尖閣諸島・竹島問題の対立する見解なぜ中国や韓国は執拗に抗議するのだろうか?


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尖閣諸島問題、 北方4島問題
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尖閣諸島:手前から南小島、北小島、奥が魚釣島






尖閣諸島関連最新ニュース



「尖閣は琉球の一部」記載の最古の地図 1804年独製(27.9.17)

自民党の国際情報検討委員会などの17日の会合で、尖閣諸島が琉球(沖縄)に含まれることを示す1804年のドイツ製の地図が発表された。従来最古とされていた地図より60年以上古く、同党は、尖閣諸島領有の正当性をアピールする資料として外務省などに活用を働きかける方針だ。

 地図は、1780年代に尖閣諸島周辺などを探索したフランスの航海家の情報に基づき、ドイツの地図発行人が1804年に作製。尖閣諸島が琉球と同じ色で塗られ、台湾との間に線が引かれている。長崎純心大の石井望准教授がインターネット上の古書店で見つけ、会合で発表した。

 石井氏によると、これまでは尖閣諸島が琉球に含まれていると示す地図は1868年のドイツ製のものが最古とされていたという。

 同委の原田義昭委員長は「はるか昔から先進国が尖閣は琉球の一部だと認識していたと示すもの。外務省や内閣官房のホームページへの掲載など、情報発信を検討させたい」と述べた。(松井望美)
ーーー朝日新聞(27.9.17)



尖閣・竹島は日本固有の領土 政府、HPに資料202点(27.8.29


政府は28日、尖閣諸島と竹島が歴史的に日本固有の領土である根拠となる資料として、202点を内閣官房領土・主権対策企画調整室のホームページ(HP)に掲載した。今後、英語版も作る。

 尖閣諸島について103点、竹島について99点の資料をデジタル化し、概要説明を付けた。中華民国の領事が1920年に石垣村長にあてた書簡に「日本帝国沖縄県八重山郡尖閣列島」と記されていることや、島根県が1925年に竹島で土地使用料を徴収していたことなどが分かる。キーワード検索や、年代別、所蔵機関別の閲覧もできるようにした。

 山谷えり子領土問題担当相は28日の記者会見で、「より国内外に広く客観的事実が理解されていくことが望ましい」と述べた。  政府広報サイトを見る
---朝日新聞(27.8.29)




尖閣諸島と竹島 戦前からの施政権示す報告書(27.4.7)

政府は、沖縄県の尖閣諸島や島根県の竹島が日本の領土であることを内外に示すため、郷土史家らを中心とする研究チームに委託し、戦前から日本の施政権が及んでいたことを示す過去の行政資料などを集めた報告書を初めて取りまとめました。

報告書は、政府が、沖縄県の尖閣諸島や島根県の竹島が日本の領土であることを内外に示すため、郷土史家らを中心とする研究チームに委託して初めて取りまとめたもので、尖閣諸島と竹島に戦前から日本の施政権が及んでいたことを示す過去の公文書や新聞記事などが掲載されています。
このうち尖閣諸島に関する報告書には、▽沖縄県が1902年(明治35年)に完了した測量をもとに作成した「土地整理図」や、▽戦前の土地登記簿謄本、鉱物資源の試掘に関する資料などが載せられています。
また竹島に関する報告書には、▽竹島でアシカを捕獲するには知事の許可が必要となることを定めた1905年(明治38年)の島根県の「漁業取締規則」や、▽1910年(明治43年)に島根県知事に提出された「官有地借用願」などが載せられています。
政府は、報告書の日本語版と英語版を内閣官房のホームページで公開することにしています。
---NHK(27.4.7)


平成27年4月7日10.42分、12:13分、現在内閣官房のホームページには該当する記事はありませんでした。(さすが官庁の仕事と、大いに失望。これで成果を上げられるとでも考えているのだろうか?)




安倍首相側に立つオバマ大統領 米国は尖閣で連帯 (26.4.25)

尖閣諸島が中国に攻撃された場合、米国による防衛が日米安保条約で義務付けられているかどうか曖昧だった。しかし、オバマ大統領が曖昧さを完全に払しょくしたことは満点が上げられよう。「我々の日本の安全保障に対する関与は絶対的なものであり、日米安保条約第5条は、尖閣諸島を含む日本の施政下にあるすべての領土に適用される」。大統領は24日、安倍晋三首相との共同記者会見で明言した。

 これは、中国が昨年11月に尖閣諸島上空に防空識別圏を設定したことに対し、米国が弱く一貫性のない対応をしたことに伴うダメージを回復するのに役立つ。尖閣諸島をめぐる中国の好戦的なレトリックや瀬戸際外交は、中国が米国との戦争の可能性を深刻に受け止めていないことを示している。おそらく今後それはなくなるだろう。

 今月初めには米軍も、武力を行使するのは可能であることを明らかにした。 在日米海兵隊司令官のジョン・ウィスラー中将は、中国軍が尖閣諸島を占領したとしても、在日米海兵隊は直ちに奪還できるとの自信を示した。同中将の発言は個人的なものでなかったのは明らかだ。チャック・ヘーゲル国防長官は同じ週に北京で、多少ニュアンスに違いはあったが同じく強い調子で警告を発した。中国外務省や同省スポークスマンは怒り心頭となった。

これまでのところそれほど注目されていないのは、オバマ氏が今週、読売新聞に示した以下のコメントである。「私は、集団的自衛権の行使に関する現在の制限を見直すことなどで、安倍晋三首相が日本の自衛隊の強化と米軍との連携を深める努力を払っていることを称賛する」。これは、安倍氏が憲法の解釈を変更し、自衛隊が同盟国を防衛するのを認めようとしていることを、米国が支持すると言質を与えたものだ。憲法解釈の変更は、安倍政権の連立パートナーを含め国内の平和主義者から反対論を呼び起こしている。

 オバマ氏のコメントは、米国は日本の軍国主義の復活の兆候を不安視しているとの中国の国営メディアの希望的観測を退けるものともなった。北京の見方では、安倍氏は第2次大戦に旧日本軍に苦しめられたアジアの近隣諸国に警戒感を与えている。

 中国の指導者らは、同国共産党がまくしたてている反日の宣伝が同党の支配を正当化すると信じているのかもしれない。だが、オバマ氏が安倍氏と肩を組んで対峙するというイメージにより、彼らは海外では反日宣伝は受けないことを納得させられるだろう。米国などは、戦後日本がアジアの平和と繁栄に貢献してきたことを認識している。日本は、民主主義国同士が新たな独裁体制の台頭を阻止するための同盟を構築できる普通の国になることで、さらなる貢献を果たすことができる。

 安倍氏や他の日本の政治家が、戦犯が他の戦死者とともに祭られている靖国神社を参拝することで友好国になりたいと思っている国を遠ざけてしまっているのは確かだ。米政府当局者は、代わりに千鳥ヶ淵戦没者墓苑を参拝することで、靖国参拝の慣行を戒めている。だが、20世紀最悪の大量殺りくが行われた天安門に毛沢東の肖像画を掲げ続けている人々は、もっと慎重になってもよさそうなものだ。

 中国政府のスポークスマンは今週、日米同盟を冷戦の遺物と表現した。数年前であれば、沖縄の米軍基地の移転が困難を示したようにその指摘は的を射ていたかもしれない、しかし、近隣諸国が中国の皇帝を称えたような時代に戻るよう同国が望んでいることで再び日米同盟が前面に出てきた。大統領の訪日はだいたいが象徴的になるが、オバマ氏の今回の訪日は、民主国家の同盟国の連帯という必要なメッセージを送るものとなった。
ーーーウオールストリートジャーナル・社説(26.4.25)






オバマ大統領が尖閣は安保条約の対象と明言、中国にも配慮(26.4.24)

[東京 24日 ロイター] - 安倍晋三首相と来日中のオバマ米大統領は24日午前に会談し、アジアの安定に日米同盟が果たす役割の重要性を確認した。オバマ大統領は尖閣諸島(中国名:釣魚島)が日米安全保障条約の適用対象であることを明言、日本が進める集団的自衛権の行使容認の動きを支持するなど、安倍政権にとって実りの多い会談となった。

 一方で、オバマ大統領は日中の領土問題に対する立場を明確にせず、中国に配慮する姿勢もみせた。難航している環太平洋連携協定(TPP)の日米交渉については、閣僚協議を継続することとした。

 <力による現状変更に反対>

 オバマ大統領は会談後の会見で「米国は今もこれからも太平洋国家」と発言。アジアに対する米国の関与低下が不安視される中、同地域に資源を重点配分する「リバランス政策」に変わりがないことを強調した。その上で「アジア太平洋地域において日米同盟は礎になっている」と述べ、安倍首相による昨年末の靖国神社参拝などでぎくしゃくした両国関係が良好なことをアピールした。 

 もともとアジアに軸足を置いていたオバマ政権の外交政策は、昨年1月の2期目以降に変化。中東への関与を強めたり、中国が提案する「新しい大国関係」に応じるような姿勢をみせるなど、領土問題をめぐって中国との緊張が高まっている日本やフィリピンなどの不安をかりたててきた。

 並んで会見した安倍首相は、「同盟強化へのオバマ大統領の情熱を信じている。米国を信頼している」などと語った。日本が進めようとしている集団的自衛権の行使容認についても、会談のなかでオバマ大統領から支持を得たという。

 さらに会見でオバマ大統領は、中国が領有権を主張している沖縄県の尖閣諸島に言及。「日本の施政下にある領土は、尖閣諸島も含め日米安全保障の適用対象になる」と述べ、武力衝突が起きた際は米軍が防衛義務を負うことを明言した。これまでもヘーゲル国防長官などが示してきた米政府の公式見解だが、初めてオバマ大統領が発言することで、中国をけん制する形になった。

 背景にあるのはウクライナ問題。東シナ海で日本、南シナ海でフィリピンなどと対立する中国と、ウクライナ南部のクリミア編入に踏み切ったロシアの姿が重なる。会見でオバマ大統領と安倍首相は、国際法を順守する重要性を強調し、「力を背景とした現状変更に反対する」と述べた。 

 <中国にも「リバランス」>

 その一方、米国にとって中国は利害を共有する相手でもある。そのためオバマ大統領は一定の配慮を見せ、「領有権の決定的な立場は示さない」と語り、日中の領土問題には踏み込まない米政府の方針をあらためて示した。その上で、日本と中国がこの問題を平和的に解決することを望んでいると述べた。尖閣諸島をめぐって日中で武力衝突が起きた場合に、米国が軍事介入に踏み切る一線はどこかと記者から問われ、「レッドラインは引かれていない」とも語った。

 拓殖大学海外事情研究所の川上高司所長は、「尖閣が安保条約の適用対象であること、集団的自衛権に対する支持を取り付けたことは、安倍首相にとって勝利だった」と指摘。しかし「オバマ大統領は同じく中国に対してもリバランス(重要視)した。中国にとっては、米国は武力介入してこないとも解釈できる」と話す。

 オバマ大統領にとって訪日の最大の目的だったTPP交渉の前進については、首脳会談でも溝が埋まらなかった。安倍首相は「残された作業を決着させ、TPP全体を早期に妥結させるよう指示した」と語った。参加12カ国の貿易と投資の自由化を目指すTPPをめぐっては、牛豚肉など農産物5品目と自動車分野の取り扱いで日米の協議が難航している。

 オバマ大統領と安倍首相の日米首脳会談は、昨年2月に米ワシントンで開かれて以来。オバマ大統領はこのあと韓国、マレーシア、フィリピンを訪問する。今回の4カ国歴訪で、アジア重視の姿勢をアピールする。
---朝日新聞(25.4.24)




尖閣諸島:「安保適用の範囲内」米大統領が言及へ

24日の安倍晋三首相とオバマ米大統領との日米首脳会談で、オバマ氏が「尖閣諸島は日米安全保障条約5条の適用範囲」と言及する方向になった。沖縄県・尖閣諸島周辺海域への中国による領海侵入が活発化していることを踏まえ、同盟強化の姿勢を明確にし、海洋進出を強める中国をけん制する意味がある。

 尖閣諸島の問題を巡っては、先に来日したヘーゲル米国防長官が6日の小野寺五典防衛相との会談で、「尖閣諸島については日本の施政権下にあり、日米安全保障条約が適用される」と表明。小野寺氏と「力を背景とした現状変更の試みには反対する」との見解で一致した。

 このため、日本側は24日の首脳会談でも、改めてこうした立場を大統領にも示すよう求めていた。日本側は会談後に発表される共同声明でも、尖閣諸島への安保適用を明記するよう求めている。

 首脳会談では日米同盟の強化を確認。中国の海洋進出について「法と秩序の順守」の重要性を再確認し、「力による現状変更への試みには反対する」との立場で一致する。【高山祐】
---毎日新聞(26.4.24)





「尖閣・竹島」領土明記を正式表明 文科相、指導要領解説書を改定(26.1.29)



<沖縄県・尖閣諸島。手前から南小島、北小島、魚釣島>
下村博文文部科学相は28日の記者会見で、教科書作成や教員による指導の指針となる中学校と高校の学習指導要領解説書を改定、尖閣諸島と竹島を「固有の領土」と明記したことを正式に発表した。領土問題に対する政府見解も盛り込み、文科省が同日、全国の教育委員会などに通知する。領土教育を重視する安倍政権の意向を受けた対応。改定した解説書は、中学校の社会科、高校の地理歴史と公民。中高の地理と公民で、尖閣と竹島を「固有の領土」と明記した。その上で、竹島は韓国に不法占拠され、尖閣には領土問題が存在しないとの政府見解に沿った内容を追加した。高校日本史などでも竹島と尖閣を領土に編入した経緯を取り上げることを求め、領土教育を強化する。解説書は通常、約10年ごとに実施される指導要領改定に合わせて見直す。次は平成28年度に全面改定の予定。今春申請を受け付ける中学校教科書の検定から反映される。 
---産経新聞(26.1.29)





学習指導要領:「領土」政権の意向反映…解説書改訂が先行

文部科学省は28日、中学社会科と高校の地理歴史、公民について、教科書を編集する際や学校での授業の指針となる学習指導要領の解説書を改訂し、全国の教育委員会などに通知した。竹島や尖閣諸島を「日本の固有の領土」と教えるよう求める内容で、今年4月に始まる中学向けの教科書検定から適用され、中学は2016年度から、高校は17年度から使われる教科書に反映される。下村博文文部科学相は学習指導要領自体の改定にも意欲を示し、来年度中に中央教育審議会に諮問する意向だ。安倍晋三政権の意向を強く反映した「改革」に韓国や中国は反発を強めている。

 「解説書は指導要領の記述の意味や解釈など詳細を説明した資料。当然それは今後(の指導要領改定)に反映されるべきものだ」

 下村文科相は28日午前の閣議後記者会見で、指導要領見直しの可能性に言及した。

 解説書改訂の後に指導要領を改定するのは、順番として「あべこべ」だが、安倍政権がスピードを重視したことが背景にある。法的拘束力がある指導要領の改定は中教審答申が必要で、2〜3年かかるが、解説書は教師や教科書会社向けに指導要領が求める学習内容を具体的に説明した「文科省の著作物」。省内で手続きを完結できる。

 解説書を今、改訂することについて下村文科相は「教育的観点」「これまで教えてこなかったことがおかしい」と説明する一方、「官邸、官房長官、外相とも事前に打ち合わせした」とも述べ、慎重な判断を強調した。文科省関係者は「今回の解説書改訂は官邸と下村文科相の主導。省内に知れ渡ったのは年明けだった」と話す。

 現行の指導要領は小中学校が08年3月、高校が09年3月に改定された。約10年ごとの改定が通例だが、下村文科相は16年度への前倒しを視野に入れる。中身は今後の議論次第だが、中学社会科(地理)の場合、現行の「北方領土が我が国の領土であることなど我が国の領域をめぐる問題にも着目させる」の部分に竹島や尖閣諸島を加えることも想定される。

 文科省は今年1月に教科書検定基準を見直した。歴史的事実や領土問題に政府見解を盛り込むことなどを求めるものだが、今回の指導要領見直しの動きと連動し、政権の意向を教育に反映させる強い意思がにじむ。
---毎日新聞(26.1.28)






教科書指針に「尖閣・竹島は領土」 中韓、反発強める

日本と中国、韓国の間で歴史認識や領土を巡る摩擦が収まらない。政府が28日に沖縄県・尖閣諸島と島根県・竹島(韓国名・独島)を「我が国固有の領土」と明記した教科書作成の指針を決めたことを受け、中韓両国は猛反発。安倍晋三首相の靖国神社参拝を巡っても、世界各地の在外公館を舞台に日中両政府が応酬している。関係改善の糸口は見えない。

中学社会学習指導要領解説書の記述
竹島 尖閣

我が国固有の領土だが、韓国に不法に占拠されているため累次にわたり抗議していることなどを的確に扱い、理解を深めさせることも必要 我が国固有の領土で有効に支配し、領有権の問題は存在していないことを理解させることが必要

我が国が国際法上、正当な根拠に基づき、正式に領土に編入した経緯にも触れる

未解決の問題が残されていることや我が国が正当に主張している立場を理解させる 解決すべき領有権の問題が存在していないことを理解させる

 文部科学省は28日、中学と高校の学習指導要領解説書を改正し、全国の教育委員会に通知した。法的拘束力はないが、学習指導要領の意味や解釈を具体的に示し、教員の授業や教科書会社の教科書作成の指針となる。

 下村博文文科相は28日の記者会見で「固有の領土を正しく教えるのは国家として当然だ」と主張。首相の靖国参拝で中韓が反発しているタイミングでの改正となったことについては「教育的な観点だ。領土をきちんと教えていなかった今までに問題がある」と訴えた。

 韓国外務省の金奎顕(キム・ギュヒョン)第1次官は28日、別所浩郎駐韓大使を呼び抗議した。同省報道官は記者会見で日本に即時撤回を求める声明を発表。応じない場合は「相応の措置をとる」とも言及した。2008年に日本が解説書に初めて竹島の記述を決めた際は、駐日大使を一時帰国させた。

 中国外務省の華春瑩副報道局長も記者会見で「重大な懸念」を表明し、日本側に厳正な申し入れをしたことを明らかにした。尖閣は「中国の固有の領土だという基本的な事実を変えることは絶対に不可能だ」と反発。「日本政府が正確な歴史観を持って若い世代に教育してほしい」と求めた。
---日経新聞(26.1.29)






防空識別圏:菅官房長官「自衛隊の航空機も従来通り飛行」(25.11.28)

菅義偉(すが・よしひで)官房長官は28日の記者会見で、中国が設定した防空識別圏内を自衛隊の航空機が従来通り飛行していることを明らかにした。政府関係者によると、自衛隊機に対する中国軍機による緊急発進(スクランブル)は確認されていない。

 菅氏は「中国による防空識別圏の発表後も、同空域を含む東シナ海において従来通りの警戒、監視活動を実施している」と表明。そのうえで「中国への配慮のために、これを変更するつもりはない」と述べた。

 菅氏の表明は、米軍が爆撃機を同識別圏内で飛行させたことを明らかにしたことに続き、日本としても一方的な防空識別圏設定を容認しない姿勢を中国側に明確に示す意図がある。

 中国が23日に設定を発表した防空識別圏には、沖縄県・尖閣諸島の上空が含まれているが、尖閣諸島周辺空域では、海上自衛隊の哨戒機(P3C)、航空自衛隊の早期警戒機(E2C)などが連日飛行している。

 防衛省幹部は「訓練や実任務で必ず飛行する空域だ。中国の識別圏の有無にかかわらず、通常通り飛行するだけだ」と語った。

 中国国防省は28日、自衛隊機の飛行を把握しているとの談話を発表したが、「識別圏内全部を監視する能力があるかは疑わしい」(防衛省幹部)との指摘もある。

 日本の防空識別圏は、戦後、米軍が線引きしたものを1969年にほぼそのまま引き継いだ。北方領土や竹島は圏外で必ずしも領土や領空とは一致していないが、尖閣諸島は当初から含まれていた。
---毎日新聞(25.11.28)





防空識別圏:中国国防省報道官「先に日本が撤回を」

 中国が沖縄県・尖閣諸島を含めて東シナ海に設定した防空識別圏に絡み、中国国防省の楊宇軍・報道官は日本側の撤回要求について「1969年に設定している日本があれこれ言う権利はない。先に日本に撤回してもらい、中国側は(設定から)44年(日本の設定経過時間)たった後に考えてもいい」と拒否した。28日の11月定例会見で言及した。

北京で記者会見する中国国防省の楊宇軍報道官

 また、日本側が「現状の一方的変更」と批判していることに対しては、昨年9月の尖閣国有化や「軍拡を続け戦後国際秩序の変更を狙っている」などと例示して反論。そのうえで「日本政府は中国脅威論をあおって対抗している。誰が一方的に現状を変更しているのか国際社会は分かっている」と述べた。

 中国が23日に出した公告では、設定した防空識別圏を飛行する全航空機について中国軍が識別できるような情報を提供することを義務づけている。しかし、中国の防空識別圏は、国際民間航空機関(ICAO)が設定する国際航空の管制エリア(FIR)のうち、日本、韓国、台湾が所管するエリアとも重複しており、国際的なルールを逸脱しているとの指摘がある。

 一方、国土交通省によると、中国から日本に識別圏の運用開始を伝える情報が届いたのは日本時間23日午前11時9分(北京時間午前10時9分)の運用開始後。離陸後に知らされた国際便の安全性が損なわれる可能性があった。
---毎日新聞(25.11.28)





中国、新防空識別圏で対策を修正―米軍機の飛行で(25.11.28)


日本と中国の重複する防空識別圏(新華社、中国国防相、日本航空の資料から)


中国が新たに設定した東シナ海上空の防空識別圏(ADIZ)を米軍のB52爆撃機が飛行し、中国側による何の反応も受けずに帰還したことは、力を誇示しようとする中国の努力に対する挑戦だった。これを受けて、中国政府は指示に従わないで同識別圏を飛行する航空機への対応策を修正している。

 中国国防省は27日、米軍のB52爆撃機が東シナ海上空の防空識別圏を26日に飛行したことを監視していたし、米軍機と特定もしていたと述べた。また同国外務省は、防空識別圏のルールの適用は状況によって変化すると述べた。同省の秦剛報道局長は「われわれはさまざまに異なった状況に応じて対策を講じていく」と語った。

 アナリストの一部には、中国が米軍機に対抗行動をとらなかったことは、中国のルールに従わず防空識別圏を飛行する米国と日本の軍用機を追い払う措置は当分の間講じないことを示唆する、とみる向きもある。中国が行動しなかったことは、23日の中国政府の警告とは食い違っている。中国政府は同日、日中両国の係争水域である尖閣諸島を含む水域の上空を防空識別圏に設定すると発表したが、国防省はその際、自らの正体を明かさず中国当局の指示に従わない外国航空機には「防衛的な緊急措置」を講じると述べていた。ただし緊急措置の具体的内容は明かさなかった。

 米国がB52爆撃機を派遣したことについて中国軍部は、中国から最も遠い識別圏の端を飛んだにすぎないと述べている。しかし、それは、米政府が同盟国日本に味方し、係争中の尖閣諸島への脅威をめぐっても日本側の言い分を支持するとの明確なメッセージを送ったことになる。

 小野寺五典防衛相は記者団に対し、「米軍が今まで飛行していたところを飛んでいるということで(これまでと)何ら変わることはない」と述べ、「国の防空識別圏は一方的な設定で、米国も同じスタンスで対応している」と語った。

 中国政府は、今回は米軍爆撃機の飛行を妨害しなかった。だが、米空軍や日本の航空自衛隊の派遣する飛行機を中国がインターセプト(阻止)する見通しは存在し、あらゆる関係国にとってリスクが高まっている。衝突ないし誤算の公算が強まり、もっと広範囲な軍事危機に直ちにエスカレートしかねないためだ。こうした緊張激化のなかで、米国のバイデン副大統領は来週、中国、日本、そして韓国を訪問する。

 ある米政府高官は「バイデン副大統領は、同盟諸国に対するコミットメントは確固として揺るぎないと再確認するだろう」と述べ、「米国はまた、この水域における緊張の緩和が米国の利益になると信じている」と語った。

 別の米高官によれば、バイデン副大統領はまた、防空識別圏を設定した中国の真意を見極めようとし、そうした行動は中国の利益にならないと説得するだろうという。そして、そうした中国の行動が近隣諸国を「不安にさせる行動パターン」の一部になったと主張する見通しだ。同高官は、関係国すべての協議が「緊張を緩和する」のに役立つだろうとも述べた。

 専門家たちは、中国政府は譲歩する公算はほとんどなく、これまで以上に頻繁にジェット戦闘機をスクランブル(緊急発進)させて防空識別圏上空の米国機や日本機をエスコート(護送)するだろうとみている。ただし、これら日米機を強制着陸させたり強制退去させることはしないだろうという。

 上海の復旦大学の沈丁立(Shen Dingli)教授(国際関係論、中国外交・国防政策)は「中国のルールに従わないまま米国が航空機を派遣し続ければ、われわれは軍用機を派遣し、それらを放逐しないがエスコートするだろう」と述べた。

 同教授は「中国はいかなる状況下でも、自国の領空外で航空機を放逐する権利を持っていない」としながらも、「応報があることを示すため、中国は彼らをエスコートするだろう。米国が1機派遣すれば、われわれは2機派遣する。われわれは1000機待機させている」と述べた。

 沈教授や他の専門家は、中国がB52爆撃機の飛行を阻止しなかったのは、恐らく強大な米軍との直接対決を回避しようとしたためで、防空識別圏に関する意見の相違を米当局者との協議で解決する意思があることを示そうとしたためでもあるとみている。

 尖閣諸島(中国名は釣魚島)をめぐる日本とのあつれきのなかで、中国は空軍力と熟練パイロットに乏しく、技術面でもっと高度で訓練された米軍や日本の航空自衛隊に対して日々挑むことができない、と軍事専門家たちはこれまで述べてきた。

 過去には偶発的な事故が緊張を激化させたことがある。2001年、中国南部の海南島沖の空域で中国の戦闘機が米海軍のEP-3偵察機と衝突。米軍機は海南島に緊急着陸した。このため、中国当局は米側が謝罪するまでこの偵察機と搭乗員を拘束した。
---ウオールストリートジャーナル(25.11.28)






政府、中国の防空識別圏設定に厳重抗議 「不測の事態招く」 (25.11.23)

日本政府は中国が東シナ海に沖縄県の尖閣諸島上空を含む防空識別圏を設定したことを受け、警戒・監視を強める。外務省は23日、伊原純一アジア大洋州局長が中国の韓志強駐日公使に電話で厳重抗議した。防衛省は尖閣付近に近づいた中国機への緊急発進(スクランブル)などの対応を続ける構えで、尖閣上空で日中の緊張関係が一層進む可能性がある。

23日、尖閣諸島北方を飛行した中国軍のTU154=防衛省統合幕僚監部提供・共同
23日、尖閣諸島北方を飛行した中国軍のT154=防衛省統合幕僚監部提供・共同23日、東シナ海を飛行した中国軍のY8=防衛省統合幕僚監部提供・共同
23日、東シナ海を飛行した中国軍のY8=防衛省統合幕僚監部提供・共同

 伊原氏は韓氏に「我が国固有の領土である尖閣諸島の領空を含むもので全く受け入れられない」と伝えたうえで「尖閣を巡る状況を一方的にエスカレートさせる。現場空域で不測の事態を招きかねない非常に危険なものだ」と厳しく批判。韓氏は中国の従来の立場を主張したうえで「本国に報告する」と答えた。

 政府は23日、内閣官房、外務、防衛両省など関係省庁の局長級会合を開き情報収集を急いだ。防衛省内でも小野寺五典防衛相、岩崎茂統合幕僚長ら幹部が対応を協議。幹部の1人は同日、「緊迫感が高まる可能性はある」と語った。

 航空自衛隊は日本が設定した防空識別圏に入ってきた他国の航空機が領空に侵入しないように戦闘機を緊急発進して対応している。中国が自らの主張に沿って防空識別圏を設定したため、日中間で尖閣など重なり合う地域ができることになる。防衛省は「従来通り対応する」(幹部)という立場で臨むが、尖閣などで中国機と遭遇する回数が増える懸念もある。

 今年の4~9月に航空自衛隊機がスクランブルした回数の最多は中国機向けで、前年の同じ時期と比べて約2倍に上る。今月16、17両日には中国のTU154情報収集機が2日連続で尖閣付近を飛行し、空自が緊急発進して対応した。
---日経新聞(25.11.23)




中国の発表した防空識別圏と日本の防空識別圏



中国発表の防空識別圏と日本の防空識別圏



日本の領空と防空識別圏

防空識別圏 領空に近づいてくる航空機が敵か味方かを識別するために、領空の外側に設けた空域。国際的に認められた措置で、各国が独自に設定し、対外的に公表している。識別圏内に入る航空機には事前に飛行計画を伝えるよう要求。日本の場合、事前通報なしに入ってきた不審な航空機には航空自衛隊機が緊急発進(スクランブル)するなどし、航空機の国籍や飛行位置などを確認する。







中国、尖閣沖で国旗掲揚式 国慶節、南シナ海も(25.10.1)

1日、中国政府の公式サイトに掲載された、沖縄県・尖閣諸島周辺海域の公船上で行われた国旗掲揚式の写真(共同)   中国が64回目の国慶節(建国記念日)を迎えた1日、中国政府は沖縄県・尖閣諸島(中国名・釣魚島)周辺や南シナ海で同日、海上パトロール部門の中国海警局が監視活動を行い、公船上で国旗掲揚式を行ったと発表、写真を公式サイトに掲載した。


周辺国と対立する海域での国旗掲揚式の写真を公表したのは、尖閣などの領有権主張を譲らない姿勢を内外にアピールする狙いとみられる。中国政府は「中国管轄の海域」で掲揚式を行ったと主張しており、周辺国の反発が強まりそうだ。
---産経新聞(25.10.1)




尖閣諸島をめぐる日本の沿岸警備船と中国、台湾の警備船・画像(25.9.10他)



日本の沿岸警備艇と中国の警備艇、9月10日2013年



日本の沿岸警備艇からゴムボートで日本海域内から立ち去る警告を発している、8月18日2013年


日本の沿岸警備艇、魚釣島の前 8月18日2013年



日本の沿岸警備艇と台湾のパトロール船、お互いに水を掛け合っている。2012年





米「中国の尖閣領海基線は不適切」 領海侵犯と併せ批判(25.5.7)

米国防総省は6日に公表した中国の軍事力に関する議会向け年次報告書で、中国政府が沖縄県・尖閣諸島周辺に独自に定めた領海基線について「不適切」との見方を示した。尖閣諸島周辺海域での領海侵犯と併せ、「国際法に合致しない」と批判した。

中国の主張する領海基線

 報告書は中国と周辺国との関係についての項目で、日本が昨秋に尖閣諸島を国有化して以降の日中の対立を記述。中国の動きに関して「尖閣諸島の周囲に不適切に引かれた領海基線を昨年9月に使い始めた」とし、「海洋権益をめぐり、国際法に合致しない主張を重ねた」と指摘した。

 領海基線は、国家主権が及ぶ領海の幅を測定する根拠となる。米政府はこれまで、尖閣諸島の領有権をめぐる日中の対立で、特定の立場を取らない姿勢を示してきたが、報告書は「国連海洋法条約を含む国際法上の法的根拠はない」とする日本の立場に理解を示した形だ。
---朝日新聞(25.5.7)





尖閣諸島問題のその他の最新ニュース


尖閣問題、米の批判浴びた中国が「断固反対」

中国外務省の華春瑩副報道局長は7日の定例記者会見で、米国防総省の中国に関する報告書について、「中国の正当かつ正常な国防建設を批判し、中国は軍事的な脅威だと誇張するものだ。こういうやり方は、中米両国の相互信頼や協力のためにならず、断固として反対する」と批判し、米国にこうした考えを申し入れたことを明らかにした。
 報告書が沖縄県・尖閣諸島をめぐる中国の「基線」を「国際法と矛盾している」と指摘した点については、「基線は関連国際法に完全に合致している」と反論。「米国は中日の領土問題でどちらの立場にも立たないと繰り返しており、言行一致を求める」と述べた。
---読売新聞(2013年5月8日)







中国が「不適切な基線」 尖閣めぐり米報告書(2013/05/07)

米国防総省は6日、中国の軍事動向に関する年次報告書を公表した。沖縄県・尖閣諸島をめぐり中国が昨年9月から「不適切に引かれた直線基線」を使って領有権主張を強めていると指摘した。

 米政府は領有権問題で特定の立場を取らないとしているが、中国側の主張について法的に問題があるとの認識を示したものだ。

 報告書はまた、昨年、米政府を含む多数のコンピューターが外部から侵入され、その一部は「中国政府と中国軍が直接関与したとみられる」と明言。こうして収集した情報が中国の軍備増強につながっている可能性を指摘した。

--共同通信(2013/05/07)






領海基線、国際法と合致せず=尖閣問題で中国の対応に疑義-米報告書

米国防総省は6日に公表した中国の軍事力に関する年次報告書で、中国政府が沖縄県・尖閣諸島周辺に独自に設定した領海基線について、設定法が不適切であり、「国際法に合致しない」と述べた。
 基線は領海の幅を測定する根拠になる。中国政府は日本政府の尖閣国有化への対抗措置として、尖閣諸島を中国領として扱えるような形で基線を設定し、一方的に国連に申告。日本は基線を設定する行為自体、受け入れられないとの立場だ。
 報告書はこれに関し、中国は国有化以来、日本が領海としている同諸島から12カイリ以内でも監視船を日常的に運用していると分析。その上で「中国は2012年9月、不適切な形で引かれた尖閣諸島周辺の直線基線を利用し始め、国際法に合致しない海洋権益の主張を新たに積み重ねた」と強調した。 
 また、中国政府がパスポートなどに、南シナ海全域を自国領だと示唆する境界線を印刷していることに触れ、「周辺諸国の懸念の種になっている」と指摘。さらに東シナ海と南シナ海で監視船を運用している中国当局のパトロール能力に関し、20年までに国家海洋局は現状より50%、漁業局は25%、それぞれ向上すると予測した。
---時事ドットコム(2013/05/07)




中国が定めた尖閣諸島近辺の領海基線



排他的経済水域と中国の主張する領海基線



   
 尖閣諸島の位置                            東シナ海ガス田掘削マップ






一層悪化した尖閣島問題の日本と中国の政治の状況


オバマ大統領の最大の関心事は "戦争の十年"を終わらせることだが、米国が日本と中国の双方が領有権を主張する小さな、無人島問題で、軍事衝突に引き込まれると信じるのは難しい。おそらく、それはないだろう。しかし、これらの国々とオバマ氏自身の公約で、それをが発生する可能性が高まっている。

尖閣諸島、中国は釣魚と呼ばれ、1895年以来日本の政権下にあった、何十年もの間、中国はないがしろにし、日本のその主張を認めて放置したきた。 しかし、小島の3島を、日本が9月に国有化して以来 、中国の国粋主義の政治家がそれを阻止し領有権を主張し、民衆を扇動し、中国の軍事力と共産党指導力を動員させた。

ここ数週間で、北京の挑発行為は、日本の戦闘機をスクランブル発進させたり、監視船を派遣する状態にエスカレートしている。中国の国営メディアの1社は、軍の戦いは、 "より高い可能性"であり、国は最悪に備えるべきと主張し、戦争熱を煽り立てている。 不安なことには、この挑発的で危険なキャンペーンに対し、それを管理できるはずの習近平の下の新しい共産党指導部に、看過されていることだ。

東京の政治情勢は、一層、懸念の原因となっている。新首相、安倍晋三は、日本の防衛支出を強化し、中国に立ち向かう考えで、政府は彼の考えを共有するナショナリストの政治家達だ。 日本は議論するものが何もないことを宣言し、島々を巡る交渉を拒否している。

オバマ政権は "頭を冷やす"ため、先週東京に国務省の高官を派遣し、紛争を打開しようとしてきた。 しかし、国務長官ヒラリー·クリントンは、2年前に明らかにした立場を改めて表明した。つまり攻撃から日本を守るための安全保障条約は、尖閣諸島にも適用されることだ。 その建前は、危機が勃発後中国を抑止するために意図されたが、それはまた、ワシントンの影響力を拡大させた。 中国が領土を掌握しようとする場合、オバマ氏は、外交政策の中心に置いている "アジアへのピボット"を弱体化させる道を選ぶか、日本をバックアップする軍事的対決かの選択をする必要が生ずる可能性がある。

幸いにも、今週にクーリングオフの兆候があった。安倍氏は習近平氏への書簡を使者に託し北京に派遣した。来月のオバマ氏との会談のためにワシントンに招待されている日本の指導者は、中国政府の好戦性に応じることなく、緊張を緩和する方法を模索しなければならない。米国の助けを借りて、尖閣諸島がどこに属するかの問題を後回し(棚上げ)することは可能なことだ。
---ワシントン・ポスト紙 社説全文 (2013年1月26日)





尖閣問題 中国は国家の間違い正せ

沖縄県・尖閣諸島に対し領海・領空侵犯を含む威嚇を強める中国の行動について、安倍晋三首相が11日の記者会見で、「国際社会で責任ある国家として間違っている」との見解を表明した。

 安倍首相は昨年9月の尖閣国有化後、中国国内で起きた暴力的な反日デモに触れ、「両国関係を毀損(きそん)するだけでなく、中国の経済・社会にも大きな悪影響を与える」とも語った。

 日系企業を破壊するなどの一連の中国側での行動に対する異例ともいえる強い警告であり、習近平総書記ら中国指導部は虚心坦懐(たんかい)に耳を傾けるべきだ。

 「間違っている」行動は今も続いている。

 中国軍の戦闘機は10日、尖閣諸島北方の東シナ海で日本領空の外側に設けられた防空識別圏に突入した。航空自衛隊がF15戦闘機を緊急発進(スクランブル)させて対応し、中国機の領空侵犯はなかった。

 しかし、尖閣への挑発行動が拡大してくれば、偶発的な日中の武力衝突にもなりかねない。

 安倍首相が会見で、尖閣について改めて「海と領土を断固守る」と決意を表明し、領土問題で「(中国と)交渉する余地はない」と強調したのは当然だ。

 言葉だけでなく、中国側の恫喝(どうかつ)をはね返す具体策を準備しなければならない。

 中国国営メディアによれば、中国の関係機関による全国海洋工作会議で、国家海洋局幹部は尖閣の主権維持をめぐる争いが「先鋭化し複雑な局面に直面する」との認識を示した。「尖閣は中国領土」との一方的な主張を正当化するため、今後は中国軍戦闘機の領空侵犯も起きかねない。

 政府が15日に閣議決定する平成24年度補正予算案に、スクランブル時に出動するF15戦闘機4機の近代化改修など約2124億円の防衛関係費や海上保安庁の領海警備体制の強化経費を計上したのは、必要最低限の措置である。

 差し迫った問題は、日本側の警告を無視して侵犯した外国機への対応だ。

 どの段階で警告射撃をするのか、相手の攻撃を受けた場合にどう反撃するか、現行の自衛隊法などではあいまいな点が多い。

 攻撃を受けてからでないと実力行使はできないとする「専守防衛」の見直しも急務だ。
----産経新聞・主張(25.1.12)






尖閣領空侵犯、米が中国に直接「懸念」伝達

米国務省のベントレル副報道官代理は14日の記者会見で、中国機による沖縄県の尖閣諸島の日本領空の侵犯を「懸念している」と表明。

 中国政府に直接懸念を伝達し、尖閣諸島が対日防衛義務を定めた日米安保条約の適用対象になるとの米政府の立場を改めて伝えたことを明らかにした。
---(2012年12月15日06時30分 読売新聞)


尖閣領空を中国侵犯、米国直接中国に警告
侵犯した中国機


中国機の領空侵犯「懸念」=尖閣防衛義務は不変-米

米国務省のベントレル副報道官代理は14日の記者会見で、中国の航空機が沖縄県・尖閣諸島付近の日本の領空を侵犯したことについて「懸念している。緊張を高める行動を避けることが重要だ」と強調した。副報道官代理はまた、中国側に米国の尖閣防衛義務が不変であることを直接伝えたことを明らかにした。
 日中が争う尖閣の問題で、米国が中国の行動に対して明確に「懸念」を示すのは異例。 
 副報道官代理はこの中で、中国の行動に関して「地域の平和と安全、経済成長を損ねる判断ミス」を防がなければならないとも指摘。中国側に対して、米側の懸念と尖閣の防衛義務が長期にわたって変わっていないことを表明したという。
---時事.com(24.12.15)





尖閣防衛義務を再確認=国防権限法案に異例の明記-米上院

米上院は11月29日の本会議で、中国が領有権を主張する沖縄県・尖閣諸島について、 日本の施政権下にあることを認め、「(米国の対日防衛義務を定めた)日米安保条約第5条に基づく 責任を再確認する」と宣言する条項を、審議中の2013会計年度(12年10月~13年9月)国防 権限法案に追加する修正案を全会一致で可決した。
 国防権限法は国防予算の大枠を定めるもので、領土をめぐる他国同士の争いに関して米国の立場 を明記するのは異例。法案全体は近く採決に付され、可決される。 
 新たに加わった条文は「東シナ海はアジアにおける海洋の公益に不可欠な要素」と指摘。米国は航行
の自由に国益を有していると強調した。



 その上で、「尖閣諸島の主権に関して特定の立場を取らない」との姿勢を堅持する一方、日本の施政
権を認めている米国の立場は「第三国の一方的な行動により影響を受けない」と明記した。
 また、東シナ海での領有権をめぐる問題では、外交を通じての解決を支持し、武力による威嚇や武力 の行使に反対すると表明。全ての当事国に対し、事態を複雑にし、地域を不安定にする行動を自制 するよう求めた。
 修正案は知日派のウェッブ議員が中心になってまとめた。同議員は声明を出し、修正案は「尖閣諸島 に対する日本の施政権を脅かすいかなる試みにも、米国は毅然(きぜん)として対抗する姿勢を示した ものだ」と説明した。

---時事.com(24.11.30)





尖閣問題、米は中立にあらず=中国に誤解-アーミテージ氏

アーミテージ元米国務副長官は30日までにウォール・ストリート・ジャーナル紙のインタビューに応じ、沖縄県・尖閣諸島をめぐる日中の対立に関し、米国は日米安保条約に基づき同諸島の防衛義務を負っていると明言、「同盟国が侵略や威嚇を受けた場合、米国は中立ではない」と語った。
 アーミテージ氏は、10月に訪中した際、中国側高官から「尖閣問題に対する米国の中立的な立場に感謝する」と言われたと紹介。これに対して「米国は中立ではない。特定の立場を言明していないだけだ」と答え、中国側の誤解を解くよう努めたと明かした。 



 また、12月16日に衆院選が行われ、来年3月ごろに中国の指導部交代が完了するまで本格的な解決は難しいと指摘。「それまでは対立を抑え、国民が理性的であるよう努力するのが最善の方策だ」と強調した。
 次期首相の最有力候補と目される安倍晋三自民党総裁については、以前の首相在任中は靖国神社参拝を見送ったことに触れ、「超保守主義者とみられていたが、実際は非常に現実的に政権運営をした。今度もそれを期待している」と述べた。

---時事.com(24.12.1)





中国地図「尖閣を日本領と明記」、玄葉外相指摘、24.10.10

玄葉光一郎外相は10日の記者会見で、1960年に中国で発行された世界地図には沖縄県・尖閣諸島が日本名で明記してあると指摘し、尖閣をめぐる中国の領有権主張に反論した。


1960年に中国の「地図出版社」が発行した世界地図。尖閣諸島を「尖閣群島」「魚釣島」と記載し、沖縄県の一部として扱っている(外務省ホームページから)

 外務省によると、尖閣を日本名で明記しているのは中国の「地図出版社」発行の世界地図。「釣魚島」という中国側の呼称を使わず、日本側の呼び名に従って「尖閣群島」と記載し、沖縄の一部として扱っている。

 外相は中華民国時代の20年に、当時の駐長崎領事が「沖縄県八重山郡尖閣列島」と記した感謝状を日本人に出した経緯にも触れ、中国はもともと尖閣を自国領と位置付けていなかったとの認識を示した。

 同時に1895年の閣議決定で沖縄県に編入される前の尖閣に関しては、当時の公文書の内容に照らして中国の領土でないのは明らかだと説明した。
---産経新聞(24.10.11)





尖閣に安保適用、沖縄返還以降の政策…米報告書、24.10.6

米議会調査局は、沖縄県の尖閣諸島と日米安全保障条約による米軍の防衛義務についてまとめた報告書を出し、沖縄が日本に返還された1972年以降、「(尖閣)諸島が日米安保条約の適用対象だというのが米国の政策だ」と指摘した。
 米議会調査局は、沖縄県の尖閣諸島と日米安全保障条約による米軍の防衛義務についてまとめた報告書を出し、沖縄が日本に返還された1972年以降、「(尖閣)諸島が日米安保条約の適用対象だというのが米国の政策だ」と指摘した。議会調査局の報告書は、議会審議などで参考にされる。

 報告書は、「安保条約第5条は、『日本の管轄下にある地域』について米国に防衛義務があるとしている。尖閣は日本の管轄下にある」と、適用の根拠を説明した。
---読売新聞(24.10.6)




沖縄と尖閣諸島


尖閣諸島; 手前から南小島、北小島、奥が魚釣島




中国、尖閣領有主張の国際宣伝活動を強化

中国国営の中央テレビ(CCTV)は4日から5日にかけ、中国の劉暁明駐英大使が尖閣諸島の領有権を主張する論文を3日付の英紙デイリー・テレグラフに公表したことを繰り返し報じた。

中国政府が国際世論への働きかけを強めていることを国内にも誇示する意図があるとみられる。

 「歴史を覆すことはできない」と題された論文は、「1943年に中英米の3か国首脳が発表したカイロ宣言には、『中国から盗んだ領土の返還』を明確に定めている。釣魚島(尖閣諸島の中国名)は日本が1895年、甲午戦争(日清戦争)を利用して盗んだ」との中国政府の公式見解を強調。その上で、「中英軍は戦場で肩を並べて日本のファシズムと戦った。戦争勝利の成果を肯定し、戦後の国際秩序を維持することは、中英両国と国際社会の共同責任だ」と主張した。
---読売新聞(24.10.6)





ニクソン米大統領、尖閣諸島を沖縄の一部とみなし日本の「残存主権」確認


1971年6月の沖縄返還協定調印直前、当時のニクソン米大統領とキッシンジャー大統領補佐官 (国家安全保障担当)が尖閣諸島を沖縄の一部とみなし日本の「残存主権」が及ぶことを確認していたことが、2日までに分かった。カリフォルニア州のニクソン大統領図書館がこの時のやりとりを記録した音声資料を保存していた。

  
ニクソン大統領
              ニクソン大統領、キッシンジャー補佐官

「残存主権(潜在主権)」は、外国施政下にある地域に潜在的に有する主権を指す。オバマ政権は現在、日中が争う尖閣問題では「主権問題に関与しない」との立場を取っている。

音声資料によれば、ニクソン大統領とキッシンジャー補佐官らは同年6月7日午後、ホワイトハウスの大統領執務室で約20分間、10日後に迫った沖縄返還協定の署名と当時の中華民国(台湾)が日本への返還に反対していた尖閣諸島の地位について検討を行った。

キッシンジャー補佐官はこの中で、45年に日本が台湾から撤退した際、尖閣諸島は「沖縄と共に残された。51年のサンフランシスコ講和条約で、沖縄の日本の残存主権はわれわれによって認められた。
その時にこれらの島々に関する大きな決断は成された」と主張した。
中華民国の反対をめぐっては、講和条約から71年に入るまで尖閣諸島に関する「特別な交渉は一切 行われていない。既に(中華民国から)手放され、自動的に沖縄に含まれた。これが(今日までの)歴史だ」 と指摘。
ニクソン大統領も、沖縄返還交渉を「台無しにすることはできない」と応じ、同補佐官の意見を支持していた。
---時事.com(24.10.3.)
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2012100300560

沖縄と魚釣島


尖閣諸島; 手前から南小島、北小島、奥が魚釣島





NYタイムズ「中国に同情」 尖閣巡るコラムに日本反論

尖閣諸島問題をめぐり、米紙ニューヨーク・タイムズの著名コラムニスト、ニコラス・クリストフ氏が中国側に立つコラムを掲載したことに対し、在ニューヨーク日本総領事館が、「決定的な誤りがある」との反論を投稿した。

 「尖閣諸島の裏にある不都合な真実」と題する9月19日付のコラム(電子版)でクリストフ氏は、「私は中国の立場に同情的だ」とした。台湾出身の学者が調べたとされる日本政府の文書の中に、「日本が1895年に戦利品として中国から盗み取った」ことが示されていたとしている。

 これに対し、日本総領事館は川村泰久首席領事名の反論を投稿。「歴史的にも国際法上も、尖閣諸島は日本固有の領土」と日本政府の立場を強調した上で、「尖閣諸島が戦利品だという議論は、全く根拠がない」と指摘した。

 クリストフ氏は1990年に天安門事件報道でピュリツァー賞を受賞。東京支局長も務めた。
---朝日新聞(24.10.4)




国連、中国提出の海図を公表 尖閣巡り日本の反論文書も

国連は26日までに、沖縄県・尖閣諸島周辺に中国政府が独自に定めた領海基線などを示す海図と、日本政府提出の反論文書を公式サイトで公表した。中国は、尖閣諸島を含む大陸棚延伸も国連の大陸棚限界委員会に近く申請する構えで、尖閣問題が国連を舞台にした国際法上の議論になる可能性が高まっている。

 海図は日本の尖閣諸島国有化への対抗措置として、中国が今月半ばに提出。尖閣諸島周辺2カ所に国家主権が及ぶ領海の幅を測定する根拠となる「領海基線」を独自に設定し、領海基線の周りを囲む形で「領海線」も明記している。

 日中がともに批准する国連海洋法条約によると、締約国は領海基線から測定して12カイリ(約22キロ)を超えない範囲で領海の幅を定める権利がある。このため、中国側は尖閣諸島と周辺海域を自国の領土・領海だと改めて主張した形だ。
---朝日深部(24.9.28)



米「尖閣は日本に施政権」 沖縄返還直前決断…安保適用の論拠

1971年の沖縄返還協定調印直前、当時のニクソン米大統領が、尖閣諸島(沖縄県)の日本への施政権返還を決断した際の詳しいやりとりが27日までに、米国立公文書館の内部資料で明らかになった。このときの大統領の決定が、尖閣諸島に日米安保条約を適用するという米政府の政治判断の根拠になったといえ、米側の立場を明確に裏付ける資料として注目される。

 内部資料によると、ニクソン大統領は沖縄返還協定調印10日前の同年6月7日、米東部メリーランド州の大統領山荘キャンプ・デービッドで、キッシンジャー国家安全保障担当大統領補佐官、ピーターソン国際経済担当大統領補佐官と、尖閣諸島をめぐり意見交換を行った。

 当時、尖閣諸島の日本返還に反対していた中華民国(台湾)は、沖縄返還協定の条文に「尖閣諸島の施政権はどこにも属さない」という一文を入れるよう米側に要求。これを受け、ロジャース国務長官やピーターソン大統領補佐官が、中華民国側の意向を反映させるようホワイトハウスに働きかけていた。

 しかし、ニクソン大統領は7日のキャンプ・デービッドでの会合で、「尖閣諸島の施政権返還は日本とすでに合意しており、今さらそんなことはできない」と強調、尖閣諸島を含めた沖縄の施政権を日本に返還する考えを明確に示した。さらに食い下がるピーターソン大統領補佐官に対し、「シャダップ(黙れ)!」と声を荒らげた。

 これに先立つ7日朝、キッシンジャー大統領補佐官は、ジョンソン駐日大使と電話協議し「領有権が日本と中華民国のどちらにあるかに関係なく、日本から引き受けた尖閣諸島を含む沖縄の施政権を日本政府に返すだけだ」と語っている。

 日米両政府は71年6月17日に沖縄返還協定に調印したが、ジョンソン大使のキッシンジャー大統領補佐官宛ての外交電文によると、ロジャース国務長官やピーターソン大統領補佐官、ケネディ繊維交渉担当特別大使らは調印直前まで中華民国寄りの助言を繰り返した。
---産経新聞(24.9.28)






日本政府の見解 :尖閣諸島の領有権についての基本見解

 尖閣諸島は、1885年以降政府が沖縄県当局を通ずる等の方法により再三にわたり現地調査を行ない、単にこれが無人島であるのみならず、清国の支配が及んでいる痕跡がないことを慎重確認の上、1895年1月14日に現地に標杭を建設する旨の閣議決定を行なって正式にわが国の領土に編入することとしたものです。
 同諸島は爾来歴史的に一貫してわが国の領土たる南西諸島の一部を構成しており、1895年5月発効の下関条約第2条に基づきわが国が清国より割譲を受けた台湾及び澎湖諸島には含まれていません。
 従って、サン・フランシスコ平和条約においても、尖閣諸島は、同条約第2条に基づきわが国が放棄した領土のうちには含まれず、第3条に基づき南西諸島の一部としてアメリカ合衆国の施政下に置かれ、1971年6月17日署名の琉球諸島及び大東諸島に関する日本国とアメリカ合衆国との間の協定(沖縄返還協定)によりわが国に施政権が返還された地域の中に含まれています。以上の事実は、わが国の領土としての尖閣諸島の地位を何よりも明瞭に示すものです。
 なお、中国が尖閣諸島を台湾の一部と考えていなかったことは、サン・フランシスコ平和条約第3条に基づき米国の施政下に置かれた地域に同諸島が含まれている事実に対し従来何等異議を唱えなかったことからも明らかであり、中華人民共和国政府の場合も台湾当局の場合も1970年後半東シナ海大陸棚の石油開発の動きが表面化するに及びはじめて尖閣諸島の領有権を問題とするに至ったものです。
 また、従来中華人民共和国政府及び台湾当局がいわゆる歴史的、地理的ないし地質的根拠等として挙げている諸点はいずれも尖閣諸島に対する中国の領有権の主張を裏付けるに足る国際法上有効な論拠とはいえません。
(24.9)

経緯;
日本は、「尖閣諸島は、1885年以降政府が沖縄県当局を通ずる等の方法により再三にわたり現地調査を行ない、単にこれが無人島であるのみならず、清国の支配が及んでいる痕跡がないことを慎重確認の上、1895年1月14日に現地に標杭を建設する旨の閣議決定を行なって正式にわが国の領土に編入することとした。






1971(昭和46)年以降、中国政府は、尖閣諸島は明代より中国の領土であった、などとして、同諸島に対する領有権を主張している
中国は、「はやくも明代に、これらの島嶼はすでに中国の海上防衛区域のなかに含まれており、それは・・・中国の台湾の付属島嶼であった。中国と琉球とのこの地区における境界線は、赤尾嶼と久米島とのあいだにある」と主張する
中国は、中日甲午戦争(日清戦争)を通じて、日本が尖閣諸島をかすめとり、さらに清朝政府に圧力をかけて、1895年4月に馬関条約(下関条約)に調印させ、台湾とそのすべての付属島嶼及び澎湖列島を割譲させたと主張している。








尖閣諸島を含む日本の領海


日本の領海、排他的水域


尖閣諸島と竹島


尖閣諸島概略地図


尖閣諸島:奥、魚釣島



尖閣諸島の魚釣島


魚釣島


尖閣諸島の久場島


久場島



尖閣諸島の大正島


大正島



日本の主張する境界線




日本の主張する日中中間線


中国の主張する境界線






弐中の争点

争点の項目 日本の主張 中国の主張
誰が最初に発見し、実効支配をしたか 琉球人が中国人より先に尖閣諸島の存在を知っていたのは明らかである。更に北小島 南小島 沖の北岩 沖の南岩 飛瀬については中国の古文書に記載すらない。 1403年(明代)に著された『順風相送』という書物に釣魚台の文字がある。
古文書では尖閣諸島は常に琉球に付随して記されており、どこに属するかは記されていない。 古文書に記されていても実効支配した国の痕跡が見られない以上、その島は無主地と判断するのが妥当。大正島については琉球が赤嶼と名付けて領有していると明の冊封使・郭汝霖が明の皇帝に上奏している。 1562年(明代)の倭寇討伐の最高統帥である胡宗憲の書いた『籌海図編』にある。
著者は仙台藩伊達家の家臣で当時独立国であった琉球王国とは無関係で、認識が正しい保証もないし、私人の立場で書いたもので日本政府の意思を反映したものではない。むろん琉球王国の国境を決める権限もない。したがって、この地図の彩色と領土とは全く関係しない。 1785年『三国通覧図説』と付属している『琉球三省并三十六嶋之圖』地図で、釣魚台列島が中国大陸と同じ色で彩色されている。
沖縄本島の住民は、尖閣列島を「ユクン・クバジマ」、八重山では「イーグン・クバジマ」と呼んでいた。また、沖縄の先島諸島では、魚釣島をユクン、久場島をクバシマ、大正島を久米赤島と呼んでいた。他にも沖縄では、魚釣島をヨコンシマ・和平山、大正島をエクンシマ、久場島をチャウス島、北小島を鳥島やシマグワー、南小島を蛇島やシマグワーなどと呼んでいた。
1871年に発生した牡丹社事件の事後処理のために清朝政府を訪れた日本の外務卿・副島種臣に対して、清朝政府は責任を負わないと言明している。尖閣諸島よりも大陸に近い台湾ですら実効支配している認識がなかったのであるから、清朝が尖閣諸島の領有を認識していないのは明白。
1895年の日本による尖閣諸島編入の有効性 早くから中国も尖閣諸島の存在を知っていたことは間違いない。しかし永続的に実効支配し続けようという国家意思が見られない島については、無主地と判断するのが国際法上妥当である。 多くの文献に明らかなようにの時代から中国では知られていたのだから無主地でなく日本の先占は無効。
国内を調査するのに大々的に発表したり外国に報告する必要はないし、正式な領有宣言まで10年間以上も調査を行い、この間に中国など他国が尖閣諸島に全く関与していないことを確認している。 日本政府は沖縄県に対して内々の調査を命じている。これは中国領と認識していたことを示す。
下関条約には尖閣諸島の割譲は記されていない、従って条約締結以前から日本の領土であったと中国側も認めていたのであり、日清戦争で奪ったものではない(日本は下関条約の10年も前から尖閣諸島の調査、開拓を始めている)。また、東沙島を台湾(当時日本領)に編入しようとする日本の動きに対し、清国は1909年に抗議を行ったが、尖閣諸島が日本に編入されたことを知っても抗議を行っていない。中国側が尖閣諸島を沖縄の属島と見做し、日本の領土であったと認識していたのは明白である。 甲午中日戦争(日清戦争)に勝利した勢いで、その戦後処理を取り決めた馬関条約(下関条約1895年5月10日公布)になく、条約によらず不法に奪い取ったものである。したがって、釣魚台列島は中国に返されるべきである
第二次世界大戦終結前までの管轄 1895年1月14日の編入以来、南西諸島の一部を構成するものであり、下関条約によって割譲された台湾および澎湖諸島には含まれていない。このことは尖閣がすでに日本の一部(沖縄県)を構成することを双方に了解していたことを示しており、中国が主張する「サン・フランシスコ平和条約は非合法であり無効」の立場あるいは平和条約に参加していないこととは無関係な事実であり日中共同声明の前提である 1943年のカイロ宣言では、日本は中国東北部(満州)や台湾、澎湖列島などを含める土地を返還すると規定している。 釣魚台(尖閣諸島)はそれらの地域に含まれているのだから、返還されるべきである。
中国が尖閣諸島を台湾の一部と考えていなかったことは、サン・フランシスコ平和条約第3条に基づき米国の施政下に置かれた地域に同諸島が含まれている事実に対し何等異議を唱えなかったことからも明らか。 中華人民共和国政府は日本国とのサン・フランシスコ平和条約に参加していないのでこの条約に拘束されない(「非合法であり無効」の立場)。
これより先に出されていた「連合国軍最高司令官総司令部覚書」667号「若干の外郭地域を政治上行政上日本から分離することに関する覚書」に同諸島が含まれている事実に対しても何等異議を唱えなかった事実がある。 米国国務省のマッククラウキーは「米国が返還したのは沖縄の施政権であるが、米国は施政権と主権が別個のものであると考える。主権について食い違いが起きた場合は当事国が協議して解決すべきである」と発言している。
1969年に中国政府は釣魚台群島ではなく尖閣群島と明記した地図を発行している 一般論として清国政府が締約した各種条約は帝国主義国家の不当な侵略の元で締約されたものであり、国家の継承の観点から承服できかねる点が多い。
中国政府と台湾当局は、東シナ海大陸棚の石油開発の動きが表面化した1970年に入って以降、初めて尖閣諸島の領有権を主張し始めた。石油目的なのは明らかであり、これは1972年7月28日と9月27日の周恩来発言からも明らかである。







閣諸島の資源

問題の契機:
1968年の海底調査の結果、東シナ海の大陸棚に石油資源が埋蔵されている可能性があることが指摘され、1971年に中国、台湾が領有権を主張しはじめた。1969年および1970年に国連が行った海洋調査では、推定1,095億バレルという、イラクの埋蔵量に匹敵する大量の石油埋蔵量の可能性が報告された。結果、周辺海域に豊富な天然資源があることがほぼ確実であると判明すると、ただちに台湾がアメリカ合衆国のガルフ社に周辺海域の石油採掘権を与えた。










源の宝庫か=潮田道夫(24.9.19)


日中韓の3国が小さな島々の領有権争いをしている真の理由は、海底に眠る石油と天然ガスの利権争いなのだ、という見方が内外で根強い。

 例えばマイケル・クレア・ハンプシャー大教授はフォーリン・アフェアーズ・リポート9月号で「感情的なシンボリズムを超えて、東アジア海域に膨大な石油と天然ガス資源が存在すると考えられていることが問題の中枢にある」と指摘する。

 ではいったい、尖閣諸島の周辺にはどれほどの海底資源が存在するのであろうか。肝心要のこの問いに対し実は明確な解がない。

 ピークオイル問題に関心を有する人々による「もったいない学会」(会長・石井吉徳東大名誉教授)のメンバー、田村八洲男さんが2年も前に会報(ブログ)でその不思議を言っているが、それをすっ飛ばした議論ばかりだ。

 ちょっと紹介してみよう。国連のアジア極東経済委員会(ECAFE)が68年、東シナ海の海底調査を行い「台湾と日本の間の浅海底は世界的な産油地域となるであろうと期待される」との報告書をまとめた。台湾と中国が尖閣諸島の領有権を主張し始めたのはこの時期である。

 日本と台湾が精査した。日本が69〜70年に調査した結果では推定埋蔵量1095億バレルで台湾のは700億〜1600億バレルという結果だった。いずれにしても世界第4の埋蔵量を誇るイラクに匹敵するという途方もない推定だ。

しかし、当時の調査技術は未熟で精度が低かった。技術進歩をうけ日本側が94年、再調査したところ、日中中間線の日本側究極可採埋蔵量として、32・6億バレル(5・18億キロリットル)という数値が出た。当初いわれていた量の30分の1でしかない。

 田村さんは政府は04年からさらに精密な調査を行ったはずだが、なぜか公表されていないと首をかしげている。

 ともあれ、尖閣周辺がイラク並みの資源の宝庫という説の信頼度は低い。にもかかわらずネットでは調査技術が未熟だった70年調査の数字が流布して独り歩きしている。

 シャーベット状のメタンガスであるメタンハイドレートが尖閣周辺海域にはごろごろしているという説もある。しかし、これは石油以上にあてにならない話だ。

 果たして尖閣周辺は資源の宝庫なのかどうなのか。政府は知る限りのことを開示したらどうか。尖閣問題は資源の有無にかかわらず、主権の問題としてなおざりにできない状況だが、資源に関する正確な情報があれば紛糾を整理するのに多少とも役立つのではないか。(専門編集委員)










1896(明治29)年に沖縄に郡制が施行されると、魚釣島と久場島は、まもなく八重山郡に編入され、南小島、北小島と共に国有地に指定された後、地番が設定された41。同年9月、政府は、魚釣島、黄尾嶼、南小島、北小島を30年間無料で古賀辰四郎氏に貸与することとし、無料貸与期間終了後は、1年契約の有料貸与に改めた。1932(昭和7)年には、同諸島を古賀善次氏(古賀辰四郎氏の子息)に払い下げて、4島は同氏の私有地となった。古賀氏は、同諸島でアホウ鳥の羽毛の採取、グァノ(海鳥糞)の採掘、その他水産加工等に従事して、4島の払下げ以後は、毎年地租を収納した。古賀氏による同諸島の経営は、太平洋戦争直前まで続いた。

2012年9月11日の日本政府の尖閣諸島問題の魚釣島、北小島、南小島の3島を埼玉県在住の地権者から20億5千万円で買取り、所有権移転登記を完了し国有化した



















尖閣諸島と竹島 冷静かつ賢明な対処を

領土をめぐる摩擦で中国、韓国との関係がきしんでいる。

 一連の事態を受けた政府は、領土保全という主権国家の原理原則に沿って、必要な措置を着実に実行に移していけばいい。その一方、感情的対立が高じて隣国との関係が決定的に悪化することのないよう、冷静な対応も必要だ。当面の事態を沈静化させるとともに、将来にわたって外交懸案化しないよう問題を制御するには、何をすべきか。それを考えて行動することが、それぞれの国の政治家の重い責務である。

 政府は、沖縄県石垣市の尖閣諸島に上陸した香港の活動家らを逮捕したあと、強制送還処分とした。国内法にのっとった迅速な措置であり、日中関係を混乱させないためにも賢明な判断だと言えよう。

 また、李明博(イ・ミョンバク)・韓国大統領の竹島(韓国名・独島)上陸を受け、領有権の問題を、国際司法裁判所(ICJ)に提訴する方針も決めた。国際社会に日本の主張の正当性を訴えることで、韓国の今後の動きをけん制する狙いもあるだろう。

 強制送還も、今回の事態を踏まえたICJへの提訴も、主権国家として妥当な対応だ。今後は、尖閣諸島と竹島をめぐる摩擦が再燃しない態勢づくりが重要になる。

 尖閣諸島については、領海の警備を一層強化すべきだ。上陸した不法入国者を海上保安庁の職員が逮捕できるようにする法改正案が今、国会で審議中だが、こうした法整備を淡々と進める必要がある。
---毎日新聞(24.8..18)



尖閣と台湾漁船 中国を利する攻勢許すな

中国公船の出現が常態化している沖縄県・尖閣諸島周辺の海域に台湾の漁船群が押し寄せ、約40隻が海上保安庁に相当する海岸巡防署の巡視船12隻とともに一時日本領海に侵入した。

 一部漁船や巡視船は尖閣から約5・6キロまで接近した。台湾側の違法かつ無謀な行為であり、許されない。海上保安庁の巡視船が警告し、放水などで進路を変えさせたのは当然だ。

 台湾は日本の尖閣国有化を「不法占拠」(楊進添外交部長)と抗議する一方、馬英九総統が尖閣問題では中国側と連携しないとし一線を画す立場を表明している。

 だが、中国外務省は「台湾漁船群の行為は正当」とすばやく反応した。台湾公船が率いる漁船群の日本領海侵入は問題を複雑化させ、対日攻勢を強める中国を利することにもなる。

 台湾の尖閣領有の主張は中国と同様、国連機関の調査で付近の海底に大量の石油資源埋蔵の可能性が判明した昭和43年以降だ。法的、歴史的な根拠は全くない。

 ただ、台湾漁船側の主張には、耳を傾けざるを得ない側面もなくはない。尖閣周辺が台湾の伝統的漁場で、漁民の生活にかかわる問題である点だ

日中間の漁業協定では、中国が領有権を主張する尖閣諸島の日本領海外の海域に「暫定措置水域」を設け、双方は相手国の漁船に対して自国の法令を適用しない。これに対し、日台間には漁業協定がない。そのため、台湾漁船が日本の排他的経済水域(EEZ)内で操業すれば摘発され、台湾側は問題視してきた。

 領土と主権で日本は譲歩してはならない。漁業面での取り決めに再検討の余地があるならば、日台間で交渉を再開し、操業秩序の確立を含む解決を模索すべきだ。それが日台の切り離しを狙う中国の狙いを阻むことにもなる。

 2期目に入った馬総統は対中融和政策を維持しているが、安全保障に関しては日米同盟支持の立場だ。日本メディアに対し、「日米安保条約があってこそ台湾を含む東アジアが安定する」と強調したこともあった。この発言に矛盾しない自制を強く求めたい。

 日台間の往来者数は昨年約250万人に上り、今年はそれを大きく上回る勢いだ。これまでに積み上げてきた良好な関係を壊さない知恵が必要である。

---産経新聞(24.9.26)


尖閣国有化 中国の圧力外交は行き過ぎだ

日本政府が沖縄県の尖閣諸島を国有化したことに対し、領有権を主張する中国が反発をエスカレートさせている。

 温家宝首相は「主権、領土の問題で半歩たりとも譲ることは絶対にない」と強調した。

 国防省は「中国政府と軍は相応の措置をとる権利を留保する」とまで主張している。日本を震えあがらせて、国有化の撤回に追い込みたい狙いがあるのだろう。

 指導部が交代する共産党大会を間近に控え、対日弱腰姿勢を見せられない国内事情があるのは間違いない。

 中国は、2年前の中国漁船衝突事件後に実施したレアアース(希土類)の輸出規制強化のような、なりふり構わぬ対抗措置を繰り返すのだろうか。国際社会の責任ある大国だと自任するなら、度を越した圧力外交は自制すべきだ。

 尖閣諸島を巡る領土問題は存在しないというのが日本の立場だ。玄葉外相が「尖閣諸島は我が国固有の領土であり、国際法上も歴史的にも疑いのない事実だ」と毅然(きぜん)と反論したのは当然である。

 国有化について日本政府は「平穏かつ安定的な維持・管理を行うため」と説明してきたが、今後もこうした主張を粘り強く国際社会に訴えていくことが重要だ。

 日本政府は、尖閣諸島の実効支配を崩そうとする中国の動きには警戒を強めなければならない。中国国営メディアは、国家海洋局の巡視船2隻が周辺海域で巡視活動を開始したと報じている。

 今後、多数の巡視船や武装した漁船が領海侵犯などの示威行動を取る可能性も排除できない。

 日本政府は海上保安庁の体制を拡充・強化し、領海警備に万全を期す必要がある。

 中国国内の反日機運の高まりも懸念材料だ。満州事変の発端となった柳条湖事件が起きた9月18日にかけ、各地でネットを通じて反日デモが呼びかけられている。

 日本人学校の運動会が延期になるなど、邦人社会に動揺も広がっている。中国当局には、事態の沈静化を急ぎ、邦人や日系企業の安全確保に努めてもらいたい。

 交流事業の停止が相次いでいるのも問題だ。日中国交正常化40周年の記念行事に出席するため超党派の国会議員ら約30人が予定していた北京訪問が中国側から延期を通告された。訪日観光客のキャンセルも広がりを見せている。

 日中両国は歴史的なつながりを持っている。両国関係の発展のために、一方的に交流や意思疎通のルートを閉ざしてはならない。

ーーー読売新聞(2012年9月14日01時24分)




空威張りの中国―自国の首を絞めるだけの経済制裁は恐れるに足らず(9.27)

中国は以前にも増してその経済力を戦略的な目的で振りかざしているようだ。直近の標的となっているのは尖閣諸島の領有権問題で関係が悪化している日本である。日本製品の通関手続きや日本人へのビザ発給に遅延が生じている。特に日本車などに対する不買運動を心配する声もある。日本企業がこうした経済制裁を不安視するのもわかるが、今のところは少しゆったりと構えていられそうだ。


領土問題をめぐる抗議の張り紙(9月18日、武漢の日系企業)

 と言われても、日本人からするとにわかには信じられない話かもしれない。中国は今や日本にとって最大の貿易相手国であり、シティ・リサーチによると2011年時点で、日本の輸出高の24%を占め、日本から中国への投資額は63億ドルに上っている。

 日中関係がここまで発展するのには長い年月がかかった。10年前、中国本土にある日本企業の子会社の売上高は、中国本土での売上高、日本への輸出高、第3国への輸出高でほぼ3等分されていたと調査会社キャピタル・エコノミクスは指摘する。それが今では、中国本土での売上高が円ベースで日本への輸出高の3倍、第3国への輸出高の6倍にまで急伸している。

 こうした数字は中国の不買運動が日本企業の収益に大きな打撃を与え得ることを示している。国内市場が停滞していることもあり、日本企業は債務返済、研究開発、国内での設備投資、株式配当のための資金源として海外市場の売上高にますます依存するようになっている。英銀ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループ(RBS)によると、中国で事業を展開する日本企業は2010年に総額で4980億円の配当を支払ったという。

 だとしたら、中国政府による経済制裁に慌てふためくべきなのか。いや、必ずしもそうではない。日中間の経済競争においてキーワードとなるのは「相互依存」なのである。

 RBSによると、日中の経済関係は過去10年間に規模が拡大したばかりでなく、その内容も劇的に変化したという。日本企業はかつて、安い労働力を利用するためだけに中国に材料を送り、製造したものを他国で売っていた。ところが今日、中国本土にある日本企業の子会社は原材料の3分の2を中国で調達し、作られた製品の4分の3を現地で売っているのだ。

 こうした現状を踏まえると、中国本土にある日本の工場や小売店は本当に「日本企業」なのかという疑問さえ生じてくる。中国産の材料が使われた中国人消費者向けのシャツ、家電などが中国人従業員が働く工場で、中国メーカーのものよりも高い品質水準で製造されているのだ。

 日本の製造業者は今や中国のサプライチェーンにすっかり組み込まれている。RBSによると、中国における日本企業の売上高の約3分の1は「卸売り」だという。その広義のカテゴリーには部品のような企業間取引も含まれる。そして、売上高の25%を化学製品、電気機械、情報通信機器、鉄鋼といった包括的なカテゴリー「その他の製造業」が占めている。

 こうした製品の多くは、中国が自らの発展のために必要としている材料や資本財である。中国がまだ独自に製造できないハイテク機器の部品などについては、特にその傾向が強い。

 日本にとって中国は重要な市場であり続けるだろうが、唯一の市場というわけではない。日本企業の子会社による製造品と非製造品の両カテゴリーの売上高で中国は4位にランクされている。キャピタル・エコノミクスによると、北米地域、中国を除くアジア地域の売上高はそれぞれ円ベースで中国の2倍近くとなっており、それに続く3位は欧州だという。

 日本企業の中国での持続的な業績不振は、日本にとっても中国にとっても問題となる。それでも日本は、中国が分別を取り戻すまで待つことができるだろう。中国政府の一部が考えているよりも長く待てるかもしれないのだ。

 日本はもちろん、米国、中国に続く世界第3位の経済大国であり、先進国水準の1人当たりの国民所得と数十年に及ぶ工業化を成し遂げている。こうしたことは中国のかんしゃくを乗り切る上で強みとなるはずだ。しかし、中国に対してこうした強みを持っているのは日本だけではない。

 この春、南シナ海のスカボロー礁(中国名・黄岩島)に侵入した中国漁船に対して強気な対応をしたことで、フィリピン政府は中国の怒りを買ってしまった。中国政府はフィリピン産バナナの輸入を停止し、旅行者には同国への渡航を自粛するように促した。相対的な大きさからしてもこれは不公平なケンカに思える。

 とはいえ、直近の四半期におけるフィリピン経済の成長率は年率5.9%だった。この数字は期待を下回るものだったが、その原因は中国の対抗措置ではなく、農産物の不作にあった。中国の制裁で打撃を受けた産業もあるが、人気の大統領が外国投資や国内消費にさらに弾みをつける一連の改革を実行していることもあり、今のところ経済全般は好調である。中国政府はその経済的影響力を見せつけることに失敗したのである。

 一方のフィリピンには、中国政府が渇望する天然資源が豊富にあり、フィリピン政府はその開発にますます意欲を見せている。こうした状況で、中国がフィリピンに対する制裁を長く継続することなど果たしてできるだろうか。

 その戦略的な苛立ちを外国企業に向けることで、中国は他国と自国の経済に大きな打撃を与え得る。しかし、そうした影響力の行使には代償がつきものである。だからこそ、成熟した大国は、相応の事情がない限り、影響力の行使には出ない。軍事的にも経済的にも大国とは言えない中国にこのような不機嫌な態度を取る余裕などないはずだ。

--ウオールストリートジャーナル日本版、オピニオン、ジョセフ・スターンバーグ

(筆者のジョセフ・スターンバーグは、ウォール・ストリート・ジャーナル・アジアのコラム『ビジネス・アジア』のエディター)

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理解に苦しむ中国デモ隊の反日過激行動

 中国の多くの都市で過去数日間、デモ参加者が日本企業を襲撃したり、放火したりしているが、理解に苦しむ行動だ。「平和的」なデモ参加者でさえ、激烈な文言を記した横断幕を掲げ、中には日本せん滅を求める横断幕もあった。一体何のためか? 


尖閣諸島の反日デモ

 日中両国は現在、中国で釣魚島、日本で尖閣諸島と呼ばれる東シナ海に浮かぶいくつかの無人島をめぐってもめている。これらの島々は米国が1972年に(沖縄と一緒に)日本に主権を返還したものだ。米国のパネッタ国防長官でさえ、18日に北京の米大使館の外で小規模な抗議活動に見舞われた。米国の同盟国である日本に軍事支援を行っている罪で抗議を受けたのだ。支援の中には米国がミサイル防衛のため、日本に2つ目の高性能「Xバンド・レーダー」を配備するとの発表も含まれている。 

 前回、中国各地で大規模な反日運動が起こったのは2005年だった。当時も、今回と同じような疑問が提起された。北京(中国政府)がどの程度、抗議活動の指揮をとったかだ。その答えは完全には明らかでない。中国国営メディアは当初、憎しみの炎をあおっていたが、その後沈静化を試みている。警察はデモ参加者に行動の自由を与えたが、怒りをはき出したら帰宅するよう命じた。 

 この二重のアプローチは中国政府の対応の典型である。同国共産党は反日感情をくすぶらせ続けることによって恩恵を受ける。それは共産党の歴史的正統性が日本の侵略者を駆逐し(あるいは駆逐したと思われており)、中国を世界における適正な地位に復帰させたところに由来しているからだ。しかし中国政府は、日本政府に対する態度が生ぬるいとデモ参加者に非難されないようにしながら、日本に対する怒りが度を越さないようにしなければならない。

 一方、日本のナショナリストも過去の戦争の遺産への対応を難しくしている。05年当時の論争は主として、第2次世界大戦中の日本の残虐行為を言いつくろった日本の教科書の是非だった。今回は石原慎太郎東京都知事が尖閣諸島を民間地主から購入すると提案した。石原氏は極端なナショナリストで、彼がトラブルを引き起こしかねないと懸念した日本政府が介入して尖閣諸島を購入した。 

 野田佳彦首相はこうすることによって、北京との摩擦を最小限にするため責任ある行動をしたといえる。ところが中国はこれに飛びつき、日本の挑発行為だと主張した。北京が尖閣諸島の領有権を主張し続けるには、恐らく何らかの形の外交上の抗議が必要だったのだろう。しかし、同国は軍事的な小競り合いのリスクを高める措置を講じた。14日には何隻かの沿岸警備船と漁船が日本の沿岸警備船とにらみ合い、17日には中国メディアは漁船の大群が尖閣諸島に向かっていると報じた。 

 これらは全て中国政府が自国経済の悪いニュースや当惑せざるをえない政治スキャンダルから自国民の目をそらそうとしていることを示唆している。だが中国のナショナリズムの深さを過小評価したり、共産党の行動を純粋にシニカルにみようとするのは誤りだろう。 

 学者Guo Yingjie氏が書いたように、現代中国には2種類のナショナリズムがある。文化的ナショナリズムと政治的ナショナリズムだ。文化的ナショナリズムは伝統の温存と、中国人であることの本質とみなされる価値を強調する。政治的なナショナリズムは主権を防衛できる強力な国家の建設に集中し、伝統文化を発展の障害とみなす。 

 こうした2つの見方の衝突は、外国文化との愛憎関係を生み出すとともに、アイデンティティの危機を生み出したとGuo氏は考える。近年、共産党はこれらを一緒にしようとして、儒教的価値観を統合した「中国モデル」を称賛してきた。

 しかし、ネイティビズム(排外主義)への復帰は、外国思想の採用と、イノベーション(技術革新)に基づく経済への次の歩みに必要な改革を阻害しかねない。これまで中国は、ソ連がかつてそうしたように、国際的な現状を覆そうとまではしていないが、このような新たな超ナショナリズム(国家主義)は現状を変化させる恐れがある。

 究極的に中国は、外国貿易や投資を育んで安定的で理性的で信頼できる大国としての評判を得るという国益よりも、ナショナリスト的な衝動を優先したことによって、代償を支払うだろう。

 問題は、中国の指導者たちがその最悪の衝動を抑えようとしないならば、その代償が高価にならざるを得ず、その代償を支払わなければならないのは中国以外の何者でもない、ということだ。

---ウオールストリートジャーナル・日本版(24.9.20)


暴動化する反日デモ


日系ショッピングセンターを破壊する人、青島
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日本の料理店を破壊する人、



尖閣諸島に抗議の漁船





日本と中国は尖閣問題で冷静な対応を

 東シナ海の尖閣諸島の領有権を巡る中国と日本のつばぜり合いが双方のやみもくもな愛国主義者たちの動きによって徐々にエスカレートしている。両国政府は早急に必要な政治手腕を発揮して緊張状態を緩和すべきだ。

■揺らぎ始めた状況


4月、ワシントンでの講演で、東京都の尖閣諸島購入について語る石原都知事=共同

 尖閣諸島は日本の管理下にあり、政府が個人の地権者から賃借している。今のところ、同諸島に豊富に存在するのは漁業資源に限られている。だが、海洋法に基づき排他的経済水域(EEZ)を主張することで、わずかな価値しかないこの島嶼群を国が所有することの魅力が様変わりする。近年、周辺海域に拠点を構築しようとする中国の主張がより声高になり、(日本を含む)近隣諸国の神経を逆なでしている。

 尖閣諸島については、関係国の民衆扇動家たちにより、これまでうまく運んでいた状況が揺らぎ始めている。中国の漁船が日本の海上保安庁の巡視船に衝突し船長が逮捕された事件はまだ記憶に新しい。一方、日本では東京都の石原慎太郎知事が都による商業開発を目指し同諸島を買い上げるため民間資金を集めている。そのような動きがもとで、日本の駐北京大使が公の場で(その計画を)非難するという前例のない外交的失態を演じた。

■領有権問題はおいて共同資源開発を

 海洋法は領有権問題を解決する手段だが、領有権の判断がつきにくい地域では当該国間の良識ある行動に依拠している。世界の他の地域では領有権の主張を断念することなく共同資源開発に合意した例もある。中国と日本がこの前例に続くことで得るところは極めて大きい。両国政府は東シナ海の別の海域では共同ガス開発を進めることで合意しているのだからなおさらだ。尖閣諸島に関する既存の取り決めは現状のままにしておいた方がよい。

 野田佳彦首相は政府が尖閣諸島を買い上げる計画を発表した。この方針変更は石原都知事の挑発的な意図をくじくことが目的のように見えるが、中国政府の怒りを買うことは避けられない。野田首相の方針で同諸島が未開発のまま維持されれば、それは領有権問題をエスカレートする前の状態に戻す最も有効な方法かもしれない。だが、中国を説得して領有権問題を大目に見るよう、野田首相は直ちに巧みな外交を展開しなければなるまい。

 この外交を成功させるためには、いったん紛争が起きればそれを抑制することで得られたはずの価値を矮小化してしまうことを、尖閣諸島に利害関係を有するすべての政府が念頭に置くことが必要だ。

ーーーフィナンシャル・タイムズ(2012年7月10日付 英フィナンシャル・タイムズ紙)

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「尖閣問題」の歴史を知らない民主党の罪


尖閣諸島沖で日本の海上保安庁の巡視船に中国漁船が衝突した事件が尾を引いている。

 日本はすでに魚船を中国に返還し、船長も9月24日に釈放した。日本政府はこれで決着をつけたつもりだったようだが、中国ではますます日本を非難する声が高まり、中国政府は日本に対して謝罪と賠償を要求してきた。

 しかし振り返ってみれば、尖閣諸島をめぐる問題はこれまでに何度も起きている。2004年3月には中国人活動家7人が尖閣諸島に上陸し、沖縄県警察本部が出入国管理法違反の疑いで現行犯逮捕している。だが、それでも今回ほど大騒動にはならなかった。

 では、過去の事件と今回の事件は何が違うのか。どんな要因があってここまでこじれることになったのか。歴史をひもときながら、それを考えてみたい。

ことの発端は1895年の下関条約にある

 まずは以下の年表を見てほしい。

 この年表からわかるように、問題の発端は1895年の下関条約にある。日清戦争に勝利した日本が、この条約によって中国から台湾を割譲し、尖閣諸島を沖縄県に編入したのである。日本は台湾県をつくったが、そこに尖閣諸島を組み入れることはしないで、沖縄県に含めていた。つまりそれ以前の尖閣諸島は台湾領だったわけで、これは非常に重要なポイントである。台湾領であったという事実が中国が領有権を主張する根拠になっているからだ。

 しかし外務省の見解はこれと異なり、尖閣諸島を沖縄に編入したのは同じ1895年であっても下関条約を締結した4月よりも3カ月前の1月であったから、両者は独立した事象である、という。日本政府は10年近く尖閣諸島を調査し、どこにも属さない領土だということを確認した上で(たまたま)1895年1月14日に閣議決定して沖縄県に編入した、という。しかしこれは非公開の閣議決定であり、国会での決定でもなければ諸外国が知りうるような形で公表もしていないわけで、島根県議会の竹島領有宣言よりも国際的な認知は得にくい。

 台湾側の一部にしてみれば、清国敗戦の色濃い当時の状況、そして4月には日本に併合された身としては、つべこべ言える環境ではなかったということになる。今の中国政府(共産党)は当時存在していなかったが、台湾は中国の領土だという立場であるから、この台湾の言い分を都合良く“冷凍・保存”している。中台統一が実現すれば北京がこの論理を持ち出す可能性が高いと認識しておくべきだ。尖閣問題では中台は意識が一致しやすいのはこのためである。

 その後、日本領となった尖閣諸島は一人の日本人・古賀辰四郎に30年リースされた。古賀家が有償で払い受けたことから、尖閣諸島は私有地になる。そこでは鰹節(かつおぶし)工場などが操業されていたが、1940年に工場が閉鎖された後は無人島と化していた。

 

第二次大戦の戦後処理で行われた重要なやりとり

 第二次大戦の戦後処理問題に関しては、日本は当事者ではなかったが、いくつかの重要なやりとりがあった。その一つが北方領土に関するもので、スターリンが北海道の分割を主張したのに対し、トルーマンはドイツの二の舞いを絶対に避けたいという思いから、樺太に加えて北方四島をソ連邦に与える提案をしている。

 その際、米軍が択捉の飛行場を使えるなら、という条件を付けているが、当時は天候などの理由で北太平洋のウェーク島以外にいつかの給油基地を確保する必要があったからだと思われる。逆に言えば、米国にとっては、千島列島の四島と北海道を天秤にかけてソ連に四島をくれてやった、ということである。

 無条件降伏を受け入れた日本には手の施しようがなかった時代である。前原誠司外務大臣が北方領土を見学したいというロシアのメドベージェフ大統領に「日本固有の領土であるから、思いとどまるように!」と言うのは“犬の遠吠(ぼ)え”であり、逆効果である。こうなればメドベージェフ大統領は意地でも行くだろう。

 同じころ、米国は戦勝国である中国(当時の国民党政府)に満州(東北三省)と台湾を返却している。このとき沖縄(琉球)とベトナム(越南)もいらないか、と蒋介石に打診したという情報もある。どういうわけか蒋介石は両者とも「不要」と答えている。「蒋介石日記」に出てくるこの辺りの経緯を見ると、カイロ会談前後の列強のやりとりの多くが今日の日本では全く知られていないし、ヤルタ会談およびその直後の米ソのやりとりが今日の日本周辺の領土問題につながっていることを考えると、「昔から日本領であることは疑いない事実」などの政府や学者の言い分に疑問符がつくのである。

 そういう言い分と教育をしてきたのは間違いなく自民党であるが、実は自民党は二枚舌で国民にはそう言いながら、諸外国とは実効支配の原則でかなり柔軟に対応してきている。今回の政権交代でその「いかさま二枚舌業務」の引き継ぎがうまくいっていなかったことが尖閣問題で中国と決定的な軋轢(あつれき)を生んだ、と私は見ている。

日本側が駒を一つ進めてきた、と中国側が硬化した

 前原外務大臣は外交問題に詳しい、という評判だが、松下政経塾で「日本外交」の第一章を読んだくらいでは自民党や外務省に長年こびりついた「本音と建て前」外交の裏道までは理解できないだろう。非核三原則や日米安保、北朝鮮・拉致問題、北方四島、竹島、そして尖閣諸島に至るまで、国内向けと外交相手との「阿吽(あうん)の理解」には大きな隔たりがある。

 米国に「核を持ち込むな」と言ったら、「それじゃ日本の防衛はできないよ」と答えるだろう。北朝鮮の核の脅威が高まっているときに、何のために高い金を出していつまでも米国の核の傘の下にいるのか、ということになる。自民党の手っ取り早い解決策は「その議論をしない」ことである。非核三原則から外れるときは協議の対象になる。しかし米国は日本に一度も協議を申し込んできていないので、三原則は守っています、という論理構造なのである。

 新たに政権を取った民主党が張り切って「持ち込んでいないことを検証する」と言ったり、「最低でも普天間代替地は県外に」と言ったり、メドベージェフに四島を訪問しないようにロシア駐日大使を呼びつけて警告したり、日中間で棚上(たなあ)げになっていた尖閣諸島を「国内法で粛々」とやられたら(実効支配までは認めていた)中国もビックリ、となるわけである。今回の問題はこれに尽きる。日本側が駒を一つ進めてきた、と中国側が硬化したのである。

 一般に領土問題というのは実効支配している者が強い。領土として他国に認めさせるためには軍隊による実効支配、国民の居住、徴税などが条件とされている。イスラエルもガザ地区やヨルダン川西岸地区などを占領したあと、積極的に入植を進め既成事実を作り上げようとしている。中国も南沙諸島(スプラトリー諸島)では空港を造るなどして「実効支配」の既成事実を作り上げているし、韓国も竹島では灯台や観光船の離発着桟橋などを設置している。また人を住まわせている。北方領土に関しては残念ながらロシアが実効支配しており、ロシア人の入植も進めている。世界の現実に照らし合わせて考えれば、領土は戦争で取り返すか、外交チャンネルで少しでも返還してもらうことを模索する以外にない。一方、尖閣は何といっても日本が実効支配しており、中国も米国も台湾も、これは認めている。

「次の世代の人間」は鄧小平氏よりも賢くはなかった

 戦後、沖縄は米軍統治下に置かれたことから、尖閣諸島も米軍が管理していた。その間、国連のアジア極東経済委員会が尖閣諸島付近で調査を行い、海底油田を見つけた。その埋蔵量は1000億バレル以上とされ、イランの埋蔵量に匹敵するとされる。これをきっかけにして近隣諸国は尖閣諸島に注目するようになった。

 沖縄はご承知のように72年に日本に返還された。日本は尖閣諸島も日本の領土に組み込んだわけだが、このとき台湾も領有権を主張していたことは注目しておくべきだ。

 さて当時の中国はと言えば、尖閣諸島問題よりも日中平和友好条約を優先的に考えていた。78年、副首相であった鄧小平氏は尖閣諸島の問題を棚上げにし、領土問題に対して白黒をつけることをしなかった。無理に決着しようとすれば両国の関係がこじれ、平和友好条約の調印が難しくなる。そこで彼は、「次の世代の人間は自分たちよりも知恵があるだろうから、彼らに任せよう」と言ったのである。

 日本政府もその棚上げ論を受け入れて平和友好条約を締結した。つまり、中国側の理解は尖閣諸島に関しては「棚上げ」「先送り」なのである。しかし、日本の実効支配を認めるという態度である。もちろん国民にはそのような主張はしていない。あくまで自国の「固有の領土」である。もめ事は政府間の外交チャンネルで解決、というのが今までの自民党と中国政府のやり方であった。自民党も尖閣諸島は「日本固有の領土」とは言いながら、積極的にそれを周辺諸国に認めさせることはしてこなかった。

 しかし現実には、次の世代の人間は鄧小平氏よりも賢くはなかったようで、今回のような事件が起こってしまったわけである。

 結局は現在に至るまで日本政府は、尖閣諸島は「日本固有の領土だ」と主張し、中国政府も領有権を主張している。92年、中国は領海法を定め、尖閣諸島は南沙諸島などと共に中国領と明記した。これに対して当時の小泉純一郎首相は抗議したものの、具体的な行動には出なかった。つまり中国は国内法で尖閣諸島の領有を92年になって明記したのである。日本にはこれに匹敵する国内法は見当たらない。

 今回の事件をきっかけに、中国が尖閣諸島のある東シナ海を国家領土保全上「核心的利益」に属する地域とする方針を新たに定めた、との報道もある。台湾やチベットと同様に譲歩する可能性が全くない、ということを内外に公言したものととらえられている。

 05年には日米間で「2プラス2会議」が開かれた。両国の防衛大臣と外務大臣による会議で、「島嶼(しょ)防衛は日本の役割」と定めた。これによって、尖閣諸島で問題が発生した場合には米国ではなく日本が対応することになったのである。このとき米国は「尖閣諸島の問題にかかわりたくない」と主張したのだと私は考えている。

 つまり日本では、尖閣諸島も日米安保条約の対象と理解している人が多いが、尖閣諸島だけが攻撃されたときには自衛隊がやってください、という日米の役割分担なのである。もちろん沖縄が攻撃されれば安保の対象になることは最近のヒラリー・クリントン国務長官やオバマ大統領の発言でも明確であるが、米国は尖閣諸島を「日本固有の領土」だと積極的に言ったことはないし、尖閣諸島だけを取り出して安保の対象になっている、と明言したこともない。

 前述のように、04年には中国の活動家7人が尖閣諸島に上陸して強制送還されている。このときなぜ大騒動にならなかったかと言えば、自民党政権が二枚舌を使って、今回と同じように(国内法を使って)逮捕しておきながら、その後強制送還したからだ。

 二枚舌とはこういうことである。日本国内に対しては「尖閣諸島は日本固有の領土」と発言している。ところが中国との関係においては、棚上げされていることを知っているものだから、「尖閣諸島は日本の領土だから、国内法で裁く」とは中国に対して言わなかったのだ。中国もその処理に納得していた。尖閣諸島が日本に実効支配されていることは理解している。日本の領土とは認めてはいないが、実効支配されている現実を受け入れていた。だから強制送還されても大きな文句は言わなかった。

 08年、台湾の遊漁船「連合号」が海上保安庁の巡視船「こしき」と衝突し沈没した。このときは厄介だった。なにしろ尖閣諸島は、前述の通り、かつては台湾の一部だった、と認識している人々がかなりいたからだ。

 日本は当初、「日本の領海に入ってきたのだから、追い出そうとして当然」と主張したが、最終的には謝罪した。といっても、「日本の領海」という部分を取り下げたわけではない。あくまでも自動操舵していた遊漁船に衝突・沈没させたことに対する謝罪であった。台湾も、実効支配は日本であることを受け入れているので、それ以上の追及はしなかった。

民主党は「二枚舌」を理解していなかった

 さて、今回の中国漁船の衝突事件である。海上保安庁の巡視船と衝突して、船長を公務執行妨害容疑で逮捕したが、結局は釈放した。ところが今回に限っては、中国は振り上げた拳を下ろそうとしない。これまでと何が違うのかと言えば、ボタンの掛け違いが起こっていたのである。

 前述のように自民党時代は、国内向けには「固有の領土」、中国向けには「領土問題は棚上げしているが、実効支配は日本」という二枚舌を使っていた。ちょうど非核三原則と似たような態度である。あれも国内向けには「米軍の核は国内には持ち込ませない」と言いつつ、米軍には「黙認する」としていたのだから。

 ところが、民主党はこの二枚舌を理解していなかった。前原外務大臣は「尖閣諸島は日本固有の領土」「中国との間に領土問題は存在しない」と中国に対して平然と発言する。蓮舫・民主党議員が「領土問題」などと発言したときは、たしなめて訂正させたりもした。松下政経塾の優等生が学ぶ日本外交の建前とはこんなものなのだろう。

 前原外務大臣はメドベージェフ大統領の北方四島訪問にも異論を唱え、あろうことかわざわざロシア駐日大使を呼んで「日ロ関係に重大な支障が生じる」から中止するように警告している。天候が悪くて訪問を断念したロシア大統領はこれを聞いてカチンときたらしく、「近い将来必ず訪れる」とロシア国営放送局のRTRのテレビカメラに向かって発言。完全に逆効果となった。

 ロシアは北方四島に関しては日本との交渉に前向きであったが、今回の前原発言でその交渉は完全に遠のいたと思われる。来月のソウルで行われるG20、およびその後の横浜のアジア太平洋経済協力会議(APEC)の行きか帰りにメドベージェフ大統領は北方四島を訪問する予定だと言われている。

---日経BP(2010.10..6)








経緯
1972年5月に、アメリカニクソン政権でキッシンジャー大統領補佐官の指導の下、ホワイトハウス国家安全保障会議において「尖閣諸島に関しては(日中などの)大衆の注目が集まらないようにすることが最も賢明」とする機密文書をまとめた。同年2月に訪中に踏み切ったニクソン政権にとって歴史的和解を進める中国と、同盟国日本のどちらにつくのかと踏み絵を迫られないようにするための知恵だった。この機密文書には、日本政府から尖閣諸島が日米安保条約が適用されるかどうか問われた際の返答として「安保条約の適用対象」と断定的に答えるのではなく「適用対象と解釈され得る」と第三者的に説明するように政府高官に指示している。 2009年3月、アメリカのオバマ政権は、「尖閣諸島は沖縄返還以来、日本政府の施政下にある。日米安保条約は日本の施政下にある領域に適用される」とする見解を日本政府に伝えた。同時に、アメリカ政府は尖閣諸島の領有権(主権)については当事者間の平和的な解決を期待するとして、領土権の主張の争いには関与しないという立場を強調している。すなわち、アメリカ政府は、尖閣諸島に対する日本の「施政権」を認めているが「主権」については不明にしている。

1996年9月15日、ニューヨーク・タイムズ紙はモンデール駐日大使の「米国は諸島の領有問題のいずれの側にもつかない。米軍は条約によって介入を強制されるものではない」という発言を伝え、10月20日には大使発言について「尖閣諸島の中国による奪取が、安保条約を発動させ米軍の介入を強制するものではないこと」を明らかにした、と報じた。この発言は日本で動揺を起こし、米国はそれに対して、尖閣は日米安保5条の適用範囲内であると表明した。米国政府は1996年以降、尖閣諸島は「領土権係争地」と認定(「領土権の主張において争いがある。」という日中間の関係での事実認定であって、米国としての主権に関する認定ではない。)した。その一方では、日本の施政下にある尖閣諸島が武力攻撃を受けた場合は、日米安保条約5条の適用の対象にはなる、と言明している。この見解は、クリントン政権時の1996年米政府高官が示した見解と変わらないとされる。ブッシュ政権時の2004年3月には、エアリー国務省副報道官がこれに加え「従って安保条約は尖閣諸島に適用される」と発言し、それが今でも米政府関係者から繰り返されている。ただし「安保条約5条の適用」は米国政府においても「憲法に従って」の条件付であって米軍出動は無制限ではない(条約により米国に共同対処をする義務が発生するが「戦争」の認定をした場合の米軍出動は議会の承認が必要である)ことから、「尖閣諸島でもし武力衝突が起きたなら初動対応として米軍が戦線に必ず共同対処する」とは記述されていない(これは尖閣諸島のみならず日本の領土全般に対する可能性が含まれる)。むろん「出動しない」とも記述されていない。第5条については条約締改時の情勢を鑑み本質的に「軍事大国日本」を再現することで地域の安定をそこなわないための米国のプレゼンスに重点がおかれているものと一般には解釈されている[24]。なお、米国の対日防衛義務を果たす約束が揺るぎないものであることは、累次の機会に確認されていると日本の外務省は主張している[25]

2011年11月14日、フィールド在日米軍司令官は日本記者クラブで記者会見し、尖閣諸島について日米安全保障条約の適用対象とする従来の立場を確認しつつも、「最善の方法は平和解決であり、必ず収束の道を見つけられる。軍事力行使よりもよほど良い解決策だ」と述べ、日中関係改善に期待を示した[26]

尖閣諸島の主権に限らず、領土主権の認定は、主権認定に関する条約が締結されていた場合には、国際法上、行政権限ではなく国会の権限が優先するというのが通説である。つまり、サンフランシスコ平和条約に米国政府が調印して米国議会が批准(国会で承認)している以上、オバマ政権の行政府としての政治的判断や政治的発言がどのようなものであっても、それは条約の更改や廃止や破棄として国会の承認(批准)を経たものでないから、条約更改や廃止、破棄としての法的効果は生じていない。国際法上、米国の国家責任としての尖閣諸島の主権に関する認定は、議会によって条約の更改や廃止、破棄などの決議がされない限り、あくまでもサンフランシスコ平和条約2条に帰結する。

なお、米国政府(行政府)が尖閣諸島の主権が日本にあることを明言しないことは、尖閣諸島の主権が日本にないことを主張したものとはいえない。 つまりブッシュ政権もオバマ政権も、米国政府として「領土権の主張の争いには関与しない。」と言っているのであって「尖閣諸島の主権は日本にはない」と主張したことはない。もっとも、もしそのような明言を米国議会の承認なしにすれば、米国議会が批准した条約、条文を行政府が国会承認の手続を経ず恣意的に変更するわけで、それは明白な越権行為であり米国憲法違反になる。

2010年9月に起こった尖閣諸島中国漁船衝突事件の際は、ヒラリー・クリントン国務長官は、日本の前原誠司外務大臣との日米外相会談で、「尖閣諸島は日米安全保障条約第5条の適用対象範囲内である」との認識を示し[27][28]、同日行われた会見でロバート・ゲーツ国防長官は「日米同盟における責任を果たす」「同盟国としての責任を十分果たす」とし、マイケル・マレン統合参謀本部議長は「同盟国である日本を強力に支援する」と表明している[30]


最近の動き

[ワシントン 19日 ロイター] 日本の尖閣諸島(中国名・釣魚島)国有化により日中関係が緊迫している問題で、米ホワイトハウスのカーニー報道官は19日、「平和的な手段」を通じて領土問題を解決することを望むとの見解を示した。

 報道官は記者団に対し「良好な日中関係が、地域のすべての人の利益となると確信している」と述べた。

 尖閣諸島の領有権問題に関して米国は立場を表明することはしないとし、外交的に両国が問題を解決することを望んでいるとした。

「尖閣、日米安保の対象」 米国防長官、防衛相らと会談

玄葉光一郎外相と森本敏防衛相は17日、来日したパネッタ米国防長官と相次いで会談した。玄葉氏とパネッタ氏は尖閣諸島(沖縄県石垣市)をめぐる日中の対立について、「日中関係が大きく損なわれないよう日米間で協力する」ことで一致。米国が日本防衛の義務を負う日米安全保障条約が、尖閣諸島にも適用されることも改めて確認したとみられる。


握手する森本敏防衛相(左)とパネッタ米国防長官(24.9.17)

 玄葉氏は会談で、野田政権による尖閣諸島の国有化について説明。そのうえで「大局的な観点から冷静に対処していく」と対中関係に配慮する考えを伝えた。竹島(韓国名・独島〈トクト〉)をめぐる日韓関係でも冷静に対応すると述べ、パネッタ氏と「日韓や日米韓3カ国の連携は重要で、安全保障分野での協力を停滞させない」との認識で一致した。

 パネッタ氏は、森本氏との会談後の共同記者会見で「尖閣諸島での日中の対立は懸念している。当事者が冷静に対応することだ」と述べ、外交手段を通じた平和的解決を求めた。尖閣諸島への日米安保条約の適用については「我々は条約上の義務を守る」と述べたうえで、「主権に関する対立では特定の立場をとらない」とも語った。

 米軍の新型輸送機オスプレイの日本での飛行ルールづくりについては、それぞれの会談で、日米の外務、防衛当局による日米合同委員会での協議が「大きく進展してきた」と確認。米軍が予定する10月の沖縄配備を念頭に、協議を進めることで合意した。

 また森本氏とパネッタ氏の会談では、日米にとって「北朝鮮のミサイル発射など、弾道ミサイルの脅威が安全保障上の重大な懸念」との認識で一致。青森県つがる市に配備されている米軍の移動式早期警戒レーダー「Xバンドレーダー」を、日本の別の地域に追加配備することについて検討することを確認した。
---朝日新聞(24.9.17)









その他の領土紛争


竹島問題



竹島


    竹島の領有権に関する我が国の一貫した立場

  1. 竹島は、歴史的事実に照らしても、かつ国際法上も明らかに我が国固有の領土です。
  2. 韓国による竹島の占拠は、国際法上何ら根拠がないまま行われている不法占拠であり、韓国がこのような不法占拠に基づいて竹島に対して行ういかなる措置も法的な正当性を有するものではありません。

    韓国側からは、我が国が竹島を実効的に支配し、領有権を確立した以前に、韓国が同島を実効的に支配していたことを示す明確な根拠は提示されていません。
    ---外務省、法務省




    日韓暫定水域、竹島近辺




竹島を日本領に…江戸時代後期の地図5点確認(26.1.21)


島根県は21日、竹島を日本の領土として記した江戸時代後期の地図5点を確認したと発表した。


「華夷一覧図」の一部。日本海に「松シマ」と「竹シマ」が並んで描かれている=島根県提供

 このうち「蝦夷(えぞ)風俗人情之沙汰付図 全図」と「蝦夷草紙全図」の2点は、幕府の蝦夷地調査隊で測量助手を務めた探検家の最上徳内(とくない)が1790年に作製しており、同県は「竹島が日本領であるとの認識が、幕府をはじめ広く浸透していたことを示す貴重な資料」としている。

 ほかの3点は、「日本(ならび)北方図」と「寛政亜細亜(あじあ)地図」(いずれも1796年)、「華夷(かい)一覧図」(1806年)。同県の竹島問題研究会が各地の博物館などを調査して確認した。

 「蝦夷風俗――」と、その下絵の「蝦夷草紙全図」は、隠岐諸島の北西に島名はないものの竹島が描かれ、本土と同じ茶色に塗られている。「蝦夷風俗――」は幕府老中の松平定信に献呈された。「日本並北方図」など2点は二つの島に「松島(現・竹島)」と「竹島(現・韓国鬱陵島)」の表記があり、本土と同じ茶色に着色。「華夷一覧図」も島に「松シマ」「竹シマ」と記載し、日本領に分類している。

--- 読売新聞(2014年1月21日 )







北方領土問題





北方

領土問題:

(1)日本はロシアより早く、北方四島(択捉島、国後島、色丹島及び歯舞群島)の存在を知り、多くの日本人がこの地域に渡航するとともに、徐々にこれらの島々の統治を確立しました。それ以前も、ロシアの勢力がウルップ島より南にまで及んだことは一度もありませんでした。1855年、日本とロシアとの間で全く平和的、友好的な形で調印された日魯通好条約(下田条約)は、当時自然に成立していた択捉島とウルップ島の間の国境をそのまま確認するものでした。それ以降も、北方四島が外国の領土となったことはありません。

(2)しかし、第二次大戦末期の1945年8月9日、ソ連は、当時まだ有効であった日ソ中立条約に違反して対日参戦し、日本がポツダム宣言を受諾した後の同年8月28日から9月5日までの間に北方四島のすべてを占領しました。当時四島にはソ連人は一人もおらず、日本人は四島全体で約1万7千人が住んでいましたが、ソ連は1946年に四島を一方的に自国領に「編入」し、1949年までにすべての日本人を強制退去させました。それ以降、今日に至るまでソ連、ロシアによる不法占拠が続いています。(詳しくは「北方領土問題の経緯」のページを参照下さい。)

日本の基本的立場

(1)北方領土は、ロシアによる不法占拠が続いていますが、日本固有の領土であり、この点については例えば米国政府も一貫して日本の立場を支持しています。政府は、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するという基本的方針に基づいて、ロシア政府との間で強い意思をもって交渉を行っています。

---外務省

            もっと北方領土問題を見る




南シナ「海の各国の紛争

南シナ海の各国の紛争:



南シナ海の権益の紛争






竹島問題


竹島問題

韓国が不法に実質支配している竹島


竹島の概要




竹島、西島(手前)、東島(奥)


竹島、東島(左)西島(右)


竹島、韓国が無法占領の様子




竹島、衛星画像 中央が竹島、西嶋、東島



竹島、地図


竹島;西島、東島



竹島西島(右)、東島(左)





竹島関連最新ニュース

尖閣・竹島は日本固有の領土 政府、HPに資料202点(27.8.29


政府は28日、尖閣諸島と竹島が歴史的に日本固有の領土である根拠となる資料として、202点を内閣官房領土・主権対策企画調整室のホームページ(HP)に掲載した。今後、英語版も作る。

 尖閣諸島について103点、竹島について99点の資料をデジタル化し、概要説明を付けた。中華民国の領事が1920年に石垣村長にあてた書簡に「日本帝国沖縄県八重山郡尖閣列島」と記されていることや、島根県が1925年に竹島で土地使用料を徴収していたことなどが分かる。キーワード検索や、年代別、所蔵機関別の閲覧もできるようにした。

 山谷えり子領土問題担当相は28日の記者会見で、「より国内外に広く客観的事実が理解されていくことが望ましい」と述べた。  政府広報サイトを見る
---朝日新聞(27.8.29)




尖閣諸島と竹島 戦前からの施政権示す報告書(27.4.7)

政府は、沖縄県の尖閣諸島や島根県の竹島が日本の領土であることを内外に示すため、郷土史家らを中心とする研究チームに委託し、戦前から日本の施政権が及んでいたことを示す過去の行政資料などを集めた報告書を初めて取りまとめました。

報告書は、政府が、沖縄県の尖閣諸島や島根県の竹島が日本の領土であることを内外に示すため、郷土史家らを中心とする研究チームに委託して初めて取りまとめたもので、尖閣諸島と竹島に戦前から日本の施政権が及んでいたことを示す過去の公文書や新聞記事などが掲載されています。
このうち尖閣諸島に関する報告書には、▽沖縄県が1902年(明治35年)に完了した測量をもとに作成した「土地整理図」や、▽戦前の土地登記簿謄本、鉱物資源の試掘に関する資料などが載せられています。
また竹島に関する報告書には、▽竹島でアシカを捕獲するには知事の許可が必要となることを定めた1905年(明治38年)の島根県の「漁業取締規則」や、▽1910年(明治43年)に島根県知事に提出された「官有地借用願」などが載せられています。
政府は、報告書の日本語版と英語版を内閣官房のホームページで公開することにしています。
---NHK(27.4.7)



大人になれない韓国外交(24.10.17)

 挑発的な行動と具体性に欠ける謝罪要求を日本に突き付ける韓国のやり方はイエローカードに値する
012年10月11日(木)14時13分
ジェフリー・ホーナング(アジア太平洋安全保障研究センター准教授)


政争の具 李の独島(竹島)上陸には韓国国内でも「政治利用」という冷めた見方がある 

すっかり冷え込んだ日韓関係を象徴する出来事の1つといえば、今夏のロンドン・オリンピックのサッカー男子3位決定戦のあのシーンだろう。
日本に勝利した後、韓国代表チームの朴種佑(パク・ジョンウ)が「独島(竹島の韓国名)はわが領土」というプラカードを掲げた一件だ。スポーツの祭典に政治を持ち込まないという伝統と規範を、今大会で唯一破った選手だった。

試合後の出来事もさることながら、試合そのものが最近の両国関係における韓国の外交姿勢を反映するような内容だった。テレビ中継によれば韓国側が特に攻撃的で、前半だけで3枚ものイエローカードを出された。

 韓国には外交の分野でもイエローカードが出ていた。言わずもがなだが、李明博(イ・ミョンバク)大統領が竹島に上陸し、日本に数々の要求を突き付けたことだ。李のこの無責任な行動は、両国関係に長期にわたって影を落とすことになるだろう。
 日本は今年度の防衛白書に、竹島を「日本固有の領土」と明記している。別に目新しいことではないが、これで領土問題が再びくすぶり始めた。さらに韓国は竹島周辺での軍事演習計画を発表し、緊張をあおった。

 この局面で李は緊張緩和の道を模索するどころか、竹島訪問を断行。状況をさらに悪化させてしまった。
李は竹島上陸について、日本に歴史問題の解決を迫るためだったと韓国のマスコミに説明。植民地支配について、日本の天皇に「心からの」謝罪を求めた。
 この要求に、日本政府は不快感を表明した。過去を認めたくないからではない。既に何度も謝罪を行ってきたからだ。

 とかく見過ごされやすいが、日本の政府と社会はこれまでにも第二次大戦中の侵略行為に関する理解や和解、謝罪の努力を行ってきた。

 歴史の教科書には日本軍による南京事件や慰安婦問題、強制労働などの記述があり、最近のスタンフォード大学の研究によれば、その記述は決して過去を正当化するものではない。元慰安婦への補償に当たるアジア女性基金も設立された(補償事業を終え、07年に解散)。

日本の努力を認めない

90年代以降は、何度も謝罪を行っている。有名なのは、日本政府による公式な謝罪と位置付けられた95年の「村山談話」だが、ほかにも歴代首相や現在の天皇が謝罪や反省の言葉を口にしており、韓国に直接向けられた謝罪もある。

 90年5月には海部俊樹首相が、92年1月には宮沢喜一首相が韓国の盧泰愚(ノ・テウ)大統領に、戦時中の日本が韓国民に対して取った行動を謝罪。96年6月には、橋本龍太郎首相が金泳三(キム・ヨンサム)大統領に従軍慰安婦問題について謝罪。10年8月には菅直人首相が過去の植民地支配について謝罪し、日韓併合時代に持ち出された朝鮮王室儀軌など約1200冊の古文書を引き渡すと表明した。

 それでもこうした公式謝罪と逆の発言をする政治家の存在や、14人のA級戦犯を合祀している靖国神社への参拝といった行動ばかりが注目され、一部の個人の言動が多くの日本人の感情を代表しているかのように扱われることが多い。それによって、政府の取り組みによって生まれた前向きな勢いが帳消しにされてしまうのだ。

 むろん、李のような国家元首の発言にはもっと重みがある。だが今回の李の要求には知識不足、あるいは日本のこれまでの努力を認めようとしない気持ちが表れている。さらに悪いのは、完全な政治的意図による発言に思えることだ。

 実兄や側近の汚職スキャンダルや、日本との軍事情報共有の試みが理由で李の支持率は低迷している。憲法の規定で再選を目指すことはできないが、12月の大統領選に向けて、与党の支持率を上昇させたい狙いがあるのかもしれない。実際、李の行動が韓国民の自尊心に火を付けたのは間違いない。
---ニューズウイーク誌(24.10.17)





日本の主張

竹島の領有権に関する我が国の一貫した立場

  1. 竹島は、歴史的事実に照らしても、かつ国際法上も明らかに我が国固有の領土です。
  2. 韓国による竹島の占拠は、国際法上何ら根拠がないまま行われている不法占拠であり、韓国がこのような不法占拠に基づいて竹島に対して行ういかなる措置も法的な正当性を有するものではありません。

    韓国側からは、我が国が竹島を実効的に支配し、領有権を確立した以前に、韓国が同島を実効的に支配していたことを示す明確な根拠は提示されていません

    --外務省


    日本政府は竹島問題は、1952年1月18日に韓国大統領・李承晩の海洋主権宣言に基づく漁船立入禁止線(いわゆる李承晩ラインによって竹島が韓国の支配下にあると一方的に宣言したことで始まったと主張している。李承晩ラインの一方的通告についてはのちの日韓基本条約によって廃止されたことが合意されたにも拘わらず、韓国は以降も不法に軍事占領を続けている。



    竹島地図;西島、東島


    竹島;西嶋、東島


日韓暫定水域


韓国の主張

韓国政府は、1905年1月28日に日本政府が竹島を自国に編入すると閣議で一方的に決めたことで始まったと述べ、日本の竹島編入が後の韓国併合の始まりと論じ、「擬似領土紛争を作り上げるのは、日本である」と主張し、「日本との領土問題は存在しない」と言って国際司法裁判所に付託することを拒否し続けている。

韓国、北朝鮮側では独島(獨島、トクト、トクド、독도、Dokdoと呼称し、行政区画では慶尚北道鬱陵郡鬱陵邑獨島里。
現在海洋警察庁を傘下にもつ大韓民国海洋水産部の管理下にあり、韓国・北朝鮮は自国の最東端の領土であるとしている。


竹島領有権紛争の発生

1951年に韓国政府はアメリカ政府に対して日本が全ての権利・権原及び請求権を放棄する地域に竹島を明記するよう要求した。これに対してアメリカ政府は「竹島は朝鮮の一部として取り扱われたことが決してなく、1905年頃から島根県隠岐庁の管轄下にあり、この島はかつて朝鮮によって領有権の主張がなされたとはみなせない」として韓国の要求を却下する。

1952年1月18日に韓国政府によって李承晩ラインが一方的に引かれたあと、日本政府は同月28日に「公海上の線引きに抗議するとともに、竹島に領土権を主張しているかのように見えるがそのような僭称または要求をみとめない」と述べた。この時点では韓国が本当に領土権を主張しているのかどうか不確実であったが、2月12日韓国は反論を提示し、以降、両国間で文書を交換するようになった。



韓国は国際司法裁判付託を拒否

竹島領有権問題に関して、これまで日本政府は3度、国際司法裁判所(ICJ)に付託してはどうか韓国側に提案してきたが、いずれも韓国側は拒否し続けている。

  • 日本政府は1954年9月25日に韓国に対して国際司法裁判所(ICJ)への付託を提案したが、韓国は拒否。
  • 1962年3月に行われた日韓外相会談の際にも、小坂善太郎外務大臣がICJ付託を提案したが、韓国は拒否した。
  • 1962年11月に訪日した金鍾泌中央情報部長に対して、大平正芳外相が竹島問題をICJに委ねる事を提案したが、これも韓国側から拒否された。

なお当時韓国は国連に加盟していなかったが、加盟していない国でも国際司法裁判所に付託することが可能である。

国際司法裁判所(ICJ)への付託は、紛争当事国の一方が拒否すれば審判を行うことができず、つまり強制管轄権はない。したがって、韓国政府が同意しない以上竹島領有権紛争をICJで解決できない。しかしながら、領土問題をICJで解決した事例は16件に上る(領土問題#国際司法により解決した領土紛争参照)。

韓国側はICJへの付託拒否を1954年10月28日の公文で

紛争を国際司法裁判所に付託するという日本政府の提案は、司法的な仮装で虚偽の主張をするまた一つの企てに過ぎない。韓国は、独島に対して始めから領土権を持っており、この権利に対する確認を国際司法裁判所に求めなければならない理由は認められない。いかなる紛争もありえないのに擬似領土紛争を作り上げるのは、まさに日本である。

と述べた]

しかしながら、紛争の存否は、客観的判定または当事者間の合意によって決定されるのであり、紛争当事国の一方が「存在しない」と言えば紛争がなくなるわけではない。

ICJ判決でも国際領土紛争の存否は客観的に判断されるべきことが確認されている

韓国による軍事占領

1951年(昭和26年)8月10日にラスク書簡によって「竹島は日本の領土」という米国政府の意向が韓国政府に示された。その半年後の1952年(昭和27年)1月18日、大韓民国大統領李承晩が自国の支配下にあると一方的に宣言し、同時に近海を含む李承晩ラインを設定。1952年7月26日、アメリカ政府と日本政府は竹島をアメリカ軍の訓練地として日本国が提供することを約する協定を締結。翌1953年1月12日には韓国は「李承晩ライン」内に出漁した日本漁船の徹底拿捕を指示し、同2月4日には第一大邦丸事件が発生、船長が韓国軍に銃撃を受け死亡。同4月20日には韓国の独島義勇守備隊が、竹島に初めて駐屯し、以降占拠を続けている。そのため、現在も日本政府の施政権は及んでいない。

日本政府は当初より韓国側の不法占拠であるとの声明を出して抗議し続け、また国際司法裁判所への付託を韓国側に幾度も要請してきたが、韓国側は「領土問題は存在しない」と言って付託を拒否し続けている。2006年にはウリ党の金元雄(キム・ウォヌン)議員が国際法上の領土紛争にするよう提唱したが、進展しなかった。1954年以来日本が要求し続けた「国際的な解決」を韓国が受け入れた形となるはずだった。


現在の占領の状況

韓国は日本との領土問題は存在しないと一方的に対話を拒絶しつつ、現在も、軍に準ずる装備を持つ韓国国家警察慶北警察庁独島警備隊の武装警察官40名と、灯台管理のため海洋水産部職員3名を常駐させている。また韓国海軍や海洋警察庁が、その「領海」海域を常時武装監視し、日本側の接近を厳重に警戒している。そのため、日本の海上保安庁の船舶や漁船はこの島の領海内には入れない状態が続いており、日本政府の再三の抗議にもかかわらず、灯台、ヘリポート、レーダー、船舶の接岸場、警備隊宿舎などを設置、西島には漁民施設を建設している。すでに建設された主な施設 : 東島・・・警備隊宿舎、灯台、ヘリポート、気象観測台、船舶接岸施設、送受信塔西島・・・漁民宿舎

1991年からは、領有の既成事実化を図るため、キム・ソンド(김성도)、キム・シンヨル(김신열)夫婦の居住を認め、独島里山20番地としている。

2005年には島根県の竹島の日に反発した韓国政府は韓国人観光客の入島を解禁し、3月28日に一般観光客が初めて竹島に上陸した。鬱陵島からの観光船があり、不定期運航している。船で2時間程度。鬱陵島との間に水陸両用機による航空路を開設する計画もある[31]。外務省はこのような手段により渡航する方法は「韓国による竹島の不法占拠が続いている状況の中で、我が国国民が韓国の出入国手続に従って竹島に入域することは、当該国民が竹島において韓国側の管轄権に服することを認めたとか、竹島に対する韓国の領有権を認めたというような誤解を与えかねません。そのような入域を行わないよう、国民の皆様のご理解とご協力をお願いします。」としている]

2005年4月には、韓国人の結婚式が竹島で初めて執り行われた他、独島防衛として992名の韓国人が竹島に戸籍を置いている。


不法占領されている竹島


韓国海軍や海洋警察庁が、海域を常時武装監視


灯台、ヘリポート、レーダー、船舶の接岸場、警備隊宿舎などを設置




竹島の漁業経済価値と排他的経済水域問題

日韓漁業協定による暫定水域

竹島は険しい岩山で面積も狭く島自体から得られる利益はほとんど無いが、周囲の広大な排他的経済水域(EEZ)の漁業権や海底資源の権利が存在する。現在この島の排他的経済水域内で石油などの海底資源は特に見つかっておらず、現在最も問題になっているのは漁業権である。竹島と周辺海域の経済価値は、1952年の日本の水産庁によれば130億円(李ライン内)、1974年の島根県漁連の算出では年間漁獲高は76億円、2010年の韓国の算出では年間11兆5,842億ウォン(約8600億)である。














最近の竹島関連ニュース

大人になれない韓国外交(24.10.17)

挑発的な行動と具体性に欠ける謝罪要求を日本に突き付ける韓国のやり方はイエローカードに値する

2012年10月11日(木)14時13分
ジェフリー・ホーナング(アジア太平洋安全保障研究センター准教授)


政争の具 李の独島(竹島)上陸には韓国国内でも「政治利用」という冷めた見方がある 

すっかり冷え込んだ日韓関係を象徴する出来事の1つといえば、今夏のロンドン・オリンピックのサッカー男子3位決定戦のあのシーンだろう。

 日本に勝利した後、韓国代表チームの朴種佑(パク・ジョンウ)が「独島(竹島の韓国名)はわが領土」というプラカードを掲げた一件だ。スポーツの祭典に政治を持ち込まないという伝統と規範を、今大会で唯一破った選手だった。

 試合後の出来事もさることながら、試合そのものが最近の両国関係における韓国の外交姿勢を反映するような内容だった。テレビ中継によれば韓国側が特に攻撃的で、前半だけで3枚ものイエローカードを出された。

 韓国には外交の分野でもイエローカードが出ていた。言わずもがなだが、李明博(イ・ミョンバク)大統領が竹島に上陸し、日本に数々の要求を突き付けたことだ。李のこの無責任な行動は、両国関係に長期にわたって影を落とすことになるだろう。

 日本は今年度の防衛白書に、竹島を「日本固有の領土」と明記している。別に目新しいことではないが、これで領土問題が再びくすぶり始めた。さらに韓国は竹島周辺での軍事演習計画を発表し、緊張をあおった。

 この局面で李は緊張緩和の道を模索するどころか、竹島訪問を断行。状況をさらに悪化させてしまった。
李は竹島上陸について、日本に歴史問題の解決を迫るためだったと韓国のマスコミに説明。植民地支配について、日本の天皇に「心からの」謝罪を求めた。

 この要求に、日本政府は不快感を表明した。過去を認めたくないからではない。既に何度も謝罪を行ってきたからだ。

 とかく見過ごされやすいが、日本の政府と社会はこれまでにも第二次大戦中の侵略行為に関する理解や和解、謝罪の努力を行ってきた。

 歴史の教科書には日本軍による南京事件や慰安婦問題、強制労働などの記述があり、最近のスタンフォード大学の研究によれば、その記述は決して過去を正当化するものではない。元慰安婦への補償に当たるアジア女性基金も設立された(補償事業を終え、07年に解散)。

日本の努力を認めない

 90年代以降は、何度も謝罪を行っている。有名なのは、日本政府による公式な謝罪と位置付けられた95年の「村山談話」だが、ほかにも歴代首相や現在の天皇が謝罪や反省の言葉を口にしており、韓国に直接向けられた謝罪もある。

 90年5月には海部俊樹首相が、92年1月には宮沢喜一首相が韓国の盧泰愚(ノ・テウ)大統領に、戦時中の日本が韓国民に対して取った行動を謝罪。96年6月には、橋本龍太郎首相が金泳三(キム・ヨンサム)大統領に従軍慰安婦問題について謝罪。10年8月には菅直人首相が過去の植民地支配について謝罪し、日韓併合時代に持ち出された朝鮮王室儀軌など約1200冊の古文書を引き渡すと表明した。

 それでもこうした公式謝罪と逆の発言をする政治家の存在や、14人のA級戦犯を合祀している靖国神社への参拝といった行動ばかりが注目され、一部の個人の言動が多くの日本人の感情を代表しているかのように扱われることが多い。それによって、政府の取り組みによって生まれた前向きな勢いが帳消しにされてしまうのだ。

 むろん、李のような国家元首の発言にはもっと重みがある。だが今回の李の要求には知識不足、あるいは日本のこれまでの努力を認めようとしない気持ちが表れている。さらに悪いのは、完全な政治的意図による発言に思えることだ。

 実兄や側近の汚職スキャンダルや、日本との軍事情報共有の試みが理由で李の支持率は低迷している。憲法の規定で再選を目指すことはできないが、12月の大統領選に向けて、与党の支持率を上昇させたい狙いがあるのかもしれない。実際、李の行動が韓国民の自尊心に火を付けたのは間違いない。

---ニューズウイーク誌(24.10.17)





ワシントン・ポストが竹島ルポを1面で掲載 「係争地」と紹介

米紙ワシントン・ポストは5日、韓国政府が「自国の主張を強調するために案内した十数人の外国人記者団」の一員として同紙記者が訪れた島根県・竹島のルポを1面に掲載した。発信地には韓国名の独島と竹島を併記し「韓国が行政管理し日本が領有権を主張する」係争地として紹介した。


竹島

 竹島には漁師夫婦1組や、韓国の警察官45人に加え、政府関係者が滞在。韓国の通信会社3社による第3世代携帯電話(3G)通信網が整備されているとしている。

 警官らは「死ぬまで島を守る」とする一方で「日本の経済成長を称賛する。日本人は勤勉で良い人たちだ」などと話したという。

 「日本の立場では、ソウルから竹島への渡航は日韓国境を越えることになる」として、今回の記者団の訪問に反対する日本外務省の佐藤勝国際報道官のコメントも掲載した。(共同)
---産経新聞(24.10.6)















北方4島 衛星画像;左から国後島、国後島、色丹島



北方4島の地名


北海道と北方4島


北海道、納沙布岬から歯舞諸島の水晶等が見える。

日本の基本的立場・外務省

(1)北方領土は、ロシアによる不法占拠が続いていますが、日本固有の領土であり、この点については例えば米国政府も一貫して日本の立場を支持しています。政府は、北方四島の帰属の問題を解決して平和条約を締結するという基本的方針に基づいて、ロシア政府との間で強い意思をもって交渉を行っています。

(2)北方領土問題の解決に当たって、我が国としては、1)北方領土の日本への帰属が確認されるのであれば、実際の返還の時期及び態様については、柔軟に対応する、2)北方領土に現在居住しているロシア人住民については、その人権、利益及び希望は、北方領土返還後も十分尊重していくこととしています。

(3)我が国固有の領土である北方領土に対するロシアによる不法占拠が続いている状況の中で、第三国の民間人が当該地域で経済活動を行うことを含め、北方領土においてあたかもロシア側の「管轄権」に服したかのごとき行為を行うこと、または、あたかも北方領土に対するロシアの「管轄権」を前提としたかのごとき行為を行うこと等は、北方領土問題に対する我が国の立場と相容れず、容認できません。
 したがって、日本国政府は、広く日本国民に対して、1989年(平成元年)の閣議了解で、北方領土問題の解決までの間、ロシアの不法占拠の下で北方領土に入域することを行わないよう要請しています。

(4)また、政府は、第三国国民がロシアの査証を取得した上で北方四島へ入域する、または第三国企業が北方領土において経済活動を行っているという情報に接した場合、従来から、しかるべく事実関係を確認の上、申入れを行ってきています。




日本の主張と現状


日本国政府は、ロシア連邦が自国領土だとして占領・実効支配している北方領土について、返還を求めている。
1945年(昭和20年)8月14日に日本がポツダム宣言の受諾を決定した後、1945年8月28日から9月5日にかけて赤軍(ソ連軍)は北方領土に上陸し占領した。北方領土は現在に至るまでソ連およびそれを継承したロシアが実効支配を継続している。
ロシアによる事実上の領有状態のため、日本政府が領有権を主張しているものの、一切の施政権は及んでいない。
北方領土は、地理的には南千島に属するが、色丹島及び歯舞群島については北海道本島の属島という見方もあリ、アイヌ民族が先住していた。
第二次世界大戦後、現在に至るまで、ソ連・ロシア連邦に占領・実効支配されており、日本は固有の領土としてその返還を求めている。
現在、日本国民の北方領土関係者およびロシア人北方領土居住者に対して、ビザなし渡航が日露双方に一部認められている。

ロシアの行政区分下の北方領土

現在、ロシアの施政権が行使されている状態にある北方四島は、ロシアの行政区分ではサハリン州に属している。サハリン州は、ソ連が日ソ中立条約を破棄して日本に攻撃を開始した1945年8月9日に設置されたものである

ロシア側が北方領土を固有の領土とし、領土問題を否定する理由については、以下の要因があげられる。

第一に、ロシア連邦の一般国民レベルでは、北方領土問題の存在自体があまり知られていない。これを踏まえてロシアの北方四島領有は国民によって支持されていると主張している。

地政学的、軍事的見解に因れば、国後・択捉両島を返還してしまえば、国後・択捉間の国後水道(エカチェリーナ海峡)の統括権を失い、オホーツク海に米軍を自由に出入りさせられるようになってしまう。

サンフランシスコ講和条約に対しても、ロシア側の主張は日本側のものとはかなり食い違っている。敗戦国である日本が領有権を主張している北方四島は第二次世界大戦の結果、戦勝国であるソ連が獲得した正当な領土であるため、日露間に領土問題は存在しないとしている。

ロシアはかねてから、日露平和条約締結により、北方二島返還に応じる、としている。が、日露平和条約締結には、日米安全保障条約の破棄ならびに米軍を始めとする全外国軍隊の日本からの撤退が第一条件となっており、二島返還は平和条約締結後、順を追って行うとしている。これは暗黙の了解ではなく、ソ連時代に度々公言されていたことである。そして日米安保問題に抵触していることから、アメリカが日露間に領土問題は存在する、として返還を要求するようになっている。

現在ではロシア政府は、北方領土という領土問題自体が存在しない、いう所謂領土問題非存在論にシフトしつつあり、2010年11月には二島返還論ならびにその根拠となっている日ソ共同宣言を疑問視する見解が外相から出されている。

最近でこそロシア社会において日本に対する認知度は高まってきているものの、いずれも文化的なものか経済的なものであり、またその認識にしてもそれほど深いものではない。サハリン州では、当然日本に対する関心が深いが、これは、現状の国境を承認することを前提として交流を深めようとするものである。



北方4島の島の概様



北海道と4島


4島拡大画像; 上左:国後、左下歯舞諸島、 下中央;色丹島、中央;択捉島


北方4島地図



北海道庁の地図


北方4島、本土からのきょり、面積  択捉島が一番広い



国後島



国後 3Dマップ


国後島1


国後島(中央)、歯舞諸島(中央下)、色丹島(中央右)


国後島


国後島2


国後島3


国後島


国後島


国後島


国後島、古窯布の市街地


国後 チャチャ岳


歯舞諸島



歯舞


歯舞諸島


北海道の納沙布と歯舞諸島


歯舞諸島・水晶島


歯舞



歯舞,志発島




色丹島



色丹、国後、衛星画像


色丹島


色丹島


色丹島、中央の村


色丹島


色丹島


色丹島 衛星画像 氷が島を囲んでいる


色丹島 地名入り


色丹島、衛星画像


色丹島、昔の神社


色丹島


色丹島


色丹、南海岸



色丹島


色丹島,湾


色丹島、湾


色丹島


色丹島の自然



択捉島


択捉島:4島で一番広い島

択捉島、衛星画像


択捉島



択捉島




択捉島


択捉島 火山


択捉島


択捉島



択捉島





日本で議論されている議論



北海道庁の地図

二島先行(段階的)返還
日ソ共同宣言に基づき、歯舞・色丹の二島を返還することによって平和条約を締結するが、さらに日本側はその後に残りの二島の返還の交渉を続けるとするもの。ロシア側は、日本の領土権はサンフランシスコ条約によって破棄されているとみなしており、二島は返還でなく平和条約の締結の見返りとしての譲渡とみなしている点が問題である。





三島返還論:
国後島を日本領、択捉島をロシア領とすることで双方が妥協



国後島(中央)、歯舞諸島(中央下)、色丹島(中央右)、択捉島(右上に一部)

共同統治論
択捉・国後の両島を日露で共同統治

面積2等分論:
歯舞、色丹、国後の3島に加え、択捉の25%を日本に返還させ、択捉の75%をロシア側に譲渡

他には千島列島全島返還論、や日本の全面放棄もある。

今後の進展予想

平和条約を締結した後に歯舞・色丹の両島を日本に返還することはロシアと日本の両国が認めている。ただし、ロシア側は既に領土問題は国際法上では解決済みとの立場をとる。日本側は平和条約締結後も残りの領土返還を要求すると主張しているので、これに対して、ロシア側にどれだけの譲歩を引き出すか、あるいは引き出すこと自体が可能なのかが、ほかの案での問題となる。つまり、残りの択捉・国後の両島への対応が争点となるいっぽうで、両国の国際法上の認識そのものが争点となっている和条約を締結した後に歯舞・色丹の両島を日本に返還することはロシアと日本の両国が認めている。ただし、ロシア側は既に領土問題は国際法上では解決済みとの立場をとる。日本側は平和条約締結後も残りの領土返還を要求すると主張しているので、これに対して、ロシア側にどれだけの譲歩を引き出すか、あるいは引き出すこと自体が可能なのかが、ほかの案での問題となる。

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尖閣諸島問題、 北方4島問題
ページ の変更 尖閣諸島問題   北方4島問題



資料説明

資料:尖閣諸島の領有をめぐる論点 ,Google,Yahoo,wikpedia,朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、産経新聞、日経新聞、フィナンシャルタイムズ紙、特定な出典先は画像下に記載
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