めた結果、29日でほとんどの工程が終わり、地中に打ち込んだパイプに「冷却材」と呼ばれる液体を詰める作業が終われば、設備は完成します。
ところが原子力規制委員会は、いまだに凍土壁の運用開始を認めていません。
現在、建屋内の汚染水の水位は周囲の地下水より低く保たれていますが、凍土壁によって地下水の水位が下がりすぎて、上下が逆転すると、最悪の場合、汚染水が漏れ出し、汚染が拡大するおそれがあるというのです。
東京電力側は、地下水の水位を細かく監視し、水位が下がり過ぎた場合は水を注入するなどとしていますが、原子力規制委員会は、地下水を巡っては想定外の事態が起きかねず、説明が不十分だとしています。
凍土壁は汚染水対策の柱として導入が急がれたことから、建設を先行させ、汚染拡大への対策などは建設と並行して議論することになっていましたが、完成を目前にしても、東京電力側と原子力規制委員会の隔たりが埋まらず、今年度中に計画していた凍結開始のめどが立たない事態となっています。

汚染水対策 手探り続く

福島第一原発では、事故が起きた直後には毎日およそ400トンの地下水が建屋内に流れ込み、核燃料を冷やしたあとの水と混ざって、汚染水を増やし続けていました。
このため東京電力は、建屋から汚染水をくみ上げ、大半の放射性物質を取り除いたうえでタンクに保管していますが、すでにタンクは1000基を超え、いかに汚染水の増加を抑えるかが大きな課題となっています。
その後、建屋より上流側で地下水をくみ上げる「地下水バイパス」や、建屋の周囲にある「サブドレン」と呼ばれる井戸から地下水をくみ上げる対策などで、流入量は1日およそ150トンまで減っています。
国と東京電力は、「凍土壁」が完成すれば、建屋への流入量は1日10トン程度となり、汚染水対策は大きく進むとしています。
一方で、去年10月、汚染された地下水が海に流れ出るのを抑える「遮水壁」と呼ばれる設備が完成したあと、せき止めた地下水の量や放射性物質の濃度が想定を上回ったため、処理しきれない地下水を建屋に入れざるをえなくなり、結果的に汚染水を増やしてしまうという、新たな課題も生じています。
地下水の流れや汚染の状況は直接確認することができないだけに、手探りの対策が続いています。
ーーーNHK(28.1.29)




福島第1原発事故 浄化汚染水タンクを3万トン分増設へ(28.1.26)

東京電力福島第1原発で汚染水発生量が増加している問題を受け、国と東電は25日、汚染水の浄化処理後の水をためるタンクを7〜9月に新たに3万トン分増設すると発表した。建屋の周辺の地中を凍らせる汚染水対策「凍土遮水壁」が稼働して汚染水発生量が減ることを前提に、「タンク容量には余裕がある」としているが、凍土遮水壁の稼働を原子力規制委員会が認可するかは不透明だ。

 昨年10月に汚染地下水が港湾に流出するのを防ぐ「海側遮水壁」が完成。しかし、浄化設備で取り除けない放射性トリチウムの濃度が高く、地下水を海に流せないため、発生する汚染水は1日あたり約200トンから最大で約800トンに増えた。

 タンクや地下貯水槽の保管容量は今月21日現在で計約96万トンなのに対し、汚染水などの貯蔵量は約79万トン。東電は汚染水の増加に備え、汚染水漏れが問題となった旧型タンクを当面使用するという。

ーーー毎日新聞(28.1.26)




減圧装置部品溶け、注水冷却できず…原発事故(27.12.17)

東京電力福島第一原子力発電所の事故で、放射性物質の大量放出が起きた2号機で、原子炉圧力容器の圧力を下げる装置の一部が核燃料の熱で溶けていた可能性があることが17日、東電の調査でわかった。

 装置の不具合で圧力が下がらず、注水して核燃料を冷やすことができなかった可能性がある。同様の装置は東電が再稼働を目指す柏崎刈羽原発(新潟県)などの福島第一原発と同じタイプの原発にも使われており、東電は部品の耐久性を高める対策に乗り出す。

 東電が記者会見で発表した。東電によると、問題の装置は「主蒸気逃がし安全弁」と呼ばれ、別のタンクから送り込んだ窒素ガスの圧力で開く構造になっていた。このガスを送り込む装置の隙間を埋めていた部品は170度程度に数時間耐えられるように作られていたが、これが核燃料の高熱で溶け、隙間からガスが漏れた結果、弁が開かなかった可能性があることがわかった。
---読売新聞(27.12.17)





遠隔操作で2、3階まで移動…新除染装置を公開(27.12.16)

東京電力福島第一原子力発電所の廃炉作業を担う国際廃炉研究開発機構などは16日、新たに開発した原子炉建屋の除染装置を千葉市内の工場で報道陣に公開した。

東京電力福島第一原発の除染を進めるために新たに開発された除染装置(16日午後、千葉市緑区で)=横山就平撮影
東京電力福島第一原発の除染を進めるために新たに開発された除染装置(16日午後、千葉市緑区で)=横山就平撮影
遠隔操作で放射線量が高い建屋上部の2、3階に移動し、除染できるようにした。早ければ来年度に投入するという。

 福島第一原発では、すでに除染ロボットが使われているが、2階以上に移動して作業することはできなかった。今回の装置は、三菱重工業、日立GEニュークリア・エナジー、東芝の原発メーカーが中心となって開発。機能別に分かれた四つの台車で構成している。昇降機を使って建屋上部に移動し、作業する。先頭の台車は2本のアームで、放射性物質が付着した壁を削り取るなどの除染を行う。後続の台車が削り取った壁の一部を回収する。

 毎時数十ミリ・シーベルト以上の厳しい現場を、人が作業できる毎時3ミリ・シーベルト以下にまで除染するという。
---読売新聞(27.12.16)





高木復興相、福島第一原発を視察 「作業、着実に前進」(27.12.9)

高木毅復興相は9日、福島県の東京電力福島第一原発を就任後初めて視察した。廃炉作業や汚染水対策などの進み具合を見て回り、記者団に「廃炉、汚染水対策は復興の大前提だ。作業が着実に前進していることを実感した」と述べた。
写真・図版
東京電力福島第一原発の視察に訪れ、高台で東電社員(手前)の説明を聞く高木毅復興相(右から2人目)。右奥は1号機=9日午後、福島県大熊町、仙波理撮影

 視察では、敷地の海側の遮水壁や廃炉作業が進む1~4号機を一望できる高台を訪れ、東電社員から作業内容などの説明を受けた。

 高木氏は原発推進で知られる。視察後、記者団から「考えに変化はないか」と問われたが、「原発は安全が最優先されるべきだと実感した」としつつ、「政府としては規制基準に合格したものは再稼働させる方針だ」と述べた。

 一方、自身の政治資金問題については「丁寧にこれからも説明していく」と語り、「8日の(国会の)閉会中審査では復興に関する議論もできたので、復興行政に生かしていきたい」と強調。改めて続投に意欲を示した。
ーーー朝日新聞(27.12.9)




【福島第1原発「サブドレン計画」】原発ごとに放出基準値 放射性物質のトリチウム(27.9.15)

東京電力福島第1原発の汚染水対策「サブドレン計画」で、くみ上げた地下水の海洋放出が14日、始まった。水は浄化処理しているが、放射性物質のトリチウムは除去できていない。トリチウムは、ろ過や蒸留などによる除去が難しいため、原発ごとに基準値を定め、海に放出することが認められている。第1原発事故以前からの制度で、世界的にも同様の措置が取られている。

国内原子力施設からのトリウム放出量


 法令では、原発から放出される放射性物質による周辺住民の被ばく限度を年間1ミリシーベルトに定めている。さらに、より厳しい「目標値」として年間0・05ミリシーベルトを設定し、トリチウムなどの放出基準値はこの目標値を下回るように定められている。

  
 法令では、原発から放出される放射性物質による周辺住民の被ばく限度を年間1ミリシーベルトに定めている。さらに、より厳しい「目標値」として年間0・05ミリシーベルトを設定し、トリチウムなどの放出基準値はこの目標値を下回るように定められている。


 原子力規制委員会による2004年度から13年度までの統計によると、事故前の福島第1原発では年間22兆ベクレルの基準値に対し、トリチウム放出量は1兆~2兆6千億ベクレルだった。


 他の原発では、原子炉の数や型式、稼働率によって差があるが、年間で数億~100兆ベクレルを放出した。福島第1原発と同じ沸騰水型に比べ、九州電力川内原発(鹿児島県)と同じ加圧水型の原子炉の方が放出量は多い傾向がある。


 最も多かったのは10年度の九電玄海原発(佐賀県)で100兆ベクレル。他にも04年度の関西電力大飯原発(福井県)で98兆ベクレル、11年度の北海道電力泊原発(北海道)で38兆ベクレルと福島第1原発の数十倍の量を放出しているが、いずれも基準値を下回っている。


 原子炉を停止していても定期検査中に放出することがあり、東日本大震災後全基が停止している東北電力女川原発(宮城県)では12年度に170億ベクレルを放出した。


 使用済み核燃料再処理工場は工程上、原発に比べて放出量が多く、日本原燃の再処理工場(青森県)は07年度に1300兆ベクレルを放出した。


 トリチウムの放射線はエネルギーが弱く、1ベクレル当たりの線量はセシウムの約千分の1。電力会社などは「ベクレルだけでみれば数字が大きくなり、人体への影響も大きいと思われがちだが、放出基準値は周辺住民の被ばく量が十分低くなるように定めている」と理解を求めている。

ーーー共同通信(27.9.15)





小型調査装置(ロボット)の3号機原子炉格納容器(PCV)機器ハッチ調査(27.11.27)

背景
3号機PCV機器ハッチ(原子炉建屋1FL北東側)
 2011年にシールドプラグの移動用レールの溝のウエスによるふき取りにて水溜りを確認。また,レール表面近傍において約1,300mSv/hを確認。
→当該機器ハッチシール部からの漏えいの可能性がある。
本年9月9日にシールドプラグ開口部から小型カメラ調査装置を挿入して機器ハッチの調査を行った。→機器ハッチの変形や漏えいは確認されなかった。
今回の調査目的
小型調査装置を用いて機器ハッチにより接近してシール部等の状況を確認する。


機器ハッチ調査状況

PCV内部・水位

ハッチ左側シール

小型調査機
まとめ:
PCV機器ハッチシール部のPCV内水位付近から下に向かって錆等の汚れが確認された。(天井側シール面は汚れなし)
シールドプラグ内床面に一部濡れた箇所があり時間経過に伴い広がりがあった。また,雨水と思われる水が滴下しているのを確認した(撮影時降雨あり) 。
9月9日(天候:雨)の調査にて確認されたシールドプラグ移動用レール溝の水溜りはなく,乾燥していた。
今回得られた情報をPCV補修技術開発に活用して行く。
ーーー東電(27.11.27)




遮水壁完成で「海に希望」 福島漁連が第1原発視察(27.11.6)

福島第1原発の汚染水対策の一つで、先月26日に完成した海側遮水壁=6日午前、福島県大熊町(代表撮影)
福島第1原発の汚染水対策の一つで、先月26日に完成した海側遮水壁=6日午前、福島県大熊町(代表撮影)

 福島県漁業協同組合連合会(県漁連)は6日、東京電力福島第1原発を訪れ、護岸から汚染地下水が染み出るのを防ぐ「海側遮水壁」を視察した。遮水壁設置で護岸近くの海水の放射性物質濃度は低下傾向にあり、漁業者からは「福島の海に明るい希望が出てきた」と評価する声が上がった。

 福島県沖では本格的な漁は自粛され、魚種と海域を絞った試験操業を続けている。

福島第1原発の海側遮水壁を視察する福島県漁連の野崎哲会長(左から2人目)と漁業者ら。左端は東電の広瀬直己社長=6日午前、福島県大熊町(代表撮影)
福島第1原発の海側遮水壁を視察する福島県漁連の野崎哲会長(左から2人目)と漁業者ら。左端は東電の広瀬直己社長=6日午前、福島県大熊町(代表撮影)

 視察には県漁連の理事ら9人が参加した。遮水壁内側の水位が、外側の海水より1メートル以上高い様子を確認。県漁連の野崎哲会長は「地下水が(壁で)止まっているのを実感できた。港湾内の状況が改善されれば、本格操業再開に向けた動きになる」と話した。

 海側遮水壁は、第1原発の汚染水対策の一環。総延長780メートルで、鋼管を海底に打ち込み隙間をモルタルで埋めている。せき止められた地下水があふれ出ないよう、東電は壁内側の井戸でくみ上げて水位を調整する。
ーーー産経新聞(27.11.6)





福島第1原発:汚染雨水の対策工事を視察(27.11.5)

東京電力福島第1原発の排水路から放射性物質を含む雨水の外洋流出が相次いだ問題を受け、有識者や同原発の周辺市町村で構成する福島県の「廃炉安全監視協議会」は5日、東電が応急的に排水路の上流側に設置したポンプなどを視察した。排水路は外洋に直接通じており、東電は抜本的対策として、来年3月までに港湾内に通じる別ルートに付け替える。
配管が並ぶ排水路の付け替え工事現場を確認する福島県の廃炉安全監視協議会のメンバーら=福島第1原発で2015年11月5日午前10時5分、森田剛史撮影

配管が並ぶ排水路の付け替え工事現場を確認する福島県の廃炉安全監視協議会のメンバーら=福島第1原発で2015年11月5日午前10時5分、森田剛史撮影

 一方、この日、同原発2号機タービン建屋内で、高濃度汚染水を港湾内に移送する配管から225リットル以上が漏れ、東電は全ての移送を止めた。汚染水の外部流出はないという。【岡田英、斎藤有香】


排水路の付け替え工事現場を確認する福島県の廃炉安全監視協議会のメンバーら=福島第1原発で2015年11月5日午前9時58分、森田剛史撮影

汚染雨水をポンプでくみ上げ、別の排水路に移送する配管を確認する福島県の廃炉安全監視協議会のメンバーら=福島第1原発で2015年11月5日午前10時50分、森田剛史撮影

---毎日新聞(27.11.5)




海側遮水壁閉合作業完了について(27.10.26)

海側遮水壁については、鋼管矢板の打設・継手止水作業を行ってきましたが、本日、継手状況の確認をし、一連の閉合作業が終了しました。
1~4号機側の敷地から港湾内に流れている地下水をせき止めることができ、海洋汚染をより一層防止できると考えています。また、万一、汚染水漏れ等があっても、海洋に流出するリスクが大幅に低減できると考えています。
⇒ 海側遮水壁閉合作業完了にともない、汚染水対策の3つの基本方針である「汚染水を漏らさない」対策が進み、「汚染源を取り除く」「汚染源に水を近づけない」対策も合わせ汚染水対策が大きく前進ました。


10月26日撮影


継ぎ手の状況


9月19日撮影


平面図
ーーー東電提供(27.10.26)




汚染水流出、40分の1に…「海側遮水壁」完成(26.10.26)

東京電力福島第一原子力発電所で、汚染された地下水が港湾へ流出するのを防ぐ「海側遮水壁」が26日、完成した。

 同原発では、放射性物質を含む地下水が推計で1日約400トン、港湾に流れ出ている。遮水壁の完成で流出量は1日約10トンまで減る見通しで、汚染水対策が前進する。

 東京電力は2012年4月、汚染された地下水が海に漏れ出ないようにするため、1~4号機建屋近くの護岸に鋼管(直径約1・1メートル、長さ約30メートル)を打ち込んで建設する「海側遮水壁」の工事を始めた。しかし、完全に閉じると行き場を失った地下水があふれる恐れがあるため、全長約780メートルのうち約770メートルを造ったところで工事を中断していた。
ーーー読売新聞(27.10.26)


遮断壁 見取り図




汚染水の海流出防ぐ遮水壁 きょう完成へ(27.10.26)



東京電力福島第一原子力発電所で3年越しで建設が進められてきた「遮水壁」と呼ばれる設備が、26日にも完成する見通しです。汚染された地下水が海に流れ出すのを抑えるため、護岸を鉄の壁で完全に囲うもので、事故から4年半余りたって汚染水対策は大きな節目を迎えることになります。
「遮水壁」は、福島第一原発の護岸沿いの地中に深さ30メートル、全長780メートルにわたって鋼鉄製の壁を設け、海に流れ出している汚染された地下水をせき止めるもので、東京電力は、事故の翌年から建設を進めていました。鋼鉄の板を打ち込む作業はすでに終わっていて、26日午前中に鉄板の隙間をセメントで埋める最後の作業を行い、問題がなければ3年越しで進められてきたすべての建設作業が終わる見通しです。
遮水壁でせき止めた地下水はポンプでくみ上げ、浄化して海に流す計画で、東京電力は今後、地下水の水位や海水中の放射性物質の濃度を監視するなどして効果を確かめるとしています。
東京電力は、遮水壁が完成すれば海に流れ出す地下水の量がこれまでの1日400トンから10トンまで減り、放射性物質の流出も抑えられるとしていて、海への流出が大きな課題となってきた汚染水への対策は、事故から4年半余りたって大きな節目を迎えることになります。

遮水壁の経緯と予想される効果

【遮水壁の経緯】
福島第一原発で遮水壁の建設が始まったのは、事故発生から1年余りたった平成24年5月でした。しかし、完成に向けては大きな課題がありました。何も対策を取らなければ、せき止められた地下水が地表などからあふれ出してしまうのです。このため東京電力はせき止めた地下水をポンプでくみ上げ、浄化したうえで海に排水する計画をたて、去年8月、地元の漁業関係者に了承を求めました。しかし、浄化するとはいえ1度は汚染された地下水を海に流すことへの不安に加え、汚染水対策を巡る東京電力への不信感もあり、地元からは強い反対の声が上がりました。長い交渉を経て地元が計画に同意したのは1年後のことし8月。その結果、中断していた遮水壁の建設作業が再開し、26日、ようやく完成にこぎ着ける見通しとなりました。

【海の汚染の現状は】
福島第一原発では、海の汚染は当初から深刻な問題として対策が求められてきました。事故発生直後、核燃料から放出された放射性物質に加え、原子炉に注がれた冷却水が高濃度の汚染水となって海に流れ出し、海水の放射性物質の濃度は、「セシウム137」の場合、原発に隣接する場所で1リットル当たり数百万ベクレルに上りました。その後、濃度は1年後までに大きく下がったあと、おおむね横ばいの状態が続いています。現在は、雨やトラブルの影響による変動はありますが、「セシウム137」で比較するといずれも高いところで、原発の港湾の内側で十ベクレル前後、外で数ベクレル程度となっています。こうしたなか、地下水の問題は、海を汚し続ける残された課題の一つとなっていました。

【遮水壁の効果は】
東京電力は、遮水壁が完成すれば地下水を通じて海に流れ出す放射性物質の量が、セシウムとストロンチウムはこれまでの40分の1に、トリチウムは15分の1に減ると試算していて、今後、海水に含まれる放射性物質の濃度の変化を調べ、効果を確かめることにしています。

汚染水対策の現状と残る課題

汚染水を巡っては、「遮水壁」の完成後も数多くの課題が残されています。

【課題1 海への流出対策】
福島第一原発では毎日400トンの地下水が海に流れ出していて、一部は原子炉建屋の周辺など汚染された場所を通るため、海を汚染する原因の一つと指摘されてきました。東京電力は、「遮水壁」が完成すれば海に流れ出す量は10トンまで減るとしていて、「海への流出」への対策は1つの区切りを迎えることになります。

【課題2 汚染水の増加対策】
一方、汚染水の増加を抑える対策も進められています。福島第1原発では地下水が建屋に流れ込んで内部の高濃度の汚染水と混ざり、毎日新たに400トンずつ汚染水が発生していました。東京電力は、建屋に流れ込む前の地下水をくみ上げて海に流す「地下水バイパス」と呼ばれる取り組みなどで、地下水の流入量を1日当たりおよそ100トン減らすことができたとしています。
先月からは「サブドレン」と呼ばれる建屋の周辺の井戸から地下水をくみ上げて浄化して海に放出する対策を始めたほか、周囲の地盤を凍らせる「凍土壁」の建設も進んでいます。将来的には、建屋を補修して地下水を完全に止水したうえで汚染水をすべて取り除きたいとしていますが、具体的なめどは立っていません。しかも、事故で溶け落ちた核燃料を取り出さない限り、汚染水の発生を完全に無くすことは難しいのが実情です。

【課題3 汚染水管理と処分】
さらに、汚染水の管理や最終的な処分も課題として残されています。
おととし、建屋からつながる「トレンチ」と呼ばれる地下のトンネルにたまった高濃度の汚染水によって地下水が汚染され、海に流れ出していたことが明らかになりました。さらに、保管用のタンクから高濃度の汚染水およそ300トンが漏れ、一部が海に流れ出すトラブルも発生しました。このため東京電力は、「トレンチ」にたまった汚染水の抜き取りを進め、ことし7月までに作業を終えてセメントで埋め立てたほか、タンクで保管している汚染水から放射性物質を取り除く作業を進めています。しかし、「トリチウム」と呼ばれる放射性物質は取り除くことはできません。現在、タンクで保管している汚染水の量は70万トン余りに上っていますが、最終的な処分についてはめどさえ立たないのが現状です。
ーーーNHK(27.10.26)







 現在の放射線モニタ


福島第一原発モニタリング

事故前の平均値:0.15μSv/hr、福島県立医科大学
原子炉の水温、水位モニタリング
モニタリング測定値  構内モニタリング
ふくいちライブカメラ


現在の放射線量           放射線量の見方(単位)
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