海外記事ダイジェスト P6

海外記事から海外の見方や考え方を知って、日本を元気にしよう!



 サイト内検索(上記)をご利用下さい。
海外記事ダイジェスト;大きい数字ほど最新です
前ページへ 7

   
 はてなブックマークに追加

S&P、日本を「A+/A-1」に格下げ(27.9.16)

スタンダード&プアーズ(S&P)は16日、日本の外貨建て・自国通貨建ての長期ソブリン格付けを「A+」に、短期ソブリン格付けを「A-1」にそれぞれ引き下げた。見通しは「安定的」。外国為替規制リスク(T&C)評価は「AA+」に引き下げた。

 S&Pは、政府の信用力を下支えできるほどの景気回復が実現する可能性は後退したと指摘し、安倍内閣が、当初約束したアベノミクスによる経済復活が、将来の2~3年間で達成できる見込みは低いと考えている。

安倍総理
S&Pの競合格付け会社、ムーデイやMCO、フィッチも昨年日本国債を格下げした。全ての各付け会社は、日本の巨大な負債、国内総生産の200%を超え、先進国の中で最大の負債を有することを指摘する。日本は4月に消費税を5%から8%に上げたが、負債は増加すると予想している。増加する老人は、財政問題を悪化している。危機的な状況に対する何度の警告も、記録的に低い利回りの国債を買う投資家の考えを変えていない態度を維持している。 例えば水曜日の10年国債は、0.367%だ。
日本銀行は、日本の国債の最大の買い手で、日本政府の借り入れコストを低く抑えている原因だと、S&Pは、述べている。日銀は国債の30%を所有しており、もし日銀が引き締め政策をとれば、たちまち政府の負担増加になるが、その期待は低いとS&Pは、考えている。
「今回の格付け引き下げで、国債の価格が将来的には下がりそうもないし、国債の地位も変化がないだろう。国債は政府関連の機関が購入しており、投資家にとって国債が最もリスクの低い投資だからだ。」とバークレー証券のチーフ債権アナリストは述べている。
ーーーwsj(27.9.16)

S&P、日本国債格付け引き下げ「Aプラス」に

米格付け会社スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は、日本の長期国債の格付けを、21段階中で上から4番目の「AAマイナス」から「Aプラス」に1段階引き下げた。

 S&Pによる日本国債の格下げは2011年1月以来だ。格付け大手3社では、ムーディーズ・インベスターズ・サービスが14年12月に、フィッチ・レーティングスが15年4月に、それぞれ日本国債の格付けを1段階引き下げている。

 S&Pの格付けは中国や韓国と同等だったが、今回の格下げでアイルランドと同じになった。格下げの理由についてS&Pは、アベノミクスが国債の信用力を回復させるのは難しい点などを挙げている。
---読売新聞(27.9.17)


S&P、日本国債1段階格下げ「経済好転の可能性低い」

 米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は16日、日本の国債格付けについて、「AAマイナス」から「Aプラス」へと1段階引き下げたと発表した。「デフレ脱却や経済成長をめざした政府の経済政策が、国債の信用力の低下傾向を今後2~3年で好転させる可能性は低い」として、安倍政権の経済政策「アベノミクス」の効果が見込めないことを理由に挙げた。

 格付けは、借金の返済能力を判断したもので、S&Pが日本国債の格付けを下げるのは2011年1月以来、4年8カ月ぶり。Aプラスは21段階あるS&Pの格付けのうち上から5番目。AAマイナスの中国や韓国より悪くなり、アイルランドと同水準となる。

 安倍政権は6月末、政権の成長戦略である「骨太の方針」と、20年度までの財政健全化計画を決定。高い経済成長と税収増によって財政健全化を進めていく姿勢を鮮明にした。
---朝日新聞(27.9.17)






USATodayの世論調査: 日本人はアメリカ人を低評価(27.4.7)

日本がアメリカの不倶戴天敵だった時代から70アメリカ人は日本人の性格を尊敬していますしかし、アメリカ人を日本人はどう見るかといと、火曜日調査それ程ない、と示しています

アメリカ人は、日本人を、圧倒的に勤勉創意に富み正直いくつか否定的な個人的な特性を別にして、評価してます。調査によると、アメリカ人を見る日本の見方 その反対です。
二次世界大戦80 年代苦い貿易戦争の否定的な期間の終了 、70年間にわたり日本米国相互信頼尊敬深い理解形成してきましたが、夫々別の方向の社会的特徴の道を目指す特徴が観られます。

調査では、アメリカ人の68%が日本を信頼し、日本人の 75 % は、アメリカ合衆国と同じ方向に向かっている感じています

しかしアメリカ人 94 %は勤勉な日本人と評価するのに対し、日本人 25% だけしかアメリカ人の勤勉を評価していません。アメリカ人 19% だけ日本人を利己的だとし、他方日本人の 47 % は、アメリカ人利己的と考えてます75 アメリカ人日本人を正直とみてますが、日本人 37% だけがアメリカ人は正直と見ています

ジェニファー ・ リンド助教授、(ダートマス大学2014年笹川平和財団フェロー)は調査結果ほぼ 日本人の4人に一人しかアメリカ人は、 創意に富み、勤勉とみてることに驚いています。
アメリカ技術革新世界リードデータ多くがのアメリカ人の労働時間に占めると休暇が少ないことを示しているに関わらず、この結果には、かなり衝撃的です。」リンド女史はメールコメントしている。
経済協力機関は先進に関するデータ収集結果の最新数字では、日本平均従業員2013 年 1,735時間働き平均的アメリカ人1,788 時間以上働くことを示している。

調査の著者ブルース ストークス氏は、いくつか見解固定観念反映だがそれにもかかわらず重要であると主張しています

誠実さ創意工夫積極性などは、ステレオタイプ感情によるので、 データ裏打ちされた合理的な見方ではなくて感情問題ですそのようなステレオタイプ的な感情がより広く政治を後押しする。」とストークス氏は述べている。

全体的にみてアメリカ人 83% は、米国-日本関係は現状の通り緊密か、更に緊密にすべきと考えている。(同じ質問を日本人には行ってない)

この調査は日米の認識の違いと、日本が中国に経済規模の2位の地位を抜かれてますます強引な中国挑戦注目している。北京は、アジア地域ますます断定的な領土要求続けています

アメリカ人の 43 % は中国と経済とより強い持つ重要性を考え、アメリカ人 36 %日本強い経済関係支持しています。日本78 %米国強い経済的絆重要と考え、
わずか 10 %中国との経済的絆を認めています

その役割では、アメリカ人 47% は、日本アジア太平洋地域におけるより積極的な役割を望み日本人は、わずか 23 % がこれに同意しています。

ブラッド ・ グウロスマン氏ホノルル太平洋フォーラム CSIS エグゼクティブ ディレクター)は、調査結果から太平洋両側(日米とも)太平洋への注意の意識向上が必要と述べた

鍵はより創造的な思考ですそれ行う 1 つ方法一緒にしてその両方相互にパートナーシップより実現する方法探ること」ですとグロスマン氏は述べた。


ーーーUSAToday(27.4.7)




【社説】安倍首相のささやかな内閣改造―改革は依然として限定(26.9.4)

2014 年 9 月 4 日 12:03 JST

第2次安倍内閣の顔ぶれ

 安倍晋三首相が3日発表した内閣改造は、一般国民や市場から前向きの反応を受けた。主要ポストに幾人かの改革論者の起用を決定した首相の決定は、確かに前向きだ。しかし、これらの変更は、約束された「第3の矢」、つまり構造改革が近く果敢に実施されると示唆するには十分ではない。

 朗報は、塩崎恭久氏が厚生労働相になることだ。塩崎氏は既に、現在進められている年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の再編に向けて一定の役割を発揮してきた。また、日本の持続不可能なエンタイトルメントプログラム(社会保障制度など既得権益プログラム)の一層広範な改革を支持し、給付削減や拠出金引き上げを提唱している。同氏は、労働市場の柔軟化のための規制撤廃を強く支持するかもしれない。

 西川公也氏の農林水産相就任も、環太平洋連携協定(TPP)の自由貿易交渉にとって良いニュースのはずだ。西川氏はTPPの党対策委員長として活躍してきた。このため農水相就任によって、TPP交渉の最終段階を指揮できるかもしれない。

 内閣改造そのものは遅きに失した感がある。安倍氏の経済政策が看板通りの成果を発揮できず、同氏への支持率が低下し続けていたからだ。先月発表の統計によると、第2四半期(4-6月)の経済成長率は年率で6.8%マイナスとなった。4月に実施された消費税引き上げに伴う予想された打撃を上回る落ち込みだった。実質賃金は毎年約3%低下しており、可処分所得は6%低下している。

 日銀による量的緩和の拡大は、安倍氏が期待していたほどに経済的な救いをもたらさなかった。物価はわずかに上昇したが、2015年に2%にするとの目標到達軌道に乗るには不十分だ。円安になっても、日本の製造業界は競争力が低下し続けており、生産拠点を海外に移している。

 安倍氏が谷垣禎一氏を与党・自民党幹事長に起用したのは悪い兆候だ。谷垣氏は、消費税率の2段階引き上げの構築者(野党時代に自民党総裁として民主、公明両党と3党合意した)である。このため谷垣氏の起用は、来年の消費税再引き上げを安倍首相が意図していることを示唆している。

 今回の内閣改造は、安倍氏に悪いニュースから一息つかせ、一般国民のムードを押し上げる効果があるかもしれない。しかし、主要な経済閣僚が留任しており、破局回避に必要な最低限度の改革を進めるだけという安倍政権の傾向がそのまま続くだろう。日本経済が停滞し続けている中で、安倍氏に緊急感が欠落しているかにみえるのは、困ったことなのだ。
---ウールストリートジーナル・社説(26.9.4)





逆風にさらされる安倍首相(26.7.23)

2014 年 7 月 23 日 13:24 JST

安倍首相

 この数週間は安倍首相にとってかなり厳しいものだった。油断していると、安倍氏が日本の首相でいられるのもあとわずかということになるかもしれない。

 先週、滋賀県の有権者は前民主党衆院議員の三日月大造氏を知事に選出し、安倍首相と自民党に予期せぬ非難を突き付けた。この結果は、安倍内閣が最近、同盟国への軍事的支援を可能にする平和憲法の解釈の変更を閣議決定したことへの反対票と広く受け止められている。大手メディアが実施した世論調査によると、安倍内閣の支持率は50%を下回るまでに低下し、上昇した不支持率は支持率と並んだ。

 先週にはさらなるトラブルが持ち上がった。2基の原子炉(川内原発)の再稼働に関して、原子力規制委員会が新規制基準を満たしているとの審査書案をまとめたのだ。2011年3月の大地震と津波が福島第一原発の事故を引き起こして以来、日本では48基の原子炉が停止している。原発の安全性に対する国民の疑念は依然根深く、三日月氏も再稼働反対を政治綱領の中心に据えていた。安倍首相はこの件でも支持率を落とし得る。

 こうした政治的難局の背景には、安倍首相が2012年の衆議院選挙で勝利したときに約束した大幅な経済改革をこれまでに実現できていないということがある。首相は、大規模な金融緩和と、少なくとも現時点では一部の輸出業者に恩恵をもたらしている円の急激な下落を促してきた。しかし、より抜本的な政治改革、経済再生へ向けた「3本目の矢」は今のところ見えていない。

 安倍首相は法人税の引き下げを提案し、最終的にはより有意義な投資を促進するかもしれない企業統治改革に必要な措置も導入してきたが、しょせんはその程度である。一方で首相は、一般世帯の生活費の上昇と実質所得の低下を招くことになる3%ポイントの消費増税を4月から実施して経済に打撃を与えた。

 こうしたなか、中国の強硬姿勢については心配でも、首相が抱く安全保障上の懸念に対して、有権者の関心が薄れていてもさほど不思議ではない。首相にとって好都合なのは、今のところ他に有望なリーダーがいないことだが、つい最近まで世界第2位だった経済大国としてはこのこと自体を悲しむべきだろう。

 それでもいずれは対立候補が現れるはずだ。安倍首相がまごつけばまごつくほど、経済を本当に活性化する政策の推進が難しくなり、既得権益者たちの激しい抵抗に直面することだろう。環太平洋連携協定(TPP)はその最も顕著な例である。

 安倍首相が有権者の信頼を回復するには、大胆な政策を断行して経済成長を活性化させるのがいちばんである。首相が提案する法人税減税をめぐる議論は、より広範な成長志向の税制改革を追求する上での好機となる。今のところ、首相は女性の社会進出を支援する措置で労働市場改革の周縁部をかじっただけだ。それよりもむしろ、雇用・解雇に関する規制を緩和し、雇用創出を促すことですべての労働者のためになる改革に取り組むべきである。

 数週間の逆風で政治家が辞任に追い込まれるということはあまりないが、コースからそれたときに気付くのが賢明な政治家であろう。安倍首相の当初の爆発的な人気は、経済的な活気に満ちた日本という首相のビジョンへの熱烈な願望から生じていた。有権者と投資家は首相が改革をやり遂げるという証拠を見たがっている。
ーーーウールストリートジーナル・社説(26.7.23)







日本に厳しい道のり 集団的自衛権の行使容認 (26.7.5)

日本政府は7月1日、集団的自衛権行使を容認する憲法解釈の変更を閣議決定した。平和主義を掲げ、連立を組みつつも抵抗していた公明党から合意を取り付けた結果だ。実現には法整備が必要になるが、日本の平和主義は重大な岐路に立っている。

 日本の自衛隊は、同盟国の支援に駆けつけることを長らく禁じられてきた。安倍晋三首相にとって、これを終わらせようとすることは長い消耗戦だった。だが、とうとう数カ月にわたる議論の末、安倍首相は、連立を組みつつも変更に強く反対してきた公明党の同意を何とか取り付けたのだ。

集団的自衛権の行使容認を閣議決定した後、記者会見に臨む安倍首相(1日午後、首相官邸)

 7月1日、安倍内閣は憲法解釈の変更を閣議決定した。これは日本の戦後の安全保障政策において、重要な節目となる。日本の憲法が作られてから67年。その第9条は、国権の発動たる戦争の放棄を規定しているが、安倍首相が今回主導した変更によって、自衛隊は初めて「集団的自衛」への参加が許されることになる。もっとも、一定の条件が満たされた場合に限られる。

■武力行使には厳しい条件

 必要な法改正が国会を通過すれば、日本は、米国やオーストラリアといった同盟国を助けに駆けつけることができる。だが、日本自身が脅威にさらされた時に限ってという条件が付く。安倍首相は、遠方での米軍による戦闘任務などへの参加は行わないと約束した。

 安倍首相はそもそも、憲法9条自体を書き換えることを望んでいたが、それは早い段階で排除された。憲法改正には衆参両院の3分の2以上の賛成が必要で、現在、与党はそれだけの議席を保有していない。加えて、すべての国民を巻き込んだ国民投票も必要となるが、多くの日本人は自国の平和主義の原則を大切に思っている。

 ただ、そうは言っても、今回の憲法解釈変更の影響は広範囲に及ぶだろう。

 北朝鮮が核兵器の開発を進め、中国が軍事力を強化し、日本の尖閣諸島(中国は釣魚島と呼ぶ)に対する支配権に挑戦してくる中、安倍首相は日本の「専守防衛」の原則は時代遅れだと主張する。

 こうした日本に対する脅威をはねのけてくれている同盟国の米国は、今回の変更を歓迎している。両国は今年、17年ぶりに行う「日米防衛協力のための指針(ガイドライン)」改定に向け準備を進めているところだ。

 米国防総省の元高官であるジェームズ・ショフ氏は、今回の憲法解釈の変更は米国が望んでいたほど抜本的なものではなかったが、日米両軍がより一体となって緊密に計画を立て、演習を行い、作戦遂行に向けて道筋を付けることができると見ている。

 自衛隊はこれまで一度も攻撃をしたことがないものの、世界でも指折りの最先端の軍隊だ。その自衛隊が今後は、米国に向けて発射された北朝鮮のミサイルを撃墜したり、日本近海で米国船が攻撃を受けた場合に救援したりすることが明確に認められるということだ。

また、日本が脅威にさらされた場合、米国軍に対して弾薬補給などの後方支援も自由にできるようになる。

■国連平和維持活動で武器使用

 これとは別に、自衛隊は国連の平和維持活動で武器が使用できるようになるだろう。イラクに派遣された日本の平和維持部隊がオーストラリア軍に守られなくてはならなかったという屈辱は今も残っている。

 公明党が引き出した大きな譲歩は、自衛隊の隊員を実際の戦闘行為に派遣することは、まだ禁じるという点だ。

憲法解釈変更に反対してデモをする人たち(1日午前、首相官邸前)

 中国が誰かを尖閣諸島に上陸させるという事態が起こった場合、今回の憲法解釈の変更によって、日本は強硬措置を取ることも可能となった。今のところ、そのような「グレーゾーン」の事態に対処するのが、海上保安庁ではなくて自衛隊なのかどうかはまだはっきりしていない。

 憲法解釈の変更に抗議の声を上げているのは中国だけではない。引き続き制約はあるものの、多くの日本人にとって、今回の閣議決定の内容に対する懸念は深い。

 ここ数カ月、世論は集団的自衛権の概念に対して一層、反対する方向に傾いている。多くの人は、今回の憲法解釈の変更が、再び軍国主義を招くのではないかと懸念を深めている。

 実際に軍国主義が復活するかどうかは別として、反対派たちがこの問題については、公開の場でもっと十分に議論すべきだったと考えていることだけは確かだ。

 閣議決定が行われる2日前、1人の男性が新宿駅前で憲法解釈の変更に抗議して、焼身自殺を図った。男性は一命を取り留めたものの、ひどいやけどを負った。7月1日には、数千人の群衆が首相官邸前に集まり、反戦スローガンを叫んだ。公明党は平和主義を信条とする支持者からの反発に直面している。

 こうした状況を背景に抱えつつ、政府が閣議決定を実行に移すには、現行法を10以上も改正しなければならない。それには何年もかかるかもしれない。

 安倍政権のスタッフは、集団的自衛権のより完全な行使に向けて日本は進んでいくと楽観的だ。だが、最初は簡単だと思っていた今回の一歩が難しかったように、今後も長く厳しい道のりが続くことになるだろう。

ーーー日経新聞(26.7.23)英エコノミスト誌の翻訳(2014年7月5日)







【社説】日本の新防衛方針-中国の脅威が背景(26.7.2)

2014 年 7 月 2 日 09:51 JST

米カリフォルニア州で行われた米国の海兵隊と日本の陸上自衛隊の共同演習(2013年2月) Reuters

 日本政府は1日の閣議で、憲法を再解釈して集団的自衛権の行使を容認することを決めた。アジアの民主主義諸国の安全保障を強化する重大かつ長年懸案だった決定だ。だが、これと同じほどに重要だと思われるのは、この決定が中国の行動が大きなきっかけであることを北京(中国政府)に思い至らせるだろうという点だ。つまり、東シナ海での中国の侵略的な行動が、日本をこの地域でより積極的な役割を担うように決意させたということだ。

 安倍晋三首相はタカ派であり、集団的自衛権をめぐる今回の動きを強く推進してきたが、他方で、日本の安保環境の変化がそれを必要で不可避なものにした。こうした変化には、中国の軍事力が急速に拡大していることや、係争水域の尖閣諸島の現状(ステータス・クオ)変更のため中国が力を行使していることが含まれている。

 中国外務省は1日、猜疑(さいぎ)の目をもって反応した。また国営新華社通信は論評で、日本は「戦争の亡霊とたわむれている」と非難した。しかし過去5年間にわたって、この東アジア地域全体を警戒させてきたのは、中国の好戦的な発言であり、その一方的な行動だった。

 日本が軍国主義的な過去に戻るというのは問題外である。今回の変更は日本の軍事力に課されている多くの制限を取り払うものではない。むしろ、それは一つのプロセスの中の漸進的な一歩であって、そのプロセスは続くかもしれないし、続かないかもしれない。それはおおむね中国の行動次第だろう。安倍氏は、平和主義的な連立パートナーである公明党の支持を取り付けるため、譲歩しなければならなかった。したがって日本の集団的自衛権は非常に限定的だ。

 集団的自衛のドクトリンによって、日米防衛同盟における日本の役割はより対等なものになるろう。日本の自衛隊は、日本の沿岸越えた水域ではどのような紛争でも、矛先としての役目を果たす公算はほとんどないが、例えば部隊防護には参加するかもしれない。日本と米国を北朝鮮の攻撃から守るため、イージス搭載艦がミサイル防衛システムに統合される可能性もあるだろう。

 平和主義的な日本国憲法は、第2次世界大戦後に米国が日本に課したものだが、それを弱体化することに対し日本の一般国民に依然ためらいがあることは頭にとどめておくべきだ。幾つかの主要なニュースメディアが今月実施した世論調査では、日本人の過半数が集団的自衛権の再解釈に反対していることが判明した。安倍政権はこの再解釈を可能にするため憲法改正によらずに閣議決定という形を使った。このため同政権は、今回の変更を慎重に履行しなければ、一般国民の反発によって弱体化しかねない。

 地域的にも、日本は用意周到に足を踏み出さねばならない。とりわけ韓国に対してはそうだ。韓国政府は1日、日本が朝鮮半島における集団的防衛に韓国の招請なしで参加するのは容認されないと慎重な姿勢で強調した。日本の植民地支配下に置かれた韓国人の痛い記憶があり、したがって、遠くない将来に日本が韓国防衛に参加する公算はほとんどない。

 ただ、他の民主主義諸国との安全保障上の関係を強化する余地は増えるかもしれない。日本はフィリピンとベトナムに対して沿岸警備艇を供給すると約束しており、オーストラリアとの間では潜水艦の共同開発の取り決めに署名した。こうした関係は今後、拡大するかもしれない。

 一方、オバマ政権は軍事費を削減しており、敵対勢力が一線を越えた場合の軍事行動に消極的になっている。この結果、アジアでは米国が提供する安保に対する信頼性に懸念が高まっている。日本は、同盟パートナーとしての自らの価値を証明しなければならないことを認識している。それは同盟を支持する米国国内のコンセンサスを守るためでもある。

 この1年、今年が第1次世界大戦の開戦から1世紀になること、そして当時のヴィルヘルム2世時代のドイツと今日の中華人民共和国との類似点について多くのことが書かれてきた。権威主義的でノン・ステータス・クオ(現状打破志向)的な大国の台頭は、双方の政治家によって対応することができる。しかし平和の究極の保証は、民主主義諸国が団結して、侵略に対抗し、ルールに基づいた国際秩序を防衛する能力があるかどうかにかかっている。他の民主主義諸国の防衛に駆けつけねばならないという日本の認識は、アジアでの平和維持に決定的に重要なのだ。
ーーーウールストリートジーナル・社説(26.7.2)



集団的自衛権を考える



「日本の軍隊にもっと柔軟性を」(26.5.18)

北朝鮮がアメリカ空母にミサイルを発射し、日本がミサイルを撃ち落とせる武器を持っていたら、その武器を使用すべきかどうか?

空母の乗組員も日本の安倍総理もそうすべきと考えるだろう。 しかし安倍総理は今の憲法ではそれは出来ないという。 彼はそれを変えたいのだ。

この不思議な状況は、日本が敗戦国となった1947年に、アメリカの占領下で、前例のない「平和」憲法が採用されたことによる。 憲法は、「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」宣言している。

数年後には冷戦が発生し、アメリカは、ソ連の脅威に対抗し、憲法の解釈を変えて、日本に有能な自衛隊を創設させた。しかし日本の裁判所と政治家は、文字通り自国の防衛の為のみと武力の行使を限定し続けた。

安倍総理は、先週そのような解釈は現在の世界情勢にそぐわないと述べ、日本の同盟国であるアメリカとより武力上同等の同盟国になるには、関連法令の変更が必要であると国会に求めた。 解釈の変更は日本の国連平和軍により活発な貢献を可能とし、日本と同じく中国の増大する主張に危機感を抱く、ベトナムやフィリッピン等船や飛行機が必要な国へ提供が可能となる。

オバマ政権の日本のこの動きを支援するのは当を得ているが、注意深く行わねばならない。

ある世論調査では半数以上は、この解釈の変更に反対し、日本の平和主義と、日本が世界で平和主義を切り開いてきたことを誇りと考えている。

日本の隣人、特に中国と韓国はこれに当然ながら神経質だ。過去に日本の犠牲になった事実からも、ある不安が予想される。ナショナリストの政治家に煽がれ、不安が増大し、

特に、一方的な教科書思考の中国では、不安が扇動される。 中国自身共産党独裁の正当性について神経質で、日本を敵として便利にプロパガンダに利用していた。

しかし、安倍総理は不要に不安を掻き立てることがある。日本の戦争犯罪人を祭っている神社を訪問したり、戦争の日本の過失の度合いに疑問を抱かせる発言や、更に彼を取り巻く過激な右翼分子などは、隣人に疑いの目を向けさせることになる。

それでも、略戦後70年を経て、安倍総理の合理的な欲求で、日本はより「普通の国」へと変わった。
ーーーワシントンポスト紙 社説(26.5.18)

 

集団的自衛権を考える




集団的自衛権で日本は「普通の国」へ、東アジア安保に寄与(26.6.23)

 日本の国会が閉会したが、憲法解釈を変更して集団的自衛権の行使を容認する閣議決定は会期中に間に合わなかった。これは迅速な決定を強く求めてきた安倍晋三首相にとって一歩後退にようにみられている。だが、ゆっくりしたペースのほうがいいかもしれない。東アジア地域安全保障における日本の役割の拡大は歴史に残る一歩であり、可能な限り広範囲な国民のコンセンサスがあることが望ましいからだ。

 集団的自衛権の行使を容認すれば、日米安全保障同盟をバランスのとれたものにできるだろう。米国は軍事紛争の際に日本を支援すると約束している。一方、日本の平和主義憲法下では現在、自衛隊の行動は直接攻撃に対する自国防衛に必要な最低限の武力行使に限定されている。だが憲法解釈の変更を踏まえて日米防衛協力の指針(ガイドライン)が改定される。そうなれば自衛隊は、北朝鮮や好戦的になった中国から米国向けに発射されたミサイルを迎撃したり、包囲されている同盟国の艦艇を支援したり、日本の商船が航行している海外水域で機雷を除去したりできるようになるだろう。

 日本は対等な立場で他の諸国と同盟関係を形成できるようになるだろう。東アジアの安全保障は、米国とこの地域の国との二国間同盟条約に依存している。中国が台頭し、米国防総省の予算が縮小しているため、これら同盟諸国が危機の際に協力する連合ネットワークを形成する必要がある。

 集団的自衛権は国際法の下で主権国家の権利として認められている。1990年代初頭に政界の有力者・小沢一郎氏が提唱したように、日本が「普通の国」になるための重要な要素だ。それはまた、日本の安全保障と繁栄が土台にしてきた第2次世界大戦後の民主的秩序の礎(いしずえ)でもある。

 こうした正常化の主な障害になってきたのは、日本の戦時中の歴史をめぐる日本の一部政治家(それは時に安倍氏も含む)の不誠実な態度だった。韓国人「慰安婦」の奴隷化を謝罪した1993年の河野官房長官談話を見直そうとする保守政治家たちの試みは先週、韓国の怒りを招いた。このことは、普通の国を目指す日本の試みが、東アジアの潜在的敵対国だけでなく同盟国からも疑いの目で見られることをあらためて示している。狂信的なナショナリズム(国粋主義)に陥った戦前の教訓を学んだことを日本がはっきり態度に示すまで、こうした疑心は続くだろう。

 ただし、アジア諸国が今日警戒すべきナショナリズムは、日本ではなく中国にある。軍備拡張の結果、中国の軍事力は近隣諸国の大半をはるかにしのいでおり、米軍の高官たちが深く憂慮している。中国はこうした軍事力を使って、南シナ海のスカボロー礁をフィリピンから接収し、ベトナム沖の係争水域に石油掘削装置を配備し、さらには南シナ海で米海軍艦艇の航行を妨害した。

 中国が台頭するなか、日本はこの地域の同盟国に沿岸警備隊の艦艇を供与する程度のことしかできなかった。安倍氏の提案では、日本はもっと役立つ機材と訓練を提供できることになるだろう。日本、ベトナム、フィリピンの枢軸が強化されれば、東アジアのリバランス(再均衡)につながり、中国の侵略行為に対して互いに積極的に支援する非公式同盟が生まれるだろう。

 東アジア諸国が地域安全保障に対する日本の潜在的な貢献を高く評価し始めている。日本国民もこうした路線を賢明だと思うようになってきた。昨年11月、中国が尖閣諸島上空に防空識別圏を一方的に設定したことが1つのきっかけだ。台頭する侵略的な近隣国が口実と軍事力によって現状を変更するなか、平和主義者のままでいる利点を再考すべきだと確信した日本人も少なくなかった。

 平和主義的な公明党が集団的自衛権問題で妥協する姿勢を示していることも、こうした変化を反映している。安倍氏が今年中に集団的自衛権の行使容認を実現すれば、中国は軍国主義への回帰だとして日本にプロパガンダ的な非難を浴びせるのは間違いない。しかし、日本など東アジア諸国に安全保障上の懸念を生じさせた責任は、他ならぬ中国にあるのだ。
ーーーウールストリートジーナル・社説(26.6.23)


集団的自衛権を考える


安倍首相、集団的自衛権容認に踏み出す(26.5.16)


安倍晋三首相 Associated Press

 【東京】安倍晋三首相は15日、過去60年間に安全保障上の日本の軍事的役割を縛っていた制約を、憲法解釈の変更により外すことに向けて大きく踏み出した。実現すれば、緊張が高まる東アジアにおいて日本が安全保障上、より大きな役割をはたすことが可能になる。

 安倍首相は同日、政府の有識者会議から安全保障法制の見直しに関する報告書の提出を受けたあと記者会見した。南シナ海での領海問題における最近の中国とベトナムの対立を指摘し、日本の平和憲法を尊重しながらも海外での紛争収拾での日本の兵力がより自由に活動できることが必要だと述べた。

 首相は「連日ニュースで南シナ海では、この瞬間も力を背景とした一方的な行為により、国家間の対立が続いている」とした上で、「これは、ひとごとではない」と指摘した。

 その上で安倍首相は、海外でのより自由な自衛隊の活動に必要な「集団的自衛権」の行使を可能にする憲法の解釈変更をすべきかどうかの議論を政府として正式に始める意向を表明した。この変更がなされると、日本の国土や国民が外国から直接攻撃されていなくても、同盟国の防衛に参加することが可能になる。

 日本の集団的自衛権行使の必要性を訴えるため、安倍首相はパネルに描いた図式を用いた。日本の西に位置する不特定の「侵略国」により日本の子供たちを乗せた米国船が攻撃されている様子が描かれた絵で、こうした場合、1950年代初めの自衛隊発足以来維持されてきた現在の憲法解釈を変えない限り、日本の子供たちを助けるために自衛隊は何もできないと首相は訴えた。

 この安倍首相の方針について米国と東南アジア諸国は歓迎している。しかし、中国と韓国は反対で、日本でも多くの人々が、変更により海外の戦争に巻き込まれる可能性があると懸念している。

 自民党と連立を組む公明党の指導部は、解釈変更に慎重な姿勢を崩していない。同党は、第2次大戦後の占領中に米国の構想に基づいて起草され、1947年に施行された現行憲法が、集団的自衛権の解釈の変更がなくとも既に自衛隊が米国を支援することを認めている、と主張している。

 一方、野党には反対が強い。生活の党の鈴木克昌幹事長は今年の早い段階で、「制限のない自衛権を認めることは、戦前において破綻に至った考え方への回帰にほかならない」と批判した。

 また、1930年代の日本の侵略を受けた中国は、日本の軍国主義の復活として警鐘を鳴らした。中国政府は日米安全保障条約は不当に中国を対象としていると主張した。

 中国外務省は、1930年代の侵略、占領という「歴史的問題」があるだけに日本政府の防衛政策の変更には警戒を崩せないとの見解だ。同省の華春瑩報道官は定例会見で、「歴史的問題でこのところ日本では望ましくないことが起きている。それだけに中国を含めアジア各国は日本の本当の狙いと今後の展開を極めて警戒しなければならない」と述べた。

 一方、安倍首相は日本が戦争を起こすことなどは考えておらず、今回の解釈変更への動きは平和を維持することが目的だと語った。

 南シナ海で中国が設置を強行した石油掘削装置(リグ)の撤去をベトナムが求めて緊張が高まったことによって、東シナ海の尖閣諸島(中国名は釣魚島)において中国との領有権問題を抱える日本政府は懸念を高めている。

 安倍首相の会見に先立って提出された「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会(安保法制懇)」の報告書は、一定の状況に限定して近い関係にある外国の防衛に日本の兵力を参加させることを許すことを提言している。また、中国と北朝鮮からの脅威に言及している。

 日本国憲法は「交戦権」を放棄しており、安倍首相率いる自民党の多くの議員は、憲法改正を求めてきた。だが、それには国会の3分の2以上と国民の過半数の賛成が必要となる。一方、有識者会議の報告書が提案した憲法解釈の変更は、政府が独自に進められる。

 内閣は、集団的自衛権の解釈変更について今夏の終わりまでに閣議決定したい心づもりのようだ。その後は、新しい解釈を反映させた一連の防衛関連の法改正を年末までに終わらせる計画だ。

 日本政府関係者は集団的自衛権の行使を可能にすることは、米国との同盟関係をより対等にすることが主な目的だとしている。現行の法解釈では日本が攻撃された場合は米国は日本を防衛する義務を負うが、逆の場合、日本は米国の防衛に加われない。オバマ大統領が先月訪日した際、米国の日本防衛義務は、中国が領有権を主張する尖閣諸島も含むことを明言している。

 今回の解釈変更が行われれば、オーストラリアやインド、フィリピンやベトナムといった東南アジア諸国連合(ASEAN)の国々などとの協調行動を緊密化させる道を開く可能性がある。

 現在米国のシラキューズ大学で教鞭を取るジェームズ・スタインバーブ前国務副長官は今週日本を訪れた際、「日本がASEAN諸国に対し『われわれはあなた方を支援したい。どうしたらいいでしょうか』と申し出てくれることを期待したい」と述べた。

 2012年末に就任以来、安倍首相は西太平洋の各国と日本の安全保障上の関係を強化し、中国の急速な軍事力強化に対抗する努力を続けてきた。ベトナム政府の要請に応じ、3月には日本がベトナムに監視船を提供することを検討すると表明した。日本外務省の担当者は提供時期はまだ決定していないものの、南シナ海での中国との対立によって前倒しされる可能性があると述べた。

 こうした動きについて政策研究大学院大学の安全保障を専門とする道下徳成教授は、「東南アジアの国々と積極的に関係を築く最大のポイントは、日本が地域ワイドの安全保障のパートナーシップの立派な一員になることだ」と指摘した。
ーーーウオールストリートジャーナル・社説(26.5.16)

安倍首相側に立つオバマ大統領 米国は尖閣で連帯 (26.4.25)

尖閣諸島が中国に攻撃された場合、米国による防衛が日米安保条約で義務付けられているかどうか曖昧だった。しかし、オバマ大統領が曖昧さを完全に払しょくしたことは満点が上げられよう。「我々の日本の安全保障に対する関与は絶対的なものであり、日米安保条約第5条は、尖閣諸島を含む日本の施政下にあるすべての領土に適用される」。大統領は24日、安倍晋三首相との共同記者会見で明言した。

 これは、中国が昨年11月に尖閣諸島上空に防空識別圏を設定したことに対し、米国が弱く一貫性のない対応をしたことに伴うダメージを回復するのに役立つ。尖閣諸島をめぐる中国の好戦的なレトリックや瀬戸際外交は、中国が米国との戦争の可能性を深刻に受け止めていないことを示している。おそらく今後それはなくなるだろう。

 今月初めには米軍も、武力を行使するのは可能であることを明らかにした。 在日米海兵隊司令官のジョン・ウィスラー中将は、中国軍が尖閣諸島を占領したとしても、在日米海兵隊は直ちに奪還できるとの自信を示した。同中将の発言は個人的なものでなかったのは明らかだ。チャック・ヘーゲル国防長官は同じ週に北京で、多少ニュアンスに違いはあったが同じく強い調子で警告を発した。中国外務省や同省スポークスマンは怒り心頭となった。

これまでのところそれほど注目されていないのは、オバマ氏が今週、読売新聞に示した以下のコメントである。「私は、集団的自衛権の行使に関する現在の制限を見直すことなどで、安倍晋三首相が日本の自衛隊の強化と米軍との連携を深める努力を払っていることを称賛する」。これは、安倍氏が憲法の解釈を変更し、自衛隊が同盟国を防衛するのを認めようとしていることを、米国が支持すると言質を与えたものだ。憲法解釈の変更は、安倍政権の連立パートナーを含め国内の平和主義者から反対論を呼び起こしている。

 オバマ氏のコメントは、米国は日本の軍国主義の復活の兆候を不安視しているとの中国の国営メディアの希望的観測を退けるものともなった。北京の見方では、安倍氏は第2次大戦に旧日本軍に苦しめられたアジアの近隣諸国に警戒感を与えている。

 中国の指導者らは、同国共産党がまくしたてている反日の宣伝が同党の支配を正当化すると信じているのかもしれない。だが、オバマ氏が安倍氏と肩を組んで対峙するというイメージにより、彼らは海外では反日宣伝は受けないことを納得させられるだろう。米国などは、戦後日本がアジアの平和と繁栄に貢献してきたことを認識している。日本は、民主主義国同士が新たな独裁体制の台頭を阻止するための同盟を構築できる普通の国になることで、さらなる貢献を果たすことができる。

 安倍氏や他の日本の政治家が、戦犯が他の戦死者とともに祭られている靖国神社を参拝することで友好国になりたいと思っている国を遠ざけてしまっているのは確かだ。米政府当局者は、代わりに千鳥ヶ淵戦没者墓苑を参拝することで、靖国参拝の慣行を戒めている。だが、20世紀最悪の大量殺りくが行われた天安門に毛沢東の肖像画を掲げ続けている人々は、もっと慎重になってもよさそうなものだ。

 中国政府のスポークスマンは今週、日米同盟を冷戦の遺物と表現した。数年前であれば、沖縄の米軍基地の移転が困難を示したようにその指摘は的を射ていたかもしれない、しかし、近隣諸国が中国の皇帝を称えたような時代に戻るよう同国が望んでいることで再び日米同盟が前面に出てきた。大統領の訪日はだいたいが象徴的になるが、オバマ氏の今回の訪日は、民主国家の同盟国の連帯という必要なメッセージを送るものとなった。
ーーーウオールストリートジャーナル・社説(26.4.25)



この記事の英語版を見る、英語で記事を読みよく理解する。








掲載資料の説明:掲載された記事の提供者は、記事に付随する名前に明記の通りです。
著作権上問題ある記事は削除いたしますのでご連絡をお願いします。

海外記事ダイジェスト;大きい数字ほど最新です
前ページへ 7